いつものスパイラルがやってきた!



バリから帰ってきましてからというもの、不思議な事が続いております。いい事ばっかり起こるんです。

それらは再放送の韓流ドラマみたいに、良過ぎるタイミングで矢継ぎ早に吉報が入ります。それが大小取り混ぜて何週間も続くんです。

気味悪いんですけど、中学生くらいから自覚がありまして、毎回、その多幸感を鮮明に感じ取っています。だいたい三年に一回。

特徴としては毎回、決まって精神・肉体共に強靭に変化します。軽い躁状態が入って、感受性が増し、集中力が高まります。意識は常に開かれ、外に向かって何かを求めるようになり、同時にそれに伴う羞恥心も感じにくくなるようです。
睡眠時間が若干減りまして、体重も減少傾向になります。そしてなぜかモテます。笑

毎回、同じです。


この波が来る時には、まずいいニュースが一発飛び込みます。ニュースが一つで終わらずに何本か続くと同時に、独特の浮遊感を伴うと、はい!連チャン開始。



今回のニュースは、まず、私の両親のライフスタイルに転機が訪れそうです。しかし、本人が読んでいるらしいので(爆)詳しくは書けませんが、僕にしたら嬉しさこの上ないニュースです。

知らせを聞いた後、一人になった時に思わず泣いてしまった位嬉しかった。

ああ、よかったね。(僕は二人の間の子供で居られて幸せですよ、お二人さん!)



翌日は思いがけない方からのコンタクト。

昔、僕が仕事上で不義理をしてしまい、長年の関係を壊してしまった事がありました。どう考えてもしてはいけない失礼を、大一番のタイミングでやってしまったんです。勿論謝りましたが、その場では関係は修復できそうにもありませんでした。

その去る方の会社の方から御連絡を頂きました。二年半、この日をどんなに思い描いたか。嬉しくて飛び上がりました。近々お会いできる様子です。

身が引き締まる思いです。

その後は金銭的な事(詳しくは書けませんが)だったり、とにかくラッキーが続く。もう露骨です。


予定では、この後ひとしきり良い事が続いた後にきっちり谷底が待っている。何をやっても空回りするあの感覚。それもセットになっているようです。あー、怖い。

***

いつも思うんですが、これって運命の周期みたいなものが既に決まっているのか、それとも自分がハッピーになる事によって無意識のうちに吉報を引き寄せているのか、どちらなんだろう?という事です。

きっと、占い全般に当てはまる事なのですが。

僕には答えは解りません。しかし一つ感じるのは人間も生き物だから、きっと稲とかリンゴみたいに実を結んで収穫できる時期が来ただけなのかな、と思うのです。

肉体的、物理的な結実とは異なる、人格や精神の充実。そういうのの収穫期だったらいいな。



そんな多幸感に包まれながらまた一つ、歳を重ねます。歳を重ねる事に苦痛を感じなくなったここ何年か。きっと恰好よくってチャーミングな年上の先輩方と多く出会ったからだろうか。

明日から素敵な35歳になれるよう、頑張りまっす!笑

バリ旅行記1

 今朝の7時台の飛行機で帰って参りました。勝手させていただきましてどうもすいませんでした。
これでもか、というくらいリフレッシュできました。

お店は金曜日から復帰します。明日はタケくんの日となります。変わらずどうぞ御贔屓に。


***

人の旅行記とかって、書いている人ほど周りは共感できなかったりする事が多いので(笑)僕も手短に。同じ類で人の子供の運動会のビデオとか、結婚式のビデオも拝見した時に同じ気がしますね。


という事で面白かった事だけ、時系列もぐちゃぐちゃで書きます。すいません。


まずはバリ。どうして好きだって言うとですね、気候や海の事も勿論重要なんですけど、街の匂いが日本の、それも昭和の30年代なんですよね。

田園風景と牛、道路事情が悪い中で屋台が賑わっていて、子供が走っている。各家の造りは長屋のような家が多くて、辻ゝには祠があり、お供え物とお線香。いちいちのんびりしていてのどかなんです。

総じて、僕の琴線に触れるような気がしてなりません。



そして泊ったホテル。サヌールにありますタンジュンサリというところ。

バリリゾート創世記からのホテルだってんで古くて凄く落ち着いていて、15メートルくらいの巨木がバンバン生えています。でも、清潔なんです。僕はボロくて清潔感のある所が大好きです。

ジョンレノン夫妻とかロバートデニーロが定宿にしていたそうな。でも一泊200$くらいで、連泊すると更に安くなります。
アマンとかインターコンチネンタル、フォーシーズンズのバンガロウが600$位らしいので、かなり穴場ともいえます。

全ての部屋は木立と煉瓦の塀に囲まれた一軒家に東屋付き。ベッドはレースの天蓋付き。

dfghjk.jpg


細い敷地に沿って歩くとプールと海が・・。おもちゃみたいな南国の鳥の鳴き声が交互に数十種。


きっと極楽ってこんなでしょうか。


sdfghjkl.jpg


蓮の池とか金魚の沼とか、色とりどりの花が咲き乱れて、もう自然がいっぱい。

kjhgf.jpg


プールの中で頂く白ワイン。木漏れ日からのぞく海と波、砂浜と空に雲。

上を覆う背の高い巨木に丸いリンゴのような実が成っているんですが、それをリスが齧っていると決まってプールに落ちてくる。「ポトン」という音と鳥の鳴き声、海鳴りの音。遠くから聞こえる子供の笑い声。

静けさ以上の静けさと言うんでしょうか。泣けてきます。



マリンスポーツ、あんまり好きではないんだけれど今回はなんとなく。伴侶にほぼ騙された形で背中にパラシュートを付けられ、ボートで引っ張るのと同時にパラシュートを空へ放つ。

ってか、前の人のやっている所を全く見てなかったんで、どこまで上がるのか、どんなスピードなのかも知らない。

kjbgf.jpg



fjfghfgj.jpg


合図の3秒後には上空70メートル。「%$#*+&%$#♪!!!!」
傘の下にくっついたゴミみたいのが僕です。。。

もうパニックです。ロープがギシギシ撓る中、突風が吹く。死ぬかと思った。
ジェットコースターとか、大嫌いなんです。これはそれより最悪でした。

下りてきたら魔女みたいな白人のおばあさん三人組に「あなた、泣き叫んでたでしょ。下から聞こえたわ、ウフフ」ってからかわれました。


もう二度としません。



その次の日がラフティング。ゴムボートに五人で乗って超高速で川を下ります。
南アフリカから来た弁護士夫妻が探検隊仲間。この夫婦がトボケてておもろい。牛みたいな亭主と九官鳥みたいな嫁で、物凄い訛った英語。どうしてこんな地球の反対側の言葉の通じない夫婦と組まされ、急な川を三時間も下る必要があるのか。観光地ってこういう不条理さがなんとなくいい。

滝の下を潜ったり、岩にぶつかったり、仰向けになって橋をやり過ごしたり。

最後は6メートルの滝を落ちる。しかし滝で首をひねってしまいました。こんなんばっか。笑

これは最高でした。またやりたい!

写真は準備の様子。

adfetyjrumt.jpg







食べ物はお安くて新鮮?とは言えないものから捥ぎたての果物まで、さまざま。
写真は1,7キロの伊勢海老。値段は一万円弱。炭火焼で豪快に。

(高いのか安いのかわかんない・・。)


bvdddd.jpg


fsddd.jpg


バクソという嫌な名前のソバ。一杯70円位。蠅だらけのショーケースに入った生ゆでのチキンボール、手を洗っていないだろう婆さんがニコニコ作ってくれる。

激辛の自家製サンバルソース(海老味噌にニンニクと唐辛子)をたっぷりかけて。



,fghdghghf.jpg

麺自体はビーフンのような米粉由来のものらしい。何のダシだろう、味の素以外にもしっかり効いている。

cvndvfndgn.jpg


これが、今回一番旨かったなぁ。



それに加えて日本人経営者の鉄板焼き、ホテルのイタリアン、シーフード、インドネシア料理、もう食ってばっかり。で、サプリメントとプロテイン飲んで、腕立て伏せと腹筋ばっかり。って全然効果出てないんですけど。。。

こんな地の果てに来てなにやってんだろ。でも、お陰で1,6キロしか太りませんでした。よしよし。

vbcvd.jpg

とにかく、日焼けしました。とどめに飛行機の座席で擦り切れました。まるでカチカチ山の狸です(笑)


背中が痛いので今日はこの辺で・・。



次回は伝統芸能+音曲編でございます。ホテルのJAZZライブに飛び入りとか、相変わらず無謀な事してきました。



おしまい






1

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< September 2010 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

recommend

南の島に雪が降る (知恵の森文庫)
南の島に雪が降る (知恵の森文庫) (JUGEMレビュー »)
加東 大介
太平洋戦争末期、赤道直下の戦地ニューギニアで慰問団を結成し、7000人の兵士を楽しませた元歌舞伎役者の実話。ジャングルの中に歌舞伎座を建て、馬の尻尾や棕櫚の繊維で結いあげた鬘、パラシュートの打ち掛けや緞帳、ガーゼの糸を間引いた紗幕、そして紙吹雪を用いての雪景色に、遠い故郷を思い出し、兵隊たちは声を上げて泣く。究極の状況下での知恵と優しさの詰まった人々の心の触れ合いを描いた温かい作品。

recommend

伽羅の香 (中公文庫)
伽羅の香 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
宮尾 登美子
何不自由なく育った主人公は、何気なく始めた香道の奥深さに知らぬ間に溺れてしまう。免許皆伝の暁には、と始めた会合。気がつけば彼女の自宅は時のサロンに変貌し、有力者が訪ねて来るまでになる。しかし少数の仲間はそれをよく思わず、時を同じくして太平洋戦争の足音が忍び寄る、・・・・。
蘭奢待を始めとする平安から連なる奥深くも豪華な数多くのエピソードが、読み人を香りの世界へと誘う。
安いもので構いません、お好みの香木を焚き締めながらの拝読をお勧め致します。グッと気分が出ます。

recommend

グロテスク〈上〉 (文春文庫)
グロテスク〈上〉 (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
桐野 夏生
悪気もなく、ただ人の不幸を喜びに生きる「私」と、類い稀な美貌を持ち、出会う人々を皆驚嘆させてしまう実の「妹」、人に勝利する事でしか自分の存在意義を見いだせない、容姿に恵まれない和恵。その三人を中心に描かれるQ女子高(私立慶應女子高校がモデルになっている)の超閉鎖的階級社会を舞台に、途中入学組に対しての、富裕層からなる内部進学者からの壮絶ないじめを軸とした数々のエピソードは圧巻。物語全体は東電OL事件を主軸にして描かれており、後半は生生しい売春婦の日常が詳細に描かれている。店主がここ最近の著書で、久々に気骨を感じた作品。

recommend

一の糸 (新潮文庫)
一の糸 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
何不自由ない造り酒屋の娘茜は幼き日に目を患い、その時連れられて聞いた文楽、露澤清太郎が奏でる三味線の音に恋をしてしまう。大正から太平洋戦争後にかけた女の一大抒情詩。乗馬を好む娘、宝石や宿屋を惜しげもなく買い与えるおおらかな母、その後の茜の命を賭けた壮絶な苛めとの戦い、本物の芸に賭ける壮絶なエンディングと、読みどころが随所に散りばめられた文句なしの女流文芸娯楽作品。

recommend

悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
公子という一人の貧しい女が中華屋の仲居からスタートして何百、何千という嘘を重ねて戦後の混乱期にのし上がる様を描いた作品。嘘を重ねると言っても、無論、それだけでは決して成功はしない。夜学に通って簿記の試験をパスし、自らの美貌を磨いて出会う男を翻弄し、汗まみれになり生き抜くさまは寧ろ潔い。とある事件後の週刊誌記者による聞き取り調査と云う一風変わった文体で綴られる全編は、時を忘れ、あっという間に読めてしまう。中でも、登場スr数々の大粒の宝石の描写は秀逸。「取材魔」の異名を取る有吉文学の中でも比較的軽めな現代もの。特に初心者にお勧めの一品。

recommend

女系家族〈上〉 (新潮文庫)
女系家族〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
山崎 豊子
船場に続く大商家の物語。入り婿の父が突然亡くなり、残された三姉妹が遺産相続を期に豹変を始める。狡猾な大番頭、突然現れる妾の存在に、三姉妹は関係を結んだ男の入れ知恵や様々な駆け引きを繰り返し、遺産を減らさぬよう奔走する。団結した三姉妹と叔母が妊娠したと思しき妾を抑えつけ、懇意の医師が器具を用いて検査を始める妾宅での描写は、昭和女流文芸史に残る陰惨な情景と云えるだろう。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

昭和初期の船場に三代続く女系の老舗足袋屋に生まれた男の半生を描く。女親に反発するかのように愛人を4人も囲いながらも商売に精を出す主人公。迎え入れた新妻の妊娠を探るために肥溜めを棒で掻き回す姑と大姑の陰惨な嫌がらせ、襲名披露の配り物がたった足袋一足だと聞いてケチだと馬鹿にする参加者を尻目に、実は踵の留め金具が純金製で帰宅した一同を仰天させるエピソードなど、船場の粋と意地が詰まった珠玉の作品。

recommend

針女 (新潮文庫)
針女 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
出征した帝大出の弘一が残した青春の遺書を胸に、パンパンや闇成金の持ち込む針仕事に打ち込む孤児の清子。彼女は過去に踏んだ針が体を周り運悪く跛(びっこ)になるというハンディキャップを持つ。復員した夫は戦争のせいで性格が豹変しており・・。パンパンや気違いといった現代では禁止用語の登場人物が行き交い、戦後の混乱期をそのまま原稿用紙の上に広げたような生々しい作品となっている。

recommend

連舞 (集英社文庫)
連舞 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

recommend

明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

recommend

宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

recommend

朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

recommend

社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

recommend

梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

recommend

写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

recommend

極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

recommend

芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

links

profile

書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM