押しボタンという誘惑

 
押しボタンは好きですか?そんな人少ないと思うけど。


バスの停止の時に押すボタン、エレベーターのボタン、玄関で鳴らすチャイム・・・。
身の回りには意外とボタンがたくさんあります。

けれど、ボタンそのものにいつからか関心を寄せるようになってしまった。もっと言えば、ボタンそのもののフォルムに惹かれ、目的もなく押しまくりたい欲求に苛まれたりします。


中でも、一番好きなのはブザーのスイッチ。バスや昭和の住宅についていたような呼び鈴、ご存じですかね。

ただ「押してもらう」行為だけの、究極にシンプルな構造。

僕は、何でかこの押しボタンを見ると胸がキュンキュン高鳴ります。愛しています。


これは大阪のバスについている停車サインのブザー。

何と美しいんだろう。

チョコレートのような二色の素材の醸し出す艶と曲線。

人差し指に美しく沿う、プッシュ部の柔らかなカーヴ。娼婦の誘惑のように人に押されることだけを求めた、艶めかしフォルム、佇まい。

花びらが受粉を求めるだけのために進化したように、スイッチも押されるためだけに独自の進化を遂げたのかもしれませんね。

IMG_4567.JPG


疲れた時に、偶然街で見かけると、かなり元気になったりします。住宅の玄関先を隠し撮りします。結果、ピクチャフォルダーに「押しボタン」専用フォルダーが二つあります。

押せる場合は可能な限りお断りしてから押します(バスの乗降ボタン、すでに人が押した後の連打など)

どうしても誘惑に勝てない場合は、場合によっては勝手に押します。(廃屋同然の家屋、入居者募集の空き家、など)


はああ、書いてて胸が苦しくなってきた・・。


ボタンの押し心地にもこだわりがあります。押し心地が柔らかいのが断然好みです。

どのくらいの柔らかさか、といいますと・・・

そっと指先でボタンのプッシュ部分に軽く触れるとあまりの軽さに唖然とする。僅かに動かしてバネの重みを感じる。

静かに対峙しながら反動を味わっているのもつかの間、意外と浅いポイントでうっかり通電してしまう・・・。

この間0,4秒くらいか。

その位の軽い重みのスイッチだと、押した瞬間、恍惚感とともに背筋に電流が走ります。


主な作業は大きな音を鳴らすこのスイッチ達。誤作動防止のためか、プッシュ部分が重めの設定にされているスイッチがほとんど。

その中に僅かに残る、甘々設定の軽いボタンという小さな矛盾になぜかグッと来てしまいます。


アンティーク、レトロなボタン限定だということは言うまでもありません。




見どころとしては、
1、全体の色、艶、経年劣化による寂びた味わい
2、ケース部分の彫刻。肩から接着面に至る景色
3、プッシュ部分のくぼみの有無、押され続けた摩耗による艶
4、ケース部分の止めネジの様子
5、コード配線の処理方法(埋め込みまたはケーブルを這わせた景色)
6、設置されている壁部分とのバランス
7、どういう状況でボタンが設置されたのか、といった必要性の考察および歴史的背景。


それではお楽しみください。


先程の画像。指が写っていないバージョン。

これは大阪市阿倍野区を走る路面電車の乗降ボタン。
エナメル質の半艶ペンキの落ち着いた色合いと焦げ茶の色合いが絶妙です。

とてもまとまったデザインで、台座の彫刻がボタン部分にかけての期待を高めます。
少し中心をずらした銀のネジが、キリリと洒脱な印象を醸し出しています。
上の説明プレートのフォントも素晴らしい。

IMG_4568.JPG

これは某居酒屋の呼び出しボタン。スイッチ自体は既出のものと同じ、ベークライトのボディ、ボタンに凹みはなし。比較的綺麗です。配線のケーブルが景色となって全体に動きをつけています。
壁部分の汚れが過去に押した人数を想像させます。プッシュ部は重そう。そうそう呼ばれても困る、という店主の意思が表れていそうな重量感を想像させます。

菅野美穂のチラシがあることにより、酒場のボタンであること、小雪妊娠後の比較的新しい撮影時期だということをさりげなく伝えています。

IMG_4592.JPG





こちらは京都府庁の一室にある火災警報ボタン。飴色に燻された美しい寂び。
火災報知器、という性能上、あまり押された形跡はなさそう。ボタン部分もくすんでいます。

小ぶりの本体に、木製の台座が付いています。少し左下よりなのはご愛嬌。
左のクロスが織物なのか、紙なのか気になるところです。金唐皮紙という可能性は低いでしょう。

IMG_4297.GIF

こちらもバスの旧式スイッチ。こちらも汚れていい味が出ています。汚れのついた台座部分から、乗客の手に磨かれて尚も純白に輝くボタン部分は、泥の中に咲く一輪の蓮の花を思い起こさせます。
ボタンが飛び出しているのが淫靡で、思わず押したくなります(考えすぎ)
想像するに、押され続けて甘くなったバネにより、押し心地もよさそう。

IMG_4566.JPG


メキシコだかの(行ったことない)集合住宅の呼び鈴。後付の為かかなり混線していますが、逆に型にはまらぬよい主張となっている。
一番左の機械は台座部分が取れているのだろうか、金属部分がむき出しになっている。

ただ汚いだけ、といってしまえばそれまでですが、総じて変化に富んだ非常に美しい情景です。狙っては作り出せない用の美、です。




IMG_4562.JPG


同じ建物の玄関部分を違う角度から。

「百花繚乱」という言葉に相応しい、更なるブザー乱れ打ち。
この5つを思う存分押しまくりたい。(メキシコのおばさんの罵倒も含めて)
個人的には、上から三番目と四番目の白いブザー、何と押し心地の柔らかそうなことか。

夢が叶うなら、ここは手ではなく、そっと唇で押して反動を確かめたい。酔っていたら舌ですら押しかねない。

通電した瞬間、遥か屋内で「ブー」だか「チリリリ」だか鳴る、その情景もいとおしい。
まるでオペラのバンダで歌われる甘いテノールか、草原の彼方に轟く雷鳴のようだ。


IMG_4563.JPG



玄関ベル、素晴らしいです。その目的のシンプルさと多様なデザインには、花弁や、性器すら連想してしまいます。(考えすぎ)



・・・現代のベルはどうなっているのか、とふと思いました。現代のデザインが好きではないのでガッカリしたくない余り、今まで気にして見たことがないのですが、、昨日東急ハンズに視察に行ってきました。

んー・・・。



ボタン・・・。




IMG_4659.JPG



これでいいのか!?


こんなんじゃ、押したくないよ!!性器でも花びらでもない。ただの醜悪な器械です。

ほかの商品も総じてこのテイストでした。


単に美意識の問題ですから、より若い世代にゆだねたいと思いますけど。


***

どうしてこの形のボタンに惹かれるのか、子供のころの記憶に頭を巻き戻してみたんです。(実は寝る前に自分で退行催眠が出来ます。また別の機会に)


どこかでボタンに執着をする出来事があり、今に至っているわけですから。




・・・・・。



思い出した!!!


七条商店街の力餅食堂の前にあった10円入れると動く新幹線の乗り物!!

ダダこねて乗せてもらっていた記憶が蘇りました。

この写真は拾い物ですが、同じようにハンドルの横にブザーが付いておりました。柔らかい押し心地の、汚れたブザー。

新幹線にブザー、クラクションの類が付いているのか定かではないのですが、人前でブーブー鳴らしても怒られない、唯一の条件だったのでしょうか。

IMG_4586.JPG

あー、懐かしすぎます。もう一回乗りたい。子供向けにより一層、柔らかそう。


この手で押してみたい。

ゆっくり繰り返し押したり、高速で連打したり、誰にも邪魔されず、二人きりで対話したい。


IMG_4588.JPG


こんなのもありました。ヒー(汗)


IMG_4651.JPG


スイッチがちょっと小さなシルクハットにも見えなくない。そう思うとだんだん、彼が白い紳士にも見えてくる。

しかしQちゃんにブザーが付いているという状況は、どう考えても倒錯的である。どうして「ブー」となる必要があるのだろうか。まったく理解できない。

いいなぁ、いいなぁ。




今これを新しく作ったとしたら。

ボタンを押したら電子音のオルゴールとともに声優の声で「ボク、Qちゃんだよぉ」とか「空も飛べるよぉ」など、5パターンくらいローテーションで鳴りそう。

そんなものは不必要。「ブー」でいいのだ。

昔のおもちゃは不条理ながらも、それをねじ伏せるだけの夢がありましたね。






さ、今日も出勤前に押しボタンを探そう。







コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

  • 並木、ドアその後。
    yukie
  • 風立ちぬ、を観てきました
    店主
  • 風立ちぬ、を観てきました
    takepon
  • 秋からの制服を考える
    店主
  • 秋からの制服を考える
    yukie
  • 昭和レトロ探訪〜新宿三丁目「千鳥街」
    三橋 順子
  • うーん、調子がよくないのです。
    シンスケ
  • うーん、調子がよくないのです。
    ゆう
  • うーん、調子がよくないのです。
    YASUO
  • マンハッタン旅行記(その1 街並み編)
    Sige

recent trackback

recommend

南の島に雪が降る (知恵の森文庫)
南の島に雪が降る (知恵の森文庫) (JUGEMレビュー »)
加東 大介
太平洋戦争末期、赤道直下の戦地ニューギニアで慰問団を結成し、7000人の兵士を楽しませた元歌舞伎役者の実話。ジャングルの中に歌舞伎座を建て、馬の尻尾や棕櫚の繊維で結いあげた鬘、パラシュートの打ち掛けや緞帳、ガーゼの糸を間引いた紗幕、そして紙吹雪を用いての雪景色に、遠い故郷を思い出し、兵隊たちは声を上げて泣く。究極の状況下での知恵と優しさの詰まった人々の心の触れ合いを描いた温かい作品。

recommend

伽羅の香 (中公文庫)
伽羅の香 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
宮尾 登美子
何不自由なく育った主人公は、何気なく始めた香道の奥深さに知らぬ間に溺れてしまう。免許皆伝の暁には、と始めた会合。気がつけば彼女の自宅は時のサロンに変貌し、有力者が訪ねて来るまでになる。しかし少数の仲間はそれをよく思わず、時を同じくして太平洋戦争の足音が忍び寄る、・・・・。
蘭奢待を始めとする平安から連なる奥深くも豪華な数多くのエピソードが、読み人を香りの世界へと誘う。
安いもので構いません、お好みの香木を焚き締めながらの拝読をお勧め致します。グッと気分が出ます。

recommend

グロテスク〈上〉 (文春文庫)
グロテスク〈上〉 (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
桐野 夏生
悪気もなく、ただ人の不幸を喜びに生きる「私」と、類い稀な美貌を持ち、出会う人々を皆驚嘆させてしまう実の「妹」、人に勝利する事でしか自分の存在意義を見いだせない、容姿に恵まれない和恵。その三人を中心に描かれるQ女子高(私立慶應女子高校がモデルになっている)の超閉鎖的階級社会を舞台に、途中入学組に対しての、富裕層からなる内部進学者からの壮絶ないじめを軸とした数々のエピソードは圧巻。物語全体は東電OL事件を主軸にして描かれており、後半は生生しい売春婦の日常が詳細に描かれている。店主がここ最近の著書で、久々に気骨を感じた作品。

recommend

一の糸 (新潮文庫)
一の糸 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
何不自由ない造り酒屋の娘茜は幼き日に目を患い、その時連れられて聞いた文楽、露澤清太郎が奏でる三味線の音に恋をしてしまう。大正から太平洋戦争後にかけた女の一大抒情詩。乗馬を好む娘、宝石や宿屋を惜しげもなく買い与えるおおらかな母、その後の茜の命を賭けた壮絶な苛めとの戦い、本物の芸に賭ける壮絶なエンディングと、読みどころが随所に散りばめられた文句なしの女流文芸娯楽作品。

recommend

悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
公子という一人の貧しい女が中華屋の仲居からスタートして何百、何千という嘘を重ねて戦後の混乱期にのし上がる様を描いた作品。嘘を重ねると言っても、無論、それだけでは決して成功はしない。夜学に通って簿記の試験をパスし、自らの美貌を磨いて出会う男を翻弄し、汗まみれになり生き抜くさまは寧ろ潔い。とある事件後の週刊誌記者による聞き取り調査と云う一風変わった文体で綴られる全編は、時を忘れ、あっという間に読めてしまう。中でも、登場スr数々の大粒の宝石の描写は秀逸。「取材魔」の異名を取る有吉文学の中でも比較的軽めな現代もの。特に初心者にお勧めの一品。

recommend

女系家族〈上〉 (新潮文庫)
女系家族〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
山崎 豊子
船場に続く大商家の物語。入り婿の父が突然亡くなり、残された三姉妹が遺産相続を期に豹変を始める。狡猾な大番頭、突然現れる妾の存在に、三姉妹は関係を結んだ男の入れ知恵や様々な駆け引きを繰り返し、遺産を減らさぬよう奔走する。団結した三姉妹と叔母が妊娠したと思しき妾を抑えつけ、懇意の医師が器具を用いて検査を始める妾宅での描写は、昭和女流文芸史に残る陰惨な情景と云えるだろう。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

昭和初期の船場に三代続く女系の老舗足袋屋に生まれた男の半生を描く。女親に反発するかのように愛人を4人も囲いながらも商売に精を出す主人公。迎え入れた新妻の妊娠を探るために肥溜めを棒で掻き回す姑と大姑の陰惨な嫌がらせ、襲名披露の配り物がたった足袋一足だと聞いてケチだと馬鹿にする参加者を尻目に、実は踵の留め金具が純金製で帰宅した一同を仰天させるエピソードなど、船場の粋と意地が詰まった珠玉の作品。

recommend

針女 (新潮文庫)
針女 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
出征した帝大出の弘一が残した青春の遺書を胸に、パンパンや闇成金の持ち込む針仕事に打ち込む孤児の清子。彼女は過去に踏んだ針が体を周り運悪く跛(びっこ)になるというハンディキャップを持つ。復員した夫は戦争のせいで性格が豹変しており・・。パンパンや気違いといった現代では禁止用語の登場人物が行き交い、戦後の混乱期をそのまま原稿用紙の上に広げたような生々しい作品となっている。

recommend

連舞 (集英社文庫)
連舞 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

recommend

明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

recommend

宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

recommend

朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

recommend

社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

recommend

梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

recommend

写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

recommend

極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

recommend

芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

links

profile

書いた記事数:932 最後に更新した日:2018/07/17

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM