明日火曜日は



2ヶ月ぶりの「誰でもデー」でございます!



前回は扁桃腺爆発によりお休みしてしまいましたが、今回は体調も万全、準備万端でお待ちしております。


ご来店は2名さまずつ、お手数ですが全てのお客さまにご来店前前のお電話をお願いしております。


03-3358-0899




ベランダの植物の芽も出始めていますよ!








調子が上がってきました!




このところ、用事が重なって午前中から動く日が続きました。仕方なく嫌々出かけては、ウトウト過ごします。


秋の終わりから今まで、自由時間はほぼずっと横になっていた僕には苦行のような工程なんだけれど、まあ何とかやり抜く。


そのまま店に戻って仕事をし(これまた忙しい)家に帰り落ちるように睡眠。すると翌朝また早く目覚めるんですよ。もっと寝る予定だったのに。

努力しても二度寝ができないんですよね。諦めてウォーキングに出掛けますと、春めいた街のせいか、なんだか心の調子が良い。


そんな訳でこの週末にかけては仕事においても全く疲労感を感じず過ごせたばかりか、部屋にいても外に出歩きたい、なんて思うようになりました。



そう、この感じなんですよ!



やっと僕の元に来てくれましたよ、並の人間お出かけ欲求が!今まで「兆し」は見えど立ち消えばかりが続いたが、今回のは少し確信めいた予感がする。


例えばですけど、部屋の掃除が嫌で仕方ないとする。放置したある日、嫌々ながら少し片付けしてるうちに、気持ちに反して本格的な大掃除になっちゃう、あの現象とよく似てます。


誰かに止められようが飯だろうが

時間を忘れて、部屋中ひっくり返して掃除しまくる、何かに突き動かされたような感覚。


頭じゃ分かっているんだけども、そのきっかけ作るのはなかなか難しいんですよ。いや、無理なんじゃないかな。


今回も待って待って、やっときたか、という感じです。前回は2ヶ月くらいでなんとなく復活出来たんだけど、今回は5ヶ月弱と長かった。ずっとこのままだったらどうしようかと不安にもなりました。


まだ兆ししか見えていませんが、これを機に浮き上がらればいいな、と思っております。4/1から旅行だし(実は先週まて全く行きたくなくなっていた)


まだ万全ではないですが、かなり上向きなのは間違いなさそうですね。


ただ、お散歩熱は上がってきた割に活字を打つのが少し億劫でして、当ブログに長々書くようなモードではありません。


しばらくは開店、遅刻掲示板としての利用となりますが、今のところは元気にしておりますのでどうぞお店も含めて変わらず宜しくお願いします。



お店は来る4/4で丸19年、20年目に突入します。 こんなに長い間やらせていただけ、心から感謝しております。


この先ブログもだらだら書き連ねて参りますが、どうぞお見捨てなく、よろしくお願いします。


窓を全開にしてDIYをしていたら風が吹き込んで気持ち良いことこの上ありません。ベランダにも春が来ておりまして、その辺りも書きたいことたくさんあるんだけどな、、、。


また少ししましたら。






雑記あれこれ(2/26)



明日は第14回「誰でもデー」開催でございます。(風邪にて中止となりました、申し訳ありません)


お手数なのですが来店前にお電話を頂きますようお願いします。


営業の趣向上、少人数でないとお話がしづらいので、お一組2名さまにてお願いします。

4名さまのグループが2名に分かれて入店、というようなご来店方法は何卒ご遠慮ください。


まだまだ寒い季節ですが、どうぞお待ちしております。



***




気がつけばもう2月も終わり!しかしなんて早いのだろう。


この所のキヌギヌ、あいも変わらず忙しくさせて頂いております。


「まあ流石に2月は暇だろうよ」と読んでいたんですが、今月は過去18回の2月で最高の売り上げ更新となりました!(後が怖いよね)



嬉しい悲鳴なんですけれど、疲れ果てちゃって、普段の仕事に行く以外には何にもできないんです。毎日欠かさず13時間も眠り(連勤明けだと15時間とか)そして眠りは深く、目覚めてもまだ眠寝たりない。


休みの日には寝たきりのままUbereatsを2回取り、洗濯ができたらラッキー。掃除機は無理で、、という感じですね。


唯一の楽しみ、西荻窪の割烹にも月に一度行ければいいくらいのペースにになっちゃいました。


お店には行けるんだけど、店以外の思い出ゼロ!というのが去年の秋から続いてます。


2年に一度くらい決まってこうなるんですが、今回はかなり長いんですよね。多分だけど、コロナで2年半も休んだせいで体のリズムが狂ってしまったんだと思います。


お散歩やら自炊、店のDIYだけやってればいいお気楽生活が長く続いたもんで、復帰後は休みを週休2日に増やしたとて何かと身体が疲れやすくなってます。


顔も浮腫んで垂れ、お散歩も滅多に出なくなり体重は過去最高。髪型も髭も全てがベストとは言い難い。写真撮られるのも苦痛です。


自称元イケメンとしては忸怩たる思いではありますが、何かを手放さないと新たには手に入れられないんですよ。人生ってそういうもんだと思ってます。


それなら迷わず店の繁栄を選びますよ。キヌギヌさえ機嫌良くやらせて貰えたら他はどーでも良い、というのが本音です。趣味の充実って一体なんだろう?


お店こそが趣味でありプライベートである僕にはピンと来ません。


それよりも、飽きられて当然な19年目でのV字回復、お店をやっててこんなに嬉しい事はないですよ。たまに営業が終わって片付けながら、ありがたくて胸が熱くなったりもします。





***




そんな忙しくもぐうたら生活の中で、連休が2回もありました2月。


一番忙しい時に母から父のガン宣告を聞いたりで、心理的にも苦しかったです。



そうか、そういう時も来るんだな、と。慌てたって京都行けないし、向こうも無理して飛んでこられてもね、と言うような具合でして(割と合理的な家風なのです)こんな時こそDIYです。


「モヤモヤする時はイタズラに暇を作ってはダメ」をモットーに、工具箱を開けます。手さえ動かしていれば大丈夫。なぜこれが自宅で出来ないのかが謎なんだけど、今は考えない。


今回は水槽内のメダカの餌場。



こーいうものがAmazonに売っています。


水中に縦にセットして上から赤虫なんかを入れて使うものなんですがね、そうするとエサがゆっくりと出てくるのですよ。これを横にして使おうと思いまして。



見にくいのですが、このように横にして取り付け、この中で塊になった丸い浮きエサを食べて貰う。エサは時間をかけて水でふやけ、14時間浮き続けます。




ガラスのカップ内でエサを食べてもらえれば、食べ残しが出ないので下に落ちない。水が汚れないんではないか、と。



ピンセットで器の中にエサを置く。最初は皆さんご入場下さり上手く行ったかに思えたんだけど、中でメダカが暴れると開口部がエサが吹き飛ばされて下に落ちてします。



理想は小さなこういう形のなんだけど、、売ってる筈もなく。




ならば、と内側にシリコンチューブを入れて狭めてみる。




セットしてみたものの、あんまり効果なし。まだエサがこぼれる。



ならば、という訳でもっと狭めたい。



店を練り歩くと、ヴァイオリンの松脂ケースを発見。


これがですね




これ以上ないシンデレラフィット!!




穴を開けまして




ヤスリで整えて




最終的にはこんな感じでセットしてみます。





凄くいい!これぞ目指したメダカ食堂ですよ。中で完結してエサも溢れないし、お水もキレイ。この時点で朝10時くらいなんだけど継続して観察を続けましょう。




、、ついウトウトしまして目覚めたら、嫌な光景を目にしました。



体の大きなボス格の1匹が食堂入り口に立ちはだかり、他の9匹がを入れないようにしている。


下っ端メダカが食堂に近づくとボスは体当たりをし、それだけでなくたまに食堂に入ってエサを食べては出てきて「あー美味しい」、と言わんばかりに、それを繰り返し見せびらかす。


何という意地悪な性格なんだろう(´・_・`)



頭にきてエサ場は撤去、ボスは割り箸で挟んで懲らしめてやりました。絶対にイジメは許しません。



という訳で、穴の空いた赤いフタは元の位置に戻りました。この10時間はなんだったんだろう。



***



自宅ではTVの代わりにほぼYouTubeを見ているのですが、昔のNHKの日曜美術館に、建築家の吉村順三の回が上がってました。嬉しい!



https://youtu.be/C8BAZNNIM6A?si=hXCLrmNzeHzaOX5A



吉村氏は皇居新宮殿や俵屋旅館、多くの大型公共施設を設計した方なんですが、自分の仕事のベースは住みやすい住宅設計ににある、という方針の方でして。


この映像の中に「軽井沢の山荘」という建築がでてくるのですが、これに思わず唸ってしまいました。たった17坪の小さなお家ですが、どこまでも開放的で、そして機能的で。







2階リビングの壁面、L字にガラス戸がはまっているのですが、全てが戸袋に収納でき、フルオープンになるんですって。


ひゃー、こんな所で暮らせたらな、、。

暮らすどころかBARでもできたら素敵だろうなと。僕は森のキャンプに行きたい!というよりは、


都会の建物の森のそばのガラス張り、エアコン完備の中から密林を眺めるのが理想です。



新宿御苑沿の内藤町の一戸建てに、こんなビューの家が数軒建っています。散歩してて見つけたわですがね、すごいんですよ。森に面したところが大きなガラス張りで、本当にこの山荘みたいな景色なんですよ。




誰か素敵なご夫婦なんかが、僕に格安で売ってくれないかしら。チーン。



雨の日に森を眺めながら本を読んだり、静かに美味しいものでも食べたら最高だろうな、、。




と、よく考えたら、さっき苦戦したメダカの水槽のエサ場みたいじゃんか。




あー、森の中の眺めのいい部屋で過ごしたいという心理の現れなのかな。


いつかこんな家に住める日が来るのか、、もう48歳じゃ間に合わないかな。



いつか森沿いの一戸建てに住みたいけど、それには仕事をもっと頑張るしかないな。








海外からのお客さま


連休も最終日です。今日はお休みをいただきまして、ゆっくり過ごしております。



金曜夜連休中は春節もあり、インバウンドのお客さま(ルール上常連さんがお連れくださった)も多かったんだけれど、その中でも目を引く欧米からの4人組。

イケメンかつ陽気なチームで、ネグローニやらマルガリータやら強いのを沢山注文されます。


いつも通りピアノ弾いたり気球とか月とか動かしてたらゲラゲラ笑ってガブガブ飲んでは、「気に入った!必ず戻ってくるよ!」と。


映画関係で日本に来たんだ、と話していらしたのですが...






さっきInstagramを見ていたら、あれれ!




本当に映画の方だった!エストニアの監督と俳優さんの御一行。



エストニア/イギリス合作だそうで、ゲイストーリーの映画だそうです。


とっても面白いらしいです!こちらに宣伝しておきます。


映画「ファイアバード」


2/9公開だそうです。



https://www.reallylikefilms.com/firebird









春はすぐそこに



3連休直前の金曜日、如何お過ごしでしょうか。飲食店経営者にとっては冬山を登るような気持ちであります。


というのも風邪が治ったと思いきや、即ギックリ腰。48歳ってこんなにつらいの?もう高齢者なの?


、、なかなか思うようにいきません。


思えば雪の降った二日間、部屋で激しめのエクササイズをしたのが悪かった。




雪の二日間は定休日。自宅に居なきゃいけないなんて、コロナ以来だなと感慨に耽りつつ、スマホで店のベランダの防犯カメラを眺めます。



かたやテレビにYouTubeを繋いで、動画を見ながらエクササイズやらストレッチをしました。外出して滑るの嫌でしたからね。


この時に腰を痛めたようです(笑)



その後違和感を感じながらも過ごし、昨日に洗濯物をしていて屈みながらくしゃみをした時、ギックリ!とやってしまいました。


8時間ほどよこになり、コルセットを二重に巻いてロキソニンテープ、ロキソニン錠を飲んで4時間だけ出勤しました。


痛かったけれど、店に着くと治るんですよね。アドレナリンが出ているのか、とにかく良かった。


お休みして家にいても休まるのは体だけです。逆に気持ちは全然休まらないのね。休むと罪悪感で嫌な気持ちになりますし、動いてる方が腰にも良いらしい。


今はタクシー配車もあるし、今後行ける範囲の時はなるべく行こうっと思う次第です。



***




今日は菜の花が安く売っていたので山盛り買って茹でこぼします。菜の花、かなり育ってますが僕はこのくらいの方が好き。





葉のところは辛子多めのカラシ和えにします。茎は味噌汁に入れまして、いや、春ですねぇ。



春の季節そのものよりも、冬に春を先取りしている時の方が、より色濃く春を感じます。しみったれた僕の心に刺さる春の香り。


最近は鮭にハマっております。冷凍の鮭ハラスが1キロ、鮭かまが1キロ届いたので、処理してから食べまくっています。


カマはまとめて焼いてから急速冷凍。なんて大きいんだ。




ハラスは脂っこいので、ジャガイモとしめじを入れた石狩鍋風の味噌汁に。




菜の花の辛子和えとトマトのサラダ、鮭ハラスの刺身と共にいただきます。



ああ、健康的!





***




お店にも一足先に春を、という訳でこんなリキュールを入れてみました。


イタリアのバラのリキュールと



フランスからスミレのリキュールです。







到着は明日以降なのですが、まあ高いこと!!どうやって回収しようか(笑)


こーいうクラフト系の高級リキュールはカクテルもいいけれど、ストレートで飲むのがおすすめだそうです。


ならば2種の飲み比べもいいな。この間の銀のトレーに、オネエ全開の少女漫画みたいに盛り付けよう。



お店のバラも絶やさず活けております。今回は一番好きなオレンジ2色に加え、イブピアッツァという香りのいい赤のを3本混ぜてみました。






ああ、春はすぐそこに。















重めの風邪をひきました


2日の定休日を経てなお、不調が続いております。喉も鼻もブッ壊れたようで、鼻水とくしゃみが止まりません。本日もお休みを頂きます。




久しぶりの高熱に、のたうち回りまわること2日。





起きれば辛く、眠ると悪夢が断続的に続きます。これぞ生き地獄。


どうやっても悪夢を見るもんだから段々どうでも良くなってきて、YouTubeで色んなのを流して、どんな夢を見るのか実験なんか始めたりして。



2日に渡り、布団2組を取り替えながら大汗をかいて熱は下がりましたが、まだ体が変です。フワフワしています。


今はしっかりご飯を食べて、映画やドラマを観ております。大門未知子のとTBS「VIVANT」をそれぞれ全部見てしまいました(汗)



昔からある程度の売り上げに達すると必ず熱が出る現象(天井熱と呼んでます)はあったものの、その天井が年々低くなってきている気がします。


年々体がボロくなってきたのは否めませんが、中古車のように丁寧にメンテをして、少しでも長く乗りこなしたいと思います。トホホ。


とはいえ、この年齢で仕事が楽しく、お店を始めた当初のワクワク感を未だ味わったり、売り上げが上がるというのはとても幸せな事です。


本当にお店とお客さんには感謝しかないです。


それに報いる為にも、健康は大切ですね。








雑記あれこれ(1/7)




新年が明けまして早くも1週間が過ぎました。


お店はというと、相変わらずワクワクしつつも味わうように楽しんでおります。まるで全て若い頃に戻ったよう!


混み合っても空いていてもそれぞれに味わいがある。どちらの持ち味も引き出したい。


あーしてこーして、と閉店後にシミュレーションを繰り返したりして、お店をより濃く、スムーズに廻せないかと思案しています。


少し前まであんなに排他的で凝り固まっていたのに、こんなにも楽しくなるのかと首を傾げています。


この連休中も混み合う中、初めての方がたくさんいらして下さいました。いずれもお一人でいらして下さり、前に書いたのと同じでいモテそうな人ばかり。これも全く不思議です。


店内には新たな風が吹き込んだような雰囲気で、こちらもワクワクしつつ働かせて貰っています。こんなに浮き立つような真冬は久しぶりですね。



***



新たなお客さんの流れに負けないよう、お店のメニューも増やしています。新たにエスプレッソマシンを入れましたが(ホテルにあるようなカプセルのやつ)エスプレッソマティーニを始めました。


エスプレッソにチョコレートリキュールとコーヒーリキュール、ウォッカ、ココアパウダーを少し。


キヌギヌちゃんでは一般的なレシピにあるガムシロップは使わず、各リキュールを若干増やし、濃厚な仕上がりとなっております。逆にウォッカを増やして若干甘さ控えめ対応レシピも可能ですよ。



レシピには生クリームなどの脂肪分が入っていない中でグラス表面にしっかり泡を立てないといけなく、、普段よりかなりシェークしないといけないのです。シェーカーの中で泡を意識しながら3段振り、全力です。


昨日は13杯振りましたが、若干の筋肉痛になりまして


水曜日以降はデカフェ(ノンカフェイン)対応も用意します。寝る前に気になる方はどうぞご利用ください!



ホットワインも平日と週末の早い時間にはご用意があります。こちらもどうぞご贔屓に。


ハンガリー産の高級アカシア蜂蜜添えです。





***





新年は伴侶の家でお節をいただき、僕はお返しに白味噌の雑煮を食べて25人前を作って振る舞いました。




その後はダイエット再開。またこんにゃくと温野菜を独自レシピで楽しんでいます。




しらたき、鶏胸肉、ブロッコリー、ちりめんじゃこ、刺身、ノンオイルツナ缶、、。

粗食は嫌いじゃないので始めればハマるんですが、毎度の事なんだけど長く続かないんですよ。そのうち理由をつけて夜中にカレーやラーメン、餃子を食べちゃったりする。



脂っこいものは週に一度にして、週に4日はダイエットメニューというように組み合わせられたら良いんだけど、、。メリハリのついた食生活でリズムをつけて食べる、これが一番苦手です。


叶うならばいっそ、どこかの寮に入りたいですね。寮母さんの言う通りに健康的なご飯を頂いて、部屋に冷蔵庫もなし。そこから店に通いたいですね。


そもそも店と自宅の間に歌舞伎町や新宿駅があるので、誘惑が多すぎるんですよ。歩いて通って塚本るとつい、ご褒美ね、となる。


今はまだ欲しくないけどね(´・_・`)




***





ウォーキングが中々再開出来ないのですが、何でだろうね。昔は上野から新宿まで歩いて、家に着いてまだ歩き足らず、中野のスーパーまで往復なんてしてたのに。


コロナ以降、ウォーキングがあれだけ習慣になっていたのに、少し離れると恐怖心を抱いてしまう。ああ、早く乗り越えたい。


自分の弱さを乗り越えた時ほど快感を感じる事はないですね。他にはない独特の爽快感があります。



乗り越えられれば、ですけど。(汗)




皆さま、風邪が流行っていますが、健やかな三連休をお過ごしください!








2023を振り返る(備忘録)



毎年歳の終わりにブログを書くようにしているんだけど、今年も早くもこの日が来てしまいました。


個人的には大晦日は自分の誕生日よりも店の周年記念の日よりも、ましてやクリスマスよりも大切に感じる一日。断然大晦日派です。


年の切り替わりに合わせて自分を顧みる大切な日は、風呂を沸かし刺身を買い込んで全くの1人ぼっちで過ごします。



今年はスーパーに行かず、ネット注文でカニや刺身や蕎麦やらの食材を購入しました。送料340円を払ってその間に優雅に家の掃除を済ませる贅沢。ああ、貴族なんだか奴隷なんだか分からないな。




***




今年は色んな意味で意味深い一年でした。


特にお店の運営です。コロナ期間を経てお店は平時に戻ったものの、ライフスタイルは様々に変革してます。


あんなに毎週末飲みに来ていたのにリモートの流れですっかり家で過ごすようになった方、食事には行くのだけれど2軒目にハシゴする体力がない方、別荘を買われたり旅行に目覚められ、中々新宿に現れなくなったお客さん、、。


巣作りに外食に旅行にと、グルグルと移行する「リベンジ消費」に小さなバーは翻弄され、まるで荒波をサーフィンしているような一年でした。


お客さんの人数が減る要素はあっても、会員制で紹介性プラス事前電話をお願いしていたので、そんなガチガチな店に新らしいお客さんなんて増える見込みはない。このまま行くと、更に下がるだろうと。


今までずっと安定していたキヌギヌちゃん。オッサンになると誰も指摘をしてくれないのと、たまに囁かれる 「こんな店はあんまりないから平気だよね」「オンリーワンは強い!」というご意見にタカを括っていた部分もあったかも知れません。


そんなこんなで、客数がどんどん落ちていきます。ゆったり過ごせるのでその分お替りが出るので、減ってるのは売り上げが少しと「客数」の部分です。


それが顕著に現れるのが金曜日の夜。 


色んな状況を併せて、金曜が日曜日に抜かれるという不測の事態も。



つまりは金曜日だけでも混んでくれたらいいな!という話なのですが。



これには困りましたよ、奥さん。惨めだし、自分を責めるわで精神衛生上良くない上に、土日にだけ手伝ってもらっているスタッフ氏に悪いですもの。


30年近く僕の身体に染み込んだ「花金」という風習が目の前で崩れて行くのには今も慣れません。


コロナが五類に移行したのが確か去年の11月でしたから一年はデータを取ってみようと思いまして淡々とやっておりましたが、その前にギブアップ。寂しくて惨めで頭がおかしくなりそうでした。


僕は人が混み合った中で知らない人が職触手を伸ばし合い、楽しそうに語らうのを見ながら手伝うのが好きなんです。平日はコソコソ会話を楽しみ、週末はワイワイを愉しむ。


それが、今では金曜日23:30くらいに誰もいなくなるという、、寂しいですよね。コロナ前なら何人もお断りしていた時間帯なのに。


そこで、会員制を中断して来店前お電話も任意にする策に乗り出しました。前にも書きましたが、清水の舞台から岩を抱いて飛び降りるくらいの恐怖感です。


事前のお電話に関してはコロナ禍の三密防止で取り入れた策だったんですがね、つい楽なので、甘えてそのまま継続しようとしたんだけど、それが甘かった。


無駄足を踏ませない代わりに、一部の方にとってはかなり来にくいお店に仕上がっていたのは事実です。特に若い頃は電話で直接会話するカルチャーがないから恐怖を感じる、と言うの点も指摘されました。



今までの鉄壁を二つも無くすもんだから、マジで怖かったですよ。オープン暫くの頃みたいに丸裸にされる気分です。友人のKちゃんに有楽町の珈琲店で2時間に渡って全ての予測される事態を機関銃のように喋りまくったり(笑)


初対面恐怖症な僕にとって苦手な、、僕が話が合わなそうな若いホスト系だとか、イカニモな見た目の会話の退屈そうなゲイ兄貴(失礼)には、空席があったら座ってもらわないといけなくなるじゃないですか。

(´・_・`)



ま、やってみることにしたんです。初日は久々に膝が震えました。


それがですね、実際蓋を開けてみるとホスト系もゲイ兄貴も全然来ないんですよ!


 、、これは何とも不思議なんだけれど、来る側からイケメンで抑制の効いた思慮深いお兄さんばかり。今のところ1日にお一人ずつくらいですが、それもいいペースかも。


多分今はですね、でInstagramやブログを読んで下さっていた(理解のある)方々が来ていて、まだ外側の人までは伝わっていないんだろうと読んでいます。


加えて今回のことを相談したある祇園のお姐さんが発した「あんたはん、知らん間に貫禄ついてて跳ね除けてはるから、もう大丈夫どっせ」というような側面があるのかも知れません。


しかし今後、口コミなんかで「あそこ入れるようになったらしいよ」となるかもです。前情報に触れていないインバウンドだったりの有象無象の方が溢れるとすると、常連さんが入れなくなってしまいます。


今後がどうなるかは分かりませんが、あまりに混んで収拾がつかなくなったらしれっと元に戻しますので、どうぞお早いうちにお越しくださいね(笑) 


 

、、しかし今は毎日が楽しくて仕方ありません。自分の判断ミスで弱ったものを元に戻すスリルと、それが思い通り叶った時の多幸感、ノッている時に思いつくアイデア、どれをとっても最高な気分です。


少しマンネリを感じていた秋頃が嘘のようです。今はあれもこれも試したくて、まだ見ぬ誰かと会いたくて、お店に立つのか楽しみで仕方ないん


年の終わりにこんな気持ちになれて、本当に良かったし自分でも驚いています。マンネリとか退屈とか適当とかって、一番苦痛ですもんね。


必要以上のお金なんか要らない。それよりも毎日機嫌がよくワクワクした日々を過ごしたい、と心から思います。




***




最終火曜日のストレートの方もどうぞデー、も12回休む事なく開催できました。最初に比べては数字は落ちてきておりますが、それは世の常。やはり「一度訪れたら、ある程度満足」という方に対して、そのうち1/10くらいがリピートして下さるというのが体感での数字でしょうね。



そんな中で、北鎌倉にお住まいの某ご夫妻は確か10回、来ていただきました。


聡明で冗談好きなご主人様と、女優のような容姿を湛えた奥様。俵屋旅館とフォトグラファーの下村さんのファンという、似た感性をお持ちのお二人との会話は尽きるところを知りません。


僕が旅行中の神戸で鬱に襲われた時も、近所のお稲荷さんにお祈りしている、とコメント下さいました。どんなに救われた想いがしたか、この場を借りてお礼申し上げます。


こうして火曜日、普段出逢えなかった色んな方との会話を楽しみつつも、僕は今までこういう方との出会いを今まで17年も封じてきたんですよ。自分のやり方は果たして正しかったんだろうか?自問するときがよくあります。


男酒場を選んだ自分の判断と経験を踏まえて、今頃からストレートの方をおもてなしする、まるでドラマ「ブラッシュアップライフ」のよう!


通り過ぎた人生を遡って再チャレンジするようなワクワクする時間、それが僕にとってのこの一年に渡っての月末火曜の夜でした。


そして前述にある通り、訪れるストレートの方が微減する中で、普段のゲイのお客さんがやって来るようになり、そこで混ざり合うケースも見られるようになりました。またこれが面白いんですよ。


違う客層が「混ざる」恐怖感はバーの中に立った人にしか分からない感覚です。


例えば横長のカウンターにお金持ち、学生、娼婦と役者と自衛官が並んで座る、しかも全員がバーに不慣れで内向的な人ばかりだったら。


取り混ぜるにはかなりの技術が必要となる訳で、、そりゃ全員サラリーマンならある程度は楽な訳なんだけれど、そうもいかない。


しかし、こーいう長ったらしいブログや奇特なInstagramを見て来て下さっている、というフィルターを通して来られた火曜日の皆さんなので、「混ざらない」恐怖感を超えた次のフェーズに入っていて、とても楽しいんですよ。


これはライフワークとなりそうです。月末の火曜日、来年もどうぞ宜しくお願いします。



***



葉山、一式海岸でのピアノ演奏もコロナ禍を経て復活しました。夜型に加えて新宿で事足りる故の篭りがちな僕を、8回も海へと連れ出してくれました。




今の季節からは思い出せないくらい、真夏の太陽と海の匂いが遠く感じられます。


素敵なお客さまと美味しい賄い、気さくなスタッフに囲まれて、ここ葉山にはジブリ映画「紅の豚」のアドリア海のホテルのような空気が流れています。




あー、早く夏が来て、春が来ないかな。

冬は嫌いです。



***



個人ベースで言うと、この一年は全く地方は旅行に行かなくなりました。京都の里帰りと少し神戸に行ったくらいで、昔のように四国や九州、東北の城下町めぐりには行かなくなりました。


そのために月火曜日を連休にしたのに、寝てばっかりで全く活かせてません。


来年はもう少し余裕も出ると思うので、いろんな都市に出かけてみようと思います。函館や弘前もいいな。長年の憧れの花巻の温泉や米どころ新潟、海を渡って佐渡の音楽祭にも行ってみたい。

会津にはまだ行ったことないし、岐阜の蒲郡クラシックホテルにも泊まりたいし、丁寧なお伊勢参りもしたい。


広島は宮島の岩恍にも泊まりたいし、下関でフグも食べたい。萩、津和野にもまだ行ったことなかったな。高松、それに土佐の陽暉楼、現在は得月楼だったかな?の辺りの宮尾登美子的散策や、長崎の離島、宮崎の高千穂にも行ってみたい、、。


本当に備忘録になってしまった。



海外はですね、来年4月に8年ぶり、欧州へ行って来ます。フランクフルト乗り換えにて、ローマとウィーンへ。


飛行機はマイルで取ったのですが、今日辺りからオペラのチケットとホテル選びをしております。年末営業が終わったら寝床でグズグスしながらホテル選びしようと決めていたの。


ローマのホテル、こんなところを見つけましたよ。




真実の口から歩いて10分、階段上のお屋敷街にある古いホテルです。 一泊20,000円のを3泊。


張り出したルーフから続く森があり、大きなガラス張りのサンルームでお食事が取れます。キヌギヌちゃんのベランダを奥に拡大したような造りで、羨ましいの一言。






最初は旅行アプリで探してたのですが良いところが見つからず、WEBで「ローマ レトロ ホテル」と検索をして日本人旅行者のブログを3時間かけて読み漁った結果、辿り着きました。


やはり口コミが一番ですねぇ。写真じゃ分からないもの。


しかし恐るべしローマ。ユーロ高とは言え2万出せばこのくらいのレトロホテルはゴロゴロ見つかる。どうして日本にはこんな趣のあるホテルがないんだろう。


お風呂だって、贅沢な大理石ですよ。




文句を言いながらも、お次ウィーンのホテルを探しております。


僕の年齢から人生を逆算すると、ウィーンには今後もう行けないかもしれないので、ドーンと思い出を作ろうかと、、。


 Imperial Hotelというギャグみたいなホテルがありまして、一番安い部屋で、一泊7万円。

ホテル好きな人なら「普通だよ」と言われるかもだけど、僕は二食付きの旅館なら良いとしても、帰って寝るだけのホテルにそこまで払えません。



あ、まだ予約してませんよ(笑)




1873年創業、ウィーン万博にとある公爵邸をホテルに改造したんだそうです。かつてワーグナーも泊まったというこのホテル、オーストリアを訪れる殆どの王侯貴族や有名人はここに泊まるそうで、ウェスアンダーソンの映画「グランドブダペストホテル」のモデルにもなった、クラシックど真ん中のホテル。


一度でいいからこんな所泊まってみたいなぁ。


しかし高いです、、。3泊で21万って、歩いて5分のこのホステルなら4泊も出来ちゃう!




ま、決めるのは来年に持ち越すとしましょ。多分予約しないと思う。




***




そんなこんなでワクワクした2024年にするべく、メンタルと体調の両面を整えて益々邁進して参るつもりです。48歳というと体力のピークこそ過ぎていますが、知恵と経験から言えばまだまだ伸びしろのある年齢ですよ。現にこの所ワクワクもしてますし。


しっかり仕事してしっかり遊んで、楽しんで参りたいと思っております。



お世話になりましたお客さま、友人、スタッフ各氏に感謝を込めて





どうか来年も良いお年をお迎えください。
















週刊文春に思うこと



松本人志さんの件、全く真実かは分からない上に、特に擁護するつもりもないんですが、思うところを少し。


週刊文春は一冊460円。全ての売り上げは年間194億円もあるそうです。


仮に誤報をして訴訟され、負けた場合の賠償額は400万円辺りだそうで。プラス、後の号に訂正記事を数行載せれば幕切れ。つまりは訴えられても痛くも痒くもないということらしいです。


一般的な週刊誌へのタレコミ(ニュース提供側)の相場は10万から30万だそうです。そんな中、文春は「情報提供にお金は支払わない」と名言しているそうです。


どのみち裏を取らなければいけないのなら、売り込まれた情報なんて頼らないよ、という意味でしょうかね。(文春側が誰かに証拠提供を求めた場合は謝礼あるだろうね)いずれにせよ、この金額も売上に比べれば痛くも痒くもないというところ。





個人的に思うことは、以下の通り。


*被害を訴えているらしい女性は、どうして当時、刑事告訴はおろか警察に被害届も出していないのか?


*被害を訴える女性は事前に、会う場所を「高級ホテル」と指示されていて、LINEでホテルな部屋番号まで得ています。

普通に考えて、女性がすんなりホテルへなんて行くのかね。身の危険を感じる場合、誰かしら第三者のいる場所で会おうとするんじゃないの?


僕だってホテルで部屋飲みです、と指定されたとしたら(いわゆる大人の)そーいう覚悟で行くと思うよ。そんなお誘いはないけどw


*8年前の記事がなぜ今頃、、



とまあ、ツッコミどころがたくさんです。


松本人志さんが仕掛けたセクハラが事実だとしたらそれは許されざる悪い事だけど、当事者が警察に訴えていない上に、今頃週刊誌にタレコミする辺り、、美人局か情報屋の類いのような、どっちもどっちな気もしますね。



***



僕の憶測にしか過ぎないけど、ジャニーズの件の時にも似たことを思いました。


ジャニーさんが小児性愛者なのは悪いのを大前提でですよ。その事実は噂だとしても国民の誰もが知るところ。ましてや息子を売り込む親がそれを知らなかった筈はないんじゃないかな。


江戸時代に娘を廓に売る親のように、息子の出世を望んで売り込んだ親もゼロではなかったと思いますよ。


もちろんジャニー氏とそういう親は別々に裁かれないといけないとは思うのだけれど、いつの時代も世の中にはものすごく悪い人と、それを逆手にとって利用してやろうという人の両方がいる。


週刊誌はその両方から上澄だけを掬い取って儲けているように思えてならないんだけど。


文春みたいな雑誌、政治家のような権力者をぶった斬るなら気持ちがいいんだけど、この手のモヤモヤしたゴシップに関しては現代の鼠小僧や水戸黄門のような「悪を挫く」存在に思えないんですよね。


少なくとも警察の「操作中」案件をいち早くスクープ!のような記事なら分かるんだけど、今回のは情報源が怪しすぎる。まるで少し前のYouTuberの私人逮捕のアレと似たものを感じてしまいます。



文春のこのところの、何か特別な権力を得たような振る舞いには嫌気がさしています。





繰り返しますが悪いことする人はもちろん許せませんよ。ハラスメントは無くさないといけない。けれど、それ以上に文春砲には所々で後ろ暗い怪しいものを感じてしまいます。



(だったら読むなよ、と言わないでね)



と、いうわけで199円だかの定期購読は1時間で解除しました。今回は読みたい記事があったのでついでに松本氏関連のも読んだんだけど、年に一度くらいしか読まないんですがね、それももう良いかな。


本当に良い世の中っていうのは「文春砲」が悪を挫く事ではなく、こういうリーク誌がなくなる世の中事を言うんだよ、と子供に話して聞かせたい、年の瀬であります。






会員制一時中断その4



本日金曜日の営業は通常通りとなりまして、最年少の新人、29歳が入ります。お楽しみに!


そして今週土曜日はパークハイアットでピアノ演奏があります。営業は21:00頃、遅くても21:30頃には開始します。どうぞ宜しくお願いします。




***



例の会員制云々の辺りです。


正直申してこの所ワクワクしています。困難が訪れると無性に青春の頃の高まりを感じてしまう面倒な性格です。


お店を始めた数年後に忙しくて身体を壊し会員制にしまして、そのまま例のコロナ禍に突入。更に来店前お電話をお願いするという防御策を取りました。当時は密が最も恐れられていましたからね。


ドサクサに、入店ハードルを限界まで上げた我が店。


お電話を頂ける安堵感と、こちらにメリットが沢山ある楽さについ流されてアフターコロナの現在まで電話のお願いを引っ張ってしまいました。


そんな雁字搦めのシステムの下では、新規のお客さんが増える速度なんてカタツムリ並みです。売り上げはジワジワと下がり(笑)年が明けた一月、二月がどうなるか、容易に予想できます。


そんな訳で、会員制と開店前電話ご連絡を一挙に取っ払ってみました。リスクも負わずに「みんな飲みに来て〜」と垂れ流す店にはなりたくない。



そして昨日、このブログだったかInstagram?をご覧になったという初のいちげんさんのお客さんがいらっしゃいました!!


告知から4営業日にして初の来店、こんなもんです。僕ったら、メチャクチャ緊張しました。


名誉ある第一号のこの方は声が低く男性的な、とても素敵な方でした。嬉しかったな。


この方には色々と質問してしましたが、やはり初めての店は緊張する、敷居が高いと思った、と仰ってました。僕は店に立つ時はビビる割にはボロい寿司屋にフラッと入ったりする性格なので、この辺りの気持ちはよく分かっていませんで、もっと入りやすくケアするべきでした。


因みに彼は電話要らなくなったのをご存知の上で「今から行きます」お電話を下さいました。

電話する事によってワンクッションあるので助かった、とも。


なるほど、、人によって感覚はまちまちに入り組んでいるのですね、、。勉強なるな。


電話をご利用になりたい方はバンバンかけてくださって結構ですし、なくても構いませんし。それぞれ気が楽になる方法で使って頂ければ、と思います。


この方に続いて、またドアが開く。


お電話なく直接いらして下さった顔見知りの方が数名。「記事読んだよ〜」と嬉しいご挨拶です。


突然ドアが開く事に少し戸惑うも(3年半ぶりです)すぐに慣れました。そんなにやりづらい感じもしない、ただコロナ前に戻っただけです。



、、しかし、どうしてこうも入り辛い店にしてしまったんだろう。防御した店という安心感と同時に、同じくらいに寂しかったんなぁ。




***




若い頃き住んでいた京都の六波羅蜜寺の辺りに強烈な民家がありました。


一軒家なんだけど塀から入り口からお勝手から、大量の鉄条網をトゲトゲに這わせた民家、、。戦国時代の山城のような、なんとも言えない雰囲気の家がありました。中世のペスト感染者の家のようでもあった。





そこに住んでいたお爺さんは、やはり街でも孤立していました。そして、過去に嫌な事があり、それ以降完全防御で暮らしてるらしいと大家の奥さんから聞きました。


鉄条網だらけの家の中はそれは安心には違いないでしょうね。セールスマンも近寄らないだろうし、泥棒だって近寄らなさそうなバリケードですよ。あれじゃ他所で知り合った友達すら呼べないですよね。



思い切り町内で孤立してた爺さま。過剰防衛は安心と引き換えにリスクがある。それはコインの両面なのかも知れません。


ウチも似た所ありましたよね、多分。


30代前半とは違い、僕もいいオッサンになり、気付かないうちに随分貫禄も付いたと思います。そろそろ鉄条網を撤去してもいい時期が来たのかも知れないです。


今は軽薄なセールスマンを笑ってかわせる知恵も付きましたし、回覧板を持ってきた奥さんと立ち話を楽しめるかも知れない。



今の僕はというと、撤去した鉄条網の山を眺めつつ、軽い解放感を感じています。


自分で建てたバリケードを外して開放感を味わうなんてマッチポンプそのものですけどね、気楽で仕方ない。これでやっと気軽に宣伝出来る。


街で出逢った人に「会員制で、電話して」なんて言っても誰も来なかったもん、言われた方も、「何だコイツ偉そうだな」と思われたんじゃないかな。



今後はトライアンドエラー、また様子を見つつ、微調整していきます。もしも混み合い過ぎたらルールが変わるかも知れませんが、その辺りは柔軟に参ります。



早く明日のお店が始まらないかな、と嬉しくて眠れません。


困難に直面すると青春を感じてしまうのは毎度の事だけど、まだまだこの歳でもワクワクするもんだな、と驚きつつ楽しんでおります。


さて、明日のためにそろそろ寝るとしますか。



この話はこの辺りでおしまいにします。お読み頂きありがとうございま













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