昔から変なものを集めています。欲しくて気が狂いそうになる時もあります。
楽器はもちろんの事、、
蓄音機とか、、(頂き物)
変な手押し車とか、、
銀食器とか、、(幾つかはホンモノのいいやつです)
他にも意味の分からないものが沢山あります。もし何かの事情でフリマやったら、皆んなはTシャツとか電気スタンド並べてるのに、僕のコーナーだけはホーンテッドマンションみたいになるに違いない。
僕の中では全て繋がっているんです。分かってもらえないかも知れないけど、そうなんです。
全部を組み合わせると懐かしい、あるおばあちゃんの家になります。(誰?)
おばあちゃんといっても、実の祖母ではなく、空想の中のおばあちゃん。たまに夢にも出てきますが、ややこしくなるので空想の、としておきます。
つまり、僕の幸福なイメージの象徴なんです。
港町の坂の上の洋館に一人で住む、美しくてオシャレなおばあちゃん。昔を懐かしみながらもきちんと自立し、矍鑠とした女性なんです。
僕はリビングにお邪魔して、薫り高い紅茶なんかをご馳走になりながら素敵な昔話を取り留めなく聞く。
普段僕が迷っている事があったとしても、お話に耳を傾けるとそこに何かのヒントが隠されている。
初夏の窓からは緑が繁り、その向こうには港が見えて、遥か沖には海の水面に弧を描く客船が見えます。汽笛や鳥の声も風の音と共に聞こえる。
そんな中でおばあちゃんは水色のストライプのワンピースを着て、白髪を美しくまとめてセットし、窓辺に座ってニコニコしている。
店の古いモノをどういうコンセプトで集めるの?なんてたまに聞かれますが、そんなこと答えられません。その「架空の」おばあちゃんの家にあっても違和感のないモノ、なんです。気味が悪いけど。
欄間だって、ハープだって薔薇の花だって、ちょっと似たのがそこにあったんですね。完全に同じではないのが悔しいんだけど。
もし完全に再現出来たら、きっと素敵な夢のような空間になるんじゃないかな。それか僕の気が狂ってしまうかのどちらか。
内なるおばあちゃんの昔話は盛り上がると、時に家の中だけでは収まらなくなります。
「私が戦争前、船の上でダンスパーティーの時に聞いたJAZZはねぇ、、」となると、仕方なくジャズバンドが登場します。
「いつ頃だったかしら、このくらいの小さなチェンバロが置いてございましてね、お茶を頂きながら聴いたものなのよ」なんて言われると、ああ、チェンバロがあったらおばあちゃんの言う素敵なティータイムが再現出来るのかね、観てみたいなぁ。なんて思ったり。
(ババァ、いい加減にしろよな 汗)
因みに、婆さんが屋形船に乗ったかは定かではありません、、。
キリがないのでまた今度にしますが、違うバージョンが更に4つ位あります。古い楽器屋のおじいさんだったり、旅のサーカス団だったり科学者の家だったり。
(正気です。ラリってませんよ)
まあ、そんな中で更にイメージするものがあります。
馬車とメリーゴーランドと豪華列車と古いビルヂング。婆さんのエピソードにたまに登場します。
そこでやはり調べる私。ネットは凄い。なんでも見つかる。
これね、凄いんですよ。馬車屋ドットコムさんというサイト。馬車を売ってます。
素晴らしいラインナップよりお気に入りの一台。
100年前のが156万。うーん、欲しい。
これを客席に置いて6人掛け席にしたら、馬車チャージ取れるでしょ。1人1000円頂いて一晩6人として6000円、10ヶ月以内に回収出来てしまう、、。
メリーゴーランドという手も。
ドイツのメーカー。中型機種が1300万円ちょい。
一回1000円を貰って10人載せる。一晩一万円として5年半で元が取れ、、。(笑)
後はですね、値段がわかりませんが豪華列車の車両とか欲しいんですよ。
これをそのまま空き地に置いて、BAR。
はぁ、、いいなぁ。アコーディオンの音なんて似合いそう。
そして、極め付けの欲しいもがこちら。
江東区佐賀にある謎の古いビルです!
三井本館よりも三菱開東閣より綱町三井倶楽部より、日本生命館よりもこのビルが好き。
このサイズ感といい、汚さといい、今の店の規模といい、ここしかない。もう少し大きいのなら、京橋の明治屋かな。
(何を迷っているのか、、)
もし許されるなら、夜中に引っこ抜いて持って帰りたい。
一階と二階は店にして三階は簡単な住居と倉庫に。屋上はジャングルにして、小さな池を作って、ほとりに秘密の温室を建ててピアノを入れて秘密基地にしよう。
その中で自分が例の老婆になってそうですが、、。(汗)
ああ、物欲って怖いですねぇ。
かといって有り余るお金はいらない。あの婆さんの屋敷の空気を再現出来て、そこに身を置きながらいらっしゃる人をお持て成し出来たらそれでいい。なんて思います。
今日のブログは一際気味が悪い仕上がりになりました。すみません。