昭和レトロ探訪〜新宿三丁目「千鳥街」



まずはお知らせです。

しばらく、日曜日の閉店時間を12時半ごろにさせて頂きます。
海の家などの演奏の兼ね合いもあり、9月ごろからまた通常の時間に戻す予定です。

ご迷惑をおかけしますが何卒よろしくお願い申し上げます。



***





えー、久々の昭和探訪。

今日の内容は、敬愛する三橋順子先生(性社会、文化史の研究家)のブログを拝見し、一部手に入らなかった資料を拝借しながら私見を交えて書いております。問題がありましたらコメント欄までご意見をお寄せ下さいませ。




今回はキヌギヌの入る謎の極薄ビル、その名も「新宿ビル」がなぜ薄いのか、を中心に考えてまいりたいと思います。



いつも思います。風で折れるんじゃないかって。


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このビル、「シフォンケーキかよっ」とも思います。いつか倒れるぞ。


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しかも、うちのビルを正面に見て、右側の宝くじ売り場から、笹屋呉服店さん、そして道を挟んで向かいのドトール、タリーズさんに至るまでシフォンケーキビルが立ち並んでいることをご存じでしょうか。


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お察しの通り、かなりの規模の区画整理が終わった後の空き地に雑居ビルが建ったので、こんな状況になったのでした。

といえば話が終わってしまう。


僕としては、文化や経緯を含めて色んな角度から見てみたくなる。


***


そもそも、この大通り(正式名称は御苑大通り)は1960年後半にできたものなんですって。その前は、木造建築の商店がひしめく飲み屋街だったそう。

その名も「千鳥街」。

この地図の縦に二本の線で書き込みがある、この間のエリアが千鳥街になります。
路地を突っ切ると、新宿御苑だったわけですね。


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地図のアップ。

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笹屋から麻雀クラブメトロ、数件の飲み屋さんにかけてがうちの入居ビルの場所だったと思われます。

推測ですが「メトロ麻雀クラブ」は、きっとうちの大家さんに間違いないと思われます。
今、大家さんは新宿東口でメトロ会館というパチンコ屋さんを営んでおられます。場所的にもビルの辺り、等価交換か何かでビルが建ったのでしょうか。気になるのでこんど聞いてきます。


笹屋、は世界堂と宝くじ売り場の間にある、呉服屋さん。今も現存します。
売れているんだろうか、、、と勝手な心配は置いておいて、この時代からの大先輩。

赤線で働くお女郎さんが着物買いに来たんだろうか。


探偵の看板の下にパチンコ「メトロ会館」のオレンジの看板が読み取れます。



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余談ですが笹屋呉服店お隣の世界堂は1990年に火災で全焼しています。預かっていた絵画を含む3億円の被害が出たとか。

左にうちのビルがしっかり写っています。


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話を千鳥街に戻します。


大通り沿いには呉服と洋装店が軒を連ねていたんですね。


字がつぶれて読めないんだけれど、「もみじ」「やなぎ」の字が見えます。「久松」、とも。

純和風な・・。諸先輩方。

僕も平成のこの時代に、未熟ですが跡地にて頑張らせていただいています・・。先人達にただ感謝。





航空写真だとこう。マークのあたりが丁度「もみじ」、「やなぎ」の辺りだろうか。


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千鳥街はですね、1967〜1970の間に強制的に二丁目の赤線エリアの中に移動させられてしまいます。

甲州街道と明治通りとのバイパス道路の整備のための区画整理だと聞いています。明治通りとのバイパスはいまだに終わっていません。都市計画って凄いな。


新宿区1970年度版、公共施設地図ではこの通り、道ができています。ほぼ現在の形に。

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では、今の新千鳥街は、というと、まだ現役なんですよ、これが!!


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こんな感じ。構造はわかりませんが外壁が共通なのが見てとれます。集合店舗のようなところなんでしょうか。




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因みに、1971年撮影の寺山修二の映画、「書を捨てよ町へでよう」に、この建物がたっぷり出てきます(笑)

平泉征、浅川マキ、美輪明宏など、俳優陣も渋め。

新千鳥街には、女を買いに行くという場面。



「おい、着いたぞ。ここが新千鳥街だ」

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「ほら、勇気出せよ!男になれんだぞ」

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「いらっしゃーい。アンタ学生さん?」


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「ぼぼ、僕、帰りますっ!」


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そんな感じだったような。






年代的にはこの新千鳥街、映画の撮影時にはできて間もないころのはずなんだけれど、元々汚かったのかな、今とあんまり変わんないような・・。


中央の赤い看板、読みづらいですが久まつ、とあります。確証はないですが前述の久松さんではないか、と勝手に推測しております。ちなみに行く前にこの久松さんは廃業なさいました。2010年頃だったかなぁ。

行けばよかったけど、ここのババァ、よく客と怒鳴り合いしてたし。どう考えても怖かった。


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で、旧千鳥街の右側に残った飲み屋街は、というと、ちゃんとこちらもあります。

緑苑街、という名前でドトールコーヒーの裏側になりますが、今もボロ看板が建っています。
Green Garden Streetとあります。

飲み屋自体は数件のみ、名前だけ残ったんでしょうか。

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なーんて言っている間に、界隈の写真を見つけてしまいました!!!



では、どうぞ。


まずはうちの入居ビルを南から見て、現在。

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昔の同じアングル。


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何と、道の向こうに都電が見えます!!!



ここで右に曲がって四谷の方向に向かうんだな。


なんてロマンチック。ロマンチック街道より素敵。


「久松」も「ヤナギ」も見えます。その向かいには餃子屋も。
最近ゴミを入れるポリバケツも見なくなりました。


稚拙な表現だけど一言、「カワイイ!!」



今度は逆の北側から。

宝くじ売り場の前辺りから甲州街道に向かって、です。


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こちらが昔。


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「ケート」さんも地図に見えます。かなり気になる。

向かいの「さくらんぼ」さんもどんなお店なんでしょうか。


この向こう側に甲州街道、そして新宿高校と御苑が広がります。




あー、なんだか切なくなってきた。



昔のこの辺りを知っているお客さんに聞くと、皆さん個性的な店だったそうですね。
若いころのビートたけしさんなんかがネタ作りのために飲みに来ていたのもこの辺りだとか。
海外の俳優やアーティストも、来日の際にお忍びで飲みに来ていた、とか。


お店のドアに自転車だかバイクで突っ込んで来店した常連の話とか、(その後みんな普通に飲んでたとか)オカマに賭け麻雀で負けてスッテンテンにされた寿司屋の大将が若い板前を質草に置いて行ったところ、後日立派なオカマになっていたとか、とんでもない話ばっかり。

もちろん、普通の穏やかな店も沢山あったんだろうけど、情報も規制も少ない、人情の溢れる時代の話。


うーん、一晩だけこの頃に戻ってこの辺りを片っ端から梯子してみたい・・。

都電に乗って新宿二丁目で降りて。当時すでにある平屋の焼肉屋「長春館」で腹ごしらえして。(ここは戦後、疲れたタクシーの運ちゃんがヒロポン打っていたなんて話も聞く)

でね、いざ千鳥街。へべれけでお店の人に話すんですよ。

「僕ね、未来から来たんですよ!2013年からなんですけど、丁度この同じ場所でピアノのあるバーやってるんですよ」って。


きっと、この頃のお店の常連さんだったら、頷いて、話を合せてくれそうな気がする。






今度、近所を通られたら思い出してみてください。1970年頃まであった「旧千鳥街」。












蓄音機イベント、無事に終わりました!

 

お忙しい中、来ていただきました皆様、ありがとうございました。ご存じモダンガアル、DJ剃刀魔子嬢、大活躍でした。


店内は椅子を取っ払い、カウンター一番奥に蓄音機をセット。渡辺はま子からヴァイオリンの小品、入江たか子のトーキーのセリフのやら、軍歌までシブ過ぎるセレクトのノンストップ4時間のプレイ。

当時、超高級車が買えたという英国製の蓄音機をおじい様から受け継ぎ、惜しげもなく店にプレゼントして下さった某兄貴も駆けつけてくださいました。

80年近く前の製品なのに、本当に大きな音で鳴ること。もはや機械ではなく楽器です。



梅雨の晴れ間、緑深い森を見渡す店内に、ノスタルジックなサウンドが高らかに鳴り響きました。これ以上のBGMがほかにあろうか。

ああ、やっぱ僕は回顧主義者です。甘く儚い1920年代、万歳!


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銀座クリイムソオダも沢山売れました!(好評なのでしばらく引っ張ります)




しかし、びっくりするお客さんを尻目に、淡々とプレイなさる魔子嬢の姿勢には深く学ばされました。


ディズニーランドのミッキーマウスや、帝劇のマリウスが照れてちゃいけないわけです。

何事も、世界観を貫く人は美しい。


僕も、もっと自分の世界を表現したい。




また、涼しくなったらやります。年に四回くらいはやりたいです。また次回を是非お楽しみに!



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明日は葉山の砂浜に自宅のピアノを持ち込み、合唱するという謎の出番があります。8時起きですのでブログは短め。


おやすみなさい。


夏に備えよう



こんにちは。


梅雨が明けたら夏本番ですね。

僕の店は暑い。大きな窓が東向きに開いていて、お昼のうちに日が差してしっかり温まる。

そこへ来てギリギリに出勤してクーラーのスイッチをオン、週末は人口密度が高いので涼しくなるはずもない。

猛暑といわれる年は、前の夜からクーラーを全開で聞かせて一晩かけて冷やしたり、節電には程遠いような準備をして帰ったりもした。

そもそも、クーラーを設置するときに業者さんから「構造上、2階に室外機を置くから熱効率が悪くなるけどいいか」と念押しをされていたの。僕は盛大に冷気が出るように無理して20畳用の出力のを買っていたんだけれど、おっしゃる通り、値段の割には効きが甘いような気がする。


今年は、暑いとは言わせたくない!!


なので扇風機を購入。東芝か三菱製のアンティークのが欲しいところなんだけれど、初代扇風機は営業中に火と煙を噴いたのでトラウマで新品を購入することに。(あれは怖かった)


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まあ、何とかねぇ、、ってデザイン。許してあげます。

そのまま置けるような場所はないので、いつものように吊るす。もう、なんでも吊るす。

いつものimpactドライバーで三か所、ゴリゴリやる。今回は天井なので力が入らなくて苦戦した。ってのも、マーカーつけたところに運悪く鉄骨が入っていて、そりゃ開くわけないわな。1時間くらいゴリゴリやって、諦めて開けなおしたり。


ほい!

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エアコンの送風口から客席に向かって吹き降ろすセッティングにした。これで、窓側立ち飲みエリアに冷風が吹き抜ける、はず。

それから配線。

これも怖いところ。でもちゃんとやればいいのだ。延長用のコードを継ぎ足して5メートルくらい取ってやり、壁の後ろから這わせる。

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手持ちのスイッチに装着。動きたくないので、やっぱスイッチは手元にないとね!

かといってリモコンじゃつまんない。


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今回は苦肉の策でこんなところに設置。場所ないんかい!と叫びたくなる。


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これで完成。風量はこうやって調整するの。精神注入棒。


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これで完璧。


実はもう二台、扇風機がありますの。それで時計回りに空気を循環させる作戦。


奥のはこれ。

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これもボロい。今度いいの見つけたら買い換えようっと。実はこちらも改造済みで、スイッチは、この棺桶の中にあるのです。

FAXの左の白いのがそう。


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もう、スイッチが好きでたまらないのですよ。なんか昔のコックピットみたいに整然と並んでるのが大好き。これはフェチシズム以外の何物でもない。

お店の中もスイッチだらけ。一か所に立ったまま、全部操作できるようにいつか配線しなおしたい。

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いつか一か所に集約して・・・



・・・・っと、春にお邪魔した京都の島原、輪違屋さんのことを急に思い出した。

意気投合した当代のご亭主さまと閉店後、祇園に繰り出す時に、おくどさん(台所)の片隅に、壮大に並んだ沢山のスイッチをバチバチ音を立てて操作しておられた。

「これはこう、ここ点けといて、こっちは消そうか、ほな、これで良し、と。ほな行きまひょか?」という具合。

凄い、羨ましくて悔しかった。


凄いスイッチですね!!と誰にも理解されない興奮を抑えながら問いかけたら、「昔から継ぎ足しやし、今更よう直さんねん」と。

そりゃそうだ。





ググったら写真あった!!





これが世にも手慣れた手つきでバチバチすごい音を立てて操作される。



そらもう、エラい格好よろしおしたえ!!!

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こっちがおくどさん。左の間仕切りの裏にコックピットはある。「僕にもやらせてください」とは口が裂けても言えんかった。

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天井はこんなんらしい。格好ええわ。

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そして玄関。


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創業、元禄元年(1688年)、重要文化財。325年の重み。そして並んだスイッチ。

うーん、羨ましすぎ。


また作戦を練ろうっと。その時はスイッチを大量に買いに行かねばならない。それも楽しみ。




***


なぜか、扇風機から始まって京都繋がり。




夏に備える、といえば一昨日、鱧を取り寄せて一人で食らいました。

といっても僕の大好物のネット通販の楽天の訳あり海鮮商品。一キロ2000円だかのありえないお値段のを、1キロ購入。

近畿圏以外の人は年にどの位、好んでこの魚を食べるのか?と思うくらい、あまりにも売っていない。たまに伊勢丹の地下で買うんだけれど、まあ高いこと!千円札食ってるみたいで落ち着かない。


京都の子は鱧が大好きなのです。夏の味覚、どうしても食べないと夏が来た感じがしないの。

特に、鱧の落し。



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晩御飯にも並んでいましたし、とにかく夏場はよく出てくる。暑い中でも進む、淡白で滋味に溢れる旨みがあって、骨切りした口ざわりもいい。冷えていてとにかく美味しい。

しかも低カロリー、高たんぱくのダイエットにも最適な食い物。


一人で600グラムくらい、色のいい大皿に積み上げて酢味噌とポン酢に紅葉おろしでガツガツ食べてやった。

安物だから生臭いけど、その分梅肉と酢味噌が合う。ビールも、んまい!!



そんな中、突然、喉の奥に激痛が。ザックリ小骨が刺さってしまい、ただいま大変辛い状況にあります。(汗)


訳あり商品・・・・。食い過ぎなだけか。



唾液を飲み込んだりすると痛いです。あくびしてもくしゃみをしても痛むのです。

なにこれ、地味な癖にかなり辛いやんけ。

悪夢で2時間くらいしか眠れませんでした。だからスイッチ画像とか集めて気を紛らわしています。

10時になったら耳鼻科に飛び込んで取ってもらいます。あと一時間半もある。


治ったらまた鱧を食べよう。次はよく噛んで。





安いハモには落とし穴が。みなさん気を付けてね。




ミントが大収穫の模様です


映画「グレートギャッツビー」を観た後、焼肉屋でにんにくを食べ過ぎて眠れない夜を過ごしております・・。


さて、モヒート。


大変ご好評いただいております。週末は30杯分近くを用意しているのですが、売り切れる週もあります。ありがたいことです。

併せてベランダのミントもすごい勢いで手入れしています。今年は去年に増して植え付けをしまして1,5倍の収穫を見込んでいましたが、なんだか調子がよく、ものすごく大漁な雰囲気です。

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もう、生えるわ生えるわ、50センチくらいに伸びてます。

太いところは細めのヒマワリみたいな茎で、葉っぱも大きいものはシソの葉位ある。

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嬉しいんだけれど、、。でも、軌道に乗ると、、、、飽きる。


(メニューとしては継続しますよ、もちろん)

モヒートに加えて何か新しいメニューを、と画策しています。


何かフレッシュな食材を使ったものを。

前にやったのだと、生トマトのレッドアイだとか、前述のクリームソーダとか、バナナにリキュールやクリームベースのお酒入れたバナナオレのようなカクテル然り、イマイチヒットに繋がる商品が生まれなかったのです。



トマトは、正直言って絞ってもおいしくなかった。水っぽいのです。更にビールで割ると、なんのこっちゃわからない青臭い飲み物になる。



先輩に聞くと、小粒の完熟のものをガーゼで絞るといいとか。うーん、ちょっと手間的に難しいかな。仕入れも含めて。

果汁の多いメロン、キウイとかプラム、ザクロもよく使われる材料ではあるんだけれど、小型の僕の店で一人でこなしているときにバラバラで注文がが入ったら、確実にお祭り。

そして死ぬ。



何か見つかるまでは、オレンジを絞って、出してみることにします!渋いチョイスだけれど、やっぱ絞ったオレンジは格別に美味しい。

瓶のと2チョイス出来るようにしておきますね。(グレープフルーツはスペースがないのでしばらく様子見ます。)



シンプルにウオッカと割ってスクリュードライバー、アマレットと割ってボッチボール、辺りで行きます。


こちらは沢山オーダーが入っても祭りにはならなそう。だって、電動絞り機様がいらっしゃるんだもの!その名もシトラスジューサー。

こいつは凄い。三年間ゴリゴリ絞りまくっても壊れる気配がない。押すたびにモーターが反転するので角度を変えずにしっかり絞れる。ガガガガガ!ってな具合です。

パーツが少なくて洗うのも、ものすごく簡単。かなり清潔な構造。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0003G5SFI/monocolle-22/ref=nosim






そういやオレンジ祭りってあったな。イタリアだっけかな。


検索、っと。

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うわ、もったいない・・・。



しかも痛そう・・。

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トマトのほうが良さそうだけど、、、と検索。



なんだか汚ねーな。

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うわわわ・・・。

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食べ物で遊ぶと楽しいのはなぜだろう。悪いことだとわかっているからかな。







でも、もったいない事するのはやめましょうね。






6月28日は蓄音機イベントやります。




(以下、鼻をつまんで1オクターヴ上の声で読んで下さい。BGMはこちら↓)

http://www.youtube.com/watch?v=7QJutwCtHQY





夢の帝都、ネオン煌く大東京

嗚呼、素晴らしきかな昭和ノスタルジィ

輝くシャンデリヤの下

響くは1935年製英國製ヒズマスターズヴォイスの蓄音機の音色



初戀のあの日の思ひでが

薆しい人の面影そのまゝに

懐かしきメロデイとともに蘇へる



六月弐拾八日

今宵ゐつものキヌギヌが



懐かしき昭和のミルクホオルか、

はたまた紳士淑女の集うダンスホオルのやうな一夜に早變わり




ラグタイム、チャアルストン、ジャズ、流行歐

懐かしき音色に軆を任せ

あの人と薆を談らうもよし

一人、懐かしき想ひ出に耽るも又よし


美しく儚きノスタルジィ


初夏の宵は値千金




皆様、お誘い會わせの上、お越しくださいませ



世にも珍しき蓄音機DJは西荻窪が生んだ平成のモダンガアル、カミソリ魔子嬢(男子)

(頭のおかしい仲間がまた一人増えました。やったぜ!!)


写真_1~1.PNG

入場料料は無料、投げ銭のチップ制です。

モダンボオイ二名は、いつもの麻の上下にセルロイドの真ん丸眼鏡でお迎えします。

蓄音機DJは夜22時半頃から始まります。



この日の特別メニュウもご用意しております。


銀座クリームソオダ  1000円

(サントリー・メロンリキュール「ミドリ」使用、アルコール入り)


P1050193.JPG




お待ちしております。


ランニングのすすめ。

 
ある賭けをしていまして、夏に普通の人以上に筋肉質な体型にしないといけない・・。のです。


無謀です。知っています。


まあでも、こんな無謀な賭けをした自分が悪いのと、やっぱ夏は海にも行きたいし、行ったら格好いいほうがいい。わかりやすい意味で、若々しくありたい。それには賭けくらいしないと動かない自分の性格。

そんなことで重い腰を上げてジムに通っています。普段は黙ってますけど週に3日は100キロくらいのダンベルを肩に乗せてスクワット、とかベンチプレス10回を5レップス、とか散々痛めつけてからお店を営業しているのです。

かなり贅沢だけれど毎回同じトレーナーさんについてもらってやっています。怪我が怖いのと短期集中で改造するために、夏までだけはそうすると決めて、お小遣いを節約してやり繰りしています。本当に。


筋力トレーニングと食事制限だけで約半年経ちましたが、それだけではでは痩せるのに限界があるようです。ちょうど7キロ落ちたのですが、それ以降どんどん落ちなくなってゆく。

トレーナーさんに言わせると有酸素運動をやりなさい、それでスルスル落ちるから。という、聞き飽きたような意見。えー、それがしたくないから金払ってんのに。ブツブツ・・。

ダイエットをなさった方はご存知だと思うんだけれど、減量と有酸素運動はコインの裏表のような関係で、やった分だけ必ず効果がでる一番近道だとされている。

でも、僕は走るのが嫌いなのです。とことん嫌い。大っ嫌い。



何が嫌いって、退屈なんですよ。ランニングマシンなんてハムスターの走る丸いやつみたいだし、バカみたい。それに苦しい。汗かくのも気持ち悪い。のどが渇くし、仕事に差しさわりもある(ジムには仕事前にしか行けない)


でも、賭けの期日が迫っていてそうもいっていられない。とにかくやることにしたのです。


「退屈しない方法はありますか?」と尋ねると、「音楽を聴くといいですよ」という、これまたありきたりな回答が返ってきました。


そして、「もうね、正攻法しかないんですよ、痩せるには」

ガーン!    そんなの、、、知ってますよ、、、。



腹を括って、音楽のプレイリスト作りに集中することにする。


店では昔の擦り切れたレコードのような音源しかかけていないけれど、中々強烈なのも持っています。その中から走れそうな、落ち着きそうな、気合が入りそうなやつを50曲、ランダムにセレクトしました。

まずはジャズ。ド派手なビッグバンドジャズ。元気が出そうなやつ。あとは、歩くテンポに合ったテンポの曲を。これはクラシックなんかからチョイス。それから昔聞きまくった、懐かしい曲。恥ずかしくて書けない飛鳥涼のB面みたいなのとか、本当に無理、書けない。


そんなこんなで、2万曲ほどあるライブラリーの中からぐちゃぐちゃにチョイスした、走るためだけのプレイリストが完成。



先日、携帯に落とし込んでからジムのランニングマシンで挑戦してみました。


各曲にイメージがあって、妄想しながら走ってみることに。そう、いつもお得意の妄想。僕にはこれしかないと思う。

まずは、この曲。The Battle Of Bop Brothers

http://www.youtube.com/watch?v=Is23rLo9iJk

この曲のイメージは真夏のNY、夜の五番街。


僕はラルフローレンで誂えた最高級のタキシードを着ていて、頭はポマードで格好良くセットされている。靴はエナメルのポインテッド・トゥ。抱えきれないくらいの大きなバラの花束を抱えて五番街の車道を全力疾走している。走る辻々で野次馬から「頑張れよ!」と歓声が湧き起こる。なぜか道路の各所にビッグバンドがいて、途切れることなく生演奏でこの曲が流れている。

新聞記者が走りながら僕の写真を撮る。僕はウインクして走り去ると、女の子の軍団から歓声が上がる。
花屋を横切ると、花を活けていたバケツが転がって色とりどりの花弁が散らばる。カップルとぶつかると山盛りのポップコーンが空に舞う。
風船を手から放してしまった女の子がいて、赤い風船がふわりと宙を舞う。僕は電柱に飛び乗り、風船を取ってあげる。と、少女が微笑みながら僕のほほにキスをする。また走りだすと、野次馬から歓声。白いシルクのストールが風に翻る。

コンバーティブルの真っ黒なロールスロイスのクラシックカーが僕に併走して、よく冷えたシャンパンを手渡してくれる。何と気の利いた差し入れだ。僕は一口飲んだグラスを車道に投げつける。まだ酔うわけにはいかないのだ。割れる音がドラムのシンバルの音とぴったり重なる。また黄色い歓声。

そう、僕は受賞式に向かわなきゃいけないんです。ある大切な人にプレゼンテーターとして、スピーチをしなければいけない。そのスピーチもタキシードの右の胸ポケットにきちんと仕舞ってある。あれ、左のポケットだっけ。あれ、靴が片足脱げている・・。


***


まあ、こんな恥ずかしい妄想を10個くらい用意して(当たり前だけれど全部走っている設定)走ってみたんですよ。


1時間半も走れたよ!!!


他のも大概ひどい。ワーグナーのタンホイザーの序曲で古代ギリシャの日焼けした名もなき勇敢な戦士になって、軍を救うために手紙を届けるとかそういう設定。


http://www.youtube.com/watch?v=bjj84gcuMEw

(僕は月桂樹の冠を被っていて、また少女を救ったり、その後山の向こうに虹が出たりする)



はたまた、レミゼラブルの民衆の歌で、国のために命を捧げる青年の役、だったり。





不覚にも、レミゼの時は感極まって泣いてしまったり・・。汗だか涙だかわかんないからいいようなものだけれど。



うまく妄想が続くといいんだけれど、妄想が途切れることもよくある。準備不足だったり、マンネリ化するとネタが続かないから飽きて、現実に引き戻されてしまう。

古代ギリシャなんかだと資料がないから景色にバリエーションがない。なんとか火山とか、どっかのクレジットカードみたいなギリシャ神殿の並んだ、リアリティーのない感じに仕上がる。

ちょっとマシだったのはブラームスの何番だかのシンフォニーのゆっくりな曲のところ。

地平線の彼方まで黄金に輝くライ麦畑を想像しながら走ってみた時。ジムが高層ビルで、ちょうど夕日が見えるんだけれど、一曲丸々集中力が途切れずに妄想できた。これは完成度が高いと言えよう。






って、もはや妄想が主体なのか走ることが目的なのか、よくわかんない。一体何やってんだか。


でも、そんなこんなでもう2週間、毎日5キロは走っています。体重もぐんぐん落ちるしなんだか楽しい。そんな調子で、早く走りたくて仕方ない時もあります。


走るって、ただ前に進むだけ。単純すぎて楽しんですよね。まるで自分を映す鏡のよう。

そして、妄想ランニングじゃなくても走れるようになってきました。少しづつ昔の記憶をたどったり、お店を俯瞰してみたり、将来のことを考えたり。

体がくたびれているのが丁度いいのか、色んなアイディアや妄想が嵐のように襲ってきます。考え事するのに最適なことに気づきました。終わった後には体重も減り、おなかも適度にすいています。顔の浮腫みも取れ、頭の中もスッキリ。

手放しに自分を褒めたくなります。


今まであまり運動をしてこなかったんだけれど、楽しむアイディアが足りなかったのかも。それは惜しいことをした。



ランニング、体にいいよりも頭にもいいのではないか?最近はそっちの方向で動かされています。

今話題のロングブ○スダイエットよりいいかもしれませんよ。あっちは妄想もしづらそう。風船膨らますとか、炊き立ての酢飯を冷ますとか、そんなもんでしょ。やっぱ妄想するなら、タキシードで五番街を疾走しなきゃ。




僕の今後の変化にこうご期待!と自分にプレッシャーをかけておきます。



いつまで続くか。



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何不自由ない造り酒屋の娘茜は幼き日に目を患い、その時連れられて聞いた文楽、露澤清太郎が奏でる三味線の音に恋をしてしまう。大正から太平洋戦争後にかけた女の一大抒情詩。乗馬を好む娘、宝石や宿屋を惜しげもなく買い与えるおおらかな母、その後の茜の命を賭けた壮絶な苛めとの戦い、本物の芸に賭ける壮絶なエンディングと、読みどころが随所に散りばめられた文句なしの女流文芸娯楽作品。

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悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
公子という一人の貧しい女が中華屋の仲居からスタートして何百、何千という嘘を重ねて戦後の混乱期にのし上がる様を描いた作品。嘘を重ねると言っても、無論、それだけでは決して成功はしない。夜学に通って簿記の試験をパスし、自らの美貌を磨いて出会う男を翻弄し、汗まみれになり生き抜くさまは寧ろ潔い。とある事件後の週刊誌記者による聞き取り調査と云う一風変わった文体で綴られる全編は、時を忘れ、あっという間に読めてしまう。中でも、登場スr数々の大粒の宝石の描写は秀逸。「取材魔」の異名を取る有吉文学の中でも比較的軽めな現代もの。特に初心者にお勧めの一品。

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女系家族〈上〉 (新潮文庫)
女系家族〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
山崎 豊子
船場に続く大商家の物語。入り婿の父が突然亡くなり、残された三姉妹が遺産相続を期に豹変を始める。狡猾な大番頭、突然現れる妾の存在に、三姉妹は関係を結んだ男の入れ知恵や様々な駆け引きを繰り返し、遺産を減らさぬよう奔走する。団結した三姉妹と叔母が妊娠したと思しき妾を抑えつけ、懇意の医師が器具を用いて検査を始める妾宅での描写は、昭和女流文芸史に残る陰惨な情景と云えるだろう。

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昭和初期の船場に三代続く女系の老舗足袋屋に生まれた男の半生を描く。女親に反発するかのように愛人を4人も囲いながらも商売に精を出す主人公。迎え入れた新妻の妊娠を探るために肥溜めを棒で掻き回す姑と大姑の陰惨な嫌がらせ、襲名披露の配り物がたった足袋一足だと聞いてケチだと馬鹿にする参加者を尻目に、実は踵の留め金具が純金製で帰宅した一同を仰天させるエピソードなど、船場の粋と意地が詰まった珠玉の作品。

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針女 (新潮文庫)
針女 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
出征した帝大出の弘一が残した青春の遺書を胸に、パンパンや闇成金の持ち込む針仕事に打ち込む孤児の清子。彼女は過去に踏んだ針が体を周り運悪く跛(びっこ)になるというハンディキャップを持つ。復員した夫は戦争のせいで性格が豹変しており・・。パンパンや気違いといった現代では禁止用語の登場人物が行き交い、戦後の混乱期をそのまま原稿用紙の上に広げたような生々しい作品となっている。

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連舞 (集英社文庫)
連舞 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

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明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

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宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

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朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

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社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

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梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

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写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

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極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

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 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

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芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

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書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

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