まずは、被災なさった東北を中心とする皆様に御冥福をお祈り申し上げます。
ご不明の方も早く見つかるよう、祈るばかりです。
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さて、そんなのに比べたら僕の店なんて。と言いたいのですが大変な事に。
入ってまずドアが開かない 笑
中はあらゆるものが散乱しています。空き巣が三回入ったみたい。
本棚の本は全部床にひっくり返し。
奥のガラス冷蔵庫が倒れて開いています。そこにハープが倒れ込む。その上から金魚入り水槽がドッカーン!!
金魚ちゃん、ガラスの破片の中で乾燥していました。可哀そうすぎるよ・・。
シャンパンとかソーダ、もう粉々で中身がジャブジャブ出て、凄い事になっています。
ピアノは200キロもあるくせに1メートルくらい動いていました。つまり、壁側に引き出されていたんですね。
上からはありとあらゆるものが落ちてきている。バカラも、チェコの手彫りもやられた、シャンパングラスも半分ダメ。クリスタルの彫の入ったボンボン入れは割れてクラッシュアイスみたいになってる。
昨日活けた薔薇も折れ、銀のベースも歪んでる。
それらは圧縮され、どうやってもゴミにしか見えない。
流し台の方も酷い。上から降ってきたシャンパングラスが床とストックを直撃。足の踏み場もない。
やれやれ・・。ちょっと一服。
思えば、よくもこんなにガラクタばっかり。こんなに集めたものかと自分で思う。自信なかっただろうか。
もし明日にこのビルが倒壊しても、今の自分なら木の下にピアノ置いて赤ワインのボトル、板っきれに「キヌギヌ」って書いてぶら下げても変わらずやっていけると思うの。心からそう思う。
もともと無いモノだったんなら、もっと気楽に楽しもう!と俄然やる気が湧いてきました。
そこから四時間お掃除。あー、すっきりしたー。
もうどこもピカピカに。なんだ、やれば出来るじゃんと言わんばかりの掃除機パック6個にゴミ袋4杯。
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コメットさん、オープン準備の前のサラリーマン時代からの付き合いだったけどありがとうな。金魚の君に助けられることなんてしょっちゅうだったよ。
君の亡骸は素敵な小箱に入れてビル目の前の木の下にこっそり埋めてあげます。
いつも、この店が見えるように。見守っていて下さいね。
ありがとう。さようなら。