いい匂いのする夜


まずはお知らせから。


明日の「どなたでもデー」は予定通りの20:00〜24:00までの開催となります。


かなり予約が入っておりますので混雑するやもしれませんが、クーラー効かせてお待ちしております。どうぞ宜しくお願いします!




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暑い暑いと言っている間に、8月ももう終わりじゃないですか!!

こんな調子やとすぐに大晦日やわ、、(母親の口癖)とでも言いたくなるスピード感。


お店が暇だと呟いていた7月〜8月頭の頃と打って変わって今は大忙し。皆さん2年半振りの旅行も落ち着かれたのでしょうか。川に戻る鮭のように皆さん見事に帰って来られました。


いつまで続くか分からないけど、暇な頃を潜り抜けた忙しさは恵みの雨のように有り難みを感じています。


神様は折に触れてこういう試練をお与えになるけれど、今はこの喜びをただ味わい、調子に乗らないよう何度も反芻しております。


僕はただ、知らない人同士がいつの間にか作用し合って笑い転げてるのを見たいだけなんですよ。暇だから悲しいのはお金を底なしに稼ぎたいのではなく(必要な分あればいいよね)誰かの役に立ちたい、笑ってるところを見せて欲しい、その一点しかありません。


「3000万円あげるから即店閉めて」って言われても今なら胸を張って断れます。そのくらい賑わっているお店に立つのって楽しいんですよ。その喜びたるや、麻薬以上。




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昨日もNYから来たカップルが「クラブに行きたい」と言い出しました。日曜日の夜の23:30ですよ、どこも静かですから難しいかな、、と伝えると残念そうにしていたんだけど。そりゃ無理難題ですよ。




そうだ!



と、思いついた。



店のオーディオからものすごい爆音でハウスミュージックを流して、店の吊り棚に仕込んだミラーボールを出し、これまた仕込みのライトを七色にランダム点滅させてクラブ仕様にシフト。その間8秒、月や星もオマケじゃ。


(写真はイメージです) 


「からくり全部載せ」はいつものネタなんだけど、音楽の力って凄い。ハウス音楽ならまるでクラブのようになるし、ディキシーランドを流せば場末のサーカスに見えたり、音楽を変えればそれなりにキチンとハマるのが不思議な所です。


ハウスに合わせて踊りだすお客さん方と、半泣きで「オーマイゴッ」を連呼する旅行者たち。、、、これこれ、これなのよ。


直近のアカデミー賞受賞作品「エヴリシング エブリウェア オールアットワンス」じゃないけれど、誰かを瞬間移動させてあげたり、少しだけでも夢を叶えてあげられるとしたら、、そんな素敵な事はないです。


古典落語にも似たものを感じますね。


桂吉朝さんなんかが柔らかな上方言葉で「所変わりまして此方は春爛漫の箕面。桜並木の下を芸者衆を伴い歩いておりますと、、、」


と師匠が肩を上下して歩くパントマイムをし、下座音楽が賑やかに鳴りだすと、そこには一面の桜並木が見える。花の匂いまでするんじゃないかと思うくらい。


あのテレポーテーションが僕の店で10パターン、いや、5パターンでもできたら。毎日どんなに楽しいだろう。



神様、お願いだから僕のライフワークを奪わないで!!


そんな訳で僕の存在意義も、趣味も、殆どの物欲も承認欲求も全てはお店を中心に回っています。

またDIYしよっと。桜並木は出せないかしら、、、。




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お店以外の物欲は本当にないんだけれど、食い意地とレトロ探訪には惜しげもなくお金を使います。



この2週間ほど忙しかったのと、海の家が終わったのに気をよくしまして少しました。


10日後くらい、少し先に届くように設定しておき、幸福の種を蒔いておきます。忘れた頃に届いて喜ぶ、ああ小市民。



まずは海産物を2種。サメの卵と卵黄から作った偽物のカラスミ、唐千寿(これが旨いのです!)を6本ほどまとめ買い。



このアイテムを教えてくれたのは周年スタッフのK氏なんだけれど、一本が660円なんです。味は本物とほとんど変わらない上に、食べる時に散財した罪悪感も感じない。


なので、疲れた時にスニッカーズのチョコバーよろしく齧り付きます。



もう一品は規格外の不揃いなホタテ貝柱。一キロ4,000円の激安なのですが、刺身もいいし小麦粉をたっぷり塗してバターソテーにしたり、少し干し貝柱にしたり。




この物価高の現在、4,000円で一体どのくらいの楽しみが得られるだろうか?



浅草〜中野坂上往復が520円、浅草のときわ食堂で刺身定食を食べたら1,480円。花やしきの入場料が1,200円、銭湯が値上げして今は520円。


もうあと300円しか残らないじゃん!!



ならば、僕は同じ金額でホタテの夢を見ます。私は貝になりたい。







そしてレトロ。


佳日の俵屋旅館の石鹸は相変わらず愛用しておりますが、時間が経つと少し欲が出てきました。


それというのはあの日、旅館にそっと備えてあった昼寝用のガーゼの掛け布団なのです。


僕の思い出は、宿で昼下がりに仮眠を取った時の石鹸の香りとガーゼ布団が一対になっていまして、今でも忘れられないんですよね。


(公式サイトより  手前のやつ)


ガーゼケットという名前だそうで、ガーゼを6枚重ねた夏冬兼用の掛け布団。まるで羽衣のような軽さで、遠い日にお母さんの胸で眠るような果てしないノスタルジーが僕を包んでくれました。


石鹸の香りは既に手に入れたけど、自宅で石鹸の香りと共に、更にあのガーゼ布団に包まれたら、。合わせ技だなんて、そうしたら僕は幸せすぎて死んでしまうかもしれない!


などと毎日考えてたんだけど、税送料込みで20,000円もする。まあ高いんですよ。ホタテが5キロ買えちゃ(しつこい)



Amazonで似たのが3,000円で売ってたりして、うーん、似たものないのかな。ここでケチってAmazonで買って、うっかり俵屋さんの夢でも見たらそれこそ後味悪いし。俵屋さんのは10年使えば一晩単価が5.47円。



よしっ、と、 思い切って買ってしまいました。こんなにどこかの宿泊施設に後々まで翻弄されるなんて自分でも驚きです。今までこんな事なかったもん。


今でも思うのですが、設備や備品がさりげなすぎて「普段使い出来るかも?」と思わせる。ちょっとの背伸びならね、という絶妙なラインなのです。


これがホテルリッツのシルクのガウンとかだと自宅じゃ浮いちゃって惨めな結果になるんだろうけどな。



いやはや、流石です。参りました。




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レトロと言えばもう一つ。


日曜日にですね、数人の友人と共通の友人だった方のお墓参りに行ってきました。若くして逝ってしまったあの日から一年と少しが経ちました。


ドイツの高級な、それも新車を出して運転くださった方を含むお二人とはもう17年近くの付き合いになりますが、恐ろしく知的で回転早くて、少し意地悪な所のあるスマートな会話が僕の理想的なキャラクターの方でして、片道4時間はゲラゲラ笑いながらのドライブとなりました。 




お墓参りと楽しいドライブも最高だったのですが、それに加えて墓所に向かう途中の荻窪の辺りで、とんでもない建築に遭遇しました!!









ギャーー!!大好物だろ!!





調べますと登録文化財の旅館だそうで、、。お電話のみの予約なのを即段取りまして、週明け月曜に一泊してまいります。素泊まりで一泊7000円。




ひゃー。素敵だこと。正しい佇まい。



荻窪はよくよく散歩していたので30回以上は歩いてるけど、ここは偶然避けていたようです。



偽物カラスミと半端な貝柱をリュックに詰めて、俵屋の石鹸とガーゼ布団を更に背負ってこの宿に泊まったらどれだけ幸せなんだろう(笑)




またいずれ、昭和レトロ探訪にて書こうと思います。






熱闘甲子園考(書き直し)



慶應高校が107年ぶりの快挙ですって。


おめでとうございます!




慶應高校が優勝ですもの、話題には事欠きません。 特にここの選手は丸坊主じゃないところが大きな話題となっております。


甲子園出場だけでもすごいのに、ましてや優勝したとなると、これは周りの高校にも普通の髪型ブームが起きるんじゃないかと。 


監督が「お前、髪が伸びているだろ!」と指導しても「でも慶應高校は、、」と反論されると苦しくなる。当人だって、増してや保護者だってそう思ってんじゃないか。


この先ドミノ倒し的に普通の髪型野球部が広がる、と余計な予言をしておきます。




Twitterで「坊主頭は観客が感動する為の演出だ!」なんて投稿も沢山見ますが、それはその通りだと思います。若者が汗と涙を流して泥だらけでやっている、丸坊主だとより苦しそうに見える訳で(少年院も同様)


オッサン達はクーラーの効いた部屋で画面越しに坊主頭の高校生が闘うのを眺め、自分の青春時代を振り返り、過ぎ去った過去に胸を熱くするのです。



単なるポルノと言われても仕方がない。




しかしですよ、そんなこと分かっているんだけどね。


レイヤーカット、ツーブロック、クロップスタイル、ロン毛の選手だと、、。うーん、僕は坊主頭の方がしっくりくるんだけどなぁ。


坊主の方が、精悍さも増して格好いいじゃないですか。




涙のシーンにも似合うと思うし






僕は懐古的なタイプの人間なんで余計に、坊主頭の方が高校野球っぽいと思ってしまっているんですね。世の中の流れに反しているんで叱られそうだけど、力士は大銀杏だとか、国会議員はスーツ姿、みたいなもので。



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「閉鎖的なアングラカルチャーに一旦光が当たると、社会に開かれるのと同時に固有の力や魅力を失う」


という論を提唱なさっているのは僕の敬愛するオタキング、岡田斗司夫センセ。


この論理はオタク文化やボーイズラブの同人カルチャーを説明されたていた時に使われていたんですが、 隠花植物のような日陰の文化において、かなり偏った奇怪な花を咲かせることは常であります。


それを誰かが見つけて拡散し、メジャー化してしまうと「こんな汚らわしい!」「教育に良くない!」という声が上がる。当事者にすれば隠れて楽しんでんのにほっとけよ、という話なのだけど、コンプライアンスがモノを言うこの世の中、そうもいかなくなったらします。


これ、この10年くらいのLGBT界隈にも当てはまるんじゃないか、と思っていますが、それは置いておいて。



拡大して考えると、高校球児の中のほんの一部にいるかも知れない「懐古的な坊主頭主義でいたい高校生」が頭を坊主にしていたい権利も奪われるんじゃないの?と憂いてる訳です。


ロバートキャパの戦場写真の中に、兵士達が戦意を高めるために全員でモホーク刈り(モヒカン)にする一枚がありますが、団結する為にそういう行動を取りたくなる心理もよく分かりますし。




かくいう僕は野球はおろか、スポーツすら、団体競技の類すらやったことないんですけどねw



なんだか中途半端なネトウヨのオッサンみたいな論になっちゃいましたが、要はですね、彼みたいな精悍なイケメンの選手が前髪を伸ばして韓流アイドル系になっちゃうのはとても困るのです。(しつこい)








こういう愛嬌のあるキャッチャーも、



こうなるかもしれない(別人写真です)






うむむ、余計なお世話なんだけど。





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慶應の応援団が余りにも声がデカ過ぎて仙台育英が可哀想だった、という声が沢山上がっていました。確かに慶應がストライクを取る度に「おおおお!」なんて地鳴りみたいな歓声が上がり、点数取る度にカオスのようになっとりました。


あれば高校生には可哀想かなとも思いましたが、、。




でもですよ、仙台育英だって決勝まで来るのに、かなりの試合を経て勝ち抜いてますよね。


調べると、仙台育英は宮城の地方大会と甲子園の11試合を勝ち抜いて決勝に進んだとの事。全くのズブの素人扱いするには疑問があるな。



さらに重箱の角を続くような話ですが、普段甲子園で行われる阪神戦においては観客の殆どが阪神ファンなんですって(笑)


特に巨人戦だとファン比率は9:1くらいで殆どが阪神ファンだそうです。あのエリアを巨人のユニフォーム着て歩くのは治安に問題が、、。




珍しく阪神好調の今年は別として、毎度阪神ファンが客席を埋め尽くしている甲子園。


声援の論理で言えば、これほど大声援を受けている阪神が毎年優勝していてもおかしくないのでは、、、。





極論ばかり失礼しました(笑)























暖簾を考える




昨日お店で映画の話になり、暖簾が風に揺れるシーンが素敵だった、という所から、急に暖簾が欲しくなりました。


こういう物欲ブームは急に来ます。花餅やら日本酒やら七草粥とかの頭でいると、特に入ってきやすいのかもな。



店舗の玄関ドア、今は丸開けなのですがね、見通しが良すぎて少し気になる時があります。(よく使う写真)





ここに、大判の暖簾を吊るしたらどうか。軽い生地でできていて、初夏なんかには開け放ったベランダから風が吹いてブァーッと捲れ上がる感じ。





キャー!!かっこええ!


貫禄の三越さま!(´ω`)



まさかこんなに幅が取れないから、例えばこんな位の京都の古いお蕎麦屋さんみたいなのとか。もう少し丈がある方がいいな。





じゃこっちの味噌屋さんの、、このくらい丈があった方が嬉しいか。しかし生地が重そうだな。キャンバス地みたいだな。





素材は一旦置いておいて、意匠はどうするか。


家紋そのままはヤンキーっぽいし、店のロゴは何種類か作ったのがあるけど、ハープの図案だしちょっとな、、。


ハンコ文字みたいなのはどうかしら。と、ググったらサンプルを作れるページが沢山ありました。





漢字ではキヌギヌは後朝、と書くのでそれはそれで良いとして、少し足りない。


新宿 後朝で篆書のでやってみよう。




まあ、有りと言えばアリなんだけど、、町家風の新参ホテルのロゴみたいだな。


旧町名が番衆町なので、それではどうかな。





あらら。余計にベンチャー感が強くなった(汗)


こういうのって本当に難しい。



印鑑やめて横並びで右から読んでいただくのだと、、日本橋の高島屋にこんな店あったな。暖簾の意匠ではないよな。






うむむ、、。実家近くの角屋の暖簾みたいな、重々しいけど枯れててオシャレな図案、何かないかしら。これはやはり家紋なのかしら。






因みにウチの家紋は抱き茗荷です。ミョウガって、、ソーメンに入れるやつでしょ。味は好きだけど、家紋としては気に入ってないんです。



好きな家紋は近衛家の近衛牡丹。畏れ多い事でございます、、。







それか、思い切ってふ描いてもらうか。





少し違うな、、。



悩むならいっそ無地はどうか。色はですね、柳の若葉みたいな色から深い蚊帳くらいまでのグリーンがが好みです。

初夏には麻のに架け替えたりして^ ^


これは明度が少し暗いけど。







ええい、思い切って幔幕はどうだ!


お正月や周年の時はこれ、みたいに決めちゃう。裾は紺色より栗茶色が好みかな。

し特注したらいくらするんだろう

(´-`).。oO





と、調べてみたら旧加賀藩御用達の業者さんが。




意外と安いのね。3万でお釣りが来そう。いいし


こんなの下がってたら楽しいだろうな。中から太鼓や三味線が聞こえてきたりしてw



、、、こういうのって考えてる時のが楽しいんですよね。そして、ノッてるうちに形にしないと永遠に仕上がらない。



間違ってもこ系のだけにはならないよう。




あー、こーいうの苦手だな。




つづく。









ネズミは泳ぎ続ける(開放営業のお知らせ)




ある実験で、モルモットを水に落として溺れさせると、15分とかそんなもので泳ぎ疲れて死んじゃうらしい。


けれど、同条件のモルモットを泳がせ、力尽きる前に数回助けてやると、何と60時間も泳ぎ続けるんだそう。


希望を知ったモルモットは、240倍も頑張ることが出来るんですって!


あんな小さい体で凄いなと。人間でも60時間も泳げる人、そんなにいないだろ。




***



今年という一年は、僕にとって実験のモルモット程じゃないけども、立ち泳ぎをし続けたような一年でした。あはは。


年の頭は緊急事態宣言で休業。春から段々と平年並みの客数に戻ってきたと思いきや、8月には第七波でまたも仮死状態。




そこへ来て今はまた第八波の影響です。10月くらいからどんどん翳りが見え始め、、。リスク抱えてまで飲みには行けないよ、というのは素直な感情でしょう。


今は年末だからそこそこ忙しくやっておりますが、それでも平年よりはぜんせヒマです。


この調子だと来年の一月二月はどうなる事やら。コロナに戦争、値上げ、嫌なニュースばかりでもうね、嫌になりますよね。


諸々が落ち着き、沼の底から這い上がって「まだまだ行けるぞ」と確信したとしても、数ヶ月後にはまた落ち込む。するとまた振り出しに戻って「飲み屋はオワコンかも」「家飲みに負けた」とモヤモヤ悩んでしまいます。


多分、僕だけでなく多くの皆さんが等しくモヤモヤなさっているこの時代。でも、僕が悩むときはまるで世界で僕1人だけが不幸で、置き去りにされているような気になっています(笑)



もう17年もやってんのに、何で未だに自信持てないんだろか。


俺は世界一!とかそんな大それた自信が欲しいんじゃなく、「潰れない程度に食べていけるに違いない」くらいのささやかな自信が欲しい。



もし似た内装とスタイルの飲み屋が10軒並んで建っていて、その中の一軒がウチでだった、みたいな状況で悩むならまだ分からんでもないけど、生の楽器が60台以上もあって常に演奏大歓迎、なんでも伴奏しまっせ、というかなり個性的なスタイルのウチ、似た選択肢がないにも関わらず(自分で言うのもなんだけど)どうしても自信が持てないのです。


そして、毎度ご丁寧に振り出しに戻っては、深く悩みます。


悩むときは徹底的にネガティブな検索をかけて、自分のような不幸な人の声を探します。「飲食店 倒産」「BAR 悲鳴」「廃業 タイミング」「居抜き 譲渡 相場」などなど、、。こんなワードを300個くらい検索して、翌日昼くらいまで寝床でため息などついてます。


もうね、3年くらい上がったり下がったりの中で、そんな自分に大概疲れ果てていますw

もはや、悩み本体よりも悩みオナニーに耽る自分の姿に疲れる。


悩み癖はもう一生治らないと思うんです。思考方法が固まっちゃってんのか、過去にアメリカ発の自己啓発本とか音声とか占いとかも沢山試したけど、少しも変わらなかったw


でも逆を返せば、いまいち自信がないことで新しいネタやDIYを追加しようという動機となっている部分も否めません。もし自信満々だったら「世の中が全て悪い、今日は寿司でも食って帰ろう」みたいになる訳で。


そういう意味では鈍感な性格よりは悩める自分が少しだけ好き(まだマシ)だったりもします。



***



そもそも僕にとっての自信、安心とはなんなのか。


収入、、大切だけど、少し違うな。もし仮に前半のお客さんがポンと30万くらい使ったとしても、その夜は閉店まで開けるし、翌日も翌週も普通に営業すると思う。


有名になりたいとかカリスマになる、ってのも違うな。そもそもカリスマなゲイバー店主なんてどうなんだろか。メリット少なそうだよねw




やはり、心の充実、それ以外にないんですよ。


それは使い古された表現しか出来ないんだけど、誰かに腹の底から笑ってもらえるとか知らない同士の心が一つになるとか、そういう事なんですよ。


もっと言うとですね、「必要とされて、そこにピタッと報いられた」時なんですよね。


たまーに、スイッチが入ったようにカウンターのお客さんがお互いに触手を伸ばしてコミュニケーションを取り出して、大爆笑だったり合唱だったりで、文字通りお店が宙に浮くような夜があります。


そういう時間が何よりのご馳走であって、お金や名誉では買えない(むしろお金が動くとそういう雰囲気が生まれにくくなる)美的体験をずっと探している自分がおります。


もちろん、今もそれは定期的に訪れるんだけど、コロナだったりで出現しにくくなっているのもあります。


そして何より、僕の加齢のせいで感じにくくなってるのも大きいのかな、と。長年店に居たから耐性が付き過ぎたのかも知れません。




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ネズミやら美的体験やらと臭いことをダラダラ書きましたが、来年のトライアルとしてこんな一計を講じました。




「月に一回誰でも入れる営業日」



の開催です。もう数年画策していましたが今回やっと、です。


初めて会うストレートやゲイの方、はたまた主婦の方、このブログを読んでいる奇特な方とお会いして、僕のカサブタに覆われたツボをグリグリ刺激して頂けたら、と。もちろんこちらも刺激いたしますし、お互いウィンウィンな夜になればと願っています。もちろんピアノも弾きますよ。


収入を増やしたいと思う節もありますけれど、それよりはやはり刺激が欲しい方が大きいかな。


それはまさに長崎の出島です。


鎖国中の江戸の街から一歩出て、長崎の出島に繰り出したらさぞ刺激的だろう。 いつもと真逆の南蛮人や紅毛人の文化。

生きていてやはり人が一番面白いんじゃないかなと思います。そして面白がるのはお互い様なのです、南蛮人もちょんまげ君も。


出島、、いいですねぇ。





詳細はまた追ってお知らせしますが、月に一度、定休日の火曜日の20時〜24時辺りを使いましてどなた様も入れるような日を設けようと思います。


まだ思案中ですが、このようなやり方で進めさせて頂きたいと思います。


*満20歳以上のLGBTでもストレートでもどなたでも

*日程は前月中頃にこのブログより告知を致します

*2023年、確実に12回開催する予定です

*会話重視のためお一組2名さま以下にてお越しください

*ご来店10分前くらいに店舗固定電話へ空席確認のお電話をお願いします

*飲み物料金とは別にチャージ1,000円を頂戴します(通常は600円です 汗)

*通常営業時にも来店したいという旨のお問合せはご遠慮願います!

*僕が常連さんと話し込んでしまうようでは開催の意味がありません、この日はいちげんさんとの会話を優先します事をご了承下さい

*先々、楽器演奏のゲストをお招きしたりして、、



2023年1月の営業日は年内にお知らせいたします。


そんな辺りですが、もしもご興味ある方がいらっしゃいましたら引き続きこのブログをチェック宜しくお願いします^ ^


昔、キヌギヌを開けるまでに勤めていた歴代店舗でも、毎夜近所の奥様や若者やらを並べて混ぜ込んで繋げては、好き勝手に喋り倒しておりましたw




そこで自信をつけてのBAR開業へと至った訳ですが、あの頃の勘がどのくらい戻るか、、。




お店の場所を使って新しい試み、今までは気が重かったのですが、新年を迎える事もあってやっと気持ちが切り替わりました。


さてさてどうなる事やら。さっきのネズミじゃないけど、ワクワクしてさえいられれば、まだかなり長い時間を泳げそうな気がします。


単に店舗を見てみたい、会話は要らないです、そんな方もどーぞ。





つづく















元明石市長に思う




久々に何やかんや長ったらしく綴ってみます。苦手な方は飛ばしてください


兵庫県の明石市長。やってる事は良かったんだけど、とにかくこのオッさんは暴言製造機そのもので、長年それが良くなかった。出直し選挙までなさったのに、同じ理由で遂に引退なさるそうです。


が、実績は物凄かった。国を待たず、県を頼らず行った政策は数知れず。



18歳以下の医療費の完全無償化を始め、五つの子供対策、補助金。お年寄りにも沢山の補助を出しつつも、市の税収は年々アップさせてます。


細かい所では外来カメの駆除やら危険な水上ボートの禁止、駅前の開発にお年寄りのケアに、枚挙にいとまがありません。


その結果、出生率も人口も9年連続で増加、住民の91.2%が住みやすいと回答。住みたい街関西第一位にも選ばれました。



、、、でもこのオッサン、救いようがないくらいに口が悪い。(立ち退きにあたり)「火をつけてこい」(市議に対して)「次は落としてやる」などのハラスメント発言は日常的だったとか。


なんでここまで成果を出せたのに、暴言を我慢できなかったのか。僕の世代くらいまではこんなオヤジ、たくさん見てきたのでつい「結果出せたらアリかも」なんて見逃してしまいそうだけど、今の時代はそうはいかない。アウトですわ。



でもですよ、明石市の成功後、周りの市町村が明石市を見習って(というか張り合い?)転入率や出生率が上がっているという事実。これには胸が熱くなります。


明石のオッサンはどうやら事前にそれを見越していた、なんて記事も読みました。


それだけに今回の市長の退任は色々と考えさせられます。




***




岸田さんなんか見ていて思うのですが、特にコロナ以降の日本、中央集権化が著しく進んでいませんかね。初期のコロナ対策なんて、国のスピード感のなさが目立って辛かった。台湾に比べて頭の硬さ、動きの遅さ、責任の所在の曖昧さ。


旅行手当や補助金の政策もどこか間抜けだったし、かといって野党のオルタナティブ(対案)も目立ったもの


体の巨大な恐竜が、小さい頭で指示を出すには体が大きすぎてもはや小回りが効かない、そんな風に見えちゃうのです。


そこへきて経済が伸びているアメリカ、韓国は大統領制、中国は言うまでもなく一党独裁。動きが早いはずです。


今の日本の円安と不況。日本は民主主義国家である以上、自分のためにお金を稼ぐのは正義であり、当たり前だから格差や分断は広がる一方。


再分配もみんなが納得出来る形では難しく、今の国のかたちのままで格差を無くすなんてのは僕は到底無理だと思っています。民主主義の限界がきてるんでしょうか。



***



そこで、明石市みたいなパターン。


国の中の市町村をもっと小分けにしてプライドを持たせ、裁量と権限と予算をたっぷり与えて、独自の政策を競わせるなんてのはどうだろう。国はそれをしっかりハンドリングしつつ、国政も行う。



酔っ払ったついでに妄想を書いてみますと(笑)リモートワーク世代の中でもサーフィン特化の海辺の街とかですね、スローライフ世代が移住しやすい新参農村優遇の街作り、スピード狂いのドライバーが集団で住むサーキット付きの住宅地だとか、ソロキャンプ好きな人に山を分割して貸与する山合いの村とか。


極端だけど、貧乏で頑張る気がなくても週2日だけ働けばそこそこ暮らしていける、みたいなぐーたらな街、なんてのもあってもいいと思うんですよね。対価として、街のすぐそばに原子力発電所があるんです。放射線なんて特に気にしないし、この先子育てとも縁がないよ、というような引きこもり君がいたとして。


とにかくゲームがしたい!働きたくない!そんな人だっているかもしれない。週に2日は原発関連施設で簡単なアルバイトをして後はゲーム生活、みたいな。



子育てに特化した街も大切です。「ウチはミルクとオムツ無料!」とか「こちらは3人目以降500万贈呈!」なんて独自の売り文句を掲げて、中核都市がしっかり競い合う。


人が増えれば税収も上がるので、将来的には安泰なんじゃないかなと(そうは上手くいかないと思うけど)



そんなの前からあるよ!という声が聞こえてきそうだけど、続けます。




それら街の暮らしをYouTubeチャンネルにまとめ、瞬時に取り出せるよう見やすく整理しておく。映像制作には全国のクリエイターがしっかり関わり、これまた各市町村ごとにクオリティを競わせる。


視聴者は各自のお気に入りを追加して、何とか村の誰それさんがその後どういう生活を送っているかを逐一チェック出来る。その後の自分のライフスタイルに合っているかを楽しみながら検証できるようにしておく。



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「人々の分断」とか「社会の格差」、なんて言い回しが世間の寂しさや不安を煽る訳であって、元々民主主義なんだからそこは仕方ないと全員で腹を括ってですよ、「個性」とか「適材適所」って風に言い方を変えると、何となく素敵に聞こえる訳で、僕としてはモノは言いようなんじゃないかなと思っております。


貧乏で暮らせる原発の街、「僕にとってはここが一番幸せです!」と誇りを感じたらいずれは有用な街と認知されるしプライドも生まれる。行政に関心を持つと無関心だった人も選挙に行くようになると思うんですよ。



競う事は悪いことじゃないと思っています。




***




ついでに言うとレインボーパレードも似たことを思っていたりします。


LGBTというのが一つの国の枠組みとしたら、その中では東北、関東、関西、九州のような各セクシャリティ。離島もあるかと思います。


ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダーの人々、実生活ではそれぞれが似た人格が集まる枠組みの中で過ごす事が殆どじゃないですか。


政治的な面において戦う時は連帯すべきだけれど、パレードで歩く時は美しさやテーマ性を競ってお互いに向上心を燃やしたら?なんて思っています。


リオのカーニバルや阿波踊りみたいに、中編成のチーム単位で取り組んで、完全に見る人目線で作り込まれたショーケースのようなスマートなパレード。


例えば、テーマ別にトランスのFtoMの人々は全員ダークスーツで一糸乱れず、とか。ドラァグクイーンはこれまた色デザインがある程度統一されたドレスを引きずって豪華絢爛に。ゲイの体育会系は素肌に作業用の揃いのツナギ、ゲイの会社にお勤めのチームはスーツにアタッシュケースにサングラスとかって具合(バイセクシャルはカテゴライズが難しいな)


実際に、オランダなんかのパレードでは「消防士」「ビジネスマン」「軍人」みたいな一個団体のがあるそうですが、、。


衣装で縛るのがダメなら色縛りでもいいよね。トランスウーマンは全員、ドレスも着物もTシャツも青で染め抜いた衣装、とか。それで、5分に一回とか振り付けがあったり、何かしらのショーケースがあったり。


終わった後、各チームが「今年のレズビアンタチは最高に格好良かったよね」「ゲイの体育会系はあんまりだったね」「来年のトランスは隠し球のアレで行こう!」みたいな展開。


これを、「分断」とか「個性を奪う思想」と表現されると、、それまでなんだけれど。


でもね、連帯する大きな流れの中に、適当なサイズのチームがあって、バラバラな中で美を競い、行進をマクロで引いて見るとみんなが歩き目指す方向は一緒だった!ってのも格好いいんじゃないかな、、。


僕は素敵だと思うんだけど。



僕は一度くらい、見る人全員の目を奪うような美しく計算されたパレードを歩いてみたいんだけどな。 



明石市から全然関係ない話になってしまいました(汗)大変失礼しました。




















読書喫茶、その後



早いもので年が明けてもう1ヶ月余りが経ちました。今日が節分だったと今頃気付く始末です。


昔はお面被った。豆投げたりしたものですが、今ではそんな気持ちの余裕もありません。大体、自分で稼ぐようになってから豆を投げるなんて事への抵抗感が半端ないです。


投げるくらいなら炒り直して食っちゃう。


そして何よりも1番の鬼は自分の心の中に住んでいるので、みたいな(笑)




***



日曜日の読書喫茶、しっとりと上手く行きました。皆さん本をお持ちになり、小さな音でクラシックなぞ流しながらの優雅な時間となりました。


日曜日の昼過ぎの、何とも平和なぼーんやりした時間帯。コーヒーの香りと少し残ったベランダのグリーンとが相まって、居眠りしそうな空気です。こりゃ成功かも。





そして、この前の夜に自宅で用意したのがこちら。





京都で有名なあの店のですね!と複数のお客さんに指摘をされたんですが、実はその店名に覚えがないのです。調べると、僕の知らない若い人が営む超有名店。


僕が参考にしたのは同じく京都の、今はなき洋食屋「コロナ」の有名な厚焼き卵を再現したつもりだったんだけれど、少し調べると何のことはない、有名店の若いオーナーも洋食コロナのレシピを受け継がれ、今も作っていたとの事でした。




洋食コロナの閉店は2012年。シェフは98歳だったとか!!


僕が98歳まで営業出来たとすると後52年あるわけで、それだと西暦2073年、キヌギヌ69周年の年な訳で、、。それは無理だな。


しかし、コロナって書くたびにウィルスのコロナなのか、洋食屋の店名なのかがややこしい時代になってしまいました。昔コロナって言ったら南国のビールか、ガス器具メーカーか、その辺りが相場だったのに。


それを言うならAmazonが、と人が言うと今や通販の会社しか連想しなくなってる。数年前までは南米の川の名前でしかなかったのに。


そういうの、改めて考えるとなんだか不思議ですよね。、、僕だけかしら。



話がそれましたが、ともあれ、僕なりにレトロ感を出してみたいと懐かしいコロナ卵焼きを焼いてみました。


卵12個にマヨネーズをお玉一杯加えたワイルドな配合の液体を泡立て器で徹底的にホイップした後、攪拌しながらり電子レンジで加熱する、というアレンジレシピで作ります。この方が圧倒的にフワフワに仕上がります。


それをキュウリと仕立てて、更にベーコンキュウリを挟んだのと組みにして包み、重箱で寝かせる。





作りつつ、こういう仕事が本当の飲食店の仕込みなんだなと実感する。そして同時に、今の仕事のはなんてズルいんだろうなんて思ってしまったり。


サッポロのビール瓶(800円)の栓を開けただけでこのサンドイッチ(700円)より100円も余計に儲かるのに、仕込みなんかない。

サンドイッチの仕込みは大変で、でも楽しくて、、

矛盾でしかない。

BARというのはそういうものだから、とはいえ、毎回不思議な気持ちになります。



お陰様で8人前を仕込んで持ち込みましたが、全て完売致しました。ありがとうございます。


次の日曜日も営業予定です。どうぞ宜しくお願いします。





*開催日

1/30  2/6  2/13のいずれも日曜日です。


*営業時間

14:00〜19:00 (18:30ラストオーダー)


*対象のお客さま

申し訳ありませんが感染者数が増えてまいりましたので、普段からご利用になっていらっしゃるゲイのお客さまに限らせて頂きます。ごめんなさい。


*来店前お電話について

来店前お電話にて、僕に分かるようなヒントを添えたお名前をお伝え下さい。

(例・お芝居好きの絵島です、三宅島の生島です、、等々)


03-3358-0899まで。




***



コロナ(ウィルスの方)が蔓延してもう2年になります。


正直、ヘトヘトに疲れました。給付金貰えてるのに、とお怒りになられる方もいるかもですがお金じゃないんですよ。(貰えた貰えないの格差も疲れる原因であります)


ウチみたいな常連さんが支えて下さっているBARって、多くない数の母数に支えられて経営が成り立っとります。


しかも飲み屋ってのは何気ない「癖」でいらしてるんだと僕は思うんですよね。先週フラっといらして、割と楽しかったからまた週末も行こうかなー、みたいな。


そういう連鎖が毎回コロナで断ち切られる。もう何度断ち切られたか。と、そのうち皆さんの家飲み習慣に負けちゃいます。


「新しい習慣」が根付くとどうなるか。TSUTAYAのレンタルDVDが減ってサブスクリプションに移行したような事になるんだと思うのです。家飲みの方がリスク少ないし、月曜に会社で咳をして睨まれる可能性も低くなるし。


「いやいや、キヌギヌはオンリーワンだから大丈夫だよ」と言って下さる方も多いですが、そう安穏ともしてられません。


特に二丁目の飲み屋は海遊式、ハシゴ酒してナンボの街なんですよ。街に勢いがなくなった所でウチだけ張り切っても、エリアにとっての求心力がなくなれば母数はどんどん減ります。


それと今年47歳になる僕の問題。今後どれだけ若い層のお客さんに対応できるか、って悩みもあります。さらに歳を重ねてジジイとなった僕が若い子と世間話でどれだけ必要とされるのか。開発したサービスや商品を介して若い子の層を掴める可能性を探る方が、安定して経営できる時思うのです。


さっきの洋食コロナさんは閉店の98歳まで、いつも開店時間になるとお客さんが並んでいたそうです。


インパクトあるタマゴサンドを目指して集まる大勢のお客さん。ジイさんのファンも当然居るだろうけど、やはりは商品を前に出す戦略が手堅く、正攻法だわな、、。




先週日曜は喫茶営業の後、そんなことを色々考えてしまいました。岡田斗司夫さん曰く、コロナはあと2年続くんだそうで。そうだとしたらそんなに待てないよ。



今少しだけ考えているのはですね、場所をすっかり移してしまい、真剣に飲食店に切り替えてるというもの。

 その中で月に3回くらい、シークレットのゲイオンリーBARがあって、音楽も盛り沢山で、少し希少価値もあって。そんな営業でもいいんじゃないか、と。



あんまり書くと心配されますが、流石にオミクロンの次や、その次が出てきたら笑っていられませんよ。 まだ何年もかかるならただ過ぎ去るのを待ってるより次の手を打ちたいのが正直な所です。


いやはや、難しい問題です。



























継続的に営んで初めて、







ベランダ防音対策その後




久々の二本同時アップ!ベランダの防音対策、一枚ガラス化工事の件の続きです。




3メートル近い大型ガラス、搬入は通行止めにしてのクレーン引き上げとなりますが、その見積もりだけで70万ほどするらしいのです。 (笑)


部品を分割して階段エレベーター等で搬入できると、予算が一気に70万ダウン。






70万は高いですよ、、そんなお金あったら、あんな事したり、こんな事したり、、。







という訳であっさり計画変更です。




、、そもそも、全面ガラスにしたところで、お庭の上半分しか見えないのです。下半分は赤い枠の所、コンテナと床部分です。




あと、開かないのは非常にもったいない。


まず下から1/4は、蹴っ飛ばされても良いように木の壁にしちゃいましょう。その上にベージュの格子の窓を載せます。木でもスチールでもいい、防音優先です。


写真に無理矢理書き込んでみました。どんだけ暇やねん。




小笠原伯爵邸の二階、個室に同様の窓枠がありまして、僕のベスト窓なんですが、先日たまたま行く用がありまして4時間ほど滞在出来まして(notお食事)、たくさん写真撮ってきました。


そのまま丸パクりしてみよう、と。



うん、やっぱ世界一可愛いわ。




早い静かな時間の換気のためと、滅今まで多にやらなかったフードイベントの為に、真ん中の一部を開閉できるように窓にしておきましょ。残りの格子はfix、つまり固定です。右側は初期計画と同じガラスのスイングドア。




受け取り口の窓から料理が出ます。ベランダ側には机を置いてキッチンに。電気も来てるし、 流し台と冷凍庫は既にあります。


周年パーティーのスープやフランクフルトはもちろん、料理自慢のお客さんに声をかけて、店やってもらいます。仕入れと後片付けはそちらでよろしく、売り上げは全部あげます方式。


受け渡し口にはその日だけ、日差しを付けよう。トルコの屋台みたいな紅白はどうかな。




こんな感じかなー、っと。





うん。屋根は可愛すぎるけど(笑)温室にキッチンパーティーみたいで楽しそう。この線で行こう!


ワクチン行き渡ってコロナ終わった頃にはガラスの格子が出来てる筈です。そうなりゃフード屋台、バンバン仕掛けていきます。



よっしゃ、楽しくなってきた!










夢で見たピーチシェイク




今日も懲りずに朝から歩く。別に「僕、健康的で素敵でしょ??」なんてアピールしたい訳じゃないんですよ。むしろ、歩きたい欲求が止まらなくてちょっと怖かったりもする。(死ぬわけじゃなさそうなのでシリアスではないけど)



赤い靴って映画がありましたよね。踊りをやめたくてもやめられない。彼女の踊りは死を迎えるまで続きます。



髭のオッサンが徘徊して止まらない、、そういう人なら沢山居るから映画にはならないけど、迷惑かけてるわけじゃないし良いよね。


昔パチンコにハマった時は酷かったですねー。半年ほど、お金も時間も全部注ぎ込んでました。もう2度としないけど。


そんな訳で前向きに歩くとします。今日は目白おとめ山からぐるっと皇居周りで新宿の店までの予定。最近はおとめ山程度では物足りず、コースがどんどん外に膨らんでいきます。


、、、九段の辺りを歩いていると、ふっと今朝見た夢を思い出した。降って湧いたかのように眼前に蘇る、とてもリアルで涼しい記憶。



どんな記憶かというとですね、モスバーガーのバニラシェイクに、不二家のピーチネクターを100mlほどぶち込んで混ぜるのです。


トロトロのキンキンになった飲みやすい辺りで一気に吸い込むんだけど、飲み込む瞬間に、地下鉄の凄い風圧あるじゃないですか、ホームに立ってると台風みたくブヮーッて吹くやつ、アレが起こるっていう夢なんですよ。


駅はね、指定有りで新宿線の市ヶ谷駅。夢のなかで看板に書いてあったもんね。いつも役に立たないしょうもない事だけはよく覚えてます。なんなんだろうね。



うー、しかしこの1ヶ月くらい糖質制限をしていて、先日のお寿司が久々の解禁だったんですけどね、体が欲してるのかなぁ、変な夢見たもんだ。


ダイエットってのは先が長い。歩くの飽きなそうだし、ナイキのウェアも買ったし、しばらく天気も良い。歩くならひとつ、ご褒美あげちゃおう!夢の再現をする事にしました。


モスバーガーを検索したら市ヶ谷駅前の駅前にありました。これはうろ覚えだったけど、どうやら意識下で覚えてたんだろな。





シェイクを頼み、SサイズをMサイズのカップに入れてくれるよう頼む。



ひゃー、ピーチネクター、っと。あったあった。罪悪感は既に吹き飛んでます。



隅っこでしゃがんで混ぜて、、と。お婆さんがこちらを見てる。あはは、サリンじゃないですよー。



汗だくの麻原彰晃みたいなのがしゃがんで液体を混ぜてる。あまり褒められたモンではないにしろ、ババァを構う余裕はゼロ。


しかしこんな砂糖の塊みたいなの一気飲みしたら、覚醒剤みたくキマっちゃうんじゃないかしら、、、。




一本、電車をやり過ごして風を待ち、満を辞して飲む。(写真撮る余裕なし)







突風が福岡頃合いをみて、シェイクを爆吸いする。「ズモモモモモモ!!!」




ぎゃー!旨ーい!!こんなに旨いものが世の中にあるだろうか!!!



風を受け、夢以上の涼しさ。これはあかんやつや、、、。その後、全てを飲み干し、残りのネクターも我慢出来ず飲み干す。缶を逆さにして、すごい勢いでチューチュー吸う。



多分こんな顔になってただろうけど、気にしない。行き違う人すら霞んで見えない。





ひゃー、美味しかった。写真撮る事すら忘れるほど、早く飲みたかった。そして、余りの美味しさに、我慢が1番の調味料だ、というような童話を思い出した。



甘いものを飲んだら色々どうでも良くなってしまい、新宿線に乗って店に向かう。歩けば良いんだけど、なんかクーラーの中で夢のシェイクの余韻を味わいたくてね。







店に着いたらアイスクラッシャー の改良。前から気になっていましたが、このクラッシャーには氷を受ける容器が付いていないのです。なんか、誤魔化しながら15年も使っておりました。



引き出し状のこのパーツ





祐天寺の中古屋で3,000円で買ったから、無理もないんだけど。これこそ、まさに良い買い物でした。3,000円を月で割ると1ヶ月12円!



今後も愛してあげようと、100円ショップのトレーを針金とドリルで固定。見た目は気にしない。





滑り台になっており、アイス一粒も逃しません。





袋を固定できるようになってます。これでハイスピードでガシガシ砕く。





使いやすくて衛生的的で楽チンで安く上がる。見た目は良くないけど自分でやる方が何かとメリット多いです。



後はモヒートのオーダーが沢山入ってくれたら嬉しいのですがね。








桃のシェイクの事しか考えられない、、なんて嘘です、こちらも負けずに美味しいのです。


ゴクゴク。





自家製ミントが絶好調に茂っておりますので、まだしばらくご用意ございます。キヌギヌ夏の定番、お試しください。







規則正しい生活へ




どハマり中のお散歩ウォーキング、まだまだ続いております。合計距離も200キロを超え、東海道下りでいう静岡県焼津市の辺りまで来ました。(この例え、割と好きなので続きます)




 乗ってきた!と思いきやこの連日の酷暑!! 



さすがに幹線道路のアスファルト沿いをトボトボ歩くと、頭が朦朧としてきます。無理して体調悪くなっても仕方ないじゃないですか。とはいえ歩きたい。おい太陽よ、僕から散歩を奪わないで!



あと、微妙に面倒なのが毎日歩くルートを考える煩わしさ。毎朝考えるの面倒くさいんです。「昨日のコースは大当たりだった」「一昨日は微妙」など、自分の企画力の無さまでが露見しちゃう(笑)



これからは固定ルートを決めて、そこを繰り返し歩くとしよう。同時刻にスタートしてタイム測ったり、木々の成長とか季節の移ろいも楽しめるかも。



で、ベースとなる神田川遊歩道。ここから高田馬場辺りまでの往復だと約5キロ。歩幅の0.75mで割ると6,666歩。あと3,000歩をどう捻出するか、なのです。



下落合のおとめ山はどうかな?





このおとめ山って名前。かつては乙女が斜面に寝そべって詩を読んだり、ハンケチに刺繍をひたり、お弁当拡げたりってのがたくさん居たのかしら?なんて思ってたんです。





そうしたら、御留山って書くんですってね。(笑)将軍が鷹狩りするから庶民は入ってくんな、の意味らしい。なーんだ、処女の山の方が面白いのに。



そんな由来のこの山をくるくるっと回って来た道を辿るとピッタリ1万歩になる。



じゃあこれから毎日乙女に逢いにこよう!と心に決めたのが5日前。



今ではすっかり習慣として馴染んでしまいした。ザリガニを獲る親子と2日続けて会話したり、





水飲み場の場所も完全に把握。





ホタルの生育小屋の辺りは湧水があり、公園内でも余計に涼しいのです。





今日みたいな日でも外の世界よりも5度は低い。虫刺されにさえ勝てれば、余裕で1日過ごせちゃう快適さ。




今日も公園に着いてから20分程ベンチに座って休憩させていただきました。靴下を脱いで指をグーパーしながら、好きな音楽聴いて。





いやー、最高かよ!心がとろけます。明日も明後日も乙女に逢いに行こう。



***



この、「明日も明後日も」ってのが、実はとっても重要なんだと思うのです。習慣化して手に入れる的なやつ。







、、規則正しい生活なんてクソ食らえ!と思っていたほんの数ヶ月前。



開店時間さえ守れば、後は好きな時間に起きたり寝たりしてたこの数十年。2日くらいまとめて寝る日もあれば、毎日3時間睡眠で1週間だとか、まるで売れっ子漫画家のような生活だったのですが、漫画を書くわけでもなく、大抵は飲酒かゲームか、摘み食い、寝転がってYouTube鑑賞など。喫煙時代には更にタバコがプラスですから。



コロナ禍の影響で退屈し、部屋を掃除し始めたのがキッカケで真人間に向かい始めた辺りは何度も書いた通りですが、さらに続けるとTODOリストがどんどん増えちゃう。「ウォーキング」「買い物」「自炊」「洗濯、掃除」「読書」「労働」「ハープの練習」「自宅事務作業」「睡眠」と、1日が足りなくなる。



これまでは好きな順でやっていて何となくカバー出来たんだけど、ウォーキングにどハマりしてからは遂に辻褄が合わなくなった。1日に3時間は取られるんだもの、そりゃそうだわな。



そこで、軍隊方式で1日の時間割を決めちゃうことにしました。自分で決めた予定に沿って起きたり寝たりしよう。



ああ、夢の徴兵生活、、、。僕の好きな妄想なんですけどね。


どさくさに紛れて日本が徴兵制度になっちゃう。僕は超戦争反対なんだけど時は既に遅し。赤紙が来ちゃって訓練所に連れて行かれる。家に帰りたいと泣きながら訓練を受けてると、いつしか体がバキバキに鍛えられてマッチョになり、食生活も健全に整っちゃう。近くの隊員と恋仲になったりして、除隊する頃にはすっかりいい男に、、、いやー、参ったなー、そんなつもりじゃないんだけど、、みたいな。



赤紙がきたらマジで困るけど、圧倒的な力を持ってして怠惰な生活を変えてくれたらなぁ、なんて妄想してた。自分で始めた方が早いですね(汗)






9:00 起床、歯磨き、室内清掃

10:00 玄米給水、ウォーキング開始

10:40 おとめ山公園着

12:20 東中野スーパーにて買い物

12:30 帰宅、昼食調理

13:00 お昼ご飯

13:30 自由時間(ブログ書き、読書、ハープ練習)

15:00 洗濯、お昼寝タイム

16:00 起床、洗濯物取り込み、出勤準備

17:00 店内清掃、仕込み、読書(最初のお客さん来るまで)

20:00 お店オープン

27:00頃 帰宅後入浴、就寝



なーんて、この数日キッチリとやってみたんだけども、恐ろしく調子がいい。一々「次は何しようか?」って考えなくて済むのが楽ですね。「規則正しい生活」なんて、とても勤勉で真面目なイメージだったけど、裏を返せばバカでも余裕でこなせるマニュアル生活的なところありますよね。散歩コースを練るのと同じで、計画立てるのって何気に面倒臭い。



生活のマニュアル化、効率化って面白いですね。究極のライフハックな面白さがあります。下手なゲームやるより全然面白い。タダだし、どんどん人体実験してみよう。



そして明日は痛風の再検査です。ここは一つ、スカッと勝ちたいところ。





「勇気を与えたい」→間に合ってます




コロナ禍はもちろん、震災や大きな災害の時にスポーツ関係者から高頻度に出るセリフに「試合を通してみんなに勇気を与えたい」というのがあります。


与える、、、なんか変じゃないです?!


僕はこのセリフを撲滅させる活動を地味ながら続けています。

テレビなんかでこのセリフが出そうな時、グッと全身に力を入れ、意識を集中する。発声のタイミングで、少し食い気味で画面に向かって声かけます。

間に合ってますっっ!!


僕はスポーツがそこまで好きではないので特に違和感を感じやすいんだろうけど、それを差し引いてもこんなに傲慢でバカな発言はないんじゃないだろうか。


スポーツの目的は試合に勝つ事でしょ。その為にボールを追いかけ、たまたまその無垢な横顔を見た人が「よし、俺も何か始めるか」ってのは有ると思いますよ。

それを何だよ、与えるってさ。



***


さっき、ボーッと日テレのニュースを見ていたら、甲子園が中止になったある高校野球部のメンバーに心境をインタビュー、というコーナーがあった。


あー、嫌な予感がする、、と楽しみに呆れ気味に番組を見てたら、きたきた。(聞き漏らさぬよう録画する意地の悪さ)




青少年、、。このセリフ使っちゃったか。今高校三年生だから、来年は大学一年生か社会人。その時に野球以外の「勇気を与える活動」をしたいって事か。



少年よ、お前みたいなクソガキに誰がええっと少年よ、何も悪くないんだよ。きっとどっかの選手のフレーズをそのまま使っちゃったんだな。


東日本の震災の時にもどこかのサッカー選手がこの手の発言をしてたけど、、。

被災していない土地の選手が、契約金をもらって平らな人工芝の上でボールを蹴って。津波に家を流された人がそんな試合を観て、何の勇気を得ると言うのか。

ましてや与えるなんて言葉は、神様くらいしか使っちゃっちゃいけないと僕は思っています。


思い上がりのバカにはつける薬がない。それどころか無垢な高校生にまで浸透しとるやないけ。



しかし僕は44歳にもなって高校先に噛みついてるのって変なのかしら?と、寂しさに任せて検索かけてみたら、凄い数の同様の疑問。

違和感、上から、思い上がり、そんな言葉に溢れていた。


僕だけじゃなかっただけでなく、イチロー選手もその辺りの事を思ってたらしい。





イチロー選手がこんなに明確に言うんであれば、まあ間違いないだろ。良かった。




しかし、歌手や俳優、ミュージシャンはこのセリフ、あまり言わないですね。スポーツ界独特のものなのだろうか。

と、色々思い出していたら毎年キッチリと「勇気」「感動」を連呼している番組があった。






この共通する「余計なお世話」「前のめり感」が気持ち悪かったのだ。そもそも勇気や感動なんて、筋書き通りに毎度作り出せるモノではないんじゃないの?



毎年誰かを走らせたりさ。ああ、やだやだ。






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