キヌギヌ的SDGs




SDGs、流行りの一過性の言葉っぽくてあんまり好きではないですが、通りが良いのでこの表現で参ります。


お店をやっているとまあ沢山のゴミが出ます。パッケージやなんかは極限まで分別して出してますが、もうちょっと頑張ったら、もっとゴミを減らせるのではないかと。


ゴミの日まで置いておく場所もないし、ゴミ出し自体も面倒だし、胸も痛むし、、。




気持ちにも体力的にも少し余裕が出てきたので、ちょこちょこ手直しをしております。






*SDGs第1弾!傘のタグ



傘立てに溜まる忘れ物のビニール傘。使えるものは急な雨の日にお客さんに差し上げていますが、長年放置すると汚れてそうもいかない。


そうなるとまとめて不燃ゴミで出しますが、凄い量になります。この間なんて40本近くあったかな。


確実に持って帰って貰うには傘に個別の印を付けられるようにするのがベストなんだけど、輪ゴム、シール、色々考えましたが、、小さくて見にくいものではそんなに上手くいきそうにありません。


探した結果、こんなものを用意してみましたよ。ベストではないけどベターではあるかな。



クローク用のタグでして、針金付きのチケットはキリトリ線入りです。入れ物はアンティークのレターラックを。この辺りの出費は痛いですが、好きなもので店を満たしたいのでグッと堪えて頑張ろう。




使い方説明も額に入れて掲示しました。直感的な表記には程遠いけど、これが今の限界。



とは言え、今までの使用者はお一人のみ(笑)


酔って手元が暗い中、中々使いづらいですよね。次の雨天時に丁寧に促し、さらに使い方を検証してみましょう。





*SDGs第2弾! ナッツのゴミを減らしたい



おつまみのナッツ。少し残ったり、そもそも全く食べない方もおられます。こちらの都合に合わせて全員に食べ切って貰うなんて事、夢のまた夢です。







そ・こ・で!!



こんな昔懐かしい紙袋はご存知ですか?


昭和の商店でヒモで吊るしてあった、、、駄菓子屋とか肉屋でコロッケ買った時とかに使う、薄くてツルッとしたやつですが、写真で伝わるかしら。




これをアスクルで仕入れました。食べ残しのナッツをこれに入れて持ち帰って貰う作戦です。


まあ毎晩、大量のナッツを捨てていますよ。週末ともなると毎晩軽く一キロは捨ててんじゃないかな。これにはずっと心を痛めてました。


天井から吊るされた袋をピッと引き抜き、食べ残しナッツを詰めてテープ止め、お釣りと一緒にお渡し。


配置さえ考えれば割とスピーディーにこなせるかな。



捨てられるはずのアーモンドに胡桃、カシューナッツ。朝食のシリアルに混ぜ込んで、または暇な時に摘んで食べて頂ければ幸いです。




中々お客さん目線で物事を見るのは難しいです。結局のところ傘立ての札は面倒だし、ナッツ貰っても困る、という方も多いかも知れない。

でも、傘もナッツも放っておくとただのゴミ。捨てる時は辛いもんです。

僕とお客さんで少し手間をかけて、ゴミを減らせれば、と考えてます。




***




ゴミ削減とは関係ないけど、その他の手直しもちょこちょこと。



*ギミックの月の修理



月を吊るしているヒモが切れました。ヒモは棚裏を90度で曲がりながら回転ハンドルに達していますが、コーナーの所の金具で擦り切れたんですね。




コーナーの擦れる所にマシン用のボビンを固定してみる。コロコロ回る仕組みです。




一つ55円、こんなに効果的な55円が他にあるでしょうか!まあスムーズに回ってくれ、数年は交換しなくて使えそうです(今回のヒモは一年半持ちましたが)


ハンドルに至るヒモの誘導も、これを機にパーツを増やして臨みました。ミシンの糸のガイドを参考に、木のパーツと滑車と金具を組み合わせてセッティング。




高速回転させても安定しております。我ながらの満足な仕上がり(´ω`)



*メインのトランペット増設



新人スタッフが吹くトランペット。前はえらく遠い所に設置してましたが、取り出しやすいように、ハープとヴァイオリンの裏に装着しました。もうここにしかスペースがありません。



今まで置いていたのを移動したんで後ろの壁に穴が空きました。それを塞ぐ為にまた一台、7,000円の安い(ドイツ製)のを買いまして(汗)



トランペットはもう七台目です。もう要らないよ(笑)


ま、いつか人を集めてアイーダでもやりましょうかね。




***




ゴミを減らして、使えるものはしっかり直して使って。地球に優しいなんて崇高な目的よりも、単にゴミを置くところがないんですよね。マジでゴミ出したくない。


工夫を重ねて、更に手を抜いて生きていけますように


あーこりゃこりゃ。





ヴァイオリンチューニング問題



ご存知の通り、店内には弦楽器がぶら下がっておりますが、ヴァイオリン属のコイツらは特にご機嫌が安定しません。



ヴァイオリンの弦のテンションは一台辺り最大50キロ近く。構造としては、楽器の頭部に開けた穴に木製部品(ペグ)をねじ込み、摩擦だけで止まっています。


よく摩擦力だけで50キロも耐えられるな、と。



こんなに原始的な構造にも関わらず、かなり精密な動きに反応します。慣れるとキュキュッとやるだけでお好みの位置に止まってくれる。ヴィオロン属が発生した500年以来の機構が今もって採用されているそうで、すごいの一言。


しかし木材パーツ特有のデメリット、乾燥してペグが縮むとある瞬間、ブルンと緩んでしまいます。特に冬場は顕著で、夜中に売り上げ計算なんかしていると、突然奇怪な音を立てて弦が緩みます。


今でもドキッとしますよ。まるでポルターガイスト。



気味が悪い事よりも、翌日、突然使う段になってチューニングしなきゃいけない毎度の煩わしさ。


それが嫌で、開店前調律は欠かせません。ヴァイオリンとヴィオラは毎日、チェロとコントラバス、ハープは3日おきくらい、チェンバロは1週間毎にパパっと済ましてます。


もちろん楽器をケースに入れている場合や、部屋吊りでも年中エアコンを付けてる場合は比較的安定するようですがね。


BARなので水回りもあり、人の出入りも激しく、換気の為にベランダを開けたりしますからね。かなり過酷な状況です。



そんな中、出来れば安定させたい!




ネットを調べても、大抵はケースに入れているかエアコン完備のパターンの方ばかり。楽器店ならガラスケースというチョイスもあります。


ガラスケースなんて、かなり精密なのを、フルオーダーで作らないといけないですよね。とんでもない費用がかかりそうです、、。


僕と同じ悩みの方は、中々ヒットしません。





こうなりゃ、いつもの自己流で解決するしかないわな。


かなりワイルドな発想なので、お読みの方は真似しないでくださいね。



***



楽器の湿度への対策は色んな方法があると思います。そりゃ全体を覆うのが一番良いですよ。閉ざされた楽器ケースは何よりの策だと思います。


そんな中で、ヘッドだけでも乾燥から防いでやるというのはどうか?と考えてみました。


きっと反論もあると思います。


「部分的に保護すると他のパーツに歪みが出て、負担がかかるよ」など、ご指摘があるかと思います。



でもですよ、例えばですけど。


冬場にケースの芯まで冷えた楽器を暖かい室内で開き、汗をかくほど弾きこむ、、。そっちの方がよほど楽器に悪いんじゃないか、と。


寧ろ、室内に吊るした場合の湿度変化はこれより緩やかなんじゃないかな。


そもそも楽器ってのは過酷な環境で使われる道具なんですよ。プレイヤーは汗もかけば涙も流す。常に乾燥、湿気との闘いです。


ストラディバリウスが作られていた中世に、空調やガラスケースなんてなかった筈では、、。


あんまり繊細な意見を気にしていたら物事は前に進まないので自己流で参ります(良い子は真似しないでね)



***



ヘッド部分を外気から遮断すれば、ペグの収縮を抑えられるのか?


明らかにそうだろうよ、と思いつつも実験です。ブドウの房みたいに袋を掛けて実験した所、やはり1ヶ月後もピッチは安定してました。やはりな、というのが正直なところ。



袋掛けは面倒です。演奏終わりのたびにブドウ農家の奥さんみたいに袋を掛けて根元を縛ります。


まあ、今年も立派に実ったわねー。ここに嫁いできた時はまだ苗木はこんなに小さかったのよ、、。




などと、毎度そんなことしてられないのです!



ヴァイオリンヘッド用防乾ケースなんてありゃいいんだけど、そんな都合のいいものは売っていません。作るしかない。


Amazonで7,000円くらいの卓上ケースを購入。ガラスでなくても良かったんだけど。



底の部分にスリットを入れます。1台は震災でブッ壊れたので飾りとしてケース外側に、使える3台を防乾箱内に吊るすのですが、ヴィオラを右側に配置して、やや大きいのでバランス良く見えるよう配置を測っておきました(珍しく)




断面はヤスリがけの後、後でフェルト張ってやろう。




設置面にはラバーのクッションを装着。これでネックが保護されます。




棚自体を壁面に固定し再び計測。隙間を埋めるパーツとしてクリアファイルを短冊状に切り出して、装着の向きに並べておく。



ドアの下部に当てがい、位置を見て仮止めします。



閉じた状態。見えにくいですが各方向3ミリくらいの隙間を残して、大部分が閉じられました。やったね!


この程度の隙間なら外気から守られるんではないか。





ついでに、高い位置の蓋の開閉が楽になるよう、ヒモ式のハンドルをつけました

 このダサい感じがキヌギヌクオリティ(笑)




ここから更に実験です。1ヶ月くらい使ってみて、乾燥と加湿の影響を見守ります。


まだ乾燥するようなら、湿らせた脱脂綿をケース内部に入れたら安定すると思います。


加湿ってヤバくない?と思われるかもですが、こーいうスポンジ式の加湿器を使う方が沢山いますので、大丈夫です。むしろ乾燥が何よりの大敵なんです。




3日目ですが、かなり乾燥している中で、全くチューニングの必要がなくなりました。



開業以来の悩みがまた一つ、解決しそうです。


もっと工夫して便利な店になればいいな。早くもっと楽になりたい。








年の瀬のDIY





電動ドライバー(ドリル)が一台あらば何でもできます。収納棚から便利グッズ、装飾に至るまで電動 ドリ様々な毎日です。


生まれ変わったら右手がマキタのドリルになってるんじゃないか?というくらい、開店前と

閉店後の時間ははドリル三昧であります。


ちょっとした綻びを炬燵に入ったまま繕ってくれるお母さんの針仕事のようなもの、気になった箇所は後に残さず、ささっと済ませちゃいます。




置くところのない車のミニチュアだって壁に貼り付ければこの通り。これで新たなスペースが生まれました。次は何を置こうかね。




カクテルを作る場所に置いているメジャーカップ。前はグラスに立てていましたが、上下に固定したL字金具3本を爪状に組み、ホルダーに。


押し込むと柔らかいバネが効いていて、しっかり挟んで挟んでくれます。




ティアラだって、棚に穴を開けて挿しちゃう!安定もいいし、正面から見えるし。




ドリンク材料を冷やすボックス(毎年リニューアルしてます)も、スペーサーとして角材を箱にビス留めしてあります。この一手間が、毎日の数秒のロスを解消してくれます。塵も積もれば山となる。





しかーし!!


ドリルが使えない手のモノもかなりあります。そういうものは大抵、時間掛かって苦手な部類です。


例えば、今年は絶対に逃げないと決めた正月飾りのあれ。





柳の枝に餅がくっついてるやつです、、。


去年は高級花屋さんで見かけて、束になってるのが3,000円だかで展示してあり、これ全部ください!と伝えると、これは6束ありますので合計18,000円となります、、と。



仕方なく2束だけ買ってきたのがこれ。


少ない。高い。傷ついた。




今年はわしゃわしゃなるほど作りましょ、と言うことで秋口からお願いをして、お客さんに京都より手配していただきました。





やり方知らないんだけど、ま、やってみるか。



まずは餅を柔らかくしよう。電子レンジ推奨らしいんだけど店にはないので、鍋で茹でてみる。




食紅をパラリと。




割愛しますが、練り上げるのがものすごく大変でした。大汗かいてヒーヒー言いながらこねくり回します。

思わずAmazonで餅つき機買いそうになりました、、。


苦心の結果、おめでたい感じの丸餅がいっこ。






これをちぎって枝にネチネチ付けるんだけど、これまた大変!



熱いうちにやらないとビビが入るんだけど、そうすると粘りで手にくっつく。片栗粉をつけると手に付かないんだけど、粉で餅の表面がザラついて色が褪せちゃう。水を付けると益々収集つかなくなり、、と。


結局、こまめに手を洗って拭きあげ、を繰り返すのがベストでした。来年忘れてるだろうなぁ、、。


枝をソファに固定して台にして、餅を温めて付けてはの繰り返しを2時間。やっと半分終わりました。





ここまで来たならもう早いです。後半の白い餅セクションに至っては、既にノウハウを手にしてスピードが増すいつものパターン。


残りは30分掛かりませんでしたなぁ。





よく見りゃ汚いんですけどね、遠くに置いたら分りゃしない。そうだ、暫くはベランダに飾っておこう。緑とよく映えそう。


うん、ベランダに新春が訪れたようです。お値段は3,000円切るくらい。作った方が確実に安いけど、8時間も掛かっちゃった。コストとしてはどうなんだろう(笑)





キヌギヌのクリスマス、ここ数年は飾り付けしていないんですよ。元々店内はクリスマスっぽい上に赤と緑のクリスマスカラーですしね、、。その代わりにお正月はきちんと取り組みます。




年内の営業は29日までとなり、新年は1/4から再開です。ブログの方は年内まだまだ続きます。



皆さま、どうかお風邪などひかれませんよう。






一点もののランプが欲しい!



ふとネットで見つけたアンティークのピンクのランプ。




フランスのアンティークの土台に手作りの作家さんのシェードはこれまたプランのシルク張り。


シェードのみの販売で28,000円もするの。既に売り切れですって。



一目惚れしたっ!



シェードのみ、既に売り切れ、、、。見せられるだけで手に入らない。なんかモヤモヤします。


ネットの画像検索は便利だけど、買いたい時にこういう売り切れ画像が大量にアップされていて、不便に思う時が相当あります。余計欲しくなるやんけ。



諦めきれないんで、ありモノで組み合わせて作ってみよう。



先ずはスタンド本体。似たアンティークのを10,000円で落札してみたよ。高さなんかは目測です。



これはこれで使えそうなんだけど、今回は怪しげなピンクのが欲しいのです。傘は一応取っておこう。


って、この「一応取っておこう」が激しく僕の部屋を圧迫している。マジで捨てなきゃなんですけどね、またこれなたまーに必要になったらするもんで、成功体験からなのか中々捨てられない。


因みに僕の自宅のデスクはこんな感じです。お店のガラクタ2軍で構成されているものの、なんとか体裁は保っています。




カウンターも椅子もショーケースもお店の残り。いつかまた移転したら使えるもんね。


ああ、余計に捨てられないよ、、、。



話をランプに戻します。お店の閉店後、工具箱を開いていつもの工作体制に入ります。



今回の材料、シェードは似た既製品のを二つ買いまして、一つは研究用に潰します。




まず一つを設置して観察しつつ、もう一つをバラして構造を調べてから、骨組みだけ残してシルクのオーガンジーを買って貼ってやろうと思います。


破損させた時や部品取り用に、こういう時は2つ買うのがベターなんですよね、、。勿体無いけど2つで9,000円。



シェードのフレームが土台のランプに合わないので、早速破壊してみる、と、破壊し過ぎて一本折ってしまった(笑)


銅線で補修して進めます。




スタンドに固定して、と。



うん、まあまあなんだけど。何かが違う。肝心のエスプリに欠けるというか、、 色味が薄いのと、縦横のサイズ感が少し違うんだよな。


という訳で画像比較してみてみます。比較にはこれが一番。



ランプのヘッドのサイズがサンプルより小さいのね。やはり僕の気に入った右の方が、優雅で瀟洒で、少し猥雑な空気を纏っているではないか。


プリーツの細かさや色も全然違う。


むむむ、、。縦横は今更直らないし、今から生地屋は開いてないし、明日の営業に間に合わないとなると、このままいくしかない。 なんか嫌だけど。


うーん、なんか無いかねガラクタの山〜!と歌いながら店内を徘徊すること15分。




これやがな!!


この薄くて安っぽいピンク色。オレンジっぽいシェードと重なったら相当いいと思います。確信を持って言いきれます!


早速筒にして入れてみよう。





うん、この色で決まりだな。




円筒では少し光にムラが出るので、つぎはぎにして台形の円筒に加工して再度入れたら、尚良かったです。これでしばらく様子を見よう。


クリアファイル3枚も潰したけど、安いモノですわ。



オランダの飾り窓のお姐さんみたいなエロいピンクが欲しかったんですが、まさに理想通り!





もう一つの予備シェードはしばらく保管して、暇な時にシルク買ってきて作ってみよっと。と言いつつ、ランプブームはすぐに過ぎ去るので忘れちゃうんだけど。


またガラクタが増えた、、。



ま、仕方ありません。いつか店内フリーマーケットでも仕組んで一斉に売ろう(欲しい人いますかね)



お店にいらしたら後ろの壁面、少し気にして見てみてください!



before




after




緑っ気が足りないので水耕栽培の胡蝶蘭を並べる予定。


という訳で次回は蘭の水耕栽培をお送りします。


1





レジその後。



スマートレジ、、。店内の数ある場所の中で、最も導線に精密さが求められるカウンターの狭い場所に置かねばなりません(自分調べ)


今回の導入により、今まで7年間をかけて練りに練ったレジ周りの位置関係がブチ壊されます。試験的にスマートレジを使用を始めたところ、機能は文句ないんだけど新たな導線に慣れない。


ふと寂しさで一杯になりました。前のレジが恋しいんです。


そんな中で動線を再構築しないといけない。寂しがってる場合ではないのですよ。終電近くになるとお会計ラッシュもあります。クレジット三連続の間に電話が鳴り、お代わりオーダーを頂き、会話もしつつ、、。


絶対に素晴らしい、前を超える動線を確立してやる!




レジのドロワーがメルカリより届きました。新品の6割位で買えました。水切りカゴの上にピッタリハマりましたので、先ずこれは良しとしよう。




プリンターが手前左についています。こんな素敵なレシートもスマホから指定すると、Twitterに画像をUPするのと同じくらい楽ちんに更新できます。これは素敵だな。


サンプルとして、作家トーマスマンの蔵書に押されきたスタンプをお借りしました。仕事かなり経っているので著作権は大丈夫かな。





遊んでるのはこのくらいにして、と。さて、、どこから手をつければいいのか。前のこのレジをどけて、クレジット端末とiPadを濡れないように置く。


A4サイズ2枚のスペースに収まるのは、レジより登場回数の多いコースターや小皿のストック、クレジット端末、キャッシュトレー3枚にワインのキャップやら笛やらリモコン2台に、、。


あー、面倒臭い。







12時間くらいパズルゲームのように組み合わせて、スライド式にしてみました!


小皿やコースターを跨ぐ形でアクリルのアーチを置き、その上にiPadを乗せてレールのように滑らせる。


アクリル板にはアンティークのツマミを付けています。



ツマミを引っ張ると、、




iPadがここまで伸びます。お会計や音楽の選曲はこの位置にて。




普段は水に濡れないようカウンター下に収納しておき、お会計の時だけ伸ばしてやる。


充電ケーブルもビョーンと一緒に付いてきます。ふふふ。



カウンター板の裏側にはクレジット端末も取り付けました。もちろん伸びる充電ケーブル付き。




いや、これは便利ですよ。この一年のDIYの中で1番気に入っています。収納力も位置取りも電気ケーブルの取り回しも、全てベストに近いんじゃないかな。


、、手前味噌もいいところなんだけど、こういう取り回しを自分の好みで構築できて、僕は幸せだなと。売ってないし、プロに頼んでも少し違ったりするのが一切ないんですよ。


アホ面でニヤニヤしながらアクリルを引き出したり押し込んだりしていると、非常な多幸感を感じます。


今回の費用はレジ以外ではアクリル代の1,500円のみだったのですが、20時間も遊ばせてもらって幸せまで感じられて、高い寿司を食うよりもコンサートに行くよりも幸せ。


何よりお客さんに対してササッとお会計が済ませられるのが嬉しいですよね。少ない動きでスマートにお給仕する。


銀座の裏路地にありそうな老舗のレストランの老サーヴィスマン、そんな無駄がなくキレのあるオッさんになりたい。



今回も分かりにくい内容ですみません。書きたい事沢山あるのですが、連休で疲れてしまって(汗)







広角から狭角へ



バタバタして更新が滞っております。最近とにかく忙しい(終電までだけど)。


以前を考えれば嬉しい悲鳴です(´ω`)


さて、ここで手を緩める訳にはいきません。


ピアノの上に取り付けたダウンライト。

照射範囲が広くてとにかく明るいんです。

一つでピアノ天板の全面を照らせます。




ここに伝票や領収書なんかをワーッと拡げて事務作業をするのが月末の定番なんですがね、計算するんだったら普通の照明もあるし、昼間やれば言も良い訳です。たまにしか使わない伝票専用ライトって存在が勿体ないなと。


***


コロナ以降、バラの花を活けるのをサボっておりましたら、このところ同じ歳のお客さんT氏が定期的にバラをくださるようになりました。有り難く頂くも、喜んで頼っている訳にはいかないのです。そろそろ自腹で復活させなければ、、。


ここいらでこの照明をバラ専用のスポットライトに出来たらなー、と。



単に照射角が広いのを狭くしたらいいんじゃないかな、と五十円玉をセロテープで貼り付けてみる。



やや狭まったな、という感じ。周りが明るいからあんまり分からないか。


まだピアノ天板にも光が溢れます。





バラだけがポンと浮かぶようにしたいんです。劇場に一人で立つ大女優みたいに。



(これは横向きだけど)





レンズも考えたんだけど、既存のカクテルを照らすスポットでさえ、直径5センチもあります。これじゃ焦点取る以前に、取り付けが大変だよ、、。



光源とコインの距離を取ってやり、スリットのようにしてはどうか? 光源から近い光は乱反射して周りに拡がるんじゃなかったでしたっけ?

細いところを通してやると整ってまっすぐになるんじゃやかったかな。知らんけど。




という訳で通り道を作ってやろう。

で、またガラクタDIYです。


宝箱をゴソゴソ探ると何やらキャップやツマミ、コンロの脚とかシュウマイの醤油の蓋とか、沢山のゴミ、いや宝物が入っていまして、、、その中から今回は浄水器のアダプターリングを使うことにしました。



リングの中に50円2枚と5円一枚を重ねて、照明にアロンアルファで接着してみました。どうか営業中に落ちてきませんよう、、。




(´-`).。oO(しかし、こんなんで上手く行くのかね、、、











あれま、いとも簡単に!!





暗闇に、見事にバラのみが浮き上がっております。これこれ、この女優感ですよ!


このライト、バラだけでなく色んな花が映えそうですね。なるべく妖艶なのがいい。


大輪の牡丹やハスの花を一輪だけ、とか好きだな。


(一昨年、不忍池にて撮影)





いいな、いいな。なるべく怪しいのがいい。



 バラだけと決めたらそりゃ簡単ですもの。突っ込まれ難いですし。でも、そろそろ他のにも手を出してみようかね。






電熱器その3



タコスを出し終えた金曜日の夜。土曜の昼になってもまだ起きています。


コンロをいじり倒して電熱器を2台破壊し、まだ続きをやってまして、終わらなくなりました。泥沼にハマっています、、。



事の起こりは耐熱性のパテを詰め込んだ所からです。



熱を通すと固まるやつを注文したつもりが、溶けるタイプのだったようで(チーズかよ)





ドロドロに糸を引き、収集がつきません。箸で掻き出します。




掻き出したところをベンジンで洗浄して、またやり直し、と行きたいところなんだけど載せていた熱源は使えなくなり廃棄。


うー、こうなったら予備の一台も分解しちゃおう、、。





ここからは早回しにて。二の轍は踏まぬようパテの残りは空洞の中だけ詰め込んで、熱源には触れないようにする。




パテを中まで詰め込みました。


そこへニクロム線部分をセッティング。スイッチも配線しましょう。



あー、腹減ったよ。




何をやってるかよく分からなくなる、誰に向けてなのか、便利なのかも全く分からない。泥沼あるあるです。


完成したんですけど、銅の所が前と変わらないくらいに熱い。パテごとアツアツに温められて前のと何も変わらないじゃん。



やはりですね、、熱源と枠の銅のカバーとの距離が近過ぎるんですよ。はい、知ってました。


ほぼ0ミリで接してるもん、こりゃ熱くもなるわな。




2台の電熱器をゴミにしたところで、元の小型の電熱器に差し替えることに。あー、もったいない事をしました。


ホットワインやお湯を沸かすことは出来ないけど、逆にスルメやら干し芋焼くにはちょうどいい火加減なんですよ、と言い訳を呟きながら。


そういう保温専門のコンロにしよう。


一からやり直すこと2時間。スイッチも取り替えて、完成しました。


 


直径が小さいからか、今度はボディが熱くなりません。


安全確認として1時間稼働させて様子を見て、両手で持てる温度。これなら合格です。




ウーバーイーツで配達してもらった豚汁を温めて食べました。何だか少しだけ余計に旨い気がします。





これで一応完成としよう。瞬間にメジロがいつもの鳴き声と共にベランダに遊びに来ました。直後にはヒヨドリが二羽でけたたましく飛び回る。なんか色々ややこしい朝だな(笑)




ややこしいといえば、お陰様でタコスも上手く行きました。ま、反省点は沢山ありますが、これで良しとしましょう。まだ具材が少し残ってるので土曜日も継続してやります。

 







湯煎の機械は物凄く便利で温度の調整も楽でした。また来週、何かやる予定です^_^



さ、タコスミートの仕込みの前にちょっと寝ましょう。 


皆様も素敵な週末をお過ごしください。盛り上がりもオチも思想もない雑なブログでした。すんません。









電熱器リメイクその2




えー、コンロ続きです。


例の小さいコンロ、お湯を沸かすのに20分くらいかかることが今更判りました(汗



そりゃ、電気代4円だもんな、、。相当カロリー低いんですよ。


じゃあ、ということで手持ちのコンロを一台潰して、小さいのと二段重ねにする事にしよう。って、出来るんかいな...。




今日の犠牲者はこの子!ごめんね!





取り敢えずバラして中の様子を見ましょ。



あー、思ったより熱源が大きいんだな。こりゃ困ったぞ。とはいえもう戻れない。



それぞれを上に重ねて単独で作動させられるようにしてお急ぎモードと保温モードを選べるようにしたい。これは加湿する時なんかにも便利なんですよ。




2時間かけて、ベストなセッティングを見つけ出しました。これならいけるぞ。




説明書上では2台併せて1,750kcalの熱量がありまして、T-falの一般的モデルが平均1,200kcal前後なので、今回のはかなりのパワー。電気代は、、別にええわ。


蓋のところはトンカチで叩きのめして平らにします。穴を開けて大きい方の電熱器の温度ツマミを繋ぎます。




書くの面倒なんで割愛しますが、何とか完成ました!左のツマミ、何か無垢の彫り物に取り替えたいんだけど、今はとりあえずこれで。





一つ問題がありまして、連続で使っていると銅の熱伝導が良過ぎるのか全体的に尋常じゃない熱さになります。空っぽの銅の空き缶みたいな構造だもの、そりゃ無理もないです。


そこで、落ち着いたら湯たんぽ中空部分に耐熱パテを2キロほど詰め込みます。


こんなの見つけました。1300℃まで耐えるという耐熱パテ。これなら安心だ。




注文をしつつ、ご褒美タイムに突入です。


オプションで、焼き網も載せられますのでね、こんな事したりして。




写真撮りたかったのでコンビニへ駆け込んでスルメを買いに行く。日本酒の燗を付けて、、。ああ、朝から何やってんだか。始まっちゃっても知らんからね。ウーイっと。




水分が少なくて、油が落ちないモノなら何でも焼けそうです。海苔に干物にちくわにはんぺん。撥子にカラスミ、干し芋もいいね。お餅を焼いて磯辺焼きにしてもオツですな。


しかし、スルメの匂いがもう強烈なんですよ。こんなに凄かったですかね。


側にいて耐えられないレベル。






さ、そろそろ寝てお昼にはタコスの仕込みをしなきゃです。


ああ、忙しいー忙しい。へへへ。




コンロその後は、また折を見て続くかもです。





電熱器リメイクその1



連休明けの1月中旬、ヒマと見込んでいたらこれが忙しくてビックリ。

歌あり笑いありで朝5時まで騒いで、中々の仕上がりでした。嬉しいね。


やっぱブログもそうだけど、ヒマそうな時こそ用事を作ってバタバタ動くのが得策ですね。不貞腐れてムスッとしても何もしないのが1番良くないです。






さてさて、ホットワイン用の電熱器リメイク。メルカリさんなんかで物色していた各ボロパーツが順次、揃いましたよ。


届いた銅壺は既にお店に運び済み。お汁粉大会の時に餅を焼いた手持ちの丸網を載せてみる。


買った時からサイズが合うと睨んでいたのだが、やはりピッタリ。最近計測しなくても、なんとなくはサイズが読めるようになってきました(´ω`)




横から見るとこんな感じです。これは後からエイジングしつつ磨きをかけます。

手持ちの銅のミルクパン、これまたピッタンコなんだな。よしよし。





中空構造の本体には製菓用の鉛のオモリをギッシリ詰め込んで安定させます。左のツマミのついた蓋は外して回転する式の古いスイッチを仕込み、底には板を貼ってゴム脚を付ける予定です。


そして、、今回の主役。


さっき到着した電熱コンロさまです。卓上に置いく工芸向けのごく小さいタイプなのですが、この電気メーカーが倒産してしまい、既に廃盤となってるそう。


加熱すると変な匂いがするので適度に焼き切って匂いを飛ばすのですが(中古あるある)断熱のために五合マスに突っ込んでいます。




実は、、焼き切る時にポカポカ暖かいのが気に入ってしまい、かれこれ5時間ほど暖房の代わりにしてます(笑)


これでもう電源が入っておりましてね、



「ちょっと照明落としてみてー!」






暗くするとこんなに赤々としてます。小さいのにタフだなぁ。


しかし、小さくて無骨でシンプルで。今時の無印さんなんかよりよほど無印な製品です。


しかし気になるのは電気代。キヌギヌも爆上がりしておりますが、、辛いのは皆さん同じですもんね。


なのですが、これが奥さん!



あり得ないけど、1時間つけっぱなしでもたったの4円ですよ!


この時代、4円で何が出来るだろうね。、、パチンコ玉が一つ買えるくらいかな。


安いのは良いことだ。これを後で店に持ってい銅パーツの中に配線し直して埋め込みます。


工作にしたい没頭したいと思いきや、タコスの具材の仕込みもしなきゃいけないのです。


ああ忙しい。





最近よくモノが壊れます



引っ越して7年、色んなものが次から次へと壊れます。電話にクレジット端末に照明器具に金魚のエアコンに、、。


理由は大体分かっています。基本的には手が濡れているんですよ、お店に立つ時って。そんなでガチャガチャ触るもんだから寿命が短くなる、そうに違いない。こうなると全ての機械は消耗品と考えるしかありません。


なので、買い直しは基本的にメルカリとヤフオクで済ませてます。安物買いの何とか、、と言われそうなんだけも、僕的には精密機器以外は新品じゃなくてもそこまで変わらない気がします。そこはよく見極めて。


まあそれでも安くはない訳ですが、、。



今日は効果音のボリュームコントロールする機械が壊れました。動かないとかではなく、音楽を流した時にジリジリと雑音が凄くてですね、、。それも波があって、鳴る日と鳴らない日がある。不思議なもんです。





DJブースなんかにあるやつの小型なのですが、2台のターンテーブルを繋いで、それぞれの音を滑らかに切り替えたら混ぜたりする為の機械なのです。


下のビニールテープが貼ってある所に本来はフェーダーが付いており、これで左右のターンテーブルの音を取り出しますが、僕はこれが要らないので、スイッチ取っ払って水が入らないように塞いだんですが、それでもダメになった。


ドイツのやつで、これが2万円近くしたのです(汗)まあ10年使ったので1日5円ちょっと(いつもこの考え方です)


メルカリ〜、と探すと、4千円でいいのがありました。

うん、小さなので充分なよんですよ!しかもか。即購入して、いつものコックピットに取り付けます。





何が何だか分からないんですが、営業中に使うモノを全て並べてあります。長年かけてあれをこちらにずらして、これをこっちに、、とやって完成したのが去年。


またやり直しになり、位置決めだけで1時間かかりました。(人生の楽しみ)


ジュゲムブログの画像、解像度が低くて見にくいのですが、こんな感じかなっております。



モノを並べて操作しやすくする、これは僕の生きがいとなってしまいました。お店始めた頃は割とグチャグチャに置いてたんですが、やはり効率が悪いんですよね。

リモコンが無いとか、ペンライトがいつも無くなるとか、変なところから修正テープが4個くらい出てきたりとか、お金も時間も勿体無い。


なるべく分かりやすく並べて、ケーブルも裏側から通して絡まらないようにしたら、凄く使いやすいんですよね。



お休みの1日、何とも心地よい疲れ。風呂屋行って帰って飯食って寝るとしよう。



***



韓国の梨泰院の事故、心が痛みますね、、。


Twitterなんかを見ていると、かなり直球な動画なんかが出てきて思わず閉じてしまいました。若い子たち、コロナでずっと縛られていて、やっと街に出て遊べると繰り出したのも無理ないでしょうね。


僕みたいなオッさんはあんな日は街に出たくなくなりましたが、若い子はそうはいかない。何せ短い青春時代だもの、特に仮装して街を歩ける唯一のイベントでしょ、嫌でも盛り上がりますって。



ニュースの中で、「死亡者の殆どは18平米くらいのスペースにおり、300人近い人数が6層くらいに折り重なっていた」と聞いて、鳥肌が立ちました。






だってね、キヌギヌの屋内スペースがちょうど18平米なんですよ。ベランダを入れずに18平米、18平米、何度も聞いた数字でした。


あのスペースに?!と身の毛がよだちました。


今だと着席の満席で16席、全員立つと25人位は入れます。25人だとかなり空気が薄くなりますね。一度周年パーティーの時に40人近い人数が入り、営業していて軽く危険を感じました。人の圧でガラスが割れるんじゃないか、そんな不安もよぎりました。


それが、、300人って。いくらなんでも有り得ない数字です。


どんなに苦しかっただろう、、。






事故に遭われた方へ、心からご冥福をお祈りします。どうか安らかに。
















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