故郷は遠きにありて、、
博多にて、2日目の夜に、とてつもないホームシックに襲われました。41歳にもなって、まだまだホームシックが起こります(笑)
中洲の辺りをブラブラ歩きながら遠い新宿の我がお店の事を思い出しました。
あれでいいのか、あそこはどういう風にしたらいいのか、なんて考えながら、見知らぬ街を歩く。遠くにあるけど今すぐ行けない。だからこそ、よりクリアーに見える。
翌日帰ってお店に戻ると、見飽きた筈のお店が45度くらい違う景色に見えました。思ったより狭くて使いやすく馴染んだお店に見えたのです。
これぞ旅の醍醐味!遠くから帰ってくるとお家や職場が少し色が違って見える事ってないですか?
僕は敏感にあります。帰り道を少し変えただけで、いつも見慣れた場所が違って見えたりします。
その夜、営業をしていて何気なくピントが合いました。昔の店の慣れたあの感じです。
全ての空気が手の内にあるような、一言で言うと近い感覚。そこには一切ストレスがなく、落ち着いた優しい気分を味わいました。
改装を初めて4ヶ月、自分の違和感を取り去るためだけに進めた工事は、とても辛いものでもありました。
前のお店をご存じない方には申し訳ないんですけど、例えると生まれ育った木造の古い家を去り、ピカピカの新居に移り住んだは良いけど今までの染み付いた思い出や匂いや傷が全くなくて、なぜか落ち着かなく夜眠れなかったりするあの感じ、です(わかるかな?)
たかが建物、と思われるかも知れませんが、僕の仕事に取っては最大の障害となりました。
でも、その心配もそろそろ終わりに近づいています。
東京に戻った夜のこと。お客様は10名くらい、バラバラのご来店でした。
皆さんホームパーティの後半のノリでのーんびりダラダラと小声で盛り上がっていました。好きに席を移って、ピアノの鍵盤の所だったり、ソファだったり、好き勝手にくつろく姿。
そう、これこれ!このバラバラで一緒な感じ。
工事はまだ続きます。もっとお店を暗くして、カウンターの上に光源を取り付けて手元のみ明るくしようかと思っています。
夜中はもっと暗くても良いかと思います。最低限の明るさをもって、落ち着く空間にします。
こちらはかなり時間がかかるかもですが、ご期待ください!
ベランダの植物も、バンバン芽を出して来ました。今年は2年目、パワーが違います。きっと爆発的にワサワサになると思われます。
お店のネタばかりで申し訳ないのですが、自分のお店が好きすぎます。子供であり作品であり、仕事というより趣味です。
よそのお店のかたは、自分のブログでこんなに空間のことをしつこく書いたりしないと思います。きっと、新メニューとかイベントの事が多いでしょうね。
でも僕は僕で、自分のオタク根性丸出しでまだまだ参りたいと思います。
ドアを開けて、どこかに座った瞬間に「うわ〜っ」と思わず声が出るような懐かしくて居心地のいい、暖かな空間を作りたい。もちろんそれは自分目線なんですけど。
お年寄りが作る、5円玉を繋いだ五重の塔みたいな感じでしょうか、、。他人が見ても出来栄えとかよく分かりませんが、本人が元気そうならそれで、、みたいな(笑)
また続きはこちらで、、。
- 2017.03.03 Friday
- 雑記
- 13:43
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- by シンスケ