原作者と脚本家




原作者が描いたストーリーをテレビ局側がドラマ化および改編した作品のニュース、作者が自死なさった事で騒動がかなり尾を引いていますね。


最悪の結末に関連した情報がSNS上では飛び交い、心が苦しいです。(でも見てしまう)


僕は原作者でもなんでもないけれど、似たようなことが昔に起こりまして、似たような思いをした事がありました。


ちょっと書いてみますね。



***



8年ほど前、某キー局からキヌギヌへ取材依頼がありました。


今でも放送している人気番組。番組コーナー内、あるタレントさんが来店してお店を紹介下さる、という内容でした。


当時から会員制でしたので、番組内で会員制を明記して貰い、視聴した方が入れない設定で構わないどうぞ、と返事をしました。


当時の僕は「世の中に何か爪痕を残したい」と思っていました。こんなゲイバーがあるんだね、と、津々浦々のゲイに知って欲しかったのかもしれません。、、今の僕は爪が前ほど鋭くないので、そんな事思わないんですけど(笑)



少し間を開けて某局の大柄なディレクターさんとミーティングがあり、番組の概要をお聞きしました。


番組内コーナーは10分ほどの尺で、店内のカラクリ紹介と、簡単なピアノ演奏、タレントさんと少し会話をしてお店のコンセプトなんかをお話しして下さいね、と言う事でした。


トントン進むミーティングに、なるほどね、こうやってテレビ番組って出来るんだな、と興味深くお話を聞いておりました。カメラ位置や照明のプランなども話しておられ、かなり綿密に打ち合わせをしてるんだな、という印象です。 


大まかな流れを聞いたところで口頭での合意をしました。


ロケにいらっしゃるタレントさんは僕でも知っていた男性の実力派歌手で、最近結婚なさった奥様もアイドル、という事でした。これならピアノで伴奏しても映えるだろうな、と思いました。



2度目のミーティングで大柄ディレクターが、「お料理できますか?時間帯的にあった方が番組上助かるのですが、、」と提案してきました。


普段はないんだけど、まあいいか。それなら撮影用に簡単なもの、例えばオープンサンドイッチでも良いですか?と提示しまして、ディレクターから了解を得ました。食材やレシピを明記して、精密な情報をお送りしました。


今度はディレクターから「タレントさんと2人で料理を作って下さい」と依頼が。本来のウチの営業とかけ離れたいるものの、テレビ的に必要なのかしら、と疑問に思いつつオッケーしました。


再度ディレクターから、ピアノを弾いて頂くシーンなのですが、その場で曲を指定してアレンジして頂けますか?と。

「アレンジですか?清水ミチコさんみたいな感じですか?」と聞くと、「その方は存じ上げないんだけれど、例えばロック調とか、コギャル風とか、その場でパパっとお願いしますよ」と。




コギャル風?なんだそれ(´・_・`)



大体、僕と同じくらいの歳のディレクターがどうして清水ミチコを知らんのか。ロックやらコギャルという例えもよく分からないし、この人の美意識に段々疑問が湧いてきました。


テレビマンってこんな程度で成立するのか、と驚きました(笑)


タレントさんの歌はNGとなり、どんどんこちらのアイデアが削られていく。


その後もディレクターからの的外れな演出、大体の提案が思いつきレベル、程度の低い美意識、全体の整合性のなさに溢れていて、しかも口調がどんどん強気になっていきます。


「テレビ的にはこうなんですよ」

「あくまで視聴者目線で」

「こちらもプロなんで」



最初の協力的な姿勢は鳴りをひそめ、高圧的なオッサンが僕の知らないキヌギヌを作り上げています。詐欺師に取り込まれ、乗っ取られるような焦りを感じました。


気の弱い高齢者なら押し切られてしまうだろう状況ですが、僕は残念ながらそういうタイプではなかった、すみません。


段々腹が立ってきまして、技とギリギリまで待ってから、ひっくり返してやりました(笑)


「こちらがゼロから作ったものを弄り回して、何がテレビ的にはですか。やりたいイメージがあるならセット組んで一から作ればいいでしょ」


期限が迫っているから中止にはできない、なんとか協力を頼みますと頼まれましたが、こちらにはその意思がないので失礼しますと繰り返し、一方的に連絡を断ちました。


後の事は知りません(笑)



こちらにしたら1回キリの出演でイメージ付いちゃって後々まで「コギャル風ピアノ弾いて」なんて言われかねない。


テレビ局のディレクターが全てそういう人だとは思わないけど、何かしら権力を持ったと勘違いしている人も多いんだろうな、と思わざるを得ません。


僕に言わせれば「手柄を自慢するストロー」です。ジュースを絞る事も継ぐこととなく、ただ口に運んだだけのストローが、何故に自慢げにジュースを語るか、と。


主たるジュースを尊重してこそのお互いの存在なんじゃないのか?と思います。



ゼロから何かを作った人と、それに乗っかって伝える人。その熱量は全然違いますよ。


しかも内容をどんどん改変しようとする。テレビ局に居る事で、何か勘違いしちゃってんじゃないの?と思ってしまいます。


脚本家という仕事はもちろん必要だし、僕の例に当たるかわからないけれど、「世に出してやってんだよ」という間違った自信は決して持ってはならならないんですよ。


どうか作者にリスペクトをもって作ってくれ!と小さなゲイバーのオーナー風情が願っております。


そして、亡くなられた作者さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。何も死を選ぶ事なんてなかったのに、無念でなりませ





















昔出会った美しい男




今まで恥ずかしくて書いた事のないネタですが、お正月なので自分で分析してみようと思います。



そもそも中学校の頃くらいまでは両方、、つまり女性も好きだったんですね。小学校では葉山敦子さんを、中学では吹奏楽部の若井佳子さんを追いかけ回していました。


今思うと憧れの部分が強かったのかも知れません。葉山さんは知的な、後藤久美子のようなタイプの方で、小学校なのにキャリアウーマンのような横顔。いつも何か考えているような憂いのある横顔でした。若井さんはまるで空を飛ぶように自由にピアノを操る姿に圧倒されていました。


その後年齢を重ねる中でキッチリとゲイになるのですが、その辺りはまた今度。



そんなゲイライフの中で、僕はたくさんのいろんな人に出逢いました。中でも忘れられない人が2人いるのですが、今日はその辺りを書いてみます。




***




美しい男 その1





初めて男性に対して「激しい恋心」を抱いたのは、高校2年生の頃。


京都市単位の主催の大きなパレードに大学チームと合同で駆り出された時のことでした。ウチの高校は京都のマーチングバンド界では割と有能でしたので、色んな場面で重宝されておりました。


待機場所となったのは真夏の鴨川の河川敷。葵橋に近い北の方のエリアでした。


ウチの高校が待機していた隣でコラボ相手の大学学生も固まって待機していました。


その輪の中に、特に目立つ男子学生がいました。背が高くて日焼けをして精悍な、高い鼻筋に意志の強そうな目つき。誰が見ても「こりゃモテるだろうな」という風貌です。


「これはヤバい...」と彼を観察します。


手に入れたいとかって俗な欲求ではなく「ああいう風になりたい」という憧れの方が強かったですね。つぶさに彼を観察していると、知的な顔が、仲間の冗談を受けてクシャクシャに顔を歪めて豪快にガハハッと笑う。


まるで山の天気みたいにクルクルと変わる彼の表情に、釘付けになってしまいました。



ふと、彼と目が合います。映画でよくある「出会いのシーン」じゃないけど、背景ボカシで音が止まり、彼の顔がアップでスローモーションに切り替わる。


ありゃ、見つかっちゃった!サッと目を伏せます。


んー、ジロジロみてたのバレたな。恥ずかしい、、。でも見たい。


気まずさを振り切って再び視線を上げて彼の方を見ると、あれ?どこにもいない。



「こんにちは。今日はご苦労さまです!」



僕の後ろから声がした。



彼は僕の両肩をガシッと掴む。振り返るとさっきの彼が後ろに立っています。僕はまるで牧場で毛を刈られる羊みたいにバタバタしています。


それが可笑しかったのか、彼は笑いながら僕の前に向き直り「今日は暑い中どうもありがとう」と改めて礼を伝えてきた。低めの声の、いかにも育ちの良さそうな誠実な話し方は標準語だった。どこか関東辺りからこちらに学びに来たんだろうか。


彼は真顔で僕の目をじっと覗き込む。少し茶色い瞳と、赤銅色に焼けた彼の顔が目の前に迫る。


今でも昨日のことのように思い出すんだけど、彼の表情はどこを切り取っても完璧に美しいんです。まるで絵画のよう。


ただ美しいだけでなく、強さと強い意志に貫かれている。カラヴァッジオの絵画を連続で見ているかのような。


そして彼は僕に「カッコいいよね、モテるでしょ?」と言った。


そりゃアンタだろうよ、と今ならツッコミを入れるところですが、その時は固まってしまって、何が何だか分からない。

ただ、僕に対して特別な好意があることは伝わって来た。


お互いに何らかの好意がある事が分かると、雪だるま式に気持ちが膨らむのは世の常です。彼の眼差しに高揚した僕は、普段ならできない大胆な発言をした。


「カッコよくなんかないです。でも、いつかあなたみたいになりたい」


彼はフフン、と笑って大きな手でを僕の頭の上に載せ、髪をクシャクシャと掴んでまた話した。


その瞬間、集合の号令がかかった。


「後で、またな」



彼はもう一度僕の目を見ると、軽く微笑みかけながら元の輪へと戻って行きました。



キャー!!キャー!!



、、その後のパレードの事は何も覚えていません。あの人はどういう人なんだろう。いつかあの人と並んで街を歩けたらどんなに楽しいだろうな。もし一緒に飯でも食えたら。


普段着はどんなだろうか、大学ではどんな勉強をしてるんだろうか。


真夏の市内を、一団は演奏しながらグングン進みます。僕の思考は既に彼に支配されていて、フワフワと演奏しながら自動操縦で歩いています。



演奏が終わり、元の集合場所へと戻りました。この後全体で顔合わせのようなモノがあるのかと思いきや、割と売れっ子だった僕の高校はすぐ後に別の出番が待っていました。非情にもすぐに搬出のトラックが横付けしてきていて、作業をせねばなりません。


薄暗い河川敷で目を凝らしても彼の姿はおろか、大学チームの姿は見つけられません。別の場所に移動してるんだろうか。



後ろ髪を引かれつつ、会場を後にしました。


その後、寝ても覚めても彼のことが頭から離れません。僕の頭を犬みたいにクシャクシャまれた感触が今も鮮明に残っています。


今の時代なら大学ホームページから検索して名前を割り出し、アップされた画像を集めるなんて5分もあれば出来るけど、当時は状況が違います。


「大学側に問い合わせ」するか、「定期演奏会を見に行く」「大学校門で待ち伏せ」それくらいしかなかったんです。


じゃ、会えたとして僕は何と切り出せば良い?

わざわざ待ち伏せて「あの時はありがとうございました!」と言うには余りにも理由が少なすぎる。手も足も出ませんわな。


これを書いてる現在の僕なら、理由をつけてハンカチでも渡しとけば会う理由になったのに、などと悪知恵が20個くらいは浮かぶんだけど、当時の無垢な僕にはそんなスキルや図々しさがあるはずもなく、、。



あれから31年が過ぎ、彼は今どこでどうしているんでしょうね。もしもあの時、パレード後に話でもしていたら、仮に連絡先を交換していたら。


もしかして、接点がなかったからこそ今でも忘れずに思い出として残っているのかも知れませんね。簡単には触れることの許されない、貴重な宝物のように。


あの夏の日、ほんの数分の出来事でしたが、精悍な彼の眼差しは今も変わらず真夏の太陽のように僕の心の片隅に輝いています。





***





美しい男 2人目



22歳位の頃に少し年上のと出逢い、大恋愛をして運良く付き合えたんですね。春ごろに結ばれ、夏休みが取れたら2人で大阪から東京までドライブしよう!という事に。


そりゃ恋愛で一番燃えている頃ですからね、生きるの死ぬの、大変なわけですよ。喧嘩もしつつ、お互いに惚れ抜きましたとも。


美しい男はその彼ではないんです。


大阪から車を交互に運転し、名古屋、静岡と抜ける日程の中で富士登山を予定していました。

富士山には車でいける「スバルライン」にて登山口駐車場まで向かい、登山準備をしていました。


ところが急な悪天候のため登山中止の勧告が出てしまいました。バケツをひっくり返したような雨の中で彼氏と2人、明日の予定なぞ話していたら車の窓ガラスをノックする音が。


窓を開けると茶色の防水仕様の登山着を着てパーカーを被った青年がズブ濡れで立っています。


「すみません、今夜泊めてもらえませんか?眠るところがなくて」と。


顔を見ると、まあビックリですよ。生まれてこのかた沢山の人を見ましたが、この時の彼が現在含めても一番ハンサムでしたね。


今僕がタイプの顔は?と聞かれたらこう答えるようにしています。「古代ギリシャの名もなき勇敢な戦士」と。


これは実はこの時の彼なんですよ。フルフェイスの無精髭で、目は真っ黒で艶やか。頬骨や鼻筋は美しく整っており、黒く整った眉は芸術品のよう。孤高の野犬のような哀しみのような雰囲気を纏っていました。


美しい顔と男臭い表情が見事に両立した、今まで見たことのない、美しい男。



僕は当時の彼と目を合わせ、後で分かるのですが2人は同時に同じことを考えていました。


「コイツ、なんちゅー男前だ!」



流石に大恋愛中の2人の車に泊めるわけにもいかず、手狭な車中である旨をお伝えして丁寧にお断りしましたが、あれは何だったんだろう、と今でも思い出します。


2年ほど前に当時の彼氏と飯を食ったんですが、その時も「嵐の中の青年」の話になりました。あの時の彼、イケメンだったよな。俺多分ゲイだと思うよ、と。


そうか、ゲイっぽい僕ら2人の車になら泊めてもらえると考えたのかのかも、と。





***




今の時代はネットが発達し、ゲイの間にもかつてないコミュニティが確立しています。


尋ね人の掲示板もあるし、アプリはもちろん仲間内の情報でも出逢いが簡単に手に入り、望めば相手を追跡できるようになりました。



オジさんが思うのはですね、上に書いたような「思い通りにならない刹那」みたいなのが後に情緒を伴い、いい思い出となるのも悪くないんだよな、と。


たまに、胸の奥底から思い出の入った小箱を取り出して開く。そうすると昔の強烈な思い出が拡がって、極端な話それだけでも満たされるんです。


上手くいかなかったからこそ、よく覚えています。マーチングバンドの下りなんて何千回脳内再生したかわかならい。


そんなの結果論だし、あんまり役に立たない、と言われればそれまでなんだけどw



生き別れの初恋。悲恋といえども共通の知り合いなどがいないからこそ、清いままキープされたのかと思えば逆に良かったのかもね。


「〇〇って人カッコいいよね!」


「あー、あいつ顔いいけど遊び人らしいよ」


「なーんだ、じゃやめておこう」



となってた可能性もあるじゃないですか。それじゃ恋も始まらなければ、砂を噛むような思いもしない。若いうちの恋というのは出会い頭の交通事故みたいな不条理な方が後々で美味しいんじゃないか。

 







今若いお客さんからよく聞く悩みというのか、「彼氏ができない」に加えて「情熱的に人を好きになれない」という辺りなんですよ。


特にアプリが若者のpureな心を砕いているんだと思うのです。お客さんの話を聞いているとまるでAmazonでTシャツを買うような感覚でアプリ開いてる人もいますよね。


きっと、大量の商品の中からTシャツを選んでて、母集団が多過ぎて食傷気味になってるんじゃないかな。ずっと見てると同じに見えてくるもん。


僕は恥がない性格なので、気になったTシャツを来た人を街で見かけたら「そのTシャツどこで買いましたか?」と聞いた事何度もありますよ(笑)


アプリの悪い所は他にもたくさん。いざ会ってみる段となれ、100点満点から減点方式でしょ。写真と違うと裏切られ、声を聞いて裏切られ、飯の食い方に裏切られ。


恋愛って、絶対に減点方式ではダメなんですよ。相手なんて見つからない上に長く続かないですよ。これは断言します。


それなら最初からリアルがお勧め。リアルからスタートすれば、最初55点だったのが、うまくいけば88点くらいにアップするかも知れない。恋愛に大切なのは良いところを見つけてどんどん虜になる、それの一択ではないでしょうかね。


そして、上手くいかなくて悩む時のドキドキやしおらしさ、それが人の心に火をつけて、更なる大恋愛に育てるのではないだろうか。毎度諦めてまたアプリを開いて、、新しい人と同じ繰り返しをするのは本当に効率的な作業なんだろうか。


便利さと引き換えに、大切なモノを奪われているとしたら、何のための便利な道具なのか。


僕はテクノロジーの発達には感謝してるけど、間違いなく言えるのは、かつての思春期から青年期にかけてがネット黎明期で良かったな、と言う点です。移り気な僕なら、上手くいかなくなったら即、向き合うのをやめて速攻でアプリ開くだろうな。それじゃどんどん恥じらいがなくなって、スレっからしになっちゃいますよ。たまにいるよね、そーいう若い人。





共感してくれた方はアプリもいいけど、併用しつつBARや盛場に出かけて恋愛わ見つけてみましょう。


と、結局は宣伝かよ!と言われそうですが、本心からそう思っています。



新年からのご清聴、誠にありがとうございました(笑)























ヤバいニュース。




久々の胸クソ記事。これ、被害者の言い分が本当なら相当ヤバいですよね、、、。




以下引用



***


9月9日の土曜日。東京・銀座は歩行者天国となり、外国人観光客で賑わっていた。百貨店「銀座三越」のレストラン街でも順番待ちの列ができていたが、天ぷらの老舗「銀座 天一 銀座三越レストラン店」は閉店したままだった。


その理由は、漂白剤が入った水を客に提供して食中毒を起こし、中央区の保健所が、9月8日から4日間の営業停止処分を科したためだ。 天一は1930(昭和5)年に創業。作家の武者小路実篤ら白樺派がサロンとして愛用するなど、国内外の文化人、そして政財界の重鎮が御用達とした名門だ。現在は銀座本店をはじめとして、帝国ホテルなどにも出店、全国で29店舗を運営している。ランチのコースが1万円を超える高級店だ。 


食中毒が起きたのは8月31日の夕方のことだった。経営コンサルタントの男性が、席を予約した上で、午後6時ごろに夫婦で訪れた。 


2人はカウンター席に案内され、まず男性の妻が、喉が渇いていたため氷なしの水を所望した。水は届かないまま、夫婦は料理を注文して、さらに飲み物を注文した後、ドリンクメニューを持って厨房へ戻ろうとする中年の女性店員に、妻が再度、「お水が先ですよ、お願いします」と声をかけた。 


この女性店員が水1杯とウーロン茶2杯を持って来て、妻が水を一気に飲んだが、この水に漂白剤が入っていたのだ。夫婦を怒らせたのは、天一側の対応だった。「水を飲んだ妻がすぐに異臭に気づいて、カウンターの中の料理人(男性店長)に『これ、おかしいです!』と叫んだのに、何も反応しませんでした。妻が振り向くと、水を持ってきた女性店員がいたため、女性店員にも再度『おかしいです』と言ったのに、女性店員も反応しなかったのです。 


そして、妻が改めてコップの水の臭いをかぐと、明らかな刺激臭がしました。私にそれを伝えているとき、女性店員が、あろうことか無言でコップを持ち去り、厨房へ向かったのです」(経営コンサルタントの男性) 


妻は、喉の痛みを感じ始めていたが、コップを持って行かれればコトがうやむやにされてしまうと思い、女性店員を追いかけて厨房に行った。すると女性店員は、厨房入口の洗い場でコップの水を捨てようとしていたため、妻がコップを奪い返し、カウンターに戻って来た。 妻に促されて男性もコップの臭いをかぐと、強烈な塩酸のような臭いがした。


妻は、対処しない店員を横にして携帯電話で110番通報したが、ノドの痛みが激しくなったため夫に携帯電話を預け、指を口に突っ込んで吐こうとした。「その時、別の女性店員が来て、『ここでやると迷惑なので、トイレに移ってください』と言ったのです。妻はそれどころではありませんでした。また、このやり取りを見ていたカウンターの料理人も、さも迷惑そうな顔で見ていたのです」(コンサルタントの男性) 


男性が電話で事情を説明し、築地警察署の警官が急行すると聞いて電話を切ると、妻のノドの痛みはさらに増し、カウンターにうつ伏せになって苦しむようになった。ここでようやく天一側も事態を認識して、テーブルポットの水をコップに入れて来て、ノドをすすぐように促し始めたのである。 


しかし、コンサルタントの男性の怒りはさらに増した。「私が、『この水はどこの水を注いだのか?』と男性店員に聞くと、『このテーブルポットの水を注ぎました』と答えましたが、テーブルポットには氷が入っていて水は冷たく、無臭。妻が飲んだのは常温の水で、明らかに嘘でした」 


憤慨した男性が立ち上がって厨房に向かうと、洗い場の脇にステンレス製のピッチャーが置かれ、フタを開けて臭うと強烈な刺激臭がした。男性を追って来た女性店員を問い詰めると、このピッチャーの水を入れたことを認めたという。 


こうして、男性にとっては天一側の“証拠隠滅”の行為を追及した後、カウンターへ戻ると、妻は「喉が焼けるように痛い」と言って、氷入りの水を飲んでは吐くを繰り返していた……。 漂白剤入りの水を出した原因は、女性店員が容器を間違えたことだ。


 天一銀座三越店では、ステンレス製ピッチャーに天つゆを入れており、洗浄する際には、業務用漂白剤を水で薄めて漂白していた。女性店員は、飲料水が入ったテーブルポットと、無造作に置かれた漂白中のピッチャーを取り間違え、漂白剤の入った水をコップに注いでしまったという。「しかし、ステンレス製ピッチャーは全面がステンレス製で、1.79リットル入り。テーブルポットは、胴部はステンレス製ですが、上部と取っ手が黒のプラスチックで、0・5リットル入り。この2つは、形状も大きさも明らかに異なるので、おいそれと間違えるとは思えないのです」(男性) 


午後6時45分ごろ、築地警察署の警官4、5人が到着した。天一側が呼んだ救急車が到着したのは、1時間近く過ぎた午後7時20分ごろだった。 


妻は東京医科歯科大学病院に搬送された。救急医の所見によれば、「漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムの誤飲による急性中毒であり、腐食性食道炎や食道穿孔の危険があり、集中治療のうえ、経過観察のために3日〜5日の入院を要する」とのことだった。 


しかし、その後の天一の対応は、男性をさらに呆れさせるものだった。「これほどの重過失を起こしたのに、天一は翌日も営業していました。『営業は構わない』と警察に言われたとのことですが、中央区の保健所に報告したのは、3日後の9月3日だったのです。私たちは天一の対応を許すことはできず、築地警察署に業務上重過失傷害等で被害届を出しました」(コンサルタントの男性) 


天一に、容器を取り違えた原因、店員の言動などについての認識を聞くと、運営会社である株式会社天一の矢吹友一社長が、こう回答した。「このたびは大変申し訳ありませんでした。今後、体調を崩されたお客様のご回復と心のケアを第一に、誠心誠意尽力してまいります。 


飲料水は、テーブルポットのほかに、ステンレスピッチャーにも入れていました。天つゆを入れているステンレスピッチャーと飲料水を入れているステンレスピッチャーの大きさは異なりますが、形状が似ているために取り違えてしまいました。現在、飲料水はテーブルポットを専用として、置き場所を固定するなど、再発防止のための改善を実施しました。 


また、店員の言動等につきましては、警察の捜査に全面協力しているところで、回答は差し控えさせてください。銀座三越店は保健所の許可を得て、9月13日11時から営業を再開しました」 天一のホームページでは、《このひと時を楽しむお客様と、もてなす側の心のハーモニー》と、ホスピタリティの高さを強調しているが、今回生じた不協和音は、容易に治まりそうにない。



取材/文・坂田拓也




***




僕もバイトを含む10軒以上の飲食店で働いた経験がありますが、過去のどの店も「常温のお水を入れたポット」は存在しないんです。


常温のお水を頼まれる方は多くなく(薬を飲まれる方くらい)ポットに入れた常温の水は痛みやすく、メリットが薄い。


そんな訳で浄水器からガラスに汲む方が遥かに楽なので、どの店もそういうふうに対応していました。


そして、この天麩羅店のお冷のポットは複数あったといい、小型のお冷用と、三倍大きな大きなステンレス製の2種類。



「お水が先ね」と釘を刺した女性客をカッとなった店員が懲らしめようとしたのか、、それともただ間違ったのか。


書いてて胃が痛くなってきました、、。



業務用の塩素系漂白剤は市販のより濃度も高いんですよね。独特な大きなボトルに入っており、ダスターなんか繊維が溶けちゃうので希釈に気をつけて使うようにね、 とよく注意されました。


だいたい営業中にポットを漂白するのが信じられない。もしかしたら誰かがが間違って飲んじゃう可能性もあるし、^_^違っても見える所になんて置かない。


同業者ならではの視点からすると、???だらけなニュースです。同時に親近感あるジャンルだけにモヤモヤします。


船場吉兆の使い回しとか、回転寿司のペロペロ事件なんかと比較にならないレベルの、世にも恐ろしいニュース。



真相は女性従業員のみぞ知る、ですが、板前さんの対応だけでも相当ヤバいですよね。

プライドが膨らみきって傲慢になった、最たる例であります。


続報が気になる所です、、。



ちなみにウチではこんな事絶対にありませんので、安心してください。


、、なぜなら僕はかなり喉が渇く体質なので店ではあたり構わず水分を取りまくっていまして、漂白剤なぞ入ってたら僕が先にやられてますから(笑)



















ジャニあれこれ




ジャニーズ問題、、消化不良な感が否めませんね。


僕としてはそもそもジャニ系がタイプではない上に、顔がいいだけで歌の下手なグループが実力派の歌手並列に扱かわれているのがどうにもアホ臭かったたので、申し訳ないくらい関心がありません。


その上で記者会見なんか見てますと、ホント辛いものがありますね、、。


社長は内部登用だわ、事務所の名前は変えないわ、株主はジュリーのままだわ。お粗末そのもの。


そもそもここが性加害やってたなんて世間の大常識。今更何を言うか、と噴飯モノです。


その上で僕は性的搾取を知ってて敢えて事務所を受けさせた親御さんにも罪があると感じるんですよ。


マスコミはあまり親を叩かないのは、親御さんこそ今は悲痛でいらっしゃる筈、という見えない二次被害者を忖度してるからだわな。


僕的には関連のニュースを見ていて、この親が最も気持ち悪い、という感情が先に来ますね。ああ、気持ち悪い。


これは昔で言う「金のために娘を女郎屋に売った親」と同じ事ではないんじゃないか。


親たちは昔みたいに「貧農」ではない。金銭欲の代わりに名誉欲を満たすために息子を売ったのではないか。


親がそれを全く知らなかった、なんてのは通らんですよ。


僕だって噂ではずっと昔から知ってたし、関西の端っこで芸能界にいた上沼恵美子さんだって昭和の終わりから知ってたという話だった。


ネットが普及した中で、子供を預ける先くらいは誰だって調べますよね。そんな所の合宿所へ息子を預ける親の気が知れない。


ど田舎に暮らす、純粋無垢な親御さんだったなら仕方ないかもだけど、都会に住む多くの親は、息子が有名になる事への多少のスケベ心があったんじゃないか。


息子が申し込みフォームを持ってきたら、親は「そんな所行ったらオジさんにパンツ脱がされて悪戯されるのよ!絶対やめなさい!」と言うのが本来ではないか。 



あー、書いていて虫唾が走るよ。何でこんなに毛嫌いするのかと言うと、僕も長い人生で嫌な経験もありましてね、未遂にしろ嫌なものは嫌なのです。一々書きませんがお察しください(笑)




***




感情論は一旦傍へ置いておきまして、バラエティから歌番組、報道番組まで一種の寡占状態にまで持ち込んだジャニーズ事務所の天才的な手腕。


昭和中期以降の黄金時代のナベプロや、ある部分では今の吉本興業も同じ手を使ってやってきた訳だけれど、ジャニーの美少年に対する天才的な嗅覚と、メリー(姉)の他者を締め出す経営手腕には他の会社以上の所があります。そっくりそれを受け継いだジュリー。


姉弟と娘の二代にして信長、秀吉、家康のような天下統一を手にした後、敢えなく大政奉還へと至りましたが、この凋落の速さに今回の問題の大きさが見て取れます。


この歪んだ構造には関心があるので、少し本でも読んでみたい気もするけど、やはりこのシチュエーションには触れたくない。気持ち悪いよー。




、、、Twitterでこんな例えを書いている人がいました。


大出版社が漫画家の卵を集め「デビューさせてあげるからね」と言い含めて1,000人単位で性的搾取を繰り返した。

 

そんな会社が社長交代だけで不祥事を免れ、名前はそのままに今後も存続する、漫画の連載も続けられる。


そんな事が許されるかね。欧米なら秒殺でアウト、でしょ。



今回のマスコミは特に自分に甘いですね。今まで知っててズブズブで来たくせに、今更「性暴力は許されない」と叩き出して。

あんた達も今までグルで儲けてやってきたんじゃないか。


自民党とか日本会議とか壺のアレとか、皆似た同じ構造。集団利権の最たる例ですよ。



こんな会社、さっさと解体した方が良いですね。どこかが引き受けて、別の名前で社長も外部から入れて、再スタートしてやるべきだと僕は思います。


 

SONY MUSICが吸収して「ソニーズ」に解明すれば?という案が一番好きです。(笑)



どーでもいいけど、新社長のこれ、某寿司屋のポスターと少し似てません?








手前の玉子握り五貫が、まるで鉢巻をしたJrダンサーに見えてきます、、、



おしまい。





石鹸にハマる




石鹸と


コロンとした佇まい、優しめの香りと共に汚れが落ちる存在が、理由もなく子供の頃から好きなんです。



保育園のレモン石鹸に始まり




定番の牛乳石鹸に、親がお中元で頂いたであろう少し良い香りのやつもたまにありました。何となくボディソープよりも石鹸派なのです。


お店にある一本5,000円もするハンドソープ、実は僕は殆ど使ったことありません。お客さんの為のものであるのに加え、僕にとってはそこまで関心がないのですw



それよりは石鹸が好きです。よく落ちる感じがするし、香りも柔らかだし。



と、前回の京都で泊まった老舗の宿で、久々に石鹸愛が爆発してしまいました。




花王さんと時間をかけて作られた特注の石鹸は、自然の香料を200種類配合した国内最高峰のクオリティだとネットにはありました。


実は過去に結婚式の引き出物として3つほど頂いて使ったことあったのですが「良い香りだね」くらいの感想しかなくて、一つ使った後は僕より好きそうな人にあげちゃいました。


今回は宿の雰囲気もあってか、忘れられないくらいに虜になってしまった。やはり衣食住取り合わせると感覚が増幅するような気がする。


お風呂と洗面台に備え付けのが一つずつあったのですが、チェックアウトの時に頂戴して帰りました。ご丁寧に、きちんと樹脂製の石鹸箱に入っているのです。



帰宅してからというもの見事にハマりまして、全身から髪までこの石鹸しか使っていません。


自分のご機嫌を取るのにこんなに素敵な方法があったとは!大袈裟だけど、風呂上がりの自分がもっと好きになる香りです。



ただ、小さな石鹸なので節約して使っても10日程でなくなってしまいます。このペースだとこの先どうすれば、、。



うむむ、、。



通販で追加しときました^ ^




大人っていいなぁ。アホだなぁ。


特に最近は飲みにも行かなくなったし、外食も松屋ていいし、石鹸くらい贅沢した所でバチが当たる訳ではなし。


自宅の侘びた浴室にもそっと置いてみます。置いた翌日にドアを開けると馥郁としたあの香りだけは例の宿みたいだよ。




うん、これは最高だな。こうなると海の家で浴びるシャワーにも持っていきたい。



宿の石鹸箱はカタカタ鳴るのと、黒が嫌なのと、角が違っているのと、水気が漏れるので持ち歩きには適さないのです。そして荷物にならないよう、なるべく小さいのがいい。


もっと小さくて、密閉できるアンティークな石鹸箱ないかね。


クラシカルな刻印みたいなのが入ってて、セルロイドみたいな、茶色で丸っこいデザインで、当たりが柔らかな、スッと手に馴染むようなの。





と、フリマサイトで理想通りのが見つかりました。子供の掌に乗るくらいの大きさで、石鹸も入って2,000円!




フランスはニースにあるホテルのアメニティらしいのですが、画像検索したら、絵葉書みたいなホテルだった。



石鹸箱としては、、20年使えば月に8.3円。ならいいか。



ここに、旅館の石鹸をカットして入れてみる。うん、よしよし。これでどこの銭湯に行っても間違いなくご機嫌になれる。




元から入っていた中身の石鹸は、、というと。



経年劣化のせいか脂の古くなった独特のスエた匂いがする。その奥から、金持ちの怖いオバハンの香水のような香りが、、。


この方の顔が過ぎってしまった(汗)





うー、気を取り直して。



少しだけ贅沢なモノを身の回りに置いて、自分のご機嫌を取る事はとても大切だし、何よりの愉しみであります。


お店に置くものは吟味しまくって買う割に、体を洗うものはこだわりもなく、ただ薬局で売ってる1番安いせを使ってきました。


だけど、この石鹸とは一生お付き合いするだろう、そんな気がします。





いやー、どうしてこんなにハマったんだろう。









「5類」移行記念!




5類に移行した記念に髪を切りました。





だから何?って話なんですけどね。


令和に改元された日だとか、1/1の新年のような、節目の日に何かをするのが好きな方す。思い出しやすいし、晴れやかな気分もあるし、と。



カットはかつてベランダバーバーを担当してくれていた、中野坂上イエヘアーのオーナータカヤくんです。




またバーバーしたいけど、マンション建っちゃったしな。人工芝敷いちゃったしな。




およそ18ヶ月大切に伸ばし、ブローを重ねた髪は単なるゴミとなりました。





せっかく伸ばしたのに勿体無い、と自分で思いつつも、維持管理がとかく大変なのです。

デメリットが沢山ありまして、挙げてみます。




*長時間汗をかくと結んだ部分がほんのり匂う(個人差あります)

*タクシーや新幹線のシートに団子がぶつかるので直立姿勢で座るか解くかしないといけない

*同じ理由でジムのベンチ系はアウト。バンダナやカチューシャ?

*サイドの髪が結べる位置まで伸びるのに1年以上かかる。その間はワックス着けて泣きながら耐える

*というわけで旅先でワックスとヘアゴムとピンを扱う店を探すこと度々

*抜け毛がかなり目立ち、銭湯では毎度排水口が髪の毛だらけに

*風呂上がりは乾燥にたっぷり20分はかかる。うつ傾向の時には「横向きに寝転び扇風機を浴びつつ眠る」という技にて回避。

*持っていた帽子やキャップが被れなくなる(団子が邪魔になるのです)

*少なくない人数のゲイの方から透明人間扱いされる



まあそんな所ですかね。


僕みたいな異常な汗かきにとっては髷のところが鬼門でして、長距離を歩きでもするとお団子部分に汗が染みて背中へポタポタ落ちる。ダムのように水を湛えては溢れる。


髪を拭きあげるにもゴムを解かないといけないので、、街中で解き始めると、かなり不審な見た目なのです。





逆にメリットといえば、



*個人的な満足感

*ヘアカット代が無料

*若干の防寒効果



、、くらいですかね。実質は個人的な満足感という所が殆どだと思いますが、寧ろその一点だけで全てのデメリットを押し返せるのは凄いなと。


だって、機能性だけで言えば本当にメリットなんて何もないもん。(笑)


ふと気付いたんだけど、街の女性を見渡すと、髪の長い方がざっくり6割くらいはいらっしゃるでしょうか。


僕が短い時間で感じたようなことを日々、当たり前にやってらっしゃる、これは凄い事です。


「女性は長髪だよね」みたいなイメージが纏うこの世の中で、人によっては子供を産み育て、誰かの介護をしながらパートに行ったりしている方も少なくない筈で。


中には真夏の屋外で汗して働く方や、重労働に携わる長髪の女性もいらっしゃる訳で、、。


もしもですが、そんな中で社会が何となくの女性像としての「白髪染め」や「ブロー」をやんわり押し付けていたら、、、。その他にも化粧やハイヒールもあります。


自分の身に置き換えて考えただけでも頭がバグりそう(好きでやる分には何の問題もないんですよ!)


だったら僕は短くしてパーマでもかけるな。あ、だから大阪や下町のオバハンの多くがそうなのか、、。



あれやこれやと思いを巡らせる。改めて女性は偉大だなと噛み締めつつ、自宅へと戻りました。





ま、今回は切っちゃったけど、また伸ばしたくなったら18ヶ月待てばいいじゃん。物事はとてもシンプルなのです。



とは言え、縛るスタイルは侍みたいで気に入ってましたけどね。あと、風呂場で泡立てて遊んだらも楽しかった。(47歳)






三船敏郎先生の画像と並べて独自研究をしていたのも懐かしい。






結論から言うと、伸ばした所で彼のようにはなれませんでした。


顔が違うんだもの。(笑)







***




恥ずかしい話はこのくらいにして昨日の5類移行。



一夜にしてパーテーションが外れ、マスクが自己判断になり、海外旅行に陰性証明が必要なくなったのが未だに信じられないんです。


あれだけ長い時間世の中を引っ掻き回して混乱させた原因が一夜にして変容する、というのが頭で分かっていても体がついていかないというか、、。



元号が変わる時は違和感なく受け入れられたのに、、何が違うんだろ。


あ、発表元の説得力の違いなのかもな。元号も政府の助言と(以下略 とは言え、もっと説得力、というか、どこか神妙な感じがあったよな。


同じ人間が決めた事でも、 受け取る時に温度差を感じてしまう。



ですね。^ ^










本当に見えてるの?!



これは見て頂いた方が早いかもです。



   



かつてテレビなどで多くの霊能者が登場しては消えてゆきましたが、、。お婆さんや叔父さん、亡くなった犬の霊どころか、その名前までもが解ってしまう彼。


芸能人などの顧客を持つらしいこの霊能者が、タクシー運転手に扮して乗客の霊を見るんだそうですが、恐ろしい程の的中率。


これは、、。どうなのかな。見えてるのかな、それともヤラセなのか。


ここまで見えるなら、世界中の人が放っておかないだろうな。大金持ちなら万金を積んでこぞって見て貰いたいとなると、もっと大ニュースになってもおかしくないじゃないですか。チャンスがあれば僕だって見て貰いたいですよ。



ヤラセや過剰演出、コンプライアンスに厳しい現代あって強烈な番組だなぁとしょうじき驚きました。皆さんはどう思われますかね。



けれど、もしもあの世があるならば。霊が守ってくれているのならばとても興味深いし、死んだ後も楽しそうですよね。


皆待っててくれるとなると行くのも怖くない気もする。



ただ、本当に守護霊がいて、ウチの婆さんが僕のトイレやらその他全部を見てるとなると、、バツが悪いです。その辺りはどうなってるんだろうか。一度彼に聞いてみたい。



Amazonプライムにて視聴可能だそうです。






通販詐欺に遭う、の巻(´・_・`)



昨日からお店に復帰しました。長らくご不便をお掛けしました。



実質4日間ほど横になってたのかな、ほぼずっと眠っていた記憶しかありません。我ながらよくこんなな眠れるなとバカバカしくなります。


今もまだ眠いです(笑)



まだ鼻は詰まってますが、体調はかなり良くなりました。金曜日は磯部焼きなどお出ししながら、お店に立つ楽しさを再び味わっておりました。




あー、やっと元に戻れた。気分爽快そのものです。



一つのモヤモヤ以外は。


(´・_・`)





***




お店で使っているパワーアンプ。BGMやマイクの音量を調整する機械なんですが、ここ数ヶ月不調だったのですね。ボタンの接触が悪くて時々ノイズが出るようになりました。



新品でもこの程度の値段で出てまして、この手の機器にしてはそこまで高いもんでもないです。




この手の商品には「新古品」みたいなものも沢山出回っていて、2、3回使用だとか展示品、みたいなものをネットで売っていたりします。まあそれでも充分かなと。





しかし、ケチったのが良くなかった、、。


大手のショッピングサイトではなく、個人店風のサイトにて、お買い得そうな出物を見つけました。




角にぶつけた跡がある、数回使用、との説明。あー、全然オッケーすよ。半額ならかなりお得だし、傷なんてどうせつくもんね。


ってな事でポチッとやってしまいました。


後日、振込先のメールが来まして、ベトナム系のお名前の個人名で表記されていて、まあ異国からいらして日本で頑張ってんのね〜位に思いつつ、即振込みをしました。


その後、待てど暮らせど連絡なし。メールの返信もないし、電話も話し中で繋がらない。


念のために振込先を検索かけると「詐欺サイト一覧」に掲載されていました、、。



ゆうちょ銀行、208支店。くそー、やられた。



警察に届けて口座凍結すればうまく行けばお金は返ってくるらしいんですがね。それもかなり先になるとの事。その手続きも煩雑らしく、、。


うーん、訴えるべきか。


正直言うとですね、警察とやり取りするのが嫌なんですよ。過去にバイクに乗っていた頃に嫌な思い出がありまして、なるべく関わりたくない。


要約すると交通違反の罪をでっち上げられ、違うと反論すると15人くらいのお巡りさんに取り囲まれ、交番に押し込められました。

結局、やってもいない罪を書いた書類に母印を押させられました。


あれから20年余り、今なら知恵も勇気もついて戦える、、とは全然思いません。制服のやら私服のやら偉いのやらがどんどん現れて詰め寄る。圧倒的に不利です。


あの日以来、警察には求められたら一応協力はするけど、できれば全力で関わりたくないと思うようになりました。


彼らはメンツがとても大切らしく、誰かが合図を出したら蟻の群みたいに数を集めて取り囲み、もの凄い強引なやり方で事実を捻じ曲げます。しかも相当に手慣れとる。




***




話は逸れますが、警察のトップに国家公安委員長というポジションがあります。


警察官僚のトップは警察庁長官(事務次官クラス)、国の公安を管轄する公安委員会のトップは公安委員長(国務大臣のポジション)だそうです。


つまりは警視総監よりも警察庁長官よりも偉い人ということらしいのです。


この公安委員長の59代を務められた白川勝彦さん(故人)。


現役衆議院議員で弁護士という彼が、渋谷で警官に不当な職務質問を受けたという出来事があります。


http://www.liberal-shirakawa.net/dissertation/policestate.html


彼のコラムによると、警官4人にイチャモンをつけられ、不当に渋谷警察まで同行させられ、最終的に身分を明かして咎めるまでの現代の水戸黄門的なエピソード。


病み上がりでモスバーガーへバニラシェイクを買いに行く途中の出来事、というのが何となく可愛い(笑) 圧倒的に面白い展開です。



僕が交番に詰め込まれた後で偶然これを読み、これは勝てる筈はないな、、と思い知った記憶があります。元公安委員長で代議士で弁護士にも関わらず、返してくれないんですもん。


YouTubeなんかでカメラ回しながら論破、みたいな動画もありますが、個人的にはあれは成功例だけがUPされているだけであって、パトカーや交番なりに連れ込まれたらまず勝てないと思いますね。向こうの陣地に入れば撮影も無理だし、10-0で負けると思います。




ならばと今後の人生では全力で関わらない為にその後、小さな抵抗として運転免許は返納し、今では深夜勤務の友、自転車さえも放棄しました。彼らは免許証のペナルティを盾にしてきますから、そもそも僕に免許証がなければ何も奪えない。




***



話が逸れまくりましたが、盗られた14,000円は惜しいけど、その分稼いで忘れた方が良いのかな、、。まだ考え中ですがね。


あの時のことを思うと心底、嫌な気分になります。


なので多分、泣き寝入りすると思います。トホホ。

















変な夢ばっか見る



目覚めればくしゃみ、寝れば悪夢祭りの無限ループに陥っております。寝過ぎて背中も痛いし、食欲はあるわでwもう訳が分かりません。


ただ、眠って目覚めるたびに体調が良くなっていく、という事実。このスパイラルをあと5回くらい繰り返せば元に戻りそうな予感です。


しかし見る夢が酷い。東映マンガ祭りみたいに、毎回3本建てとかなんだもん。


ヒマなのでさっきの最新上映に出てきた巨大ライバル店の話を書いておきます。




***



店である友人が僕に話しかける。


「シンスケー、言いにくいんやけど近所に凄いゲイバー出来たんの知ってる?」


僕「え?そんなん聞いたことないよ!」


友人「会員制の店でな、ボクもう既に会員なんやけど、、よかったら今から見に行く?」


僕「ふーん、、。そか、見たいかな。行こか!」



水臭い、そんなの早く教えてよ、とボヤきつつ向かう支度を始めます。キヌギヌはこの所静かなので、今夜はお店を閉めて見に行くことにしました。気分転換にもなるしな。


「偵察に来てるよあのママ」と後ろ指を指されるのは恥ずかしいので着替えます。変装という程ではないけど。


そういや忘れ物ボックスの中にストリート風の服があったな。忘れ物のホットカーラーもあった。髪にカール当ててヒゲを剃ってサングラスをかけ、帽子を被る念の入れよう。







前の道を曲がり、歩いて1分の所にある古民家風の一軒家、ここがライバル店らしいです。えー、ここかよ!前から狙ってたのに!


悔しい、、。





中に入ると、スーツを着たドアマンが中までご案内。庭に面した長い廊下を歩きつつ、控えめに香りの付いた柔らかなおしぼりを渡してくださる。




あー、もう負けましたよ。これ以上入りたくない。それにしてもこの庭は、、悔しい。


ここがオープンしてからウチは暇になったのか。みんな内緒にしてるなんて水臭いよ。


途中、土間に大きなかまどが設えてある。お湯がブクブク煮えていて、盛大に湯気が立ち昇る。



「これは何ですか?」と聞くと、スーツが「はい、お湯を沸かすのと、こちらのコンロではスルメなど炙ってお出しをしております。店主の好みでございまして、銅製でございます」





それ、僕のアイデアやろがい!と思いつつ、はて、パクられた証拠もないし、ここのは凄く前からある風だし。イライラするわ、、。



気がついたら友人の姿が見えない。誘導係に聞いたら、

「お帰りになられました。きっと気を効かされたんだと察します」とソツのない返答。


まあ、ここまで来たら一人でいいや。奥まで見てやるもんね。


途中、池のある中庭を横切ります。どんだけ広いねんと。


ふと見ると、ウチに飛んでくるメジロが庭の一本の木に巣を作っています。あー、なるほど。ウチに来ていたのは全てこの店のお溢れなのね。キヌギヌに戻ったらベランダの鳥かごなんか下げちゃおう。気分悪いわい。




庭の向こうに客間と思しき大きな広間が見えます。


入り口には揃いのスーツを着た色々なタイプのヒゲの男がゾロゾロ立っています。


「こんばんは!ようこそ!」




「こんばんは、、あの、、一名です」




、、なんでこんな格好で着ちゃったんだろ。折角なら伊勢丹の茶色のスーツ着てくりゃ良かった、、。と後悔をしつつ、良い温度に加減されたお茶を頂きます。


今からオーナーが挨拶に来ると言う。誰だろう。


ここの経営者、物凄い独特なセンスだけど、全部大仕掛けでなんとなく僕と似た部分がある。


もしかして僕と顔や声まで似てるのかも知れない、、まさか、僕の生き別れの兄だったりして(笑)なんて空想しながら待つ。



奥の廊下から現れたのは、いつかキヌギヌで喧嘩売られた大嫌いなオネエ!!




往年のトリオ、宮川左近ショーの三味線の人にそっくりです。(暁さんごめんなさい)


10年前くらいにたまーに来ていたオネエさん、何かにつけ言い掛かりを言いケンカを売って来るので、遂に「二度と来るなババァ」と怒鳴ってやった以来、それきりになっていました。




左近師匠は僕を見るなり猫撫で声で、


「いゃーん、ママ!よう来てくれはったわ〜!ウチ待ってたんえ。 昔の事は水に流して、ささ、乾杯しまひょ。」

「ウチもママみたいなお店すんの憧れててなぁ、いつかやりたい思うて小銭貯めててんけど、結局こんなセコい店しか出せなんだわぁ〜 オーホホホホ!」

「これからは手を携えて、一緒に五丁目盛り上げて行きまひょ!ウチにももっと勉強させておくれやすぅ〜」


と手を握られた瞬間、気持ち悪くて反動で1メートル位飛び跳ねてしまった。生き別れの兄、、。嫌だっ!!


左近ショー「ヒドいわ〜!エラいご挨拶やないのぉ〜。ほな気分変えて、音楽どっせ!」



さっきの髭スーツが20人位出てきて、一糸乱れぬ動作で幕を引き下げる。


「イョーイ!ハッ!!」



左近ショー似の経営者が「ママの好きな生演奏どすえ!」とウインクしてくる。









バッと幕が降りた中からは大量の邦楽バンドの皆さんが!!






「ギャーッ!!」







***




、、とここで目が覚めた。全身汗びっしょりです。あー、嫌だ嫌だ。なんだあの店は。オネエ気持ち悪かったし。




待てよ、、。にしても、目が覚めたお陰でお会計払わなくて済んで良かった(笑)












魅惑のロン毛アルバム




わたくしは今、人生3度目の長髪を目指して長髪を育成中です。


短髪が結べる長さになるまでには2年半ほど(当社比)かかりますが、こればかりは何度繰り返しても長く感じます。


伸びる過程で辛いのは、後ろやサイドの髪が短くて結べないことです。耳に引っ掛けたりするんだけど、動くとパラパラと落ちてきますし、風が吹けばザンバラになってしまいます。


そこでサイドはワックスやジェルで貼り付け、ヘアピンで留めて固定しております。ネットを見ると皆さんそうするようです。しかしこれがこれが面倒なのです。


巷で流行っているサイドを刈り上げるタイプなら楽チンだろうけど、多少若くてヤンチャなイメージがあるので、、、僕は全部を伸ばす式のロン毛がいいな、と。


こんな感じのとか、、。うむむ、、顔がそもそも違うのな。





***




過去のロン毛写真を見て参りますと、昔の長さにはまだ足りていないようです。



上京前夜の22歳の頃。癖毛を良いことに結ばずにフワフワさせておりました。

まだこの頃は「有望な前途」に目を輝かせ、ローンで買ったご自慢のロレックスを腕に僕はもうすぐ上京するんだ!と、まさに空っぽな日々でした。




人生という名の白紙の地図に、これからどんなマーカーを入れようか?そんな気分でしたね。



37歳辺りかな。お隣は坂本龍一さんです。 写真を撮られるの苦手な時期だったので、第二次長髪時代の写真はこの一枚くらいしか残っていません。




この頃は泣いたりキレたり閉店後床に寝たりと、獣みたいな日々でした。 




現在の姿。ピチピチの47歳!






秋田のナマハゲではありません。基本は結んで過ごしています。





ですが、後ろに結んで出来たお団子が問題です。


ロン毛のそもそものメリットというと、月々の散髪代が浮くくらいで、あとはデメリットの方が多いんです。まだ僕のお団子が小さく、崩れやすいのが原因なんだけど。


こんなのがあります。



*乗り物に乗る時に頭のお団子がシートにぶつかって邪魔になります。タクシーは背もたれから背を浮かせて乗りますし、新幹線なんかで寝る場合は横向きに頭を置くか、一度髪を解くなどします。


*フィットネスクラブ。同じ理由で団子を解かないとシートに頭をつけられないので、夜中にのみ行くようになりました。自主トレに励むナマハゲです。


*帽子を被れない。キャップはお団子をホールに仕舞ったり出来ますが、ハットは難しい。どこか既視感のある、奇妙な感じ。




*銭湯に全く行かなくなりました。髪がすぐに乾かないのと、そもそも髪を洗うシーンを誰かに見られたくない。





*出先で手持ちのヘアゴムを無くすと、とても面倒なことになります。一度酔っ払って無くしてしまい、「ゴム...ゴム」と徘徊した事も。





早くワックスを使わなくても結べる長さになりたいですね。


夏頃には全ての髪が結べる長さに揃う予定です。今はそれまでの辛抱。










calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

recommend

南の島に雪が降る (知恵の森文庫)
南の島に雪が降る (知恵の森文庫) (JUGEMレビュー »)
加東 大介
太平洋戦争末期、赤道直下の戦地ニューギニアで慰問団を結成し、7000人の兵士を楽しませた元歌舞伎役者の実話。ジャングルの中に歌舞伎座を建て、馬の尻尾や棕櫚の繊維で結いあげた鬘、パラシュートの打ち掛けや緞帳、ガーゼの糸を間引いた紗幕、そして紙吹雪を用いての雪景色に、遠い故郷を思い出し、兵隊たちは声を上げて泣く。究極の状況下での知恵と優しさの詰まった人々の心の触れ合いを描いた温かい作品。

recommend

伽羅の香 (中公文庫)
伽羅の香 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
宮尾 登美子
何不自由なく育った主人公は、何気なく始めた香道の奥深さに知らぬ間に溺れてしまう。免許皆伝の暁には、と始めた会合。気がつけば彼女の自宅は時のサロンに変貌し、有力者が訪ねて来るまでになる。しかし少数の仲間はそれをよく思わず、時を同じくして太平洋戦争の足音が忍び寄る、・・・・。
蘭奢待を始めとする平安から連なる奥深くも豪華な数多くのエピソードが、読み人を香りの世界へと誘う。
安いもので構いません、お好みの香木を焚き締めながらの拝読をお勧め致します。グッと気分が出ます。

recommend

グロテスク〈上〉 (文春文庫)
グロテスク〈上〉 (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
桐野 夏生
悪気もなく、ただ人の不幸を喜びに生きる「私」と、類い稀な美貌を持ち、出会う人々を皆驚嘆させてしまう実の「妹」、人に勝利する事でしか自分の存在意義を見いだせない、容姿に恵まれない和恵。その三人を中心に描かれるQ女子高(私立慶應女子高校がモデルになっている)の超閉鎖的階級社会を舞台に、途中入学組に対しての、富裕層からなる内部進学者からの壮絶ないじめを軸とした数々のエピソードは圧巻。物語全体は東電OL事件を主軸にして描かれており、後半は生生しい売春婦の日常が詳細に描かれている。店主がここ最近の著書で、久々に気骨を感じた作品。

recommend

一の糸 (新潮文庫)
一の糸 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
何不自由ない造り酒屋の娘茜は幼き日に目を患い、その時連れられて聞いた文楽、露澤清太郎が奏でる三味線の音に恋をしてしまう。大正から太平洋戦争後にかけた女の一大抒情詩。乗馬を好む娘、宝石や宿屋を惜しげもなく買い与えるおおらかな母、その後の茜の命を賭けた壮絶な苛めとの戦い、本物の芸に賭ける壮絶なエンディングと、読みどころが随所に散りばめられた文句なしの女流文芸娯楽作品。

recommend

悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
公子という一人の貧しい女が中華屋の仲居からスタートして何百、何千という嘘を重ねて戦後の混乱期にのし上がる様を描いた作品。嘘を重ねると言っても、無論、それだけでは決して成功はしない。夜学に通って簿記の試験をパスし、自らの美貌を磨いて出会う男を翻弄し、汗まみれになり生き抜くさまは寧ろ潔い。とある事件後の週刊誌記者による聞き取り調査と云う一風変わった文体で綴られる全編は、時を忘れ、あっという間に読めてしまう。中でも、登場スr数々の大粒の宝石の描写は秀逸。「取材魔」の異名を取る有吉文学の中でも比較的軽めな現代もの。特に初心者にお勧めの一品。

recommend

女系家族〈上〉 (新潮文庫)
女系家族〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
山崎 豊子
船場に続く大商家の物語。入り婿の父が突然亡くなり、残された三姉妹が遺産相続を期に豹変を始める。狡猾な大番頭、突然現れる妾の存在に、三姉妹は関係を結んだ男の入れ知恵や様々な駆け引きを繰り返し、遺産を減らさぬよう奔走する。団結した三姉妹と叔母が妊娠したと思しき妾を抑えつけ、懇意の医師が器具を用いて検査を始める妾宅での描写は、昭和女流文芸史に残る陰惨な情景と云えるだろう。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

昭和初期の船場に三代続く女系の老舗足袋屋に生まれた男の半生を描く。女親に反発するかのように愛人を4人も囲いながらも商売に精を出す主人公。迎え入れた新妻の妊娠を探るために肥溜めを棒で掻き回す姑と大姑の陰惨な嫌がらせ、襲名披露の配り物がたった足袋一足だと聞いてケチだと馬鹿にする参加者を尻目に、実は踵の留め金具が純金製で帰宅した一同を仰天させるエピソードなど、船場の粋と意地が詰まった珠玉の作品。

recommend

針女 (新潮文庫)
針女 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
出征した帝大出の弘一が残した青春の遺書を胸に、パンパンや闇成金の持ち込む針仕事に打ち込む孤児の清子。彼女は過去に踏んだ針が体を周り運悪く跛(びっこ)になるというハンディキャップを持つ。復員した夫は戦争のせいで性格が豹変しており・・。パンパンや気違いといった現代では禁止用語の登場人物が行き交い、戦後の混乱期をそのまま原稿用紙の上に広げたような生々しい作品となっている。

recommend

連舞 (集英社文庫)
連舞 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

recommend

明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

recommend

宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

recommend

朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

recommend

社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

recommend

梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

recommend

写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

recommend

極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

recommend

芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

links

profile

書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM