ソファーにも手を入れよう




カウンター工事から早2ヶ月。余りのやり易さが自然過ぎて、もはや工事したことを忘れてます。



しかし、未だに納得いかないのがソファー周り。足を切って奥に突っ込んだので位置はいいんだけど、あともう少しなんです。



どうも、低いのです。



カウンターに立つ僕とカウンターに座るお客さんの目線はほぼ同じです。


でも、ソファーのお客さんは
10センチ位低いのです。どうなるかというと、惑星直列みたいに全くお顔が見えない。






立ち飲みスタイルになった時にはもう、人の垣根が出来てしまって、まるで山の向こうの村みたいに全く何も見えないのです。

向こうの村で祭りでも始まって盛り上がったら、そりゃ気になったりもする。たった1メートルなのに、混んだ時の音量といったら、まるで別世界。

まあ立ち飲みの時はソファーの方の顔を見ようったって無理がある。ここは長い時間を過ごす平日に照準を合わせよう。


そもそも、このソファーは一年前に無理やり高さを出したんですけど、適当に高くしたから人の体に基づいてない気がするのです。

深く座るには高すぎるし、もたれるように浅く腰掛けるには低すぎる。

ステップがないのに背もたれがあって、見た目的に深く座りたくなるってのが落ち着かない大体の原因。なんせ中途半端な椅子なんです。



高いなら高いで、ちゃんもステップを付けたい。荷物も沢山置けるようにしたい。
んで、最初の目標である目線を合わせて、且つ座ってラクな椅子にしたい。




そこで。こんなものを考えてみました。





カラーボックスみたいなものを曲線で作ってもらって、その上にソファーを載せる。






足を置く所にはこんなん付けちゃう!





メリットたくさん!

*僕とカウンターと、目線が合う

*足が乗せられてラクラク

*収納が増えて、取りやすい

*コントラバスを取り出しやすくなる

*分割して動かせて、イベント時にはラクラク移動

*ベランダに出して日焼けが出来る


これが最高に気持ちいいのだ。





そんな訳で、また大工さんに作ってもらいまーす!


曲線カラーボックス。


荷物を取るときに見えやすいような照明とか、スムーズに動くような隠し車輪とか、色々こだわりたい。


気にしすぎなだけでは?なんて言われそうですけど、毎日働いてて「ここがこうなら楽なのに」が多過ぎます。早く楽になりたい。


僕は多分空間に対してかなり潔癖な傾向があるんだと思います。照明の方向とか色とか、収納の使いやすさとか、動線とかお客さんとの目線とか、すごく気になる。


研ぎ澄ませて行くほど自然な仕上がりが理想。ちょこちょこ修正しなら「あれ、前回より落ち着くな」って言ってもらえるような、ベストな位置を探ってます。


いつか、全アイテムのピントが合った日には素敵な事が起こるんじゃないか。

前の店で一度体験しているので、いつかは絶対にあると思います。




土曜日打ち合わせ。





クリスマス準備(毎年早いよね)



クリスマス、、毎年迷います。何となくピタッとこないのです。つまりは僕の技術が足りないから、イメージ通りに飾り付け出来ない。





19歳の時のクリスマス頃、ロンドンに行ったのです。ハロッズの前を通りかかった時に、ガラスのショーウィンドウの中が遊園地みたいになってました。


もう、息が止まるくらい美しかったんです。言語も文化も超えて、暖かさとか夢とかが伝わってきた。マジでヤバかった。

今もクリスマスになると、あれが頭にこびり付いて離れません。




さてさて。今年も自分なりにやろうっと。


いつもの気球のオモチャから





クリスマスらしく、サンタのそりとトナカイの人形を吊るしてみました。





ドイツ製の、石膏で出来た人形です。かなり重い。

照明を点けないと、単に黒い物体が左右に動いてるだけなので、いつもの乾電池照明を点けてみたんだけど、気に入らなくて修正したくなった。

指摘されるまでは可愛いな、なんて思っていたんだけど、なんせ五丁目弦楽四重奏団のコンマスにイカ釣り漁船みたいだと言われてから、それにしか見えなくなっちゃった。(笑)




ちなみにイカはスルメイカの刺身が好物です。









イカは置いておいて、ちょっと頭を切り替えてみよう。


サンタさんを照らす照明は欲しい、でも電球は見せたくない。そこは間違いない。


ならばシェードみたいなものを付ければ良いんだけど、そりの上に傘が付いてるなんて聞いたことない。空を飛んでプレゼントを良い子に届けるんでしょ、サンタさん。

空にあるもの、、雲しかない。


雲を作ったことないんだけど、綿だよね。で、近所の薬局に行く。






今まで使ったことない、シートタイプ(汗)





頑張ってほぐすこと10分。ほぐれたら丸いのを作って、ホッチキスで留める作戦。





イカ釣り漁船の電球キャップも外しちゃう!





雲のモコモコをイメージしながら、1つづつ留める。





凄く不自然に見える。あのモコモコ、どんなだっけ、、。


あのヒーローの顔が浮かぶ。





中華料理的なあれとか





えー、雲ってどんなだっけ?!ゲシュタルト崩壊、、。





あれとか、、








歯ブラシで毛羽立ててモコモコしてみる。



とりあえず完成!!





まあ、こんなもんかね。また明日やろっと。




ツリーも飾りました。眩しいので明日改良します。






本日はここまで!





追記



ふと音楽をかけたんです。そうしたらシェルブールの雨傘。



!!!






慌てて雲を取り払い、カクテル用の傘を6本挿してみました。







真ん中にクルッと電球を集めて1つにして、ピンクの傘で覆ってみた。

チンドン屋みたいだけど、うちらしいじゃないか。この間の花園神社の見世物小屋のディレクターだったら、絶対こっちって言うと思う!


あー、ミシェルルグラン先輩にに感謝。










飛び出す収納を考える




温泉に向かう電車の中でも、お店のことを考えております。

花園神社の酉の市、見世物小屋の充実感が抜けないのです。

色んなところからパッとものが出て来て、お客さんを驚かせる。小道具のチープさ、色のチョイス。狙って出来るデザインじゃない。そこには「用の美」が溢れていました。

二階のバルコニーのカーテンが開いた時に澄まし顔のバンドが並んでいた、あの悔しさはかなりでした。僕だってやりたい。


意外なアプローチと、生演奏の持つ贅沢さ、そして漂うチープさ。これこそ僕の三大大好物なのです。



限られたキヌギヌちゃんのスペース、何ができるか。


撮影禁止の時に頭を過ぎった、前から欲しかった仕掛けがあります。


キッチンの、昇降式のラックなんですが、、、。





取っ手を下げると






こうなります。
うーん、これは素敵だ。



例えばカウンターの上の棚の中に取り付けて、、




頭上にピョコンと出てきたら可愛いなぁ、と。





ラックの中にはその日のオススメのお酒とかウィスキーが並んでたり、おつまみが瓶入りで数種類あったりとか。

紙芝居の枠がそのまま入ったら素敵だろうな。iPadとかモニターを入れて何か映像を見たり、カラオケ、、はやめておこう。


笛や楽器を10本くらい並べたり、オモチャのトイピアノを置いてオルゴールみたいに弾いて気球を動かして、、とか、何でも使えそう。


その昇降棚、ネットで調べても中々ヒットしないの。各キッチンメーカーがそれぞれの名前をつけてる様子。

プルダウンラック、昇降式釣棚、オートアップキャビネット、アイレベル昇降キャビネット、、、。

一体どれやねん。検索する時に一番厄介なパターン。





で、トクラスというメーカーさん(旧ヤマハと思われる)に、素敵なのがありました。




ウェブカタログには値段表記もないし、よく分からないので お電話してみた。



そうしたら、何と1つで14万もするらしい!!それに、セットでの販売のみで、キッチンのフルセットにオプションで付けるものらしくて、それも施工業者にしか売ってくれないとか。



全然無理でした、、。


諦めきれないので、せめて構造だけでも知りたいとネットを調べてたら、


楽天ショップで10万ちょいで売ってました(笑)




ほぼ同じ作りっぽい。



でもね、流石にこんなものに10万も払いたくない(笑)

ラックの白いメラミン吹き付け塗装みたいな見た目も嫌いだし、レトロなフレームでないと浮いてしまう(気にしすぎ?)

自分で作れるのかしら。


バネは巻き取り式の、メジャーみたいなやつだと思うのです。無段階ストップで、好きなところで止まるっていう。





サイドにレール、ローラー入りな予感。





要はスクリーン式のブラインドの、すごくガッチリしたようなバージョンなんでしょうね。あれはヒモを引けば好きな位置で止まるけど、こっちは物を載せないといけない。


自分で作れないかな?


枠は何かの古い木枠を転用するとして、バネと棚自体の重量の関係が分からない。もしバネが強かったら、凄い勢いで棚が引き上げられるでしょ。それはそれで見て見たい気もするけど。

かなり危険ですよ。危ない危ない。やめとこう。



とはいえ10万も払いたくない、、。カウンターの上から飛び出す収納の仕掛け、何かいいアイデアありましたらご教授下さいませ。



温泉に着きそうなのでここで失礼をば。





神様、あと15センチ!!




カウンターか迫り出しから早1ヶ月半。僕にとっては死ぬほどやりやすく、とても良いんだけど、客席からすると狭いというご意見を頂きました。確かに、一部圧迫感がある。


入り口から見た図。奥に行くにつれ狭くなっております。




手前から4つ目の席とソファの間が、劇的に狭い。狭い。狭い!!





カウンターとソファの間隔は目標90センチで設定してるんですけど、ここだけは75センチしかない。


計測をミスったのでした!!

バー、特に僕にとってのおもてなしの空間は多少の触れ合い、イコールアットホームだとここにも何度も書いているんだけど、狭すぎるのは逆にマイナス。通りにくさが苦痛に感じたら、その時点でダメなのです、、。


張り切ってカウンターを前に出し過ぎました。カウンターを引っ込める事は不可能なので、ソファを後ろに下げよう。さて、どうしようか。



ソファの足を四角く切ったらどうなるかな、、?と考える暇もなく、16センチカット。




えいっ!!





カットしてからソファを再度押し込んでみた。










あー、気持ちいい。テトリスやってるみたいだ。一番広いカウンターピッチの90センチを同じく確保出来ました。



テーブルの板も、偶然折りたためるタイプだったので、1/3折り込んだ所が丁度いいサイズ。





通路を通る時には、微妙に膝をかすめながらお通り頂けます。うーん、、我ながら理想のピッチに。







一番奥の三席プラス、横向きに座ると4人で話せるよう、少し隙間を開ける。

ここに足が載せられます。こーいうのも大切。





お店にいらしたことのない方には全然意味のわからない文章で申し訳ないです。

が、この少しの隙間の積み重ねがとても大切だと思うのです。少し変えるだけで景色が変わる。


それぞれの好きな席を見つけてもらえるよう、各席に個性を付けたい。


少しでも、ほんの15センチでもかなり居心地が変わる。切って何とかなるんだったら、何でも切っちゃう!


いつかくる、この店の閉店のラストの瞬間まで切り刻んででも居心地のいい空間を目指したいと思ってます。






触れば触るほど、店はどんどん手に馴染むと信じております。



あー、もっと色んなところを切ったり貼ったりしたい。もっと店と仲良しになりたい。


他にどっか無いかね、、、。先にクリスマスの準備しないとなんですけど。






本日火曜日営業します♪(´ε` )




いやはや、昨日は失礼しました。工事が早く終わるものだとタカをくくっていたのが甘かった。


ローズウッドって木は本当に硬いのです。大工さんもノコギリが切れなくなると手こずっていたし、僕もドリルの刃を二本、折りました。



リベンジで、本日火曜日オープンさせて頂きます!24時まで。


だって、ラジコン買ってもらったら早く走らせたいでしょ?


そんな気分です♪(´ε` )





さてさて。昨日は朝9時まで宿泊待機。車がついたと思いきや、えらい大きなモノが到着。





(大工さんのお一人がうちの伴侶に似ていました、、)


5人でよっこいしょ、とばかりに車から降ろす。しかし重い。





カウンターのサイズより全然大きい、この材木。勿体無いな、、残りはどうするんだろ、なんて思ってたら、「斜めになる文、両端をかなり落とさないといけないので、そんなに余りませんよ」との事。へー、そんなもんかね。





カウンターに乗せてみました。これで、どういう角度で載せるかを決める。3つの要求を簡単に伝える。





お客さんが丸く座って話しやすいのと、僕が作業しやすくまな板が露出してる事と、僕が更に前に出たい。


線を引いて、形を決めます。


そしてここからが大工さんの腕の見せ所。ピアノとぴったり合わせるべく彫り込んでもらう。





何やかんやで夜になり、完成。





ローズウッド、つまり紫檀はブラウンががった紫色を帯びてるんだけど、光の加減とか、細かな傷が沢山あると白く見える。凄く細かく磨くか、ワックスとかニス、和風なら拭き漆なんかで塗装膜をかけてやらないとあの色にならないんだそう。





生の木のままでも良いんだけど、ちょっとカントリーっぽくなるのと赤ワインなんかをこぼすとそのまま跡が残るので、絶対に避けたい。


蜜蝋の入ったイギリスのワックスをかけます。皆さん帰られて、ここから1人。



うすーく伸ばして、拭き込む。最初はテラテラいやらしい色ですの。





乾いたらスコッチで磨き上げ、その後はひたすら木綿の布でゴシゴシ、、






中々気に入っております。ピアノとも色を合わせました。





噛み合うところも丁寧に磨きます。気付けば2時間も、、





前回の仮のカウンターがこちら。





今回、こんな感じになりました。




まあ、有りがちと言われればそれまでなんですけど、緩やかなカーブを描いて、随分横並びの方と話しやすくなりました。後ろのソファだって、僕とだって。




顔、見えるでしょ(笑)





居心地いい空間って難しい。人によって違うもんだけど、僕が思う居心地の良さを再現出来たらそれが一番良いのかな、なんて思います。流行とか最大公約数なんてクソくらえですわ。


人に合わせても結局は受け売りなわけで、自分の思う空間。僕にとっては実家の狭いお茶の間とか、狭くてゴミゴミしているところが好きなのです。



かまくらとか、ずっと居られます(笑)





七輪でメザシ焼いて、塩辛と日本酒、熱々の熱燗でね。炬燵にラジオ、小説。



あと、狭くてボロい屋台のラーメン屋とか、キュンキュンします。

整理された古ボケた引き出しとかあって、中には使い込んだよく切れるハサミとか、絆創膏まであったりして。





ボロくて狭い、そして機能的な様子についキュンキュンしてしまうようです、、。


キャンピングカーのキッチンとか、想像するだけでクラクラします、、。乗った事ないけど。





狭くて機能的なキヌギヌに再会できたような気がして嬉しくなり、つい塗り残した塗装なんかに手を付けてしまう。早く帰ればいいのに、、。





そこから大掃除。店内ホコリだらけなのを拭きまくる。雑巾8枚潰して、もう全て。床まで。


さすがにフラフラしてきたので、チャリで家に帰る。


朦朧としたままコンビニに寄って麦茶のパックを買ったまでは良いんだけど、チャリのカゴから財布を落としてしまい、それを自分の自転車でガリガリ轢いてしまった!!!










盗まれた財布買い換えたばかり。盗まれたチャリも先週に買い換えたばかり。

新しく僕の元に届いた2つがお互いを傷付け合うマリアージュ、、。カインとアベルじゃあるまいし、参ったなぁ、、。



その点、木は良いですよねー。傷も味のうち、また削って塗膜すれば元に戻るし。


そんな方にはラムダッシュの銘木で作る、限定シェーバーをどうぞ!(笑)







カウンター工事の辺りはここで完結となります。長らくお付き合いありがとうございました。

明日からはバリバリ好きに働きます!


明日は24時で閉めます。どうぞよろしくお願い致します。





工事2日目




さてさて、今日は休業させて頂きました。余りにバタバタでブログ上げられなくてすみませんでした。


今朝は7時起きで現場打ち合わせ。その後、要所要所で決め事が沢山あるので、ずっと眠れない(笑)



設計図を引かない工事は、こういうことになるんですね。勉強なります。(こっちの方が肌にあいます)


まずは客席側に下地の板を取り付ける。補強にもなります。2週間後には更に化粧板が。





ここから、難題の内側の処理です。

スイッチをどーするかとか、コンセントの数と位置など、1つ1つに気が抜けません。


だって、コードがこんなですもの。中に埋め込まれたら2度と手直し出来ません。




この打ち合わせで全てが決まる、恐ろしい事です。使いやすさなんて配置してみないと分からないけど、分からないまま沢山の指示を出さないといけない。


今回は、カウンターだけでコンセントを18口付けました。

これでも足りない位なんですけど。


そのうち1つを外付けにしてみました。ピアノの上に置いてある金魚鉢周りやオーディオ、Wi-FiにiPadの充電、電気スタンドに、、、、何やかんやでここだけで10口くらい必要です。





蓋を閉じるように天板を乗っけます。仮なので安いベニヤ(笑)






そして、自分で塗装をかけます。今回はカウンター上とサイドのみ。蜜蝋ワックスにて、こんな感じになりました。












カマボコというよりは、緩やかなL字の形に収まりました。さらに席数も増えて7席、詰めると8席取れます。


一番奥の席、ピアノのくびれた辺りに座ると、妙に暖かい感じがしました。僕がお客なら、ベストシートはここになりそうです、、。しかも、全員の顔が見えます(笑)


それぞれの席に個性が出せました。


カウンターの膝の潜り幅は前より狭くしました。深いと贅沢ですが、悪い意味で落ち着いてしまうそうです。ウチのようなライトな?店は浅くて丁度いいとの事。振り返ったり、そういうのも浅いと上手くいくらしいのです。(職人さん談)


ピアノの継ぎ目もこの通り。本番のローズウッドでは、さらに精密に噛み合います。





あー、想像以上に上手く行きました。理想に描いていた、同じ圧で包まれたような落ち着く感じ。つまりは指揮者の場所です。

きっと、席に着いていただいたら直ぐに違いがわかると思います。何だかホンワカしますよ、喩えではなく本当に。


まだまだやる事が沢山ありますが、明日からスタートライン。もっと和気藹々と、同時に1人にもなりやすい、究極の空間を目指して頑張ります。


2週間後に銘木カウンターに入れ替わります。暫しの間、ベニヤの風合いをお楽しみ下さいませ。(笑)



つづく




工事1日目




個人的な忘備録として。あんまり面白くないブログですがごめんなさい。



先ずはピアノを縦に置き直し、鍵盤をカウンターの内側に。

移転当初のセッティングでござきます。




そして、職人さんの見事な養生シート技術。まるで昭和の蚊帳みたいです。





これはこれで幻想的で、こんなお店も悪くないな、なんて思ったり。

この養生作業にかなり時間がかかるらしいのです。ああ、勿体無いなぁ。


そしてカウンターを撤去。





シンクと冷蔵庫が剥き出しになりました。


廃材が、この通り。





カウンターのウォルナット材は何かの形で再利用したいと思います。一度自宅に下げて、その時を待ちます。






いつか家を建てて、再利用したテーブルが一本まるごと書斎にあって、そこでコーヒー飲んだりして、窓辺から新緑が見えて、、素敵だなぁ♪(´ε` )



そして、そこに骨組みを組んでいく。ここからは早い早い。木を切ったかと思うともう、すぐ横で骨格になっていく。


写真では分かりにくいのですが、カウンターのセッティングがかなり斜めになっております。行き着く先はピアノの出っ張り部分。






明日は表裏に板を貼って貰えます。外側はナラ材の素敵な無垢板。内側は簡易的ながらも防水のパネルとなります。


そして、仮のベニヤ天板を乗せて固定、冷蔵庫をはめ込む。



完成すると、斜めカウンターとピアノの曲線で、割と半円に近い形になる、筈なのですが、、。



明日は作業も少し押しそうで、その後にかなりのお掃除の必要がありそうです。お休みの可能性が高いと思います。


すみません、明日またこちらにアップします。。。図面引かない分、立会いが必要で、昨日も今日も七時起きで、、。体が持ちません。




と言いながらも、上手く行ったら報われるのでいいのです!


続く




工事決まりました!




遂に、店のカウンターを前に出す工事が始まります。



今のところ休まず営業出来そうですが、万が一間に合わない場合は当日のブログにてお休み若しくは遅刻をお知らせします。



グランドピアノという、恐ろしくイビツな形のせいで、どうやっても真っ直ぐにセットできないカウンターを相手に、もう2年近くもウジウジやってきました。







くの字に曲がったカウンターは、とにかく死ぬほどやりにくいのです。

言葉では表現出来ないくらいに目線の集まり方がややこしいの。6人掛けのカウンター。仮に皆さんで会話が盛り上がったとしても、意識の方向が放射状に広がるので、何とも拾いにくい。




壁打ちテニスの壁が出っ張ってるような感じでしょうか。球が変な方向に乱れ飛びます。


中に立つ僕は、もうずっと疲れ果てておりました。






これがパラボラアンテナのように僕に向かって球が返って来たら、どんなにやりやすいか。会話の相槌を打ったり、お替りなんかの合図を受け取るようなちょっとしたやり取りの時に、目線がピタッと合う。


もちろん会話も弾むはずですわな。






見られて照れる、などの感情はもはや無い。長年やってます、最近は内緒話が始まると、存在だって消せます。


あら、実際の壁打ちのも湾曲してるではないか。理にかなっとるな。









以前のアイディア、お客さんの視線が中央に集まるような曲線を描いた形のカウンター。通称、カマボコ形カウンター。








カウンターの目線が僕に合い、ソファ席とも絡めて一体感があるにも関わらず、両端やソファの席は死角が生まれる、そんな夢のセッティング。

この夢を叶えてくれる職人さんと、今日はガッツリ打ち合わせをしました。





この若いお二人!


この右側の長瀬智也さん、少し前からやり取りをしてきましたが、恐ろしく理解が早い方なのです。


客席の密着感や、僕が前に出たい事、空間のバランスなんかをポンポンと言い当てる。


そして、2人で候補のレイアウトを出しまくった後、結局上のイラストのアイディアに至りました。




今週末までは現状のレイアウトにて営業をし、来週の定休日を使って第1期工事。1日で終わらせるそうです。スゲーな。


コンパネと呼ばれるベニヤの集成材にて、本物そっくりに形を作ります。

つまりは型紙のようなものですかね。




で、申し訳ないんですが、そのまま10日間くらい営業をします。

ザラザラのベニヤの上で飲んで貰います(笑)


その間、長瀬智也さんには静岡にて、銘木屋さんで僕好みの色と形のウォルナット、若しくはブビンガかローズウッドを探してもらい、型紙に合わせて工房で精密に加工して貰います。



それを搬入して、修正を加えて、本番カウンターをコンパネと取り替えて終了。

10/5辺りには、高級カマボコカウンターが完成、という段取りです。



カマボコカウンターは、僕が今までより60センチ程前に出る予定です。つまり、僕が真ん中に立つ、オーケストラの指揮者のような位置にセッティングしますの。





別に指揮をするつもりはないのですよ。皆さんのお話を等間隔で聴けるようになると、仕事が凄く楽になります。



僕さえやり易ければ、それでいいのだ!!



せっかちな僕の為、そして精密にピアノと組み合うカウンターを作りたいと要求した結果、二段階工法になりました。





やりやすいところで腰を落ち着けて、自分のやるべき仕事ときっちり向き合いたい、ただそれだけです。

旅行に行けなくても、休みが少なくてもぜーんぜん構わない。エヴァンゲリオンに出てくるみたいな反応の良いロボットで、一度全力で戦ってみたい(笑)



上手くいかなかったらこんな顔になったりして、、。





でもまあ、今回は上手くいく気がする。


やっとスタートラインですね。ムフフ(笑)





2年ぶりにイッた夜




下品なタイトルで失礼します。その位の達成感、なのです。



余りに気持ちが良いのでルノアールに来て、クソ高いバドワイザーを飲みながらブログを書いています。どこのお大尽だ。






またもや、店の間取り関連です。関心のない方には誠に申し訳ありません。


信じてもらえないかも、だけど。移転以来のモヤモヤが、数時間前にあっさりと解決してしまいました。



と、信じたい。



そもそも。一昨日の営業中、チェンバロを弾く方がいらっしゃいました。





満席の店内で、チェンバロを弾いてもらうにはソファーを前にずらして、そこに椅子を置いて座ってもらっての演奏なんだけど。混んでる時はあんまりしたことないのです。


ギューンとソファーを前に迫り出させる。





前に迫るお客さんの顔。狭くて御免なさいね。

あれ、、?




こ、これやがな!!!





カウンターを壊す云々の前に、何で一度も試さなかったんだろう。


きっと、頭の中で勝手に消去していたらしい、密着店舗の候補。


今日の土曜日、早めに出勤して試してみました。





切り端のカウンター材をはめ込んで、席を昨日のように前に迫り出させる。空間が出来るので棕櫚竹とか置いてみたよ。








これは近いっ!!



実は、カウンターとソファの幅は旧店舗の幅と同じ。因縁の65センチなのです。

念のためにお客様にもご理解頂けるよう、張り紙。






この板切れにドリンクを置いてね、というポップも。






結論から言うと、2年ぶりにイキまくりの営業となりました。



ハァハァ(//∇//)



僕の声が届く届く!ソファの方の声が全部聞こえます!!夢のようだ。


お節介ババァのように、10人数人を全員巻き込む会話。僕が長年かかって培った得意技の1つでもあります。


高田純次さんのように、バカバカしい事を思いついたままベラベラ話しまくるのです。


来た方全てに絡みながら、繰り返す言葉遊びと、カウンターの方をソファー側に振り向かせるようなフリ、会話においての天丼(前に出たトピックを被せる)、ちょっと無口そうな方にもスポットを当てるようなのから、出身県の話に、演奏の振りまで。

全てはお客さん同士を繋ぐ為。しかも こればかりは声が聞こえないと、何の意味がない。


ああ、懐かしい。毎晩毎晩、工夫して繰り返しながら習得した、いつもやってたアレだ。

お金なんてどうでもいい。ただ、これがもう一度してみたかった。


その後は僕も楽器を弾いたり、あるだけの小道具を使ったネタの応酬。月も星も能管も法螺貝も全部。


その後は目論見通り、お客様同士で自然に会話が生まれました。いわゆる人の渦、というのか、そういう輪が幾つも生まれたり。

静かな方は、そのまま静かな雰囲気で。





今まで新店舗に来て頂いてた方には申し訳ないんですけど、、、僕的には全く本領を発揮できずに居ました。


たった板切れ一枚分の幅だけ椅子を前に出しただけで、バッチリとピントが合ってしまいました。 信じて貰えないかもだけど、一瞬にして目の前の世界が薔薇色に変わりました。



つくづく、狭い店が性に合ってるんだなと実感。自分のサイズというか、、。





まだ上手くいったか分からないけど、不安なら明日の営業で試せる。明後日だって、その後だって、続けていればずっとチャンスあるもんね。




自分のサイズに合った空間で仕事が出来る喜び。自分のしたかった事が評価されて報われる楽しさ。


音楽も出逢いも、同時に提供出来た小さなお店。



広くなって諦めてたけど、もしかしたらもう一回作れるんじゃないかな。



もう一回、出来ないと死んでも死に切れないよ、、。


しばらくは実験が続きますが、どうぞ試しにお越し下さい。バリッと殻が破れた今、万全の体制でお迎えする事が出来そうです。

いやー、諦めなくて良かった。


とはいえ、カウンターのカーブ問題などは解決していません。僕とソファの距離は確定だけれど、その他もバランス良く修正出来たらな、と。


第一段階は終了、という事で。



人が入ると結構、狭いですよ。






明日は葉山にて海の家でピアノを弾いて、それがこの夏のラストになりますが、夜は店に戻り張り切って営業致します。



またいい夜になれば良いな。





レイアウト変更その後。




また、全然面白くないブログが続きます。すみませんが公開メモ程度に思って頂き、テキトーにお付き合い下さい。


あれから数日。営業前や途中にもメジャーで測りながらシミュレーションした結果、僕の欲しい空間が割り出せました。

それにはもう、小細工な工事ではダメっぽいのです、、。



やはり水回りを動かす事に。


プランその1。せっかくあるソファーはそのまま活かして、カウンターをぐっと前に出す作戦です。ピアノも向きを変えて少し前に。


自分が前へ迫り出すことにしました(笑)





思い切って65センチくらい張り出して、ソファーの曲線に沿った半円形のカウンター。もう、客席フロアと呼べるモノは無くなります。ただの通路。




カウンターは、こんなんとか





こんなんとか出来たらいいなぁ、、。お金かかるなぁ。





現状、フロア中央にガバッと開いた空間。





これが一番腹立つのです。このせいでソファー組とお話しが全く出来ない。混むと注文さえ聞こえない。


何だよこれは。七夕さまの天の川かよ!マリアナ海溝かよ!

かといって稼がせてくれるか?といえば、全然そんな事はない。

強いていえば年に一回の周年パーティーくらい。そんなの通常営業の300日に比べたら僅かなもので、、。



というか、寂しい、、。(本音)

こんな空白、直ぐに埋めてやる!と言う事でカウンター席のお尻とソファー席の膝までの距離は最大40センチもあればいいかと。

カウンターのカーブがソファーのそれとピッタリ沿います。


通るたびにケツや手が触れる位が丁度いいのだ。ゲイバーだし。


これは自信ありますけど、キヌギヌにおいて(よそは知らんけど)客席フロアなんて細い路地みたいにギュウギュウ狭い方が何かと都合いいのです。

椅子を取り外した立ち飲みの瞬間、グラスを誰かの座るカウンターに置かなきゃだったり、毎回通り抜ける時に強制的な接触が生まれる。はるか遠くに面白そうな人が居ても、潮の流れに身を任せると、そのうち近づいて話せるし、盛り上がったら友達にもなれる。

面白いもので週末なんかにカウンター内側から眺めていると、人がまるで潮の流れのようにプカプカとランダムに動き出します。

まるで田舎の嫁探しお見合いパーティーでよくある男女の2つの円みたいな、いや、、それよりも自然な流れ。


瀬戸の鳴門の渦潮にも似た、複数の人の渦が発生、分裂を繰り返しつつ往来する。あれはいつも見ていて感心しました。



まあ、そんな訳で多少シャイでも口下手でも、狭さがアシストしてくれます。狭さは出逢いを産む。


面白い人に出会うと、良いところ見せたくなるのが人情というもの。早くやれ〜とばかりに乗せられて色んな隠し芸も出やすくなります。


出逢いと飛び入り音楽、人の熱に満たされた空間。

簡単にいうとこれが移転前のキヌギヌちゃんのフォーメーションでした。




今は、、広くて、ちょっと自習室みたいでしょ。携帯とお酒を置いた場所に錨を下ろして、、、かなり固定化しちゃってます。

フツーのお店はそれで良いんだけどねぇ。( ´_ゝ`)




広い、固定化された座席の空間が好きな方には心から申し訳ないんだけど、僕は動きがある近い空間のみ自分らしく振る舞えるのです。

これ以上耐えられないので、僕の好きにさせて下さい、、。



とはいえ、あまり人と絡みたくないお客さんが居るのも事実。全て把握しています。その方には、色んなノウハウを持ってピアノの席にスッとお通しします。

孤を守れるよう、カウンター奥の2席とベランダ側のソファーは静かなまま取っておきます。


まあ、どうせここもメンツによってすぐに輪が出来るんだけど(笑)

新たに少し広がったカウンターの空間。飛び入り演奏もここで出来ますね。



プランその2。


ソファーを元の壁の位置まで戻して、思い切りカウンターを迫り出します。


客席が縦長に狭いバージョン。プラン1よりもカウンターを出すので、お店の半分位が厨房スペースになってしまいます。





これだとカウンター小口に一席増やすことが出来るんだけど、既存のチェンバロやベース、植木を撤去しなきゃいけなくなる。シャンデリアも移動か撤去か、、。



自動的に椅子下の荷物入れも無くなります。








負担が少ないのはプラン1かな。




プラン1にしろ2にしろ、カウンターを動かすと水回りが大変なのです。

この通り、カウンターの基礎の中に上下水道と電線がガッツリ埋め込まれており、、。




カウンターの天板も前のは使えません。削りまくっちゃったのと、長さが足りなくなる。新たにカーブしたのを作ってもらわないと、、。


多分、無垢板は予算の都合で無理かな。化粧板に特注カーブをかけて、が精一杯というところ。

あー、お金かかるなぁ、、。キヌギヌは金食い虫ちゃんです(汗)





でもね、もしも好きなセッティングで働かせて貰えるとしたら。目の前で思い通りの温かい空間が拡がるとしたら。

それがこれからの長い毎日において、どんなに健康的な事なんだろうと。

今になったようやく分かったんだけど、三丁目の頃のキヌギヌに求められていたもの、僕にしか出来ない役割りが身に染みました。

繰り返しになるけど、シャイな人でもお友達が出来やすい空間と、上品も下品も渦を巻いてる不便で特異な雰囲気が皆さん好きだったんですよね。


移転の時に似た感じにしっかり狭く作れば良かった、ってのは本音なんだけど、やっぱ広々した席で寛いで貰いたかったのも人情、通るべくして通る道だったのかも知れません。




僕がするべきは、温もりが冷めにくく触れやすいよう計算し尽された、小さめの容れ物を作ること。





今回の改装で、少しでも理想の空間に近づきますように。ならなかったら、、拗ねてまたキャンプに行くかも(笑)




既に施工の方と打ち合わせが始まりました。瀬戸の鳴門の渦潮、見事に発生するでしょうか、、。

カウンター前に出したくるいでそんなに劇的に変わるのかな、なんて思う自分も居るんだけど。


もう少し詰めてみます!



まだ施工時期は未定ですが、お楽しみに!







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