ミント栽培記3

 こんにちは。GW初日は絶好のお天気でございます。

僕も自転車で出かけたいけれど、うっかり張り切ると夜眠くなってしまうので敢えてお昼練します。
それで。

その後、うちのミントも元気です。

差し芽→植え付け→先端の芽を欠く(収穫)→差し芽の繰り返し。いわばクローンでどんどん増やしました。あんまり繰り返すと先細りするのでほどほどに。

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これで、一応安定期に入りました。あとはさらに芽を増やしてひたすら収穫量アップを目指します。
とにかく、脇芽を増やすことがポイントのようです。

一株の先端を欠いていると、だいたい芽が5つ近く出てきます。収穫量は五倍とまでは行かなくとも、株自体も骨太でどっしりと茎も太く、かなり丈夫で枯れにくくなるようです。

手前のヒョロヒョロのは植え付け二日目。根が張った頃合いを見てバッサリ切って横に伸ばします。
それまでの我慢。(早く切りたい)

あと2鉢ほど増やして合計6鉢、差し芽は終わる予定です。

自家製ではないんですけれど、お店でもモヒート始めました。自家製リーフ投入はは5月中ごろから。


***

お店の窓の芽もかなり出そろいました。
しなやかで、色が淡くてほんとうに気持ちいいです。窓を開けているのですが、新芽の香りが店の中まで入ってきます。

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毎年の事なんですけどね、ビル外壁の看板の照明が樹に当たって、毎年ライトアップ。電気代払ったことないのに有り難いです。

自分で言うのは「手前味噌」なんですけど、窓を全開にしてモヒート飲みながら、居合わせたお客さんにより、なんとなく始まる生演奏。

幸福そのものです(笑)

しかも、GW中は車の往来が少ないので静かで、より一層心地よいです。


***


緑繋がりで、オリジナルの紙ナプキン出来ました!


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レトロな喫茶店の雰囲気が出ていれば幸いです。ちょっと水に弱いのが難点。10000枚を使い切ったら業者替えよっと。これじゃ涙も拭けんわ。

なんだかんだの連休ですが、お休みの方もそうでない方も、良い一日を!


では、昼僕は寝するとします。


今日はこのあたりで・・・。




昭和レトロ探訪 宮内庁楽部〜M越食堂〜蓬莱湯

 
先日、お友達の御招待で楽部の演奏会に行ってまいりました。
この日ももれなく八時からお店なのですが、どっぷり「昭和」に浸るべく、いつものお気に入りコースを自転車で流してきました。

宮内庁ネタが多いのですけれど、決して大日本帝国がとか、皇軍がどうのとか思っていません。古くて美しいものを訪ねると、結局ここに行きついてしまいます。

まずは宮内庁。
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この時期、本当に気持ちいです。北詰橋門から天守閣址を抜けて。

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はい、楽部。中々レトロな建物です。

荷物検査の後、身分証明を提示して住所をカードに記入します。なんて厳重なのかしら。

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ぎええ・・・。吹き抜けになっている。

最初は管弦の演奏。本当に雅やかで不思議な和音。不協和音も盛りだくさんなのだけれど、そうでないといけないんじゃないかな、と思わせるような美しいハーモニー。


場内は超満員。

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西洋音楽では割り切れない、微分音が沢山出てくるせいでしょうか。

例えば、一つの羊羹を12個に均等に切り分けた音階が西洋音楽の平均律、すなわちピアノの鍵盤なんですけど、日本古来の音律は12でもないし、大きさにもやや偏りがあります。

日本式で切り分けた羊羹を積み上げると、どうしてもはみ出たり足りない部分が出てしまう。だけどそれが絶妙な景色、味わいに。

「不安定だけど懐かしい」を感じるのかもしれません。もちろん、それを盤石のテクニックで支える日本最高の雅楽バンドの皆様。

舞楽が始まる時、アドリブで勇ましいのを演奏するのですが、その音楽の勇壮な事!

もっとふんわりしたような印象しかなかっただけに、ビビりました。篳篥(リードのついたチャルメラ状の楽器)の三和音・トニックコードが途中で象徴的に鳴るのですが、純正調の聴きなれたハーモニーの為か、逆に耳に突き刺さります。まるでトランペットか、トルコの軍楽隊みたい。


思わず阿修羅の如くを思い出してしまいました。楽部に八千草薫も合いそう。

http://www.youtube.com/watch?v=_H-OyBoG2i0

3分20秒辺りからですが、ゆっくりお楽しみください。




***


話が逸れました。


舞楽も優雅で本当に素晴らしかった。春庭歌が特にお気に入りでした。

また行きたいです。超カッコよかった!!行きたい!(Sくん、ここ読んでないかな?)




***


その後はお決まりの日本橋エリア。「催し物終わり→デパートでお食事」  という発想はオバサン的なのかもしれないが、今のところ僕の単独行動バリエーションの内、最高ランクなので仕方がない。これは一生変わらないと思う。

日本橋 M越 特別食堂

(以前のT島屋の時、食べログからこのブログに誘導されたのでまたもイニシャルで。食べログファンか誰か知りませんが無断でリンク貼るの止めて下さい・・・。)

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以前書きました例の食堂以来、何度も行っているのですがいまいち書くタイミングが合わなくって。

日本橋で「特別食堂」と銘打つ、唯一二軒のうちのM越さん側。こちらもまだたっぷり昭和の残り香が残っております。


ファサードから。テーマカラーはグリーン。孔雀石のような紋のある石が柱にも装飾にも使われている。昭和の高級食堂的にはこちらに軍配!

(僕の美意識はいかに忠実に「昭和」か、って所だけですので)


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着席。こちらもご丁寧な接客。ホテルオークラだそうで、テキパキした中に優雅さが同居しており、それが美しい。
混雑して皆様イラついてきても、おばあちゃまの団体が無理難題を超スローテンポで要求しても、鉄壁の自制心で笑顔の奥に抑えてらっしゃる。

その術、僕にも教えてほしい。


毎回平均年齢70歳超えで、皆さん大人しいお客様ばかり。本当に落ち着きます。

僕は仕事柄、夜中のサイゼリアとか行くのですが、歌舞伎町近辺のせいか、クソガキが食べ物で遊んでたり、大声出しているようなケースが多いのです。

全員ここで強制労働、いや、バイト研修させた方がいいと思うのです。折角作って下さったお料理。食べるときは黙って美味しく頂きましょう。




そしてメニュー。
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こちらも和食、フレンチ、寿司(T島屋は寿司ではなく野田岩の鰻)の3チョイス。素敵。


麒麟の小瓶で一息。これがないと。


僕はよっぽどのことがない限り、和定食の中の上あたりを注文します。なぜなら一番好きだから。
アワビも要らないし霜降りステーキも要らない。けど、鮭の塩焼きとか稲荷寿司は普段の食べ物なのでちょっと違う。

刺身、天婦羅、煮物、茶碗蒸し、吸い物、香のもの。ベタでだけどそれで十分。他に何もいらない。

甘い歌い文句で「春の桜御膳 謹製桜蜜豆付き」とか、間違っても浮気はしない。

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うーん、正しい和定食に姿。ここの御味噌汁はちょっと他の店と出汁の効かせ方が違う。なんせ旨みが濃い。僕の舌に合うだけなのかもしれないと思っていたら、ブログで他の方も書いておられた。
ちなみに無料でお替り可だそう。



そして恒例の煎茶。必ず出てきまして、急須をクルクルと回して不思議な手つきで手早く注いで下さいます。

その手つきがとっても手早くて面白いw  まるで江戸の茶運び人形みたいです(失礼)

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ここで、他の和定食(中の上)を勝手に比較してみます。上記のより、多少価格帯が上がります。



まずは敵方、T島屋 「特別食堂」



上記のM越プラス1000円程度だったか。さすがに品数も多いし。手が込んでいる。
かなり洗練された印象の味と盛り付け。多少薄味。


国立劇場 「十八番」





甘い、しっかり酸っぱい、醤油辛い、江戸の味。温泉場で売っている瓶詰珍味なんかの味と同じ。

洗練とは真逆の、素晴らしい昭和臭がする。これはむしろきちんと応援して残していかなければいけない。なんでもかんでも洗練されて薄味になることは、僕は全く望まないのです。

「疲労の取れる味」と表現しておきます。




中野坂上 「某蕎麦屋」




食べかけの写真で失礼します。

僕の個人的なお気に入り。豚角煮、コールスロー何でもあり。素敵!でも、天婦羅に刺身、吸い物は押さえている。

安くてしっかり美味しい。ただ、ここの親父の愛想の悪さは半端ない。怒られているようで、いつも悲しくなる。でもまた忘れた頃に行ってしまう。

ただ、ご褒美感はあまりないですね。やはり日本橋という街のお出掛け緊張感(僕にとっては恐怖感)が味の決め手なんだろうか。



素晴らしき和定食御膳の世界!!



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食事の後はお風呂。ということで四谷の蓬莱湯。ここは本当に懐かしい、昭和の風呂屋。

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唐破風の屋根の下には漆喰でこて絵のようなものが見える。

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木の引き戸。汚いのがキレイ。欲しい。


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脱衣場を隠し撮り(すいません)ここも平均年齢70前後。

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格の高い格天井。昔の銭湯は豪華で、御近所の集まるサロンのようだったんですね。


インベーダーゲームのテーブルとビニールレザー張りのソファー。ここで日刊ゲンダイの下世話な記事を読むと、疲れが取れる。

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ここのお風呂は冬場の開店直後が最高なんです。風呂場の天井に開いた天窓から光が差して、湯船の水面がキラキラ照らされます。湯気も照らされ、幻想的この上ない。

運が良ければ貸切。

忘れられた廃墟の大聖堂のような、えも言われぬ風情があります。

これはなかなか味わえない湯上がりになります。ぜひ一度お試しください。(といって、うちのお客が毎日たむろしてたら僕が行けなくなる)


ともかく、さっぱりして出勤するのは良いものですね。お店への道のりが違ったものに見えますし、店までちょと違った景色に見えます。こういうのが本当のリフレッシュなんでしょうか。




今日はこんな所で失礼致します。




ミント栽培記その2

 すっかりブログ更新癖がついております。単純ですので、はい。

単純と言えばミントさん。どんどん増殖しております。単純なんて言ったら怒られますね、素直。

若い芽はいつでも素直です。

切って差し芽して植えて延びたら切って、を延々と繰り返して随分増えました。

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今の彼らたちは、芽が出たら切り取られ、上にも横にも行けず、暗中模索な事でしょう。

もうちょっと頑張れ!!

俺も昔そうだった。

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ご覧のように成長点を摘んでしまうと脇芽が出てきます。根っこに二か所と双葉の付け根に二か所の計四か所。

残念ながらこの大きな双葉はいつか枯れ落ちます。でも脇の四本が文字通り四方に伸びて、収穫量が四倍になります。

これを全部の株に要求してます。ほんとうに可哀そうなんだけれど。


あとひと月で2鉢増やして、モジャモジャにして、毎日収穫できるように持っていきます。



続きはまた今度。


ps

記事をカテゴリーで分けてみました。内容に加えてカテゴリー名もくだらないことになっています。


死ぬ前にしたい100の事(前篇)

 
東京會舘でオマールのグリルとロッシーニ風ステーキ(フィレ+フォアグラ)を食べる
フィレンツェのサンタマリアノヴェッラで好きなだけ買いもの
足の親指の巻きづめを直したい
ソフトクリームの機械の出る所に口をつけて直接食べる
あの人に逢って、「ごめんなさい」と伝える
飛行機のファーストクラス(一回だけ乗った事ある)を使って世界二周くらいする
ウィーンフィルでチャイコフスキーノのピアノ協奏曲の出だし2分くらい弾いてみたい
モンゴルの大平原で馬に乗って駆け抜けてみたい
資生堂パーラーのコンソメスープをためらわず一気に飲んでみたい
奈良公園で鹿をつないで橇(そり)を曳かせて若草山を下りたい(燃えてない日に)
子供の頃に無くしたオレンジのラジコンを取り戻して久保公園で思う存分遊ぶ
キヌギヌの階段に管弦楽団を並べて「美しく青きドナウ」を演奏したい
麻の白いスーツを着てオリエント急行に乗りたい
誰も見ていないレストランで、バターの残ったエスカルゴを手づかみでチュパチュパして食べたい
皇居の吹上御苑で美智子皇后とさしでお茶しながら苦労話を語り合いたい
国際線の飛行機に乗って、一度「眠いのでご飯要らないです、起こさないで」と言ってみたい
高級中華饅に入っている「くわい」だけを食べたい
お母さんをイタリアに連れていく
ロレックスのコレクターズ級のアンティークバブルバック18kモデル(未リダン、デイト付き)を買う
毛ガニの味噌だけ食べて残りを人にあげる×10杯 
超イケメンになって今まで僕を振った人の所に行って、その気にさせてゴミのように捨てる
軍服姿で30人ぐらいで騎兵隊さながら馬に乗り、銀座のホコ天を駆け抜ける
コンサートの一番神妙で静かな所で思い切り「モォォォォー!!」と叫んでみたい(マーラー9番とか)
北野天満宮で菅原道真の扮装をして、王朝風に梅の花見をしてみたい
本場韓国で垢すりの後、凍りそうな冷たい生ビールとユッケと焼肉と
帝国ホテルのスウィート10泊以上して、そこから店に通う。毎夜「お帰りなさいませ」と言われたい
ウィーンのデビュタントに行き、燕尾服で右回りのワルツを踊る
一か月くらい新緑の山寺に行って、なんにもしないでぼーっとする
上海の外灘でクルージング、中華を頂いて和平飯店のサッスーンハウスに宿泊
お店のお客さんの片思いを成就させる
パリでシャンパンと超大盛のタルタルステーキを好きなだけ食らう
京都、東華菜館のエレベータに飽きるまで乗る(もしくは一日エレベーターボーイ)
嫌いな人の部屋に忍び込んでテレビのリモコンにハチミツを塗って、ドライヤーで半乾きにしておく
内緒でフィギュアスケートを習って、いきなりリンクに友達と大勢で行き、トリプルアクセルを飛ぶ
パチンコ屋で巨大磁石を使って不正にフィーバーを出しまくりたい
紅白歌合戦の特別審査員になる
アルゼンチンに行って、古いバーでタンゴの生演奏を聴きながらお酒飲んで居眠り
高級ホテルの厨房の鍵付き冷蔵庫に、ご飯を持って忍び込んでキャビア丼を食べる
蔦の絡まるスクラッチタイルの張り巡らされた品の良い洋館に住む
小学生を相手に一日だけバスガイドをして、デタラメな事を思いついたまましゃべりまくる
都電荒川線を貸し切ってビッグバンドを載せて「A列車で行こう」を演奏(勿論荒川線のA)
混んでる伊勢丹地下のイクラ売り場に炊飯器を持って行って、公衆の面前で丼にしてモリモリ食う
ピラミッドの頂上に上って夕日を見ながら小さな自分の店の事を振り返りたい
若いお侍さまの恰好をして、同じく桃割れに結った町娘と伊勢丹写真館で撮影したい
金田中に行って、高いものだけ全部下さいといって大広間に寝転んで、三日かけて食べつくす
顔のシミ(遅発性両側性太田母斑様色素班)を取る
人間でお雛様を作って芝生の階段に並ばせ、雅楽をバックに桃の花見がしたい(黒澤監督張りに)
隅田川の花火大会の夜に屋方船を借りきってヘンデルの水上の音楽を演奏しながら一杯やる
ノートルダム寺院のパイプオルガンでドラクエのロトのテーマを壮大なアレンジで弾く
第一次世界大戦前のパリにあったような優雅で人情の溢れる夢のような音楽レストランを経営する


とりあえず半分。


ろくなのないですねー。残りは今度また。













何日君再来

 名曲には素敵な歌詞が付いています。



僕の大好きな歌。春の宵にピッタリですな。



渡辺はま子!とお思いになった方、残念でした、チャゲ&飛鳥でした。

なかなか、良いんです。台湾コンサート。


http://www.youtube.com/watch?v=fLg4foV3wNY&list=FLD3rNqAbr69yM0Oi3CP0JWw&index=142&feature=plpp_video



君何日再来





美しい花は常に咲いているわけではなく

美しい風景は常に見ることは出来ない

憂うより笑顔になりたいけれども 涙がこぼれるの

今夜お別れした後 あなたはいつ来てくれるのかしら

このお酒を飲んでしまったら、これも召し上がって

人生で酔える時は何回もないわ 今を楽しんで下さい。

(さあさあさあ、飲み終わったら話せばいいから)

今宵お別れしたあなたは 次にいつ来てくれるのかしら

歌うのをやめて 盃を持って

何度もあなたに話しかけ、しっかりとあなたの元に寄り添う

今宵 お別れした後 あなたは次 いつ来てくれるのかしら

このお酒を飲んでしまったら これもどうぞ召し上がって

一刻千金

砂時計の砂がこぼれるように

時間は早く過ぎる

楽しいときは戻らない

この一時には千金の価値があるわ

何日君再来

心行くまで飲んで


ねえ、もう一回飲み干して

今宵、お別れした後 あなたはいつ来てくれるのかしら






この歌詞を皆さんにお贈りします(笑)


お休みなさい。




夢は夢のままで・・・。



多感な若い頃の記憶はいわば宝物のようです。

特に、辛い中で自分の支えになった思い出はより美しく縁取られ、心にの奥底に大事に保存されます。
時折、懐かしんで思い出す度にその印象は良いほうへとデフォルメされ、どんどん膨らみます。


今回、膨らみきって耐えられなくなったので確かめに行くことにしましたw

***

高校を卒業して調理師専門学校に進学し、卒業後、京都のMというフランス料理のレストランに就職しました。(検索で引っかかってしまうのでイニシャルにしておきます)

宮内庁御用達のそのレストランは明治37年創業。昭和3年以来、京都御所に皇族が訪れる度に店ごと引っ越して御用を務める、というかなり重厚なレストランでした。
ミーハーの僕は、そこの仕事を見てみたかったので迷わずMへ就職することにしましたw

お客様も皇族や政治家、お家元、会社の社長さんや学者が多かったな。ほとんどオッサン。

女性は女性で多数の芸舞子さんや瀬戸内寂聴さん、シャンソンの石井好子さん、一力茶屋のおかみさんなんてのもいらしてました。かなりパンチあのある客層。



その店は京都の四条通にあり、三角屋根の洋館のような作り。

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どっしりとした、宮沢賢治の童話に出てきそうな重厚なレストラン。フランス料理ではなく仏蘭西料理と表記させる、まさに「晴れの日の食事はこうでなくっちゃ!」といった伝統と格式の塊のような場所。

なんせ、給仕長は毎晩燕尾服を着ているのだ。白髪の紳士。この人に銀食器の磨き方や、テーブルマナーを一通り教わりました。(マナーは忘れたけど)

メニューも濃厚そのもの。前菜も今時は流行らないような重めのモノやパイ詰め、テリーヌ。飾り切りのお野菜。
ソースはほぼ全部にバターが入っているし、サラダのお皿は氷の塊、お肉も魚もワゴンで温めて出す。ギャルソンはソースも作る。デザートはクレープシュゼットやベイクドアラスカなんて、ブランデーをかけて火をつけちゃう、大げさなものばかり。

とにかく、給仕が活躍する仰々しいレストランでもあったのです。


その昔は更に古く、蔦が絡まっていました。洋館&蔦好きの僕には堪りません。
何でも、京都市に最初の救急車を寄付した時の写真とか。


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廊下には色んな画家や作家の作品がズラリと並ぶ。中には手塚治虫さんがこのレストランを描いた作品なんかの生原稿もあって。副社長さんがロッテンマイヤー先生にそっくりだったのを描いたと思われます。(レストランM創業記念本より無断転載)

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内装も、とにかく豪華で仰々しい感じでした。写真は、ネット上を探しまくってこの一枚しか出てきませんでしたが、実際はさらに重々しい感じ。

本物の中まで純銀の銀食器とクリスタルガラス。英国マッピン&ウェッブの銀器は先代がイギリスに行った際に博打で有り金全部を賭けて勝って持って帰ってきたとか、凄いエピソードだらけ。

各テーブルには赤いバラが山のように活けられておりました。

僕はこの内装が大好きで、ボーッっと眺めていた記憶があります。

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ここから本題。

こんなレストランです。予想通り先輩たちも厳しい方が多く、実際には理不尽な経験に悩んでおりました。僕は今と違ってあまり主張のないタイプだったので、色々とイラつかせることも多かったと思います。特に入社後間もない間は、手も足も飛んでくることもありました。

怒鳴られた後、決まって過ごす場所がありました。

このサロンの奥に「花の間」というサーモンピンクのこちらはアールデコ一色のお部屋がありまして(そこがまた信じられないくらいセンスが良い)、そこの奥に窓がありました。そこを開けると、目を疑うような平和な景色が広がっていました。

ちょっとした四角い形のお庭があるのですが、季節はちょうど新緑の今頃。樹が一本生えていて、青く葉を広げております。日が差して木漏れ日が揺れて、嫌な事なんてなかったかのような優しさ。

煉瓦作りの壁には前の建物の頃の蔦がまだ残っていて、鳥が飛んできたり。
時間が止まったような雰囲気。まさに鄙びたヨーロッパの午後。

本当に美しい絵のような、壁を切り取ったような景色。静寂以上の静けさ。

僕は昼間から白のタキシード。薄暗い部屋で何かクラシックをウォークマンを聴きながら窓を眺めてはため息をついておりました。


自分に酔ってたのは言うまでもありません。


イメージ画像(拾いもの)

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***


いつも見る夢が何パターンかあるのですが、このお庭も夢に出てくるのです。現実に見た景色を夢に見るのは珍しいケース。

二月のある夜、三日間くらいに渡ってまたこの夢を見ました。18年も経つのに。

いてもたってもいられず、グーグルマップで調べたら何とそこは、ブルックスブラザーズ京都店に!!

うーん、どうしても観たい・・・。でもブルックスかぁ・・・・。

そこで、グーグルの航空写真で確認しよう。頭いいなぁ、俺。

レストランのお庭だったであろう場所はビルの谷間に確認は出来た。でも暗いのでよくわからん。裏手に背の高いビルがあるから登って見てみようか。でも住所を検索しても、住居使用っぽいし・・。トラブルになったら面倒だし・・。



京都に帰った先々週、意を決して行ってきました!!


行きの新幹線の中で作戦を立てたのですが、お昼の暇な時間帯にスーツでも作って、採寸しながらお話して、仲良くなれたら見せて下さるかな?と。かなり正攻法なんですけどこの作戦が一番スマートな気がしたので、正面から切り込みました。

新幹線下りてそのままタクシーでブルックスさんに。

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おお、階段も当時そのまま。しかし面影が全くない。全然違う。これは、窓どころの騒ぎではない。

早速二階に上がって、スーツを物色。た、高いっ!!


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作戦中止。僕の好きなコットンのボタンダウンシャツを試着。それでも2万もする。(汗)

「あのー、実は」と店員さんに話しかける。この御仁は40代くらいの物腰の上品な易しそうなお方。
18年前にこのビルで働いていて、1階奥の窓の景色が忘れられない件をわかりやすく手短にお話する。

その方。本当に良い方で、色んな改装のお話なんかも教えて下さる。肝心の窓の場所は、残念ながらストックルームの奥の壁になっており、お見せできない、との事で・・・・。



んー、残念・・。鳥が歌い、木漏れ日が揺れるあの尊い中庭。

・・・えー、本当に駄目ですか・・。壁壊してまた元通りに・・。無理か。

店員さん、思い出したように突然、

「あー、2階の窓から見えるかもしれませんね」


!!!!何でもします。絶対見たい。

シャツのお会計を済ませ、更に奥へ向かいます。当時宴会場の控えの間だった部分に、確かに窓があった。

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二重窓になっており、固い。全く開けられていない様子。

僕の興奮は最高潮。どうしよう、まだ時間が止まってるのかな。懐かしいやら、照れ臭いような・・。

窓が開く。煉瓦の外壁が見える。蔦が絡まっている。そうそう、一階もこんな感じだった。



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そうそう、

そして・・・・。










ギエエ!!!!



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(涙)


なんだ、この汚い空き地は・・。    ・・・・。


見なきゃよかった。樹もないし、煉瓦じゃなくってトタン板だし・・。
昔は確かに煉瓦の壁に蔦が絡まって、樹が生えてて、だったんだけど。
勘違いかなぁ、それとも壊したのか、上からトタンで覆ったのか。




しつこいけどこんなイメージだったのに・・。あれ?





意気消沈、お店を後にします・・。


初恋の人に久々に逢うも、加齢で誰かわからないような、夢が砕かれたそんな気分。


兎にも角にも店員さん、ありがとうございました。



***


高島屋のレストラン街に出店されている、との情報をもとに行ってみました。パリソワーズというスープがありまして、ビシソワーズにコンソメのジュレをかけたものなんですが、この味も忘れられなかった。

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こっちはあっさりと味わう事が出来ました。ちゃんとお皿も当時のもの(大倉陶園製だったと思う)で、ちゃんと蔦が繁ってる。

お庭は変わり果てていても、ここに残っていればそれで良しとしよう。なんて。

でも、淋しいなぁ。やっぱ夢は夢のままでそっとしておいた方がよかったんだろうか。


夢は夢のままで・・・。が一番ですね。


家に帰って当時のメニューを見る。きちんと取ってあるのだ。

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クラシックが好きな事や楽器を弾く事、お料理やお酒、インテリアにカトラリー、グラフィックを組み合わせて、最終的には童話に出てくるような幸せなレストランを経営したいんですよね。それはこの19の時から変わりませんけれ。

西洋好きなだけの少年に、食の文化を通して、往年の華やかな時代にタイムスリップ出来ることを教えてくれたこのレストランに感謝をしないといけないですね。


***



・・・そういえば、キヌギヌの紙ナプキン作りました。自分でデザインしてTくんに清書してもらいました。

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白地にモスグリーンでプリントされます。25日から登場なのでGWには間に合いそうです。完成品は見てのお楽しみ!ということで。


これからも自分なりの美意識を積み重ねて、あの日見た窓の景色のような心休まるお店を作れるよう、精進します。

今日のブログは綺麗にまとまった気がします。w


おしまい



昭和レトロ探訪 京都「東華菜館」

 
京都にお住まいの方なら何度となく目にする、四条大橋の袂にある、あの建物。

川沿いに鎮座する中華風とも大正ロマンともなんとも云えない趣味の建物。
僕も恥ずかしながらこの年まで入ったことがありませんでした。


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この建物はウィリアム・メレル・ウォーリーズという建築家が手掛けた1926年竣工のスパニッシュバロック様式の建物。関西では心斎橋大丸や関西学院大学の校舎、神戸居留地38番館など、東京では山の上ホテルも手掛けた、馴染みの方も多いであろう建築家です。

様式は多種多様で、材質も木造から鉄筋、大理石やテラコッタや煉瓦などを使い分けており、同時代の建築家に比べると比較的柔軟にオーダーを受けていたような印象があります。

今回、京都に戻った折には今までいかなかった所に全部行ってやる!ということで、潤沢な軍資金を手に(汗)いざ東華菜館へと向かいました・・・。

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おお、テラコッタタイル。よく見るとタコや魚、貝のモチーフ。装飾過剰でいささか僕の趣味ではない。

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人を寄せ付けない、荘厳なファザード。無垢の木材に真鍮建具、歪みガラスはオリジナルか。この建物の主たる入口にふさわしい、正しいドアです。素晴らしい。

白髪交じりの上品な奥様がお出迎え下さる。一応きちんとした恰好をしていったのだが、極めてラフで好意的な対応。

食堂は4階なのでエレベーターで昇る。

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オーチス製エレベータは日本最古。これに乗りたかったの!!!!!

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二面開閉式になっており、左から入って右から出る。なんでこうなのかは解らないが、ともかく二つドアがある

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床にはフットスイッチ。これで蛇腹ドアにロックが掛る仕組み。僕が夢のお店を建てたら、絶対にエレベーターをこれにしたい。許認可とか、大変だろうけれど。
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手慣れた様子でご案内くださるんだけれど・・・。もっとゆっくり見たかったです。このために京都来たのに・・・。

もう一回乗りたい、とはいくら僕でも言えんかった。さすがに申し訳ない。


のでyoutubeにてお楽しみくださいませ。
http://www.youtube.com/watch?v=iPIp3HPjPEI



まず、匂いがいい。古い機械油と枯れたホコリの匂い。かすかに中華料理の仕込みの匂い。
床を保護するコールタールの匂いもする。

音もいい。ガラガラとか、ガッチャンの機械同士がぶつかる音が柔らかい。数十年もメンテナンスされた結果だろうか、油がよく馴染んだ上に角が取れて丸く、動きも小慣れている証拠。

これに似たものは僕のお店のレジのマシン部分の蓋を開けた時。たまらん。アンティークは目と鼻と耳で味わうもの。

機械式アンティークの最もファンの多いジャンルはやはりクラシックカーでしょうか。さらに、蒸気機関マニアもいるそうな。しかし僕はモーター関連にはそこまで興味がない。

1920年代から1950年代前後のエレベーター、レジスター、昔の玄関の呼び鈴、電話交換手のいる交換台、飛行艇の操作盤、船舶のモールス信号発信器など。メカニックなんだけど銘木と真鍮の優雅なボディーで包まれている武骨で使い込まれた感じのアイテムが好きなんです。

経年変化と用の美、洗練された装飾。

もちろん楽器もその一部です。

ああ、アンティークに関しては何時間でも語れる。どうしよ。。。


***

そして四階に到着。さすがの眺め。鴨川の水面に柳の青を添えて、桜の花びらが舞い散ります。
南座、蹴上から大文字、遠くは東山連峰を望みます。

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僕の席。

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ここには昼夜共通のコースメニューもしくは単品しかない。強気かつ古風な経営なんだろう。一品1400円前後するのですが、ここは僕も強気に。豊富な軍資金をバックに(汗)バンバン頼む。

お料理のお写真は沢山アップされているので他に譲るとします。

僕は温かいお料理が運ばれてきたのにカシャカシャ撮影するのにとても嫌悪感があります。

第一に、許可を取らずに黙って撮影するのは凄く無礼だと思う。
第二に、熱い料理や冷たい料理を放置してずっと撮っているのはお料理を作って下さった方に失礼。第三に、居合わせたお客の気分を損なう。

特にオバハンになりかけのお姉さん。奴らは容赦ない。上品で気取っている風に見せても集まると喧しいし、図々しい。(失礼)

むしろ完全にマナーを放棄したオバハンの図々しさのほうが清々しい時さえある。

(かく言う僕は毎度、お店の方に絶対聞いてから撮影させて貰いますのでご安心くださいませ。)



***

お味はとってもクラシック。鳥ガラのお出汁と塩味、ラード、ごま油の効いた重めの味。間違っても現代的な調理法の料理はない。それどころか、健康志向とか低カロリーという発想は皆無。

けど、それでいいんです!!!

何でもかんでも油控え目、新素材、新しい感覚の盛り付けはもう結構。建物同様、ガッツリ伝統的でやっていってほしいものです。

東京會舘のフレンチ、神田まつやの天婦羅や蕎麦、瓣松の煮〆弁当、資生堂パーラーのカレー、イノダコーヒーのコーヒー等々。

今風に替えないで下さい。絶対行きますから・・・。


そして、食事を早々に終えて館内を巡ります。

四階エレベーターホール
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エレベーター前
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エレーベーター階数表示
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エレベーター呼び台ボタン
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四階〜三階階段
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三階待合室
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三階個室前
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三階廊下
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三階紳士トイレ
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三階宴会場
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二階廊下
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二階北側個室(南座向き)
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二階階段ホール
IMG_0747.JPG

二階消火栓(消火栓にわざわざこの木の扉とは・・)
IMG_0748.JPG

二階〜一階階段
IMG_0750.JPG



ああ、ここでお店やれたらいいなぁ、、。


(いつもの妄想タイム、スタート!)


イメージは1920年上海租界。

平日はジャズ、タンゴ。月に一回はオーケストラを入れてヨハンシュトラウスでダンスパーティー。


僕は日替わりのスーツを着て、ピアノを弾く。イケメンのギャルソン達。みんなノリと育ちが良い、遊び盛りの青年達。

葉巻とスコッチと薔薇の匂い。シャンパーニュのグラスの重なる音。美人だけど厚化粧の売春婦の麝香の香水の香り。

秘密クラブ、というか内緒のサロンにしよう。

一階はレストラン、二階と三階はホテル、四階はサロン。受付にはイケメン用心棒。中華系の少し憂いある顔がいいですね。金城武さんのような。

傍らには語学に堪能な美人に、黒のチャイナドレスを着せよう。ちょっと混血の方がイメージ。往年の鰐淵晴子さん辺りか。

アクセサリーは翡翠と真珠だけ、髪はフィンガーウェーブ。



***


こーんな建物で、しかも貸切パーティーは随時予約受付中だとか。東京にあったら間違いなくバンド入れて仮装シノワズリパーティーやるんだけれど。

(売春婦とか書いてごめんなさい、東華菜館さん)


皆さんも京都にお寄りの際は是非!行ってみてください。



さ、妄想はこの辺にして、自分のお店の掃除でもしますか・・・・。トホホ。


ミント栽培記その1

 ジムに行くのを中止して早速ブログ更新。本日二発目。

初夏からミントを使ったメニュー、モヒートが始まりますが、毎年の仕込みはちょうど桜の終わるころから始まっております。

一杯につき市販のミントを二分の一パック使うのですが、足りないのと、どうしても香りが弱い。水耕栽培なので仕方がないのですが、土と日光を浴びたミントを触ると、手にミントの香りがいつまでも残るものです。

それなら少しでも十分、ミントの香りがしますし、この上ない爽やかさなのです。

毎年最後のを摘み取ると株が小さくなっているので縮小して一鉢か二鉢くらいにまとめておくのですが、春は挿し芽をします。


自己流挿し芽の仕方(長い一本から本数を稼ぐ方式)


伸ばし放題にしておいた茎を図1のようにカットします。

IMG_0778.JPG

それを水につけておきます。水は毎日替えます。漬けておくと、面白いほど白いひげのようなのがモジャモジャ出てきます。

図2のようなのが沢山出来ると、土に挿します。


日当たりのいい窓辺に置いておきます。一週間でモジャモジャになります。

IMG_0776.JPG


これ全部が土に付くとプランター五個くらいがアフロヘアーさながら、凄い状態になります。それでも足りないのでスーパーもと混ぜて使います。


しかも、この方法を繰り返すとどんどん増えます。コツがあって、二股になるように脇目の先をつまんでしまうのです。

要は枝毛の先がアフロヘアーになる感じ。もう、ねずみ講もビックリ!!!

プランターを足しながら今年は10鉢くらいまで増やして、さらなる自家製ミント増量に挑戦してみようと思います。

今は四鉢だけです。




本格的なやり方には目を摘んでいきなり土に挿すようなのもあるのですが、一本から沢山取りたいので、いささか向きません。初期段階の水やり忘れで全滅するのもこの方法です。

僕の方法はズボラで、失敗が少ないので是非お試しください。



この栽培日記は連載致します。因みにモヒートはGW明けからご用意いたします。


お楽しみに!



そうそう、桜が終わるとキヌギヌの窓のケヤキが一斉に芽吹きます。探偵犬「クロ」のお陰で今年も無料ライトアップ。

新緑はまだモヤシみたいなのしか出ていないのですが、4/20ごろには写真の状態までなります。そのはず。




こちらもお楽しみに!

心機一転、キヌブログを宜しくお願い致します。

 二か月も更新が滞ってしまい、申し訳ありませんでした・・・。


言いわけを何点か・・。


実は使用しているPCが、云えないくらい重くて酷い状態だったのです。

今回、すべて直してほぼ健全な状態に戻りましたのでこれからは常に更新出来ると思われます。個人的にはツイッターも思い切って退会しました。

便利さと軽さが売りとはいえ、あまりに責任感もオチも必要のないツイッターの文章。文字数が少ないからという言いわけが支えているのだと思います。

事実、僕も毎日夢中で更新しておりました。

**


「お昼はおうなにいたしましょう」

「鰻屋到着。鯉の荒いなう☆」

「肝吸いわず 今日も頑張るぜ!」

**

こんな調子です。大抵写真をのっける。軽薄でいいんです。

誰も返事しなくても気にならないし、「美味しそう〜」とレスがあれば尚更嬉しい。


こっちの更新は年に4000回程度。ブログは12回程度でした。

僕が極端な性格なので両方使い分けるということが出来無さそうなのです。

僕の趣味でもある「きちんと文章を書く、オチをつける」ということと向き合ってやっていきたいと思います。


これからは週に1から2回、更新を予定しております。約束しますので読んでくださいね。



当面の掲載予定



【開店日記その5以降の連載】

店内の造作編・什器買い付け編へ

電機工事、カウンター造作など地味な作業が続きます。

【昭和レトロ探訪】

京都にて大正15年創業のあこがれの中華料理「東華菜館」にて、食事ついでに勝手に全館の個室を盗み撮りしたアルバムを掲載。

その他、ネタが貯まってきておりますのでこちらは定期的に。

【京都の思い出の仏蘭西料理店】
店主が20歳の頃に勤務していた宮内庁御用達を務める仏レストランの思い出と味を訪ねる旅。
勤務当時、毎日休憩中に眺めた緑深く美しい中庭をある夜、夢に見る。
決死の思いで訪ねるも移転しており、跡地は何とブルックスブラザーズ京都店に!

知恵を絞って作戦を立て、ブルックスさんにて買い物をし、陽気に事情を話してむりやり仲良くなり、挙句に図々しく閉じられた奥の二重窓を開けてもらうようお願いするも・・・・。

【ミント倍増計画】
ベランダで育てるスペアミント。冬の間に2鉢まで絞ったところから差し芽をして5鉢まで増やします。
やっと伸びた新芽を一気にむしり取る鬼の勇気があれば誰にでもできます・・。


【美しきトラウマの世界】

自分の琴線に触れる美しいものを一方的にご紹介します。脈略がないようであるのが不思議。

【将来の夢】

今後のキヌギヌのビジョンについて熱く語ってみます。膨らみきった夢と現実の狭間。



どうぞよろしくお願いいたします。

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