妄想族が師走を前に走り出す

わー、師走を前にして忙しい風です。

また妄想が始まりました。妄想族です。とにかく忙しいんです。

先ずはタキシードを二着、買いました。前に作ったベストと色を合わせて黒のショールカラー。今年のクリスマス、週末の19日から25日水曜まで毎日着て、更にゴージャスにお送りします!


お直しでバランスを取ります。まだ未完成。



そうそう、その、帰りの事。


向かいのドトールコーヒーの四階、前までは不動産の管理会社がはいってたんですけど、今日見上げたら空っぽ!!



実は、長年一人で狙っており、出て行って下さるように密かに念を送っていたの。
一度、空く予定がないかどうか、事務所に突撃したこともあります(涙)


貸し出されるか何のアナウンスもないけど、期待だけは膨らみます。

お客さんの情報通の不動産屋さんに早速探りを入れてもらっていますが、どーなることか。

いつも眺めている並木を反対側から大きな窓で見ることになり、広さも2倍はあるだろうか。トイレも店内にある。やべー、ベースもドラムも置けちゃう。しかも下はドトール、夜十時閉店。




中はまた怪しい三角形になっている。三角関係に縁があるのか。




天井を抜いてシャンデリア、奥をガラスで仕切って喫煙室か?!グランドピアノ形カウンターも行けそう。

並木の眺めもいい感じ。



前の借主を追い出す所で僕の念が底を尽きました。

このブログを読んでる皆さま、どうか飲食店舗可の賃貸として貸しに出されるよう、もう一押し、念を送って下さい。



ムムムムム、、、、


ドア、注文したのにどーしよ(汗)




初稽古

遂に、三味線のお稽古が始まりました。年内に始められて良かったわ。(笑)

お姐さんの家は浅草の某所。向かう途中に、例の浅草の一棟貸し洋館が見えた!何という偶然!!



道の途中には魅力的な店がいっぱい。

お好み焼き、天麩羅にどじょう、炉端焼き、寿司に蕎麦。


うー、毎回楽しみだ。




持ち方くらいから始めるのかね、と思ってたらいきなりの曲練習。

僕に因んで「祇園小唄」からでした。




三本線の下から低い弦で、書いてある数字がポジション。ローマ数字は左手の指。


つーか、読めねーし!!(涙)

それを一段づつ区切って超スローに弾く。ああ、なるほどね、の連続。ビックリするほど慣れない。

その間、構え方や指使い、バチさばきを一斉に、しかも矢継ぎ早にダメ出しされる。

気が狂いそうな情報量。僕も負けず嫌いなので必死で追いつこうとする。何だか訳がわかんないけど、とにかく言われたことを処理する三味線ロボット。


で、無理やりだけど弾けちゃって。我ながら楽器とは相性がいいみたいでした(笑)


楽譜がとても合理的に出来ている。一番近い移動距離で曲想に合った指使いが指示されている。この辺りはヴァイオリンやピアノとまったく一緒。

けど、好きな指で弾きたくなる。辛い。


普通の教室は基礎からじっくりやるんだけど、お師匠さん曰く「私面倒なの嫌いだからさ」と、一年分くらいのメソッドをすっ飛ばす姐さん。気が合うわ。

勿論、曲をやりながら徹底的にフォームと指使いを直されますらしい。こわ。



んー、まだ全然弾けないけど、自分の音締め(チューニング)の音で、ふっと江戸の吉原の情景が浮かんだりする。

優雅な楽器だなー、こりゃ。




はい、ちゃんと基礎練習もやります。夏に屋形船で弾けたらいいなぁ。


頑張ります!

塩鮭のカマと向き合う


実家の母が好きなもの、即ち「実家の味覚」ってのに塩鮭のカマがあります。

カマっていうのは頭と身の間の三日月型の部分で、エラ葢の上の部分に辺ります。脂が乗っていて塩辛い。身は少なくて、ほんのちょっと癖もあるが旨味は半端ない。




そういや、実家の食卓にはいわゆる「塩鮭の切り身」の部分は並んだことなかった。あの幕の内弁当に入ってる綺麗な形のやつは一度も見たことない。

晩御飯のおかずはおろか、オニギリ用に解したのにも、お弁当のご飯に敷き詰められのにも、父親の酒の肴ももちろんこのカマでした。



実家の側の商店街の魚屋さんに行くと、割と中央の見栄えのいいあたりに整然と切り身の塩鮭が並んでいる。「カマ」はというと、ビニール袋に10枚くらい詰め込まれて、薄暗い足元の隅の方に放置されてる。いわゆる食パンの耳とか、カステラの切り落とし、大根の葉と同じ扱いなのです。


下手をすると鮭の頭を割ったものもたまに食卓に並んでいた記憶も。

あー、ワイルドだわ。

正直言うと子供の僕にとって、カマはあまり嬉しくなかった。ちょっと癖もあるし、形も変だし、なんせ安物ってイメージしかなく。


しかし、大人になってから塩鮭の切り身を食べても、それは僕の中ではあの鮭でも何でもない。ただの紅色の魚なのです。しかも、美味しくないの。

カマは、関東のスーパーなんかでは気にするようにしていてもあんまり見付けることができなかった。無いと無性に食いたくなる。なんでかね。

まあ、そんな事忘れてたんだけど、お得意の楽天市場で探し物をしていたら、突然画面にカマの切り落としが現れた。


2kgで1980円!これなら失敗してもまあ、いいんじゃん。




わー、1kg入り袋が二つ!こんなに食えるかね。

心配するより焼いてみた。





香りはいいぞ。脂も凄く乗ってる。

メチャ旨いやんけ!!

全く生臭くない。子供の頃に食べた、あの旨味の濃縮したリッチな味わい。


特に、ヒレの付け根のところの身が美味しい。無理やり喩えるなら、ハラスの身の味わいと、イクラの濃厚さとを足して割ったような滋味。



婆さん(祖母)はさらにお茶漬け、その後はお湯をかけて味わい尽くしたとか。


やってみた。




ギャー!懐かしすぎ。そして旨い!

貧しいけど味わいは豊かな我が家のソウルフード。

酒の魚に、ご飯のお供にピッタリですの。お値段は、一枚あたり80円。


是非お試しください。

野田秀樹のMIWAを観た




文字通り美輪明宏氏の半生を野田秀樹が描いた舞台。


最初は、りえさんが美輪明宏を演じるんだ、位の情報しかなかったんだけれど。

余りの多くの賞賛の声、お客さんも数人出演なさってて、「観てないの?まさか」の問いに屈して、急にチケットを探すも、とっくの昔に完売。当たり前か。

ダメ元で新橋のお姐さんに無理を承知で頼んだら、ほんの一瞬で席を取って下さった。やっぱスゲーな。

このお姐さんの事はまたいつか書きたいと思う。ちんとんしゃん。


池袋の芸術劇場にて。




力強く儚く美しい宮沢りえ
シンプルなのに想像力を掻き立てる舞台美術
小出恵介、青木さやか、井上真央の実力
圧倒的な古田新太の存在感
上質で知性に溢れたギャグ
数珠繋ぎに流れる古き良き美しいメロディー
斬新なのにストーリーを邪魔しない衣装
瑛太の美しい立ち姿
散りばめられた言葉遊びの応酬
練られ尽くした脚本
巧妙で力強いアンサンブルの動き


この舞台には相反する両極のものがバランスよく共存していました。


それもその筈。

ギリシャ神話の両性具有、アンドロギュノスはある日、神に刃を向けた。
怒った神は彼を二つに引き裂いて地上に降ろす。
引き裂かれた男と女は失われた半身を捜し、結果、男と女は求めあい、愛し合う事となる。

「それでは説明がつかないわ。男性同士求め合う人が居て、その説明にはなっていないもの」と若き日の美輪明宏が問う。

神武以来の美少年を宮沢りえが、内なる怪物(失われた半身)を古田新太が演じる。



正直参った。心から楽しんだ二時間半。


知性と古典に裏打ちされたテーマを、ベテラン勢が上品なギャグで掻き回す。

僕の大好物の手法なのだ。

明日が千秋楽、続いて大阪公演だそうです。


ぜひ、ご興味のあるかたはご覧になって欲しいと思います。

犬も歩けば、、



日光からの帰り道、東武電鉄を浅草で降りて、あてもなくブラブラ散歩しておりました。

仲見世から浅草六区、色んな意味で僕にとって気になる店があります、このエリア。

まずはカツラ屋さん。高島田も桃割れも揃ってる。(写真なし)
勇気を出して島田を試着してみました。

イメージ画像




お店のおばさん、手慣れたものでクスリとも笑わない。「もっと深く被ってみて、そう、そのラインで額を合わせるの」

さすが、見事な接客です。

残念ながらまだ使い道が浮かばないので、取り敢えずお気に入りリストに入れておきました。何かあったら浅草へGO。

そして、六区の、、、




ダメダメ、時間がないから次回にお預け。

そして神具店。




仏壇、神棚、太鼓一式が売っています。ここではお正月に振る舞う日本酒の盃を12枚購入。かわらけ、と言うらしい、陶器の白いお皿。本当は塗りのが良かったんだけれど、予算的に合わないのでこれで我慢。

地鎮祭なんかじゃこれを使うらしいので、まあオッケーかなと。


その後の出来事。ここからが重要なのです。




本当は合羽橋に行くつもりがなんか匂うので、行き先変更。

んー、何となく獣の勘?ワンワン。


神具店から歩いて2分のところに、なんと洋館が一棟、貸し出されていました!!

はら、やっぱ見つけたワン!!!




恐るべし迫力の賃貸物件。




地下一階、地上三階の一棟丸ごと貸し出し、ワンフロアが50平米超だとよ。

窓越しに中はこんな感じ。階段はなんかアールデコのような、シノワズリというか、なんとも言えない雰囲気。



いやいや、浅草でしょ、しかもこんな広い所、といいつつも夢は膨らむ。

螺旋階段にして、ヨーロッパの邸宅風な内装に木目のグランドピアノ置いて、麻の揃いのジャケットを着た眉目秀麗な男性スタッフがズラリと並ぶ。毎晩バラを活けて、生音が途切れない、古き良き酒場。

内装に反して夜半過ぎからは雑多で破廉恥な営業。



マホガニーの内装にお酒を沢山揃えて、生バンドの古いジャズ、タンゴ。

ショーケースには山盛りの生の果物、瓶に詰められたナッツ。生ハムのラックに具材を選べるサンドウィッチ、新鮮なチーズ。エスプレッソもあるよ。

懐かしくて怪しい、でもエレガントな上海租界のナイトクラブみたいな、大人が子供になれる格好いいBAR。

二階は喫煙ラウンジ。葉巻のヒュミドールや大きな本棚を置いて洋書を詰め込む。BGMは蓄音機のみ、ソファ席のみのゆったりした空間。


三階は天井抜いてガラス張り、床は補強して屋内プール。デッキチェアーにはいい香りのする柔らかいバスタオル、プールサイドにゃアップライトのピアノ。そして熱帯植物の植え込みでジャングルみたいにして、、、、

(窓のデザイン変わっとるやんけ 汗)




場所は雷門から見て、右手の向かい辺りです。






さらに調べた所、家賃、945000円ですって、奥さん。年間家賃だけで一千万超え。




まあ、こりゃ無理だわな!

といいつつも、明日、年末ジャンボ買いに行こうっと。







イラっとするもの。


きっとケネディ大使の信任状奉呈式のせいでしょうか、前に書いた皇室シリーズの儀装馬車の記事に、この2日で数千件のアクセスがありました。

確かに「儀装馬車」ググってみると、一番最初にウィキペディア、次の二番目に、僕の痛いブログが出て来た(汗)

宮内庁のサイトの記事が三番目以降に連なります。

不敬罪で逮捕されないか、ちょっとビビっております。

変なもの書くんじゃなかった。



さてさて。


お気に入りのモノはよくブログに書くのですが、今日は僕の独断で嫌いなもの、イラっとするものをダラダラ書いてみます。要するにストックが溜まっただけなのです。




もはや飲み屋のブログでも何でもないんだけれど、まあいいか。

順番にどうぞ。








若いサラリーマンのワイシャツの襟が二重になってるの。あれ嫌い。何が格好いいんだろうか。ボタンがゾロゾロついてるのは更に嫌い。

僕は一生着ない自信がある。




結婚式の光る液体。え?注ぐだけかよ、片付けんのかよ、なんだ飲めねーのかよ。一体何なんだよ。

得てしてBGMもダサいことが多い。




ついでに産まれた時の体重のクマの縫いぐるみを贈呈するのもイラっとする。ご両家の皆さんも泣いてんじゃねーぞ。





どうせならこんな人形をですね、湯気が立ってて、、、。



(失礼しました)



知ったようなことを言う部外者。私は理解者だから何でも相談して!的なアピールをなさるも多々ある。が、当事者としてはそんなに簡単に解ってもらっても困ったりするのだ。





「最近元気だった?」と問うと、「えー、Twitter見てないの?」と返す人。

あんたは芸能人か?!

せっかく面と向かってお話しするんだから、もっとコミュニケーションしましょうよ。





世の中を舐めたような中学生の群れ。何でも金で買えるとでも思っているのか。写真はオーバーだけれど、これに近い状態を中野坂上の某Mで見たことがある。けしからん。






テイッシュケースのレースカバー。たまに遭遇すると、そのレースで鼻でもかんでやろうかと思う。理由はない、嫌いなだけです。





高校球児の細い眉毛。これも好みの問題なんだけれど、仲間内でどんどん細くなって収集のつかなくなった学校も見受けられます。グレタガルボか、ローレンバコールのような顔なら似合うんだろうけれど。

あなた方はそのままで充分輝いているのです。よってゲジゲジ位が宜しいのです!



グレタガルボ







ランキング系番組全般。

全ての番組が何かを与えるような使命を果たすこともないけれど(低俗さもTVの役割だと思っている)、これは酷い。きっと店とスポンサーからと、二重のギャラを貰ってるんだろう。内容も面白くないし、工夫も思想もない。まずそう。タレントの奇声をさらに丁寧に字幕で追う始末。(嫌う割りに詳しい僕ですが)

はるか地方の高齢の一人暮らしのお年寄りなんかはこれを見てどう思うのだろう、と余計なお世話を焼いてしまう。




家紋の入った携帯ケース。


うちのお客様にはいない、、、と思うけどいらしたらごめんなさい。
持ち主とは深くは仲良くなれなさそう。きっと娘に「キティ」とか「アロハ」、なんて名付けちゃうんだろうな。




Amazonの過剰包装。前に試験管を12本買ったらダンボール12個で届きました。色々事情はお有りなんだろうが、ねぇ。(´・_・`)





うるおい、美白系企業の女社長さん達。中傷するつもりはないのですが、あまり魅力的には感じない。潤ってなくとも色が黒くとも、キラキラ輝いている妙齢の女性を僕は沢山知っています。

今話題の「美魔女」にも通づる、何とも無理してる感じが否めません。


うるおい社長



美白大臣




因みに、この方は好きです。何でかしら。振り切れてるからかな。素直さが伝わってくるような気もしますし、よく分かりませんが。




リモコンにラップが巻いてあるご家庭にお呼ばれされた時。

これを見つけた時、「ああ、綺麗好きなんだな、僕も気をつけなきゃ」という気遣いが勝ってしまい、自分の一挙一動がいちいち気になります。下手をすると「汚すんじゃねーぞ」と威嚇されているようにもとらえられます。

運転席のビニールがボロボロに禿げてなお、取らない方とも共通する、少し歪んだ綺麗好き感が伝わってきます。




バラの花にメッセージが印字されている奴。バラはそのままで綺麗なのに。寒気がします。虫酸が走ります。

素直にカード添えろよ!!と思うのは私だけでしょうか。




既出のティッシュケースなんかとちょっと似てますが、犬のウエディングドレス。幸いなことにまだ実物見たことないですが、これも虫酸が走ります。(ってか、虫酸って何?)

ドレスを纏わされた凶暴な黒いフレンチブルドックなんかがヨダレだらけで狂ったように暴れていたりするのは可哀想だし見たくない。
必要以上に擬人化するのは如何なものかと。




スマホの普及による、写真を取ることへの躊躇のなさ。

僕もバシバシ撮られます。当たり前の情景になりつつあるけど、立ち返って考えて、これはどうなんだろう。
僕は断りもなく撮られることに激しく嫌悪を感じるのですが、伝えてもなかなかやめてくれない。
しかも、撮られた後に何かのサイトに無断でアップされるという、そちらのほうがもっと怖い。

天皇皇后両陛下に連写かましているババアを映したシーンもよく見ます。こりゃ国民病だな。

写真はローマ教皇のバチカンでのお出まし。





もう一つ携帯ネタで歩きスマホ。これは危ない!!

お勤めの方の帰宅時に、僕の出勤時間が重なるのですが、駅からまるでゾンビのように携帯を凝視して歩く人々の列。顔なんか画面の灯りでほんのり照らされて不気味ったらありゃしない。
自転車で何度もぶつかったことがあります。

そのうち大きな事故になる前に。携帯怖い。

いや待てよ。

何も携帯のせいではなく、日本人の国民性に由来するんじゃないかと思うのです。行ったことないけどインドやブラジルじゃ、こんな虚ろにゾロゾロ歩く様は見られない気がする。


と、ふと或る勤勉な人を思い出しました。






ってか、お休みを使って一泊で日光の鬼怒川温泉に来ているのですが、そこまで来て眠れず、真夜中にブログに時間を割く自分にまずイラっとするw



明日は東照宮に行ってまいります。夕刻に戻って夜は八時から開店です。









続々到着中。

クリスマス、お正月用品が続々、宅急便で届いております。

昔は足で歩いて探したものですが、今はAmazonと楽天市場で何でも見つかる。スペックや値段を徹底比較して、間違いないなく選べる。サイズがわからない一部洋服や特殊なもの以外、安心して買えちゃう。

もう昔には戻れない、よね。



クリスマスツリーは今週末に装着予定なのですが、今年は更に西洋レトロ感を追求しようと、アイテムを増やします。

毎年、鳥の人形を沢山つけるんだけど、お家がなかったので巣を購入。




楽天市場にて。



国産の高級藁をふんだんに使用、手作りの逸品だって(笑)
こんなものまで売ってるのですね。十姉妹用らしいです。380円なり。

あー、こんな寒い日は自分が入りたくなる。

そしてサンタとソリとトナカイ。見つけました。ニューヨークの何とかって工房の手作りの人形。




重いっ!それに大きいし(汗)

これ、針金通してちゃんと滑るかな。
一つが靴一足くらいの大きさ。

スキー場のリフトのレールのようなものを針金で天井伝いに斜めに渡して、自重で滑るようにする。戻す時は透明のテグスで引っ張って回収、という作戦を考えているんだけれど、、、。
二台繋げると玉突き事故にならないかな。課題が山積。


そして正月、振る舞い酒用。家にあった水引を装着!




かわええ!!馬鹿馬鹿しい!!





注ぎ口も誘惑的。アハン。

これは大成功。買ってよかった!

普段から使えそうな予感。鈴二本と雅楽、赤いライトの三点セットで事あるごとにお客さまのお祝いが出来ますな。


と、なると衣装も欲しくなったりして。マジックテープを付けて早着替えとかして、、、




あー、きりがない。ってかウチは何屋なんだろうか。






昭和レトロ探訪〜日本郵便『氷川丸』



今日は横浜、山下公園にある氷川丸を探訪して来ました。

店のドアの改装の為に画像検索していたら、一枚気になる画像が出て来まして、それが氷川丸のだった、というわけ。

しかも店の新ドアのデザイン打ち合わせは明日が最終日、午後には制作会社に発注がかかってしまう。

これは居ても立っても要られない。





1930年に製作されたこの氷川丸は主にアメリカ航路に使用され、チャップリンやヘレンケラー、秩父宮さまや、大リーグの野球選手、そして多くの旅行者を運んだとあります。

戦争中は全体を真っ白に塗り、病院船として使われたそうな。

魚雷を二発受けても沈まず、戦後は南方戦線の兵士の引き揚げや物資の輸送にに使われたりして、永らく使われるも老朽化により引退、その役目を終えました。

時を経て、今じゃ山下公園に係留されたまま、ビアホールやライブの会場になっているこの船、何と200円で見ることが出来るんですって!

ずっと気になってたんですが、今日やっと見ることが出来ました。

まずは全景。携帯で撮ったにしては我ながら絵葉書みたいないい写真だ。

みなとみらい線の元町中華街駅から徒歩二分の所にあります。新宿三丁目から直通で行けてしまう、この気軽さ!

何で今まで行かなかったんだろうか。


今日は寒いながらもいいお天気でした。出発進行!!





船へと上がるステップ。何ていうのかな?

陳腐な表現ですが、映画みたいだ。次に来る時は紙テープ持ってこよう。




大階段


客船といえば大階段。鉄の鋳物で出来ています。氷川丸は氷川神社からその名を取られているそうなのですが、その八雲のマークもあしらわれております。


大階段もう一枚。階段、好きです。
なんて優美なお姿。

一度、素敵なドレスの淑女をリードして、タキシード、いや燕尾服で上がり下がりしたいものです。




一等食堂

床が軽く湾曲しています。つまり、中心が盛り上がっているのです。太鼓橋のような感じ。

これは後でそうなったのか、元々そうだったのか。
人がいないもんだから僕はずっと座って居たのですが、後半なんだか気持ち悪くなりました。



銀食器

当時のオリジナル、スターリングシルバー(つまり925/1000の純銀製)陸上のものより数ミリ厚くして、丈夫に作ってあるそう。って簡単に言っても、銀だからお値段が心配になる。




マナー指導

馬車道の日本郵便本社ビル三階に練習室を設えて特訓したそうです。ありきたりな中型船が世界で人気を博したのにはサービスの質が当時の世界最高クラスだったんですって。フムフム。



大食堂天井

船内には明かり取りのガラスの天井が目立ちました。アールデコの影響たっぷりな贅沢な天井ですこと。




大食堂の窓からも海が見えます。







アールデコなチェスト

んー、正しいデザイン。



読書室

大きなグランドピアノとソファ。壁の絵はなんだろうか。





読書室ドア

彫り物の一枚板でした。驚くべきは、全ての部屋のドアの意匠が違ったこと。これは参考になります。


本棚

数冊、オリジナルが陳列されていました。





ふと気付いたのですが、流石に古い建物、なにやら懐かしいというか、独特の匂いが染み付いているのです。

カビと埃と、機械油の混ざったような独特のすすけた匂い。古本屋の古い紙の匂いのようでもあるけど、もっと複雑な。骨董屋のそれとも違う。

ずっと思い出そうとしていたんだけれど帰りの電車で思わず膝を打った。

あっ!思い出した!!


箱根の富士屋ホテルの旧館、花御殿の客室の匂いでした。

8割がカビ臭なんだけど、カビすら死に絶えた後の、乾いたような芳ばしい香りというか。うまく伝える術があればいいんだけどな。


いつかの床屋も、パリのオペラ座の廊下も僕の通った小学校の旧校舎も、実家の近所の古い図書館もルーヴル美術館の裏側も白金の朝香宮邸も、全部この匂い。

なるほど、古い場所共通のええ香りじゃ。うちの店も早くこの匂いがしないかしら。



死ぬほど落ち着く。





読書室柱

デコ特有のモダンな彫刻が施されていました。いちいち、美しい。




デッキ

本当に誰もいないの。海に浮かぶ200円で乗れる客船。ここは穴場ですよ!!





Aデッキ




窓もいちいち素敵だな。





喫煙室

ドアには真鍮のポールが。うーん、これこれ。これを見に来たのですよ。

実物を見て、斜め配置は些か不安定に思いました。飽きが来る可能性と、引き戸なので力の掛け方が難しいような。

写真で見た時は飛び上がって保存したんだけどなぁ。



別の入り口のをもう一枚。こちらは二枚扉なので意匠が違う。芸が細かいなぁ、畜生。






室内

ここも素晴らしく落ち着いた雰囲気の内装。僕の好みのウッドパネルで四方を取り囲んだ重厚なスタイル。



天井

ここにも明かり取りのガラスが。隅には小さなBARが。小さなカウンターに小窓がついており、ガラスがはまっていて、とっても可愛らしかった。





一等特別室 客室

ここは他の部屋に見られるアールデコではなく、もう少し古い様式の重厚な内装で纏められていました。

国会や駅の貴賓室に典型的に使用されているあの様式、です。(わかる人少ないですよね)




寝室

思ったのは意外と狭い、んです。8畳くらいしかないんじゃないか。

タイタニックの成金は、もっと広大な部屋に泊まっていたぞ。



応接室

寝室から続きの間の応接室。ステンドグラスがハマっています。しかし、海の方にある窓、ステンドグラスじゃ外が見えないのではないか、という庶民の邪推。




艶やかに光る木材の数々。あー、やっぱこれこれ。マホガニーかな。油ニスが飴色に変色して、経年劣化で何とも味わい深いです。

僕はこの「古い西洋式木製高級建具の経年変化による艶」フェチなのです。理想は1930年ごろのもの。

ウチの店で一番いい木を使ったモノは、実は奥の紅茶の棚なのですが、(ホンジュラスマホガニーのイギリス製)やはりいい艶に、一人撫でながら悦に入ったりしてます。

噛り付きたい。許されるなら全て剥がして持って帰りたい。




別のドア。


やはりこちらもアールデコの軽やかな印象。




操舵室

ここも、かわいい!
あー、全部欲しい。




誰もいないのでカラカラ回しながら叫んでました。「取り舵いっぱーーい!!」


伝声管

各部署のがここに集約されているそう。

船長の誕生日に驚かせようと、全員でハモって歌ったらさぞ無気味な音だろうな、などとまた妄想しながらニヤニヤ眺めてました。





船長室

操舵室のすぐ裏にあります。ここも男性的な、質実剛健な内装の部屋。

僕はこの船の中で一番好きな内装でした。お店用に赤い布やシャンデリアで飾ってはいますが、実はあまり華奢なのは好きではないのです。

ここにも、一人でしばらく座ってました。トミー・ドーシー楽団のストリングスの入った極甘なアレンジのジャズバラード(やはり1937年)なんか聴きながら、海を眺めたりして。



船長室ベットルームのドア


いやー、かっちょいいわ。やっぱ好き。落ち着くし興奮する。

今のところ、この世の中で一番の関心事だ、と心から言い切れる。





お風呂

ここは寒そうだな。お風呂や水周りに関しては、絶対今の方がいい。




機関室

ここからはすえた機械油の匂いが、これでもかと充満しております。

深呼吸して記憶に刻み込む。肺に溜め込む。

スーハースーハー。





エンジン

デンマーク製の巨大エンジン。詳しいことは他のサイトに譲りますが、80年近く前によくこんなもの作って動かしてたな、と感心。




電話室

周りがうるさい時にこれで連絡を取っていたらしいのですが、かなり可愛い。上のジリリリーも、必要だから付けたのに違いないのに、装飾的にこれ以上なく可愛いと感じる。用の美って言うのかな、必要なものは美しいのだ。(考えすぎかな)



アップ





三等客室

これは辛そう。二段ベッドが沢山あって、揺れるし夏は暑いし冬は寒いし、、。

船内食やお風呂、アメニティも気になるところだ。(展示なし)






、、、ざっと見て参りましたが、書ききれないくらいの魅力に溢れたこの氷川丸。

モールス信号の体験機や、伝声管の実演、なんやかんや盛りだくさんでした。


節約デートに、外国のお友達の観光に、Facebookのプロフ写真用に、どうぞ活用下さいませ。

月曜定休日、最終受付午後四時半となっております。

しつこいですが200円。これは最近の200円で一番価値のある使い方ではないだろうか、とさえ思うのです。



また行かなきゃ。


いつも心に氷川丸を。(笑)





因みに、氷川丸って打つたびに氷川きよしさんの顔が過るのですが、どうしたものでしょうか。


どーでもいいか。


因みに、当店のドアの意匠は銀座の喫茶「トリコロール」さんの回転ドアの雰囲気をパクることにしました。トリコロールさん、勝手に感謝してます。ありがとう。



上の4/5はガラス、真鍮のパイプ二本を平行に渡してグリップにし、3Mの明るい色のダイノックシートで木目調に。足元には真鍮板の保護板を鋲で打ち付ける事にしました。ガラスには前のと同じ箔を金で押します。



12月最初の週にお目見え予定、です。

どうなることやら。



年末年始の準備を考えよう



ドアはひとまず置いといて。









何だかんだんでもう11月。もうそろそろクリスマスの準備もしなきゃいけないし。



ツリーはいつもの空中ツリーに、赤いビロードのカーテン。これは定番なんで、今年も外せない。



IMG_2808.JPG



お菓子もいっぱいぶら下げようか。そして、今年こそはソリが空中移動をして、雪が降るようにしたい。

針金かテグスでレールを作って、そこにソリを滑らせる。出来たらレールを放射状に設置して、決まった客席と往復するようなのがいい。



お菓子を積んで、食べたい人のところに届けるようなカラクリ。走るときに紙吹雪でも舞ったら最高だな、こりゃ。





ん、どっかで見たような・・・?







えーっと・・。





あっ、かっぱ寿司で見た!!



お寿司が高速で届くやつ。







さすがだなぁ、カッパの野郎。





ネットで見た記事によると、かっぱ寿司は社員のみが人間で、お店の地下では誘拐された河童が強制的に寿司を握らされているらしい。お給料はキュウリで、一日一本なんだとか。



可哀想になぁ・・。







まあ、そんな事どうでもいいわ。

しかしトナカイ人形、どこで売ってるんだろう。

4頭立てくらいにして、鈴つけて。ソリは自分で作れないかな。



ジェットコースターみたいに店の天井をグルグル走り回るようなのも出来ないかしら。



動力はどうしたらいいんだろう。だれか教えて!!



そうそう、こんなイメージ。









そしてお正月。



毎年通り、年末年始は休むんだけど、年始に開けた日には毎年、日本酒を振舞っております。



前は漆塗り、蒔絵の屠蘇器をヤフオクで激安で買ってそれで出したんだけれど、さすが安物、ひびが入って漏れてきたので引っ越しの時に捨てたような。





銀や錫もいいし、でも高いだろうな。
安くてもっと派手なのないかしら、、とまた検索していると!!!



あっ!この手があったか!



もう、これしかない。









これ一回やりたかったんだよね。この柄杓のような、イカレた色と形。しかもやたら重そう。

伴侶の姉君の婚礼で、鶴岡八幡宮で一度だけ見た、すごいインパクトの酒器。



これで日本酒注いだら、ちょっと楽しいだろうな。

雅楽流しながら。

クスッと笑ってくれる人がいたら嬉しいなぁ。



ふむふむ、調べたら長柄銚子と言うものらしい。柄のないやかん型のとセットになっていて、長いほうでまず最初に注いで、そのご短いほうで追加で注ぐらしい。へへぇ。





売ってたけど12万もする。無理。







いいなぁ、いいなぁ。





っと、またも検索したらネットで売ってた!!しかも1200円!ほすぅい!











入札したら一気に5750円に跳ね上がった。こんなもの欲しがる人がいることが不思議だけど。

どうやら、一騎打ちらしい。負けるわけにはいかない。



神社関係の人なら新品をお買いになるだろうし。(神道ならではの常若(新しいものは穢れがない)とする考え方)



もしや、どこかの変態バーの店主だったらどうしよう。その人に取られたら・・。







そんなの悔しすぎる・・・。





しかし、さすがのヤフオク。もういっこ出品されてた。誰が出品するんだろう。









もしも手に入ったら、年明けには雅楽を爆音で聞きながらこれで乾杯しようっと。















***





しつこいですが、当店は「閉じた」営業スタイルを目指しており、会員制となっております。



初回のお越しはご紹介者同伴にて、とさせていただいております。

どちらかのお店やお知り合いから「ご紹介」という形で場所等のご案内がございましても、通常、お断りさせていただいております。



本当は、どんどんいろんな方にお越しいただきたいんですけれど(経済的にも)平日は一人なのであまり忙しいと僕が長く続けられないかもしれない、というのと、今いるお客様にも安心して来ていただきたい、というところが僕の素直な思いです。



小さなお店は一定数以上のご新規のお客様がいらっしゃると上手く回らなくなるケースが多いのも実情です。



よって、抑止力的に「ご紹介者同伴」という意地悪なシステムでやらせていただいております。



どうかご了承くださいませ。












ドアその後のその後



65万ですってよ、奥さん!

高くねぇか?!


キヌギヌでワインが927杯飲めます。王将の餃子なら17000個。自宅から職場までタクシーで370往復。千円カットで650回。トイレも余裕で洋式にできる。


うーん、高いか。


でも、発注しよっと。こうなりゃ意地だ。

お楽しみにー!







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