ビシソワーズと向き合う



僕は基本的に乳製品の入った食べ物が大好物であります。

ホワイトシチュー、グラタン、ドリアの類には目がありません。


生クリームで煮込んで仕上げる、というリッチな調理法。僕の中でピンは、以前ご紹介した東京會舘の舌平目のボンファムになります。






4800円なり。死ぬ前に食べたい、いや、食べながら死にたい。むしろ墓石に塗り込んで欲しい逸品です。


で、キリの最も身近なクリーム系のお料理と言いますと、、、



ドドン!!





セブンイレブンのビシソワーズです!


1つ140円。カロリーは70キロカロリー。


これを、お腹が空いたら吸います。端っこを切って、チューッとやる。





これを食すると、口の中に濃厚なクリームとジャガイモの豊かな滋味が広がります。

まるで、西日の差す教会の片隅で聖母マリアに抱かれるような充足感に包まれます。




70キロカロリーというと、小さな卵1つ分くらい。


ご飯一膳だと、このスープが4個分。そう思うとご飯ってカロリーありますよね。


そして、僕の大好きなペヤング超大盛りと比較すると、何とスープ15.5個分になります。





夜中にお腹が空いて、ペヤングやらラーメンやらお茶漬けやらをを食べるのをやめてビシソワーズ1つにしたら、少し体重が減って来ました。



当たり前だ。


5月くらいから買い始め、もう80個ほどになります。(汗)


店員さんにも覚えられています。パキスタン人のイケメンの子に「ソンナニ美味しいデスカ?」と聞かれる始末。


美味しいんだ、それが。




そのセブンイレブンのビシソワーズコーナーが、前は一列だったのに、今は2列になっています、、、。


あー、何をやってるんだろか。


濃厚な癖にローカロリーなこのスープ。まだ飽きる気配がありません。いっそのこと嫌いになれたら良いなと思い、4つ一気に吸った後、また1つ食べてしまいました。



それでもカロリーはご飯大盛りの一膳ちょっと。



ビシソワーズよ、僕を細い頃の日々へ連れて行っておくれ。夏までに。




*25歳の頃


(肉や野菜など、栄養バランスの良い食事を心がけましょう)




早起きは三文の何とか




早く眠ってしまい、目が覚めたのが6:00頃。

お腹が空いて起きてしまったので、何かないかと冷蔵庫を漁る。



取って置きの大きな辛子明太子を発見!!


冷凍ご飯を丼に移してチンして、と。



では、頂きまーす!!




ブヒーーーっ!!!!










思い出した。伴侶がこれから仕事で一週間、家を空けるのだ。朝10時に出るとか言ってたっけ。


なのに僕は、、、丼飯をブヒブヒとかっ喰らおうとしてる。


ふた口ほど食べたところで、箸を置く。この食べかけのご飯でお弁当作ろう。汚いかな?僕はあまり気にしないです。



オニギリを2個。明太子のと、アオサをまぶしたやつ。後は卵焼き。

急いで作ったから綺麗ではないけど。






ポケットの中にはビスケットが2つ〜と口ずさみながら蓋をする。



彼の用意した荷物の山の頂上にそっと置く。ちゃんと見つけてくれるかな。喜んでくれるかな。







さて、週末に控えてもう一度寝ましょう。




皆さん、お仕事頑張ってくださいませ!





キャベツさえあれば。



Xmas、いかがお過ごしでしょうか?


僕は、今は二つの事柄、つまりはお店と自転車事故の保険関係だけの毎日を過ごしております。


クリスマスと年末の華やいだ雰囲気はお店のみで、家に帰ったらとにかく何かを胃に入れて、穴蔵みたいな自分の寝床に倒れこむ。

今年はそれでいいんです。季節を慈しむという心の余裕がありません。


来年こそは、ね。



眠れて、何かを食べられればとりあえず生きられます。それにまつわる余裕とか雰囲気とか、そういう贅沢なモノは今はどうでもいい。



しかし、ズボラの神様は僕を見捨てませんでした。また新たなメニューを開発してしまいました。


ペヤングの焼きそばに刻んだパックのキャベツを半分投入、残りを生のサラダとして食べるというこのメニュー。



生のキャベツをペヤングにぶち込み、お湯を投入します。





これが、美味いのなんの!!サラダとしてのキャベツと、お湯を通したキャベツは全く別物で、不思議と胃がもたれない気がします。

これを3日くらい頂いておりまして、、、。全く飽きる気配がありません。






怒涛のクリスマス連勤も今日で終わりました。明日お休みを頂いたら、年末までノンストップです。


秋から始まった平日1人体制の週6回勤務はかなりキツい。でもやると決めたんだから。



ともあれ、毎晩働ける喜びを噛み締めながら、キャベツをかきこんで今夜も寝床に向かいます。




ねえ、神様。


起こる出来事は僕の身から出たサビということもあります。だけど、年末までこんなに辛いことが起こる事って、今まで有りませんでした。

なんだか悪い夢を見ているようですよ。




事故のおばあちゃんは幸運にも先日退院なさり、自宅療養には入られました。

しかし、まだまだ保険屋さんとの手続きは続きます。つまりは金銭的なやり取りです。保険屋さんも付いていますが、かなり長くかかりそうです。


このやり取りを、早く終えられたらどんなに楽か。とても長く耐えられるものではありません。



おばあちゃんには申し訳ないけど、僕は普通に運転していただけなのに、凄いスピードで坂道を下っていらして、勝手に倒れられて、、。


あんまり書きたくないけど、僕は普通に道を走ってただけなんですよ。

お怪我の有る無しはあるにせよ、何だか凄く謝りに行ってる現状に少しだけ違和感があります。



でも、それは言ってはいけないのか。僕がいなければおばあちゃんは怪我をしていなかった訳だし。



そんなツイていない年末の毎日の中で、お店をやらせてもらい、ふらりといらして下さったお客様が何気ない会話やピアノに喜んで下さる事は、僕にとって収入以上の生き甲斐なんですよね。


少しでも誰かの役に立ててるという実感を得られています。



もしも、何もない年末だったらこんな事思わなかったかも知れない。

そして、有難いことに毎日忙しくてしょうがないのです。

ASKAの心配なんてしてる場合じゃないよ。


本当にお店をやってて良かったと思います。


必要とされる存在であれるという事、そして喜びにあふれた毎日。お店がなかったら今年の僕は持たなかったと思います。その位、支えられています。



地味で結構、少しでも長く。これからも変わらず続けさせて下さい。


来年は、僕にとっても皆さんにとっても、新たないい年になりますよう。



でも、キャベツ添えペヤングは間違いなく美味しいのです。


胃にも心にもお財布にも有難い。何もかもが面倒になられましたら、どうぞお試しください。







牡蠣と向き合う



僕は牡蠣が大好きなのです。もう、いつ用意されても幾らでも食べられます。

20歳の昔、ロンドンに行った折に年上の友人に連れられて行った高級レストランにて、3段重ねの銀のお盆に乗って出てきた牡蠣の輝きが、今も鮮明に僕の記憶を彩っております。あんなに美味しい牡蠣はなかった。



要するに、憧れなのです。


伴侶の誕生日に牡蠣を、というリクエストだったので、いつもの新宿三丁目のオイスターバーにでも、と思っていたのだけれど、友人が六本木のオイスターバーにて4人で240個平らげた、という情報を聞きました。

食べ放題なのです。


伴侶は酷く食べ放題を嫌っておりまして、食べ放題と聞くとしゃぶしゃぶやらカニでも、悉く浮かない顔をします。(僕は大好きなのに、、、)


今回は何とか説き伏せて、いざ六本木へ。


着席すると何やら説明が始まります。メニューは生牡蠣、焼きと蒸し。食べ終わったらひとテーブル全員が同じ調理方法のみの追加、残したら罰金、など。


なるほど。色んなトラブルを経てこういうルールになったのか。とても興味深い。


そして、一皿目。




こりゃ美味い!!

こんなの幾らでもいけちゃうじゃないか!!


レモンとタバスコでツルッと、あっという間に平らげる。もはや、一皿にかかる時間は30秒程。


次は焼き牡蠣と蒸し牡蠣。(写真なし)

美味しいのだけれど、殻を自分で剥かないといけないのでこれ以降頼まない事にした。この時点で2人で30個を平らげる。


ここからがリピートタイム。

40個目。




段々と、、、飽きてきた。だって味が同じなんだもん。

やはり、単一のメニューって飽きるんですよね、どんなに好きでも。

寿司とか、本当によく考えられていると思います。色んな味が少しずつ、見た目の彩もいい。

50個、60個目あたり。





もちろん同じ見た目の牡蠣の大群。

こうなると最早、最初の感動なんて吹き飛んでしまっています。どうやって大量に喰らうか、原価はいくらくらい回収出来ているかの暗算とともにひたすら流し込む。



気付くと店内が異常な暑さ。邪推だけど、食べ放題が続かないようになのか、ドリンクを出したいのか、炭火グリルが盛大に火を上げて焼き牡蠣を焼いているところに暖房がかなりの強さでかかっている。

僕たち以外のほぼ女性客は暑いとクレームを入れまくっているけど、どうやら温度を下げる気配はなし。


僕はすかざずTシャツになるけど、こういう時男子って得だな、っと。


ラストの90個目のお皿。


不思議な事に、牡蠣がここへきて凄く良いものに変わったようです。

きっと前の在庫がはけたとか、たまたまだと思うんだけど、これには驚く。さらに新鮮で香り高くて、プリプリしています。


というか、もうどうやっても食べられない所まできてストップ。


僕1人で60個近く食べてると思われます。新宿某店で同じ北海道のセンポウシを食べると一つ420円。90個だと37,800円。これはお得だなぁ、、。


その間にビールと白ワインを一本半。


あんなに苦しいのに締めのリゾット。

早く牡蠣を胃の奥に押しこみたいのです。カニのリゾット。




どうしてこんなに美味いんだろう、という位の美味しさ。きっと何でも美味しく感じるんだろうか、牡蠣以外だと何でも。


そしてパンナコッタまで、、。


今回、アラカルトだと55,000円位のところをほぼ半額にて支払いを終えました。


完全勝利!!と喜んでいると突然腹痛が、、。全身の毛が総毛立つ。

僕にはハッキリ分かりました。体が驚いて悲鳴を上げているんですね。勘弁してくれ!!と。


トイレに入って事なきを得ましたが、とにかく恐ろしいスピードで身体を駆け抜けた無数の牡蠣たち。店内の温度も関係あると思うんだけど、かなり過酷なディナーとなりました。


牡蠣はもう暫く要らないです(笑)


やはり、牡蠣なんてのは割烹辺りで落ち着いて二つ位頂いて、お刺身とかフグの白子とか頂いて、もしも足りなかったら後半にまた一つ追加、なんてのがちょうど良いと思います。

白目むいて飲み込むと、体がビックリするんですねぇ、、。いやはや。



年末の暴飲暴食にはお気をつけ下さい。




鰻パラダイス「カブト」



西新宿ガード下食い物ネタが続きます。

今日はお客さまのYさんとカーテン生地を探しに待ち合わせ。買い物だけでなく、わざわざ縫って下さるのです!!


この10日程の植木やら楽器を置いたり、ソファやピアノをズラしたりしているのは、狭くする事と、「お店に死角が少ない」事の解決なのですよね。


死角、つまりは隅っこ。僕は隅っこの席が好きです。落ち着くから。


全席を隅っこにするのは不可能だけど、それぞれのコーナーが、まるでシェルターのように包まれているような仕掛けを探っています。

その一つがカーテン。オープン時から欲しかったのですが、ベランダを少し隠したい時に使います。


色は深いグリーンの生地にしました。ソファの反対色です。どうぞお楽しみに!




そして、カウンター上のボックスにステッカーを貼りました。パリとニューヨークの古いホテルのシールです。ちょっとアイデアがあり、エイジングします。




三丁目の店舗の頃のように、ステッカーは今後も増えます。お酒のラベルも貼ります。今までも少しづつ壁に貼ってきましたが、古いヨーロッパの酒場みたいで好きなのです。






さて、生地を買った後に鰻を食べましょう、という事になりました。


ただ、知っているうなぎ屋さんは少し遠い。ならば、と近くの行ってみたかった思い出横丁にある、カブトさんへ。






勇気を出して暖簾をくぐってみる。


もの凄く年季の入った店内は脂でドロドロ。僕はこういうのが大好きなんだけど、苦手な人は無理かも。

チャキチャキの店員さん3名が立つ、コントのセットのような店内にはお客さんが満員。





座るとお酒の種類を訊かれて、そして「一通りでいい?」との事。

一通り、とは串を7本のお任せで1,400円くらいのセットの事らしい。


はい!と答える。単品で頼むと怒られそうだから、迷う暇はない(泣)



お通しに物凄くシンプルなキャベツ。写真左下です。



何を取っても全く無駄が無い。メニュー構成、オーダーの取り方、このキャベツにしてもすぐに出てくる。



目の前にはタレ。68年継ぎ足して使っているらしい。




Yさんとビールを酌み交わしながら、目の前にあるド迫力のタレ壺を眺める。地獄の底なし沼みたいな色をしている。

串を載せて汁気を切る滑り台みたいのが好きで、見ていて落ち着く。一滴残らず回収され、何と無駄が無いんだろうか。


鰻の脂や肉汁がタレに落ちてはまた鰻にまぶされ、濃度を上げながらグルグル循環している。それが68年も続いているとのこと。

この壺の中に68年前のタレは一体どのくらい残っているんだろうか?なんて考える。


ふと、クレオパトラのワイングラスの話を思い出しました。ご存知ですかね?

クレオパトラがグラス一杯のワインを飲む。それは排泄され、やがて地にしみて海に注ぎ、循環して世界に拡散されます。

現代、一杯の水をグラスに汲んだとして、クレオパトラの分子がそのグラスに何個入っているか、という水の分子量を示すエピソード。



グラス一杯の水の分子量は10の24乗とかで、そもそもピンと来ないんだけど。

グラス一杯に、分子が10個入っているそうなのです。計算上。多いんだか少ないんだか。 壺に浮かんだど迫力の泡を眺めながら、ふとそんな事を思い出す。

68年前の原液どころか、色んな予想外の物質が相当入っているんではないかと、、。






10の24乗くらいの鰻の霊が溶け込んでそう。



途方も無い事を考えていると、鰻の串焼き、一便が来たよ。あっという間です。



お待たせでーす、と部位をシンプルに説明して小皿に置かれる。置くというよりは優しめに投げるようなワイルドな力加減。

昨日の寿司屋の生意気な小娘だったら間違いなく泣き出すに違いない。これぞ大人のグルメ!



香ばしくて本当に美味しい。小骨もあれば焦げ目もあるし、かなりワイルドだけれど鰻の脂を考えるとこのくらいが丁度いい。それに、タレの濃厚な事!


部位は頭とヒレ、肝に蒲焼き。これが確か7本位付いて1,400円くらい。あまり美味しいので追加して12本くらい頂きました。

(写真は全部似ているので割愛します)

暖簾から振り返ると、陽気な通行人の声が聞こえる。



映画のセットの中そのもののこのお店。昼の2時からやってるらしいです。


ここで一通りを頼んで一杯引っ掛けてから、向かいの回転寿司屋で寿司を摘むってのもいいな。



皆様是非一度ご利用下さいませ。




思い出横丁とはこんな感じ。拾い物の写真ですみません。

汚さを通り越して、寧ろ整然として美しい。


















ちょっと違いはあるにせよ、僕の目指すキヌギヌもこんな感じなのかも。

ごちゃ混ぜで、決してスッキリはしていないのに懐かしく落ち着く感じ。

魅せる為のインテリアではなく、働く僕自身そのものであったり、人を楽しませるひとつの装置としてだったり。




ああ、僕はどうしても、使い込まれたものが溢れる、ゴミゴミした所が大好きなのです。整然とした所はあまり落ち着かないw



Yさま、素敵なカーテンをどうぞよろしくお願い致します!




回転寿司ファミリー



今日はお休み。残念ながら雨模様で、スーパームーンだかモーニングムーンだかも見られませんでしたね。


実はコソコソと、また別件の内装のお仕事をしていまして(キチンとオープンしましたらお知らせ致しますね)打ち合わせが終わっていつものオアシス、大ガード下の回転寿司に。




熱燗二合を頼みながら食い散らかします。

僕の好きなネタは、こう見えて淡白なもの。イカやアジ、偽物アワビに、白魚。

間にウニを挟みますw



かなり混み合っており、半分位の方が観光客と思しきお客さんでごった返しておりました。

今日もモリモリ食べて飲んでいましたら日本人のご家族がお隣の席に着席。

ご両親と可愛らしいお嬢さんの3人連れ。


小学校低学年くらいの見た目は可愛らしいお嬢さんなんだけど、やたら子役のようなハキハキした話し方が僕のカンに触ります。

「すみませーん、イカください、サビ抜きで〜」

と、妙に通るやたら大きな声で。ちょっとアニメの声真似でもしてるかのような、変な話し方。

ご両親は「うちの子可愛いでしょ?」といった笑顔で、漫然としていらっしゃる。

サビとか言うなよ、子供の癖に、、。


まあええわ。こっちはサッパリしたネタの二週目を頼む。そうなのです。同じのばっかり食べるのです。


隣の小娘のキンキン声が依然として耳障りです。小娘がいじり回しているカッパ巻きのキュウリを引き抜いて耳栓にしたくなるのを我慢しながら、小さなチリアワビに集中する。

ワサビを大量に貰ってチリアワビに山盛り載せて食べるのが好きなのです。辛さと歯応えが爽やかに鼻を抜けます。



、、ってか、チリアワビって何だろか。チリアワビって単語を聞くたびに、どうしてもいつかの秋田横領事件のチリ人妻が頭をよぎります、、。





アニータさんだったっけ、、。チリアワビ、、、うわわ。


話を続けます。


隣のガキが満を辞して手を上げて、「すみませーん!!」と叫んだ。

うるせーな、もうわかったっつーの。


「ガレージ、、じゃないや、シャコひとつください!ツメ多めで!」




静まり返る店員と日本人客。これは寒いぞ!!
(;´д`)

わー、、小娘の癖に寿司屋定番の親父ギャグ、、それも滑ってるし、、。親が仕込んだんだろう。ウフフ、とか笑って誤魔化してるけど、オタクの一家、今スベってるのよ。


白髪の、このタイプの寿司屋には珍しく上品そうな板前さんが、

「あのね、うちはシャコ置いてないの。」

と、ゆっくりと冷ための口調で小娘に答えた。ちょっと呆れてるようにも見えた。



日本人客的には満場一致で、僕と同じ意見だったと思います。


あんまり子供がツメとかムラサキとかナミダとかって使うの、変じゃないかな?


オムライス半熟で、とかハンバーグの人参は要らないです、だったら何となく解るの。

とりわけ寿司は大人の食べ物な気がします。ワサビだって入ってるし、単に食事とはいえ、何か超えてはならない一線があるような気がしてならないのです。



小娘よ、いつかアニータさんのような大人の女性に成長してから、小声で「ツメ多めでお願い出来ますか?」って言ってみようね。







シャコ食べたくなったじゃんか!もう。





まあいいや、13皿食べたし。





おしまい。




頑張れ、近所のイタリアン!



何とか1週間乗り切りました。日曜日もキチンとオープンして、2時にクローズして4時まで片付けして、チャリを漕いで帰宅、部屋の寝床に倒れこむ。

まあ、何だかんだ言っても結局のところ、何とかなるものです。(ずっとは無理だよ)



さて、家の近所にある小さなイタリアンのお話。

こちらは家から徒歩50秒のところにある、川沿いの小さな静かなレストランです。一品ずつ手作りのこだわりメニューの詰まった、とても気持ちのいいお店であります。

褒めすぎだけど、どこかヨーロッパの古い街にありそうな、静謐といった趣のある雰囲気。
出窓からはお向かいの茂みが見えて、漆喰の壁にマッチした木の家具が心地良い。店内は明らかに外とは空気が違い、都会の喧騒から隔絶された言い表せない静けさがあります。





この「シェルター感」は、僕の良い店だと思う条件でもあります。匿われたい。

お値段は普通というか良心的。あまり磨り減らさないよう、適度な間を空けて、たまのご褒美として来ておりました。




またご褒美がてらにお邪魔したところ、何かが違う。


まず、店内が雑然としている。積み上げられた段ボールやら取り寄せた食材が床に積み上げられ、引っ越しの最中みたいだ。そして明らかに掃除もされていない。

こんなことは一度も無かったんだけど。僕の秘密の西洋料理店、、。




そして何よりも感じる、ザワザワ落ち着かなそうなお客さんの空気。端的に言うと「おいおい、早くしてよ」感。



食器の山の隙間に着席したところ、、どうやらお一人でやってらっしゃるご様子。昔はもうお一人ピザ釜係のお兄さんがいらして、お二人でテキパキやられていた。いや、その前はレジにお姉さんがいたのを思い出した。三角巾をした山田花子似のお姉さんだ。

どんどん人が減って、遂にお一人になられたのか。




男の一人暮らし。この通り雑然としている。



(盗み撮りすみません)

いつものおじさんが、1人でたくさんのメニューをこなしてました。こりゃ大変だ。


僕はというと、一番定番なパスタを1つ注文する。きっとかなり時間がかかるんだろう。僕は何の予定もないので、ここはひとつ気長に。


サラダはいつの間にかセルフになっている。冷蔵庫から自分で取り出す方式になってる。これは嫌いじゃ無いw




冷蔵庫にあるドレッシングを自分でかける。パスタはまだまだ出てくる様子はない。もう、こうなりゃ腹をくくってひたすら待とう。




同じ冷蔵庫から自分で瓶ビールを取り出す。



ふと見回すと、他のテーブルのお客さん、誰1人としてお料理が出ていない。みんなサラダまで。



まあ、仕方ないといえばそれで終わるのだけれど、お勤めの方は堪らないだろうな。

僕は、、何も焦らないのでひたすら飲む。というか、自分で冷蔵庫から瓶ビールを出して注ぐ喜び。

子供の頃の風呂屋のフルーツ牛乳のようなあの感じと、昼間から労働中のサラリーマンを眺めつつ飲む退廃感と、少なからず他の方よりも売り上げに貢献している自負に(笑)中々悪くない飲み心地。






依然、料理が出てくる気配が無いので、少しだけ残ったサラダの葉っぱに岩塩とオリーブオイルをかけて、少しずつ食べる。


あー、佗しい。でもこういうの好きなんですよね。


葉っぱも無くなり、流石にひもじい。お忙しいのに申し訳ないんだけど、単品のサラミをタイミングを見計らって素早く注文する。


飲んでいる僕に気を遣ってか、他の方のオーダーより先に出して下さる。有難いような、邪魔して申し訳ないような、、、。まいっか。






ヴェントリチーナサラミというこの一皿。またこれがとんでもなく旨い。日本に大量に流通しているサラミとは味が違う。元気というか荒々しいというか、正しいイタリアの味なんですね。こちらのお店、本当に味は間違い無いのであります。

そして、やっとのこと周りのテーブルにお料理が運ばれる。

皆さんかなり非情なオーダーで(笑)、別々のパスタやらピザやらを頼まれていた様子。見た限り、全員が全種類の違う料理を頼まれていた。こりゃ大変だな。そして堰を切ったようにパンのお代わりも大量追加。


僕なんかはこの仕事が長いので、こういうワンオペレーションのお店だと「お任せで!」とかオーダーしちゃうのです。
そうするとシェフは大抵、前後のオーダーと同じものを合わせて作る筈なので直ぐに出てくる。まあ、何を頼むもお客さんの自由なんだけどね。


お勤めの方は、それはもう早く会社に戻らねばなりません。お客さんは食べつつもまだまだイラついている。そりゃ仕方ないか。


そうなんだけどさ。おじさん1人なのよ。



その感にもどんどんお客さんを断る店主。詰めれば入れるのだが、キャパオーバーなのか。盛大に、気持ちの良いくらい沢山の人を断っている。


こちらは、というとさらに飲む。もう、呑んだくれキャラが定着していると勝手に思い込み、引っ込みが付かないのだ。

何だったら冷蔵庫の瓶ビール全部行ってやろうかという気持ちにさえなる。体調もすこぶる良いので、頑張ったらビール程度なら行けるんじゃないか、と。

昼間から近所で泥酔するのも悪く無い。そもそも、料理が出てこないこの店が悪いのだ。


なんて考えていると、待望のパスタが運ばれて来た!


プリプリの大きな海老が載っていて、トマトソースと水菜が鮮やかに寄り添う。たった今茹で上げられたその一皿は、盛大に湯気を放ちながら僕を誘惑する。

見事なイタリアンカラーの大盛りパスタは、以前お邪魔した時と全く違わない味で、完璧に美味しかった。




待たされたせいか、本当に美味しい。塩分といい、オイルが乳化した熱々のソースといい、パスタの硬さといい、全てが網の目のように助け合い、作用しあっている。

そしてパスタという、ありふれた食材の偉大さに暫し呆然とする。もしかして世の中にある数多の食べ物の中で最も完成度が高いのではないか、と。焼きそばも焼うどんもラーメンもそりゃ美味しいけれど、ここまで緻密な味わいとはいかないだろう、、。


酔っているのです。

無心で頬張り、気がつくと店内には誰もいなくなっていた。

そして、食器の山と共に、謎のハウスミュージックが流れ出した。古めの、かなり野暮ったいハウス。

何のサービスだっけ、これ。昔は古めのジャズだかシャンソンなんかが小さめに流れていたんだけど。







お父さん、奥で座って休憩タイムでした。ハウスミュージックは、休憩タイムの音楽なんだろう。そうに違いない。

お料理が遅いのも店の空気が微妙なのも僕としては全然平気なのです。セルフなんてもはや楽チンで有難い。


その辺は仕方ないとしても、店が片付いてないのと突然ハウスが流れるのは僕の優先順位として残念だなぁ。


あの隔絶された童話に出てくるレストランは、もう無いのか。





あんなにこだわっていらしたのに、疲れ果てたのかな。でも、負けずに頑張って下さいよ(笑)




お疲れなんだろうな。でも、また行きますよ。






台風の過ごし方



台風16号が来ております。向こう1週間は全て雨という、東京地方の予想。

わたくし、最近生活時間のコントロールが出来ていません(汗)夜眠る筈が翌日の夕方まで起きて、少し眠ってまた起きる、といったような。

お店の出勤時間に照準を合わせるのですが、それだけで精一杯。

もちろん、お休みの月曜日も予測が立ちません。約束も入れません。そりゃもう、飲むでしょ。


そして今回は台風が来ています。今時、台風くらいでは流通には何の問題もなさそうなんだけれど、一応事前にスーパーに行って、酒の肴や缶詰や保存の利くお惣菜を買います。


イワシの醤油煮、インスタントラーメン、つぶ貝の時雨煮、豆の煮たやつ、お刺身、ヒジキと豆の煮たの、そして日本酒。


缶詰は僕の台風ノスタルジーです。子供の頃台風だからと言って、特に缶詰を食べる習慣はなかったんだけれど、もう少し上の世代の話を読み聞くにつれ、缶詰が食べたくなる。(現代の2ちゃんねるなんかではコロッケだそう)



生憎、伴侶は家に居りません。こりや、参ったな(ニヤニヤする)

各種の缶詰をお皿に開けます。
そして、お米を柔らかめに炊きます。伴侶の一家はバリバリの硬めの米を炊くのですが、僕の家は少しネバっとした柔らかい米でした。一人の日の唯一の愉しみです。
テレビをNHKにセットして、台風関連のニュースに合わせます。



そして冷凍庫の整理。春頃にお客さんに貰ったあおさのり、母親が送ってくれたちりめん山椒、いつかの香典返しの明太子があったぞ!!




日本酒は大関の超辛口。これを熱々に燗を付けます。

台風ニュースを見ながら、本当に不謹慎なんだけど、色んな港の映像なんて波が高いのなんて見ているとワクワクします。

もちろん、怪我などご不幸は望んでません。ただ単に台風にワクワクするのと、こういう単一のニュースで日本列島が満たされる事に変な一体感を感じます。例えば年末の紅白歌合戦とか、その他大きな出来事の際の臨時ニュースなど。

睡眠不足の休日の朝から熱燗を煽る罪悪感。台風の映像を見ながら感じるこれまた罪悪感。

柔らかく炊けたご飯、しかも炊飯器の一番上の、米が半透明の柔らかいところだけを集めて辛子明太子を載せる。何て悪い事をするんだ。お袋が、炊き上がったら必ずそこから混ぜるようにいつも言ってたのに。そんな事を無視して、ハフハフ食べる。

明太子が終わらないのに贅沢にちりめん山椒も載せ、ご飯も足す。いけない事づくしだ。そして、また熱燗を一口、二口。

米のご飯を食べながら熱燗なんて、、何という罪悪感でしょうか。

酒を飲みながら肴と米をつまみにするなんて、、僕には許されません。絶対にしません。焼肉でどんなにビールを飲んだとしても、ご飯を食べる頃にはお酒はきちんと飲み終えています。僕の中で食事(炭水化物)は食事、飲酒は飲酒で分かれているべきなのです。



更に酒の燗を付ける。もう面倒なので2合づつ付けちゃおう。そして、ご飯には角切りバターと醤油を垂らしてモリモリ食べる。もう何膳食べたかな、、。

お腹が膨れてきた頃合いを見て、お風呂を沸かす。これまた熱々なのです。
缶詰のつまみも疎かにしない。ちゃんと頂きながら、熱燗を一口、口に含む。

今度はスルメを炙って、マヨネーズに七味を振り掛け、事前に細く割いておく。また熱燗。もう、フラフラで台風ニュースなんて誰も見ていない。

お風呂が沸いたので、そのままドボンと浸かる。

あー、極楽!!

こんなに雨が降っていて、みんな大変な中、満員電車で出勤しているのに僕は酒飲みながらお風呂に入っている、この幸せ。(只今朝の8時半)


お風呂から上がったら全裸でベランダに出て、タバコを吸う。
ベランダから入ってきた霧雨が気持ちいい。


んー、幸せなんだけど、このひと月、お休みの日にどこにも行ってないなぁ。ほぼ家にいてお酒を飲んでいます。


最近、全く酒場に飲みに行かなくなった。そして、家でお酒を滅多に飲まなかったのに、飲むようになってきている。


家で飲む方が安くて気楽なんですよね、、なんて酒場の僕が言っちゃいけないんだけど。


僕は週に6回、酒場に居るのでそう思うのも当たり前か。お休みの日は誰にも会わず、誰の会話もきかず、ましては相槌も打たず、気ままにフラフラ過ごしております。


そうするとね、火曜日の出勤日には無性にお店に行きたくなるんですよね。



不思議なんだけど。





夏の怠慢料理



前回はマヨネーズジャコご飯でしたが、今日は更に手抜き料理2品。

facebookやInstagramで見る、キラキラしたお料理とは対極にある、安くて怠慢で器も最低の、堕落したお料理、もはやエサです。

雨のムシムシした日に、やる気のないお昼ご飯に最適です。(笑)


*貧乏大根もち


「ちょっと奥さん、まさかお刺身のツマ、捨ててませんか?」


【材料】
刺身のつま(大根)握りこぶし大
片栗粉 大匙1
薄力粉 大匙1.5
鰹風味調味料、塩 少々
ネギの青い捨てるところ


大根のツマはよく洗い、魚臭さを取り去ります。そして細かいみじん切りにしておきます。
上記を混ぜて放置、しんなりしたら胡麻油でカリッとなるまて焼きます。

原価十円程度にしてこのモチモチ、カリカリ。

お父さんの晩酌に、お子さんのおやつにも!



ツマを捨てるのは大根を捨てているのと同じです。勿体無い!

最近はツマを欲しさに食べたくもない刺身を買ってしまう事もしばしば。ツマだけでも売っているのですが、なんだか味気ない。

何にも節約になっていないのだけれど、まあいいじゃん!(笑)










*ネバネバ素麺

【材料】
素麺
納豆
ネギのみじん切り
みょうが
卵黄
ごま油
七味唐辛子


素麺は茹でて、水で洗う。

納豆と薬味はよく混ぜ、ごま油で香りを付ける。お好みで卵黄を落とす。





大きめの器に納豆を入れ、素麺を少し取って絡め和えて食べます。

口をすぼめて、一気に吸い上げます。

ズボボボボ!!

好きな量を取り上げ、好きなスタイルで。好きなところで食べるのを止めます。

余った素麺はピーマンと豚肉で炒めてビーフン風でもいいし、お味噌汁の実にしてもいい。

味噌汁なんか誰も見てなければ鍋のまま食べちゃいましょう。

ズボボボボ!


器も気にしません。そりゃ薩摩切子や、檜の桶なんかの方が素敵に決まってるけと、これは1人のための怠慢料理。

寝転んで食べるくらい、素手で掴んで食べるくらいの心意気にて。

全てを削ぎ落とし、気取らず心を緩めて、食事を摂ることだけに向き合います。


いずれ、この道を極めたいと思います。


´д` ;



続く






蕗の薹と向き合う



昨日は鎌倉で山菜天ぷら大会でした。

差し入れの山菜を、どこか駅前のデパートで買って鎌倉に向かおうと、家を出て中野坂上駅に向かう途中。


いつも通らないルートを歩いていたら、普段山菜なんて売っていない酒屋さんで、ふきのとうが山盛り売ってたのです。しかも激安!


きっと山菜の神様がお土産に持たせてくれたんですね。どうしてそのルートを通ろうと思ったのか、全く思い出せない。

ふきのとうの写真を撮ってると、お母さん大サービスのポーズ。





1.5キロ近く入って2000円。先日、6粒で600円ってのを見たばっかり。やはり旬の終わりには値崩れするのかしら。僕には初物なので、関係ないけど。


11人で天ぷらに。

ふきのとうの苦味がビールによく合う。こりゃお酒がススムくん。




翌朝、フキを明るいところで掃除します。あれだけ食べたのにまだこんなにある。どれだけ入ってたんだろう。

そう、一晩でアクが出て、直ぐに痛んでしまう。キャベツやレタスならこうはならないんだけど。






粗く刻んで、ごま油を熱してザッと炒めます。




砂糖、塩、酒、みりん、味噌を加えて水分を飛ばす。




ほい、出来ました!


白ご飯に載せて、、、



キッチンで立ったままモリモリ頂きます。寝癖なんて気にしない。




美味い!!



安く売っていたらお試しください。冷蔵で一年持つそうです。

常備菜として、旦那さんの晩酌にも、オニギリの具にも。


失礼しました、、。





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