サブカウンター設置の巻




長年の課題、ソファに座りながらドリンクを置けるスペースを、昨日やっと追加しました。


お店に来たことのない方にとって、全く意味のわからないブログですが、、。


ウチの店には、カウンターの後ろの席はすぐにソファとなります。よくあるボックス席のようなテーブルがないのです。





なので、ドリンクの類は手に持つか、よっこらしょっ、という具合に背もたれの裏にある低いテーブルに置くしかなかった。


普通の飲食店ではほとんど無いセッティングなのだけれど、なんせコミュニケーションを重視した結果、しわ寄せがここに来てしまった。


とは言え、オンザロックなんかを手に持って、氷が溶けちゃってる方を見ると毎回心の中で手を合わせて、「申し訳ない、すぐになんとかします」と祈って来ました。


ずっといろんなアイディアを絞って来た割には決め手がなかったのです。


今回、思い切ってお金を使う作戦に。こーいうものは市販のモノだとどうしてもセコく仕上がってしまう。清水の舞台から全裸で飛び降りる覚悟で、いつもの大工さんと相談する。



結果、こういう構造物をデザインしてみました。





栗の無垢材をソファに合わせたカーブにカットしてもらい、(これが直線ならどんなに安いか)真鍮の金物も台座も、鍛冶屋さんに全てオーダー。


いや、中々の仕上がりじゃん!昔の豪華客船にありそうな、無骨で優雅な仕上がり。

、、メカっぽくてオネエとでも言うのか、この相反する両方を兼ね備えた雰囲気が自分の好みなのです。


これを取り付ける、んだけどまた大変。ソファの裏側はハリボテ一枚であとは空洞になっていたので、急遽、ありモノでカバー。

上下で固定してから良きところにて金具を固定。




こんな風に、一段高いところにドリンクが置けます。振り替えらないと置けないのでまだ楽勝、とはいかないけど、手にグラスを持つより、かなりマシ。




分割して個別利用も可能です。









ちょっと最近、また自分のお店に自信がなくなって例の「移転前の旧店舗の密着感は、、」と考えてばかりいました。
これは僕の自信が無くなる時のサインです。倦怠期の主婦が、結婚前の元彼の思い出を振り返るのと似ているかも知れませんが、、。


いや、違います。(笑)これはノスタルジーでも現実逃避でもなく、お店の構造的な問題なんです。

旧店舗には確実に「何か」があり、本当は移転時にきちんと分析して新店舗に持ってこないといけなかったのです。

もう三年くらいウダウダ言ってるけど、まだ諦めきれないのは僕のやる気でも年齢のせいでもなく、やはり店の構造にあると今でも思います。でないと僕はこんなにしつこく考えない(笑)


例えるの変だけどマラソンのシューズ。大きくても小さくてもいけない。走る気満々なのに、合わないんじゃやる気があってもどうにもならない。


今は詰め物したり、紐を替えたり、大忙しです。(笑)

僕が目指す形は使いやすくて、落ち着いて、密着感がある空間。

敷居は高いけれど、一度中に入ればお客さんの質が保証されていて、気兼ねなくコミュニケーションも取れるし、ポーっと一人で過ごすのもそれぞれ自然に過ごせる。


割と欲張りな店づくりなので、余計に 構造やサイズ感が大きく関係するんではないかと思うのです。

毎回少しづつ良くなっている(と信じてる)ので、まだもっと良くなる気がするのです。


来て頂いてる方には、あと少しの高みの見物をお楽しみください。お店のチューニングはまだ続きます。


山崎豊子の小説に、大阪の船場のドケチ商人の話があります。丁稚時代からの体質で、常軌を逸した凡ゆる手段で節約し、あまりのケチ臭さに周りからは煙たがられ。

莫大な額を溜め込んだ彼は、ある日全額を寄付してしまいます。

一文無しになる彼に驚いた周りの皆が問いただすと「そんなもん、また貯められると思うただけて楽しおますねん」などと言ってのけてしまう。


何となく、小説の彼の生き方が羨ましかったりします。お店って「はい、完成です!」って思った瞬間、一気に錆び付くような気がするのです。気付かれない位に物を入れ替えたり、使い勝手を工夫したり。

照れ臭いけどやはり、お客さんに心から満足して欲しい。そのお顔を拝見して、僕は二次的に嬉しい。

僕個人が嬉しいと激しく感じるのは、もはや旅行か飯を食うとき位で、最近は自分用の買いものをしても全く何も感じなくなってしまいました。

知らない間にお店に魂を吸い取られたのかも知れません。まあ、それでも良いんだけど。

僕の憧れてるバー経営の先輩は皆そうでしたから(笑)




楽しくて仕方がないのです。お店やってなかったら、僕は何をして生きていたんだろう、なんて考えたりもします。

まあ、それなりに他所で何か働いているんだろうけど、、。まあ学もないし、大した仕事してないのは想像つきます(笑)


毎回自信が無くなったり、あーやこーや文句を言いながらも、何となく満足している日々。中々贅沢です。


と言う訳で、皆様も素敵な週末をお過ごし下さいませ。逗子行きの電車の中より。







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