眠れないのでDIY。



水曜日は定休日でしたがちゃんと朝起きて、自転車で浅草に行ってきました。駒形でどぜうを食べて、アメ横で買い物して、飯田橋のボートハウスのカフェでお茶して、掃除もして料理もして。

普通にくたくたなんですけど、それでも眠気が来ませんでしたので(どんな体質だ)店で工事をする事に。

例の棚。到着したので仮に置いてみたのがいけない。写真を見ていたら気になって眠れんじゃんか・・。

どうも、悶々とする。なんのこっちゃ、決定的に収まりが悪い。色の問題か、激安の通販商品だからか、とにかく茫然とする。

最低。

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で、お店に到着。


やっぱ色塗ってみよう!!!それしかないんだけど。


軽くマスキングして〜  ほい一度目
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二回目。


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良い感じ。バラで買った3個の商品なんでずれると困る。裏から金属を当てて固定するためにビス打ちします。


モノをどけて、マジックリンでキレイに(といっても僕の基準なんで古臭い感じは残して)お掃除。

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カポッ!とはめ込みます。壁にインパクトで穴を開けてアンカー打って、棚ごと固定します。絶対に動かない。地震きたら怖いですからねー。耐震のひと手間は大事です。

棚の内側には磁石付き。

額縁はおまけ。

もう明るいじゃないか。
って、こんな時間でもモノを詰めるときが最高に楽しい。一時間くらいやってしまいましたw

暗い所で見ると荒が目立たず、更に良し。


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まあ、アンティークに見えなくもないです。もう一回塗ってから光沢のある油性で仕上げよっと。

ちなみに前の同じ角度は、こんなん。

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かなり収納が増えました。ウシシ。

続き。

レコードの手元が暗いので楽譜用ライトを購入しておいたの。

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ほい!!

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次は・・・っと・・。


入り口すぐのガムの販売機。あれ別に好きじゃないんですけど、コンセントを隠すために置いていたんです。

コンセントとかコードが見えてるの、大嫌い。見えてると死んでしまいそうです。


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かといって、またモノを置くのはどうも・・。


考えること30分。 工具箱をゴソゴソやる。   

オッと、いいものを発見。真鍮パイプの切れ端だ。

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ロートレックさんに隠してもらいましょう。パイプを長いネジに咬ませて上げ底作戦。そりゃ!

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良い感じに隠れました!緑のバンカーズライトもこちらへ。夜はロートレックが照らし出されるんでしょうか。よく出来たかも。これを機に、絵を定期的に替えよう。

一番暗かったこの席でも今後は手元灯りが望めます。

ちなみに、ガラスケースが無くなった事でこの席のテーブル幅が若干広くなりました。倍にはなっているはず。

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というわけで、ガムマシンを欲しい方、差し上げます。来店の上、先着順でどうぞ。(一台のみ、ん年前のガム入り)

その他、不要になったラジオのスピーカー型小物入れも撤去。お店の何処かにあります。ってか、どこでもいいよね。笑


その跡地、シンクの上にはまた変なもの付けました。

これは日記に書くほどでもないので省略しますが、紙テープでを使ってシャンソン芸(謎)をなさるお客さんがたった一名いらっしゃるんですけど、その方へのオマージュ、というか賛歌のようなものです。

収納を兼ねて、しかも万が一仮にお客がいなくてもたった一人でテープ芸が出来る優れもの。しかもイタリア製の金色のを探してわざわざ取り寄せました。ああ、くだらない。

(たぶん読んでる皆さん、ほとんど意味わかんないでしょ)

どこまでもバカバカしいお店で居続けるため、常に油断は禁物です。



DIY(ドゥ・イット・ヨアセルフ)即ち日曜大工はさらに続く。


八時間作業して、いい加減眠いのでこの辺で。




お仕事中に僕のブログ読んでる方が一日に200名ほどいらっしゃいます(笑)

管理ページから時間帯別、閲覧端末別データがわかるんですよね。怖い怖い。

みなさん、お仕事頑張ってくださいね!僕は寝ます。



おやすみなさい。


昭和レトロ探訪〜T京會舘

 


はい、T京會舘。


云わずと知れた東K會舘。ずーっと行ってみたかった古臭い伝統NO1レストラン。僕の知る限り、一番格式の高いクラスであるのは間違いない。
(相変わらず「食べログ」に貼られないようにイニシャルで書きました。人のブログを勝手にリンク貼るって、ねえ。独自の愛情表現で書いているので、せめて事前にメールの一本でも欲しい。)


ここは自分でも珍しく、いつかの御褒美に取っておいたんです。大切に、きちんと来ようと祈るような気持ちで。

なんでかって、

古い歴史がある
古いバターこってりなお味
古いメニュー
古いデザインの金線の特注の磁器
古そうな重厚な銀食器
古臭い大仰なワゴンサービス
一人に対して3人ぐらいのサーヴィス
窓から緑が見える(しかも皇居)

こんな好条件なレストランは日本にもう数件もないと思います。


直木賞、芥川賞の授賞式をやっている、あのホールもこちらなんですね。結婚式もパーティーも出来る、いわゆる総合複合施設の走りのような場所です。


大正11年11月1日竣工。昔の写真を見る限り、これはちょっと凄い事になってる。

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右は帝國劇場。あー、なんで今みたいなのに建て替えちゃったんだろう。勿体ない。
明治生命舘〜帝国ホテルまで、壮観だったろうなぁ。

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バンケットルーム。(ローズルームといいます)。ここも今は近代的な内装になってしまっています。昔のが良かったのに。

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嘆いてもいられんので、はい、現代の東京K舘!!

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プルニエはこのビルの中のメインダイニングであります。噂によると以前書きました「レストランM」以上の重厚な、古臭いレストランです。


お漏らししそうな気分を抑えて着席。今回は御呼ばれなので漏らすわけにはいかない。


まず、サーヴィスが秀逸なんですよ。

もう、うやうやしいったらありゃしない。けれど、どことなく爽やか。
人との距離の取り方が絶妙なんですね。勉強になります。

上手に表現できないんですけれど、例えばとびきりお金持ちのお家に遊びに行って、慣れないもんだから凄く居心地悪いんだけれど、どんどん心がほぐされて。帰り際にはもうちょっと居たいなぁ、と思わせるようなリラックスさせる感じでしょうか。


皇居の新緑がまぶしいです。窓から見える緑が美しすぎてメシに集中できない。

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お料理は昼間からフルコース。見事なまでに重い。濃厚。こってり。

バターを塊のままバンバン使ってそうな料理の数々。

でも、それがいやなら来なきゃいい。

近頃の軽いなんとか料理。あんなのダメ。食った気がしない。

「何がカプチーノ仕立てだよ。さっさと生クリームとバターあるだけ入れんかい、ボケが!」と言いたくなります。

ご褒美だもの、外食だもの、しっかり旨みの効いたご飯食べましょうよ!健康かどうかは食べる人の心の方が肝心なんじゃないかな。


***


前菜は車海老、鮪、真鯛だっけ。スープはビシソワーズ。そんなのは美味しいに決まっているのでこの際、割愛します。

ワゴンに、例の銀のカバーのついたお皿で出てくる。

もー、大げさ。大好き!


アワビ、登場。ってかまたワゴンで来た。何台ワゴンあるんだろう。僕も欲しくなる。

これが凄い!長崎産の黒鮑。

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うやうやしくサーヴィスして下さったんだけど、2切れ半!!くしゃみしたら飛びそう(笑)

それをベアルネーズソースという、マヨネーズにバターを入れて練り上げたような強烈に脂っこいソースで頂く。

あまりに濃厚なソースのお陰でアワビは飛ぶどころか接着剤のようにくっついて、うっかり皿まで持ちあがる始末。うー、良く出来てる。(嘘ですよ)

このソースが美味しい!!

おとぎ話に出てくる西欧っぽい挿絵の舞踏会の晩餐会で蝋燭の下、供されるあの味。

僕も調理師学校時代にこの基本ソースは何度も作ったけど、ここのこんな味じゃなかった。(この学校もやたら古典を繰り返し習得させる主義の、大阪の大きな学校だった)


やはり、伝統やテクニックは材料すらも超えるんだろうか。思い知った。


そしてお肉。期待通りのこってり感。ブール・マルシャン・ド・ヴァンという、エシャロットを赤ワインで炒めてバターで冷やし固めたという恐ろしい代物が乗ってる。

このバター1個で多分、ヒルズダイエット二食分くらいあると思う。(ヒー)


ベアルネーズもそうだったけど、濃いものを頂くと、つま先から頭のてっぺんまで鳥肌が立つ。
人によっては頬っぺたが落ちたり、稲妻が走ったり、色々表現するんだろう。

僕には間違いなく「脂肪摂取時の幸福の鳥肌ウェーブ」。

そしてパンにはバターを塗って食べる。はい、また鳥肌。

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デザートを頂きながらコーヒーを。デザートはイマイチだった。ハイビスカスのアイスとか何とか。
西欧的な優美さに無理やり南国の風が吹き込んでややこしくなっている。どちらも悪くない、組み合わせが合わないだけ。

ちなみに僕はハイビスカスって聞くと0・2秒で浅岡ルリ子さんの顔が浮かぶ。一生治らないと思う。




向こうに何だか、目に留まるものがある。

「?」とばかりに見ると、さりげないギャルソンの罠にかかった。またしてもワゴンセール。

ガラガラガラ。到着。


ギエー!

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また、今時こんなベーシックなデザート・・・。パークハイアットだったら永久に一つも採用されなさそうな古くさ・・。

って、小娘には言われそうだけれど。いいじゃないか、これで!

泣かせるなよ・・。僕は嬉しい。どうか変わらないでいて。

迷った挙句に原点回帰のプリン!

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「んん!んまい!!」


バカにしてごめんなさい。ちょっとこの味はないな。素晴らしくエレガントで濃厚。


間違いなく、お金持ちの食べるプリンの味。それもちょっとやそっとの成金では無理。

高台の洋館建築、二萬坪の屋敷には四代前から家政婦さんがいて、暖炉と大型犬と温室とグランドピアノがある家のレシピの味。

家政婦(女中頭)の名前は梅子、執事は海音寺ってところだな。出征中の海軍将校の父に、病弱な母。兄弟は二人。

姉、光子は薄幸の美少女なんだけれど女子学習院在学中に結核を患い、軽井沢のサナトリウムに。
弟は一昭。帝國大學の医學部在学中でボート部に熱中する姉思いの日焼けした美男子。

入院した彼女に月に一回、お母様が病を押して焼いたプデイングを女中頭梅子が省線に乗ってはるばる軽井沢に差し入れする。

「梅子、次は僕が持つて行くよ。梅子だって每月だと大變だらう?」

「まあ、坊ちやま・・・。ほんたうにお優しいことです・・  うゝ・・」

「いちいち哭くなよ梅子。輕ヰ澤にはちよつと知り會ひが居るのでついでに遇つて來ようと謂つてね。
それに梅子に斃れられたら母さんだつて余計に大變だらう?」

「坊ちやま・・・」



あゝ、光子姉さま、おしっかり!适く元氣になつて!!



(妄想ここまで。)




本当にそんな滋味あふれる味。美味しさのあまりにうっかり妄想も掻き立てられます。

是非一度ご賞味あれ!



(この後、弟は紆余曲折の末ヒロポン中毒になるんだけれど、回復した姉が体を売って弟を助けるというストーリー。プリンと関係ないので省略。)



その後、気分がいいのでスロージンをストレートという、40年前の流行りの食御後酒を頂きまして帰路につきました(笑)

今度は夜に伺いますね。ヒラメのボンファムを食べないと死ねない。

それまで待っててね。メニュー現代的になってちゃ嫌だよ!!!



***


後日談。


會舘に頂いた刺激とパワーを、僕はどこにぶつければいいのか。。


その1。

はい、店の銀食器磨き。これでまだ半分。とはいっても純銀のはごく一部で、ほとんどメッキです。それでも沢山集まったもんだ。

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その2。

例の金線のお皿を買いに行く。とりあえず、一番小さいのを全部買い占めた!!総額1000円!

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その3。

ヤフーオークションでワゴン買いました!!何とイタリア製象嵌細工のなのに11000円!!

コージーコーナーでケーキを山盛り買ってきて、麻のジャケット着て新宿御苑をガラガラ押して売り歩こう。

ってのは冗談で、いつか自分がレストラン出した時に、アルマニャックを20種類くらい載せて、食事が終わったお客さんにテーブルにお伺いするんです。ああ、素敵。

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T京會舘のファンは多いと思うけど、勢いでワゴン買ったのは僕くらいだろう。エヘン。


明日届きます。


おしまい。


ミント栽培記5 

 

さてさて、ミント。

かなりモジャモジャになってきました。

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既にお店のモヒート用には買い物のものとを交互に使っています。まだ、完全自家栽培とはいかないですね。

もう少し上に伸ばして、脇芽を増やせば収穫量は増えるんですけど、あと二週間くらいでその状態に持っていこうとしています。

手前と右のは新しく増やしたんですけど、もう一息ってところ。

後ろのスダレはツッコミなしでお願いします(笑


やはり、自家栽培の良い所は香りが強い。少しでかなりパンチあります。秋になったらミントティーなんかもやりますね。

***

そういえば、伴侶の妹さんの旦那さんから山菜を沢山頂きました。この三倍くらいあったんだけれど、養殖ではない、本当に山から取って来て下さったもの。

こちらも香りが違う。山を分け行った時の、あの濃厚な匂いがします。

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シンプルにパスタにしてみました。バジル、松の実、アーモンド、パルミジャーノ、オリーヴオイルでペストを作って、絡めます。オクラとミョウガはトッピング。(ミョウガは要らんかった 汗)


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タラの芽を食べて思ったんですけど、付け根の肉質の部分がアーティチョークとそっくり。
アーティチョーク大好きなんですけど日本じゃフレッシュはほとんど売っていない。
瓶詰では風味が弱いし・・。

これからはタラの芽で代用しよう!って春しか売ってないですけどね。


春は美味しいもの食べて、梅雨に備えましょう!!


そしてまたDIY(しつこい)



一昨日はヘンな内容で済みませんでした。いちおう「非公開」にしました。また何年かしたら公開にします。
ほんとうは良い事ばかり書ければいいんですが、人間なので。

これからも心の内を吐露することもあると思いますが、よろしくどうぞ。
(バカと素直は意味が違うと先日友人と話したばかりなのに)

さて、蓄音器がレジの場所に入って、レジをカウンターの上に乗せた所まででした。

カウンターの上にはグラスや宝石箱の入ったガラスのショーケースがありました。

あの収納力はバカにならなかった。今は店中のあらゆる所に散らばって置いています。
残る収納は壁面しかない。

というわけで三日かけて良いものを見つけました!!



ニッセンのカタログに載っているようなお安い棚。これをサイズバラバラのを4個買って組み合わせます。

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写真中央の縦長のを2個、左上の三段のと左下の一段のを各一個組み合わせると、6000×8000の縦長になる筈。

裏側から金具で固定して、カウンターと同じ油性ニスを塗り、やや光沢ありの明るくて重厚な色合いに。ノブも真鍮のに取り替えます。


それを壁に沿って置き、ビス止めします。中にはグラス、おつまみとかお菓子、領収書とか大量に入っちゃう!クレジットカードの機械も入れちゃおうか。CDプレーヤーも配線したいなぁ。

かつてない収納力。

金の額縁のホルダーとかも取っちゃう!!もはや要らないし!

結局、何かを得ると何かを失わないといけない。ここからはどれだけ捨てられるかがキー。

この壁にすっぽりはまる筈ですが、どうなんだろ。

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我ながら名案です。焦げ茶の木枠にガラスの扉が沢山並んだ1920年代の新聞社の事務所みたいなイメージに。上手く仕上がればいいんだけど。



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あれ、これじゃ古すぎるな。ああいいや。

6月上旬には仕上がる予定です。もー、超楽しみ。安くてそれっぽく作り直すの大好きです。何でもイギリスやフランスじゃ面白くないし。



***



明日は昭和レトロ探訪、「東京會舘編」を書きます。重厚そのもの、京都の僕がいたレストラン「M」そっくりのサーヴィスに舞い上がりました。w


おやすみなさい。


火曜日お休みします

 

疲れてるのか、許容量がいっぱいになってしまいました。

モヤモヤしたガスが充満して前が見えません。

そんな時、ストレスフルなお客さんが放った何気ない一言ですぐに頭にきてしまいます。
自分のイライラをわかっていて店を開けるのは詐欺ですから。


こういうときはお休みして、自転車で都内をグルグル回ってきます。

木曜からは普通に営業しますね。すぐに元に戻りますから。いつもの事です。


おやすみなさい。

蓄音器はじめました



本日届きました。

蓄音器。英国HMV(ヒズマスターズヴォイス)社、1926年製。

元レジの場所に置きました。


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強引なセッティングですが、そのためにガスコンロとガラスショーケースを廃止。
しばらくホットサンドもお休みです。すいません(今両立を考え中)


デメリットは、沢山あります。僕も知らなかったけど、こんなに大変。

SPだと片面一曲4分ほどしか演奏できない
針を一曲ごとに取り替えて捨てる(針が減るとレコードを傷めるそう)
一曲ごとにゼンマイを巻き上げないと音が下がってく
レコードがすぐに割れる、カビが生える、分厚い、重い
機械がデカい

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でもそれを覆すくらいの良さがあります。ほんと、素晴らしい。

電気使ってないのに音量は爆音です。これが未だに謎。スピーカーのかなり大きな音くらいの音量に加えて、素晴らしく充実した響き。


ちょっとアップしてみました。多分この包容力は伝えられないと思いますけど。


ラ・ヴィ・アン・ローズ


この子のヴァージンボイスです。つうか、初めてyoutubeアップしたけど、難しいなぁ。センスなし。



流し台に近いのも承知の上での究極のセッティングです。(そもそも店自体が狭いので流し台と近い)どうか詳しい方、お見かけになっても

「湿気があるから店になんて置くなよ、素人はこれだから」

なんて言わないでくださいね。それを言われたらそもそも店内のどこにも置けないのです。

(たまに楽器やピアノに関して、可哀そうだとお客さんに説教されます。クスン。)


そのかわり水分には万全のケアをします。手が濡れていたら一切の機器に触れられないので、しょっちゅうは演奏出来ないです。その辺りはご了承くださいね。

余裕を持って臨みたいので、確実に手が空いた時に演奏します。

レコードも段ボール3箱満タンにあります。JAZZ,クラシック、渡辺はま子から三橋美智也まで。



なんとなくお楽しみにどうぞ。











DIY熱は冷めやらず



 店の窓の落下防止棒が細くて、でもそのまま七年が過ぎていました。

すいませんでした・・・。


今日、遂に重い腰を上げました!


強度は25ミリ、採寸の結果、全長は二分割で1763ミリ×2本。東急ハンズで軸受と本体を買って切りだしてもらいました。

これが長いと壁の間に入らないし、短いと外れてしまう。ギリギリではまるのが強度的に一番強い。

緊張しながら店に戻ってはめ込みます。


ピッタリ!!!


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ピッタリ以上のピッタリ。さすが東急ハンズ。そして俺。

そのまま固定します。

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前のよりかなり太いです。僕がぶら下がっても落ちなかったので73キロまでは大丈夫みたいです。

中に、もう一本支柱を入れていますので安心してぶら下がって下さい。

ほら、まっすぐ!!

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で、前の支柱のホルダーはどうしたかと言うと・・・。

実は浮いた工具がどこに合うか探すのが好きなんです。


今回はここ!!

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ワインの栓抜きなんですけど、これの支える部分が今日撤去した所とピッタリ。

二度目のピッタリ賞に気を良くしながら、ホルダーにしてみました。


今日はこんな思想のないブログです。ごめんね。


***


明日以降は


昭和レトロ探訪二編

(鎌倉ボロ商店街編、皇居前・東京會舘 夏のメニュー編)

キヌギヌに蓄音器がやってくる!ヤア!ヤア!ヤア!編

英国製ビクトローラーの蓄音器と、カイガラムシから抽出したレコード盤多数に、読み取り部分は雲母製という本格最高級蓄音器。(頂き物です)

これで蓄音器イベントします。お楽しみに。



その他、なんやかんや色々あります。


ブログ書き始めたら、それはそれで追いつかないですね。参った。


ま、そのうち書きます。だらだらお付き合いくださいね。


おやすみなさい。

新連載! パーティー準備室その1

 

誰にも頼まれてませんが、張り切って新連載です。


今年の11/3(土曜)に店主催の仮装パーティーします!




タイトル(仮題):
7+1/2周年記念お客様感謝祭「キヌパ!」

場所:
新宿2丁目、アイソトープラウンジ

時間:
夜9時頃から朝まで

ドレスコード:
「アンタ、その恰好で家から来たの?」

料金:
未定(3,500円w1/drinkくらいかな)

出演交渉中:
某ビッグバンドジャズオーケストラ、DJ二名、ヴォーカル二名、その他モリモリ

テーマ:
タンスの肥やし選手権!

普段タンスの肥やしになっている、着てゆく場所が全く思いつかないあの服、ドレス、制服。
それを着て、生のビッグジャズバンド(交渉中)にヴォーカル、ご機嫌なDJ陣と共に朝までドンチャン騒ぎをしませんか?

ベルエポックの頃のムーランルージュか、禁酒法時代のシカゴの秘密クラブか。

下品も上品もごちゃ混ぜ、とにかく何でもありです。

キヌギヌがやるからにはそこらのパーティーにはしません。生演奏と人海戦術で、とことんゴージャスで時代錯誤な忘れられない一夜に。

「あいつ本気でバカじゃないの?」と言われるのが今回の目標。


***


過去に三回開催しましたが、今回は四年振りとなる四回目。

初回、2回目は今回と同じ場所で管弦楽団を組んで奇妙なシャンソンを演奏しました。w
3回目は2008年、レストランを貸し切ってやったんですが、僕がかなりの暴走気味で大失敗。


失敗した原因・・・。そう、埼玉の動物園からお借りしたこいつ。


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馬が馬車ごと壁に突っ込みました・・・。元気なのかなぁ・・。





ついでだから他の画像も。


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フルオケにハープとチェレスタ、ティンパニが入ってバレエダンサーさん3人、
アコーディオン2台、馬車の御者2名、ジャグラーにピエロさん、バグパイプもお願いしました。

カメラがムービー4台にスチル2台、馬車と羊三匹、イチゴ10キロ、シャンパン80本、
スタッフ用タキシード18着はレンタルで。

飲み放題に加えてスペイン料理200人前、クロカンブッシュとチョコの噴水。



大失敗。


借金は五年を経てこの冬、無事に返し終わります・・・。

でも、金銭的な失敗だけじゃなかったな。本当の失敗は僕の思い上がり。
頑張りすぎて人を見下すような所があったんです。

「え、なんで来れないの?タキシードくらい用意しなよー」ってな調子。





バカだなー、俺。


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それで、もう二度としないと誓ったのに・・・・。


借金完済したんだもん、そろそろいいかなってw。

借金返済記念パーティーでもあります。(アホか、俺)





てなわけで、4度目の正直で二丁目の同じ場所に帰ってきました!


しかし、毎回お客様の仮装がとてつもなく素晴らしい。いろんな人の服装は生きざまそのもの。その多様さに涙が出そうでした。

震災の後、youtubeであのCMを見たとき、「あ、またやんなきゃ!」と思いました。単刀直入に、同じ匂いがしたんです。

人が会するって素晴らしい。


過去には警察官、自衛官(本職)、ボンデージ、燕尾服、アラブの装束、学生服(詰襟)、タキシード、大学応援団、イヴニングドレスの軍団、着物、フランス貴族の装束、サリー、バレリーナのチュチュ(経験者女性)チャイナドレス、ローブデコルテ、コックさん、、、、などなど。毎回種類があり過ぎて覚えられない。

一番好きだったのは白人男性軍団がギャングの恰好で来てくれたこと。眼帯、毛皮、ピストル、黒スーツに皮手袋で本当に似合ってて、ズルい!!

お一人だと気後れする、という方は2〜3人で徒党を組んで下さい。恥ずかしくないどころか、帰りたくなくなります。シャンパンなんて頼まないでいいです。

お金かけなくても手作りでも十分楽しいですよ。あり合わせや自作の衣装、小道具で自分が主役に。

僕がもしマッチョだったら「古代ギリシャの戦士」とかいいな。アルミの古鍋を切りだして鎧作るのw
兜のトサカのところはナイロンたわしの赤、ボロいサンダル履いて。



***


因みに、僕はNHKドラマ「坂の上の雲」広瀬中佐(藤本隆宏さん演じた髭の海軍士官)で参ります。
彼のあの役が大好きでした。

衣装は忠実に再現したいので友人にお願いして完全誂えでオーダー。パーティー後は仕立て直してジャケットにします。なんて経済的。

帽子は広島の呉に行って専門店で作ってきます。え、ダメ?

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もちろん、可愛い子ちゃんスタッフにはセーラーの恰好をして貰います。お楽しみに。

バンドメンバーのスケ調整が終わったら完コピでガガのあの曲もやりたい。いや、やる。

今後は連載として

イベントそのものの製作過程
フライヤーデザイン過程
衣装製作風景
帽子を誂えに広島旅行編
リハーサル風景
参加者衣装アイディアの途中報告

などを絡めてお送りいたします。


どうか皆さん、今からお友達と何着るか相談しながら盛り上がって、当日は張り切って来て下さい。
他所の団体がテーマが被るかもってかたは僕に聞いて下さい。こっそりお教えします。

勿論、お店にいらしたことの無い人でもOKです!目標400人。




続く。


昭和レトロ探訪〜東中野近辺の某商店街・昭和洋食用皿考




昨日、ミントの鉢と土を買いに島忠というホームセンターに向かう途中、僕の自宅から東中野の駅手前に寂れかけた商店街を通るのが決まったコースなんだけれど、そこに一軒の金物屋さんがある。

大抵、入りにくい独特の雰囲気があって「次こそは・・」と諦めるんだけれど、金物屋の軒下に園芸用土と鉢が売ってるではないか!!

これは入らない手はない。でも、かなりヤバそう。全商品が昭和の頃に仕入れたような色褪せた感じ。煤っぽいし、お世辞にもセンスも良くない雰囲気。


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文句無なし!ここで買おうっと。


店内は予想通りの保存状態。あるわあるわ、変色したタッパーに醤油差し、茶碗、急須に微妙な色のたわし、花瓶やグラス。

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一番奥のショーケース(八百屋でいうメロンの位置)にはお決まりの重箱がある。すげーデザイン!

なんでもっと早く来なかったんだろう。

僕が長い間探していたオーバルの金線入りのプレートも発見。汚いのはご愛嬌。

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昭和の喫茶店と言えばこちら。
僕のライフワークである、昭和洋食喫茶道の格付けでいうと、最上級は銀器。
しかし銀器はたまに大仰な感じもあるので、格を一つ下げると当然磁器で、デザインは迷わずこれになる。

なぜかというと資生堂パーラーがそうだから(笑)

奥が銀器で手前が金線入り磁器プレート。こちらは大倉陶園謹製の紋入り。

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何度見ても美しい。お出かけ銀ブラの外食はこうでなくっちゃ!



ここまでは無理だけれど、金の発色も程々でサイズが3つもある。今度全部買占めようっと。

因みに、さらに格下となるとステンレスのプレート。こちらは磨かなくていい、欠けない、腐食に強いという、正に大衆食堂向け製品。


これはこれで美しい。
写真は兵庫県にある御影公会堂地階のレストラン。ジブリの「火垂の墓」にも登場するあの建物の地下です。洋館の地下にあり、鬱蒼繁った緑の中に巨大な窓があります。漆喰塗の天井に赤いテーブルクロス、名物のオムライス。






今度レポートしますが、この世で最高の雰囲気の洋食屋さん。もはや神の住まう場所。


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ちなみにカレーチェーンで爆進中のGOGOカレーも、この系譜のステンレス皿を使っている。同じオーバルでも深さがあって、素晴らしい機能性だと思う。一皿にライス、カレールー、キャベツ千切り、カツが乗っていてしかもそれぞれきちんと収まっている。

その上にスプーンが刺さって出てくる。凄い徹底ぶりだ。







あー、カレー食べたくなってきた。ダイエット中なのに・・・。


***



話が逸れましたが金物屋。お年を召したおじさん、というかお爺さんがやってらっしゃる。動きが緩慢で、お会計に5分はかかる。でも、それでいいの。

どんどん新しいビルが建って安手の商店が軒を連ねる現代で、いわばタイムカプセルだといえると思います。これからも頑張って欲しい。僕も頑張って買いに行きます!!


そういえば、この店から歩いて少しの煙草屋さん。

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ここも素敵です。ビルの形に親近感がありますし(爆


この通りの定食屋さんもしばしばお伺いしますが安くて旨い。

駅からかなり離れてしまっているので人通りは少ないのですが、その分開発が遅れていて、こういうのが残ってるんでしょうか。


レトロ商店、万歳!!!







ミント栽培記4

 
親は無くとも子は育つ。

これで株分けから数えてジャスト一か月、もうモシャモシャです。お水は2日か3日に一回しかあげません。


こうなると切っても切っても出てきます。葉が育つと加速度的に生育が早まるようですね。


とはいえ、週末はモヒートが30杯以上出るので自家生産だけだと間に合わない。
この子たちの収穫可能部分を全部刈り取っても、約20杯あるかどうか。

もう2鉢増やしてみようと思いまーす。今育てている差し芽30本弱でちょうどいけるかな。


では、土を買いにさっそく中野の島忠へGO!中野のディズニーリゾートです。

赤玉土3:腐葉土2: バーミキュライト1くらいの感じですね。あんまり水吐けがいいと夏場乾燥するので、あくまでしっとり粘り気多の仕上がりが良いみたい。


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***

なんとなくツイッターを復活してみました。考えてみたら、ツイッターでしか連絡取れない人が
かなりいらして・・・。一か月遠ざかっていただけで(部分的に)ものすごく不便で、また戻ってしまいました。

ツイッターのリンクからお越しになった方も多いと思いますが、ツイッターは告知とメール使用くらいで、色んな事は引き続きこちらのブログにて撒き散らして参りたいと思います。引き続きお付き合いくださいませ。

(もはやこっちの方が手軽で好き勝手書けるのでラクチンです。あと、あの文字数制限も苦手みたい。笑)






・・・それとですね、ちょっとしたらお休みを頂こうかと思っております。最近全力疾走気味な日々が続いております。暑くなる前に一度小休止を入れて夏本番に備えようという魂胆。


三泊四日くらい、誰もいない安ボロ旅館でも行きたいな、と思ってたらこんなのありました。熱海の連月荘。二食付いて、どの部屋でも年中一万円均一。




昭和のおばあちゃんの家みたいなんだそうで・・。泊まりたい。リアル婆ちゃんが細々切り盛りしてて、なんか松坂慶子の唄みたい・・・。


緑の見える南向きの部屋で飯食って酒飲んで、海辺で本読んで温泉入って映画見まくって・・・。最高・・。

そして近所にこんなフレンチもあり。海を見ながら、いいですね。


あとはwi-fiとPC持って行って、げんなりするような恋愛小説書いたりしたいなぁ。不条理なSF短編小説もいいな。




ああ、行きたい!どうしよう!


もうちょい考えます。


去年はなぜか梅雨時期が爆発的に忙しかったのでその頃までには行くとは思いますが、時期は決まり次第告知しますね。

水曜定休またぎの火曜から木曜にかけて、三日位だと思います。




それではこの辺りで。




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