あけましておめでとうございます。皆様にとって素敵な一年となりますよう!
お店は1/4から、満を持してお送りいたします!
さて、キヌブログ 。今年は詰まらなくても細かいことをバンバン書いて行きたいと思います。割と下調べしたり画像溜まるまで待つことが多いので(現在20本くらいネタが貯まっていますが)とにかく書く。書いて、気に入らなかったら翌日消します(笑)
今年の紅白歌合戦。僕はこの紅白が大好きなんですね。事務所の力や序列やランキングやキャラ被り、なんやかんやあるけれど、年末には(選ばれた人のみ)垣根を超えて集まる、という超越感が好きなのです。
ところが、最近の紅白はちょっととっ散らかった印象が拭えなかった。ベテランに実力派、アニソンに小娘の集団に、とにかく全部を網羅しなけりゃならないのは仕方ないとしても、それらを貫くポリシーみたいのが何となく欠落してて、とにかく全部出して視聴者を増やしたい、みたいな風にしか見えなかったのです。
カオスにもならない、ただの羅列の大行進というか。
とはいえ、僕にはそれらをまとめる演出なんて到底思いつかないけど。もしあるとすれば今回の「平成最後の」とか、大きな震災の後とか、そういう大義名分が鍵になると思うのです。
そもそも、国民全体が楽しめる1つの歌番組なんてものが成立するのかどうか。
ネット批判ジジイのようで嫌なんだけど、ネットが世に普及してからというもの、世の中が同じ曲を口ずさむなんて時代は終わってしまった。
テレビとラジオがメインのメディアであった古き良き時代、百恵ちゃんやピンクレディの頃が最後だろうか。
いや、ネットが登場する前に、既に破綻してたのかも知れない。例えば小室ファミリー全盛の頃だって付いていけないお年寄りは沢山いらしただろうし、年月が過ぎた今、僕がお年寄りの側に回って、そういうギャップが露呈しただけなのかも。
にしても、エンタメとしては方法はあると思うのです。今回のMISIAや米津なんとかさん、椎名林檎さんなんかのパフォーマンスは、曲を知らない人でも楽しめたと思うのです。
それは、ものづくりの熱とか工夫とかで、知らないというハンデを吹き飛ばす事が出来んじゃないかな、って希望に近いものなんだけど。
すごーく生意気な事を書くと、僕もお客さんの飛び入り演奏の時に、そういう事をすごく気にしてたりします。オペラを歌っていただくにしても、額縁に入れて高いところに飾っても仕方がない。R&Bだからってそこまで砕けた雰囲気も違うと思う。人の持つ本気度を際立たせて魅せるような工夫って、関心がない人をも惹きつけるんじゃないかと信じてます。
MISIAのロングトーンを測ったところ、18.9秒ありました。これはお婆ちゃんでも「上手いわねぇ、この人」ってなると思う。
椎名林檎と宮本さんのデュオも、難解だけれど人を惹きつける世界観があると思う。
けん玉も良かったし、石川さゆりさんの和楽器と布袋コラボも、テレビの前で唸ってしまった。というか、全体的にすごく凝っていて、何より、ものづくりの熱を感じさせて貰いました。
僕なんかみたいな素人には分からないけど、きっと生放送であのクオリティ、全てを1発で決めるのって、死ぬほど大変なんだと思います。
お客さんに聞いた話ですけど、舞台袖では転換の大道具さんが一番偉いんですって。どんなに大御所でも、大道具が通る時にはスタッフに「どけどけ!死にたいのかゴルァ!!」と怒鳴られるらしいです。
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にしてもラストのサザン。素晴らしかったです。
きっと台本で、サブちゃんとユーミンの大御所二人はセンターに行くように指示があったとは思うのだけれど、中々どうしてここまで盛り上がるのか、少し真面目に考えてみました。
桑田佳祐は2014年、紅白の中継でピースとハイライト、という曲を歌って物議を醸しています。元々リベラルな桑田さんは安倍政権に反対しており、ピース(平和)とハイライト(極右)とのタイトル通り、社会風刺の歌詞による曲を紅白に選んだんですって。
しかも、チョビ髭を付けて歌っておりました。
チョビ髭、、あの人しかいないですよね。これは年末の歌番組としてどうなのかとかなり批判が上がりました。
そんなこんなで今回の紅白。まずはしっとり歌い上げ、勝手にシンドバッドを歌う。この曲は、桑田佳祐が青山学院の軽音楽部時代にふざけて作った曲なんですって。天才の思いつき、世にもノリのいい曲。
まずはサブちゃんに絡む。流石です。
そして、誰かに押されて出てきたようにも見えるユーミンが満を持して絡む。
先にサブちゃんに絡む事により、出場回数50回の大御所に許しを得た格好となります。
紅組トリの石川さゆりさんが41回、このところお休みのアッコでさえ39回なので、その太鼓判はかなり効き目がある。
そこで登場のユーミン。桑田佳祐さんとユーミンは1986年のクリスマスショー(フジテレビ、司会は明石家さんま)以来の共演だとか。
日本のニューミュージックのライバルであり、名実ともに真ん中で支えてきた二人の共演。これは笑っていいともの最終回くらいのパンチがありました。
レジェンド北島三郎を先に巻き込んで、他を抑えてユーミンのみとやりあう桑田佳祐。
この構図って、何かに似てるなぁ、と深読みすると、、。
天皇陛下と、その承認を受けた議員の関係と似てるかも(笑)
先にサブちゃんに許して貰ってるから、特定の人と仲良くしたり暴れても他の人はあんまり文句が言えない。
実際の天皇は力はなく、サブちゃんも(レコ大では)棒に寄りかかるくらいのお年寄り。力なき象徴から承認されるという作業を経てるので、何となく平和で、筋が通ってる気がする。
この承認者が司会者や、ましてアッコでは全く締まらなのです。
長老で偉くて、でも今はそんなにパワーはありませんよ、位の存在がとてもいい。
しかも暴れてるのは桑田さん一人なので、重ねてユーミンがサブちゃんに筋を通す必要はない。
これって、とても日本的な収まりのいい構図なのかも、なんて思ってしまいました。
僕はこういう、歌謡番組の裏側の重箱の隅を突くような見方をするのが凄く好きです。ただの考え過ぎです。
おヒマな方は
都はるみと仲間たちもご参照ください。
場所は変わってアメリカのディーヴァズライブ。
これなんか見てると、絶対的女帝アレサフランクリンが出てきて、もうお年なんだし、大レジェンドなんだから落ち着いて眺めてても絵になるのに、、、なんて思いを他所に、小娘セリーヌディオンと徹底的にやり合う。
他を差し置いて一対一で、しかも女帝アレサがコテンパンにやっつけて圧勝、みたいな。これはこれで面白いんだけど。
丁度いいサイズのが上がっていました
大統領って肩書きの性質もあるのかもだけど、ワントップが強大な力を持つアメリカ的権力と、日本の「畏れ」のような曖昧な存在に承認される、という段階を踏まえた代理権力。
それぞれの構造の違いを感じてしまいました。
酔ってるので話が訳分からなくましたが(笑)、久しぶりに紅白歌合戦、楽しませて頂きました。
ユーミンと桑田の絡みを見てしまった以上、今後はそうそうのサプライズでは感動できなくなる。
そうなると健康体の明菜と聖子のヒットメドレーとか、中島みゆきと一夜限りのちあきなおみのデュエットとか、無理難題しか残ってないかも知れません、、。まるで墓を掘り返すようなキャスティング。
それが実現するなんてのは、第三次世界大戦終結の年の紅白とか、そんなのしかないかもですが、、、。
何より、今年も平和な年でありますよう。
強引ながらこの辺りでお休みなさい。