蟹と向き合う


カニが好きです。

旨味が詰まっていて、少しあるクセも、食べるのに剥かないといけない面倒なところも、全部好き。

日頃のご褒美に(何の?)通販でカニを注文しました。といってもロシアの安いやつで、2?で7000円位のカットされたやつ。



日本海とかのちゃんとしたやつはすごく高いので、頼んだことないのです。僕の食べ方だとこれで充分。

生カニの冷凍は先ず、冷蔵後でゆっくり解凍させます。半分くらいまででオッケー。

茹でたカニの冷凍は流水解凍なんですよね。ここを間違えるとパサパサになりますのでご注意。



そして、塩を入れた熱湯でザッと茹でます。火を通したら即上げる。







湯気をしっかり立てて、殻の匂いを飛ばします。茹で汁は取っておきます。痛みやすいのでベランダなどに置きます。


ほい、完成。





酢に出し汁と味醂、醤油で三杯酢を作っておいてそれで食べます。


食べ方なんですけど、殻をしゃぶらないのがルール。メインは殻の方なんです。


太い身は棒身にして、胸の方はほぐし身にして取っておき、お箸で食べます。


で、綺麗な殻を集めておき、取っておいた茹で汁で再度煮ます。

少しネギの青い所を入れますよ。




カニのエキスを最後まで絞り出す計画。最初の身から出たエキスと、殻にもタップリ味が残っているので、かなり濃厚な出し汁が取れます。

殻を潰しながら煮て参ります。しっかり灰汁も取って。

すると、カニだけなのにこんな色が!!




2リットルくらい取れました。塩気の強い、カニ以上のカニ味。


もしかして気持ち悪いですか?平気?(笑)


安心して下さい、殻に口は付けてませんよ!カニすき鍋と同じ事です(;´Д`A


気を取り直して、と。


これでカニ飯を炊きます。再び醤油と味醂、そして出汁など。僕は千代の一番のパックを使ってます。





炊き上がったご飯からは、想像を絶するカニ風味のカニ飯が出来上がります。

どうぞお試しあれ。


写真撮り忘れました。また取っておきます。



カニアレルギーの方、ごめんなさいねぇ。















Xmasツリーその後。



めでたく昨日、デッドストックのイルミネーションが岐阜県から届きました。



配線をします。近隣ご注意の看板と同じスイッチで動作するようにしました。



完成!!







写真は全て点灯している状態です。それぞれが点滅して、なんとも古臭い雰囲気の電球イルミネーション。

あゝ、昭和は遠くなりにけり。


ぜひ一度ご覧になって下さい!





キヌギヌの住所



店の場所がわからない!との声を連続で頂きまして、、。


すみません、どこにも載せていなかったのです。載せておきますね。


因みに今夜から検索すると、グーグルマップに現れます!

カタカタで検索してして下さい。




東京都新宿区新宿5-10-5 プログレス新宿5階



※当店は完全会員制となっております。初めての方はいらしているお客様とご同伴でないと入れません。

ご面倒ではありますが長くこのスタイルで続けておりますので、どうかご理解下さいませ。

Xmasツリーが立ったよ!


今年もXmasツリーの季節。ああ、早い。早すぎる。

毎年、キヌギヌのXmasツリーは天井からぶら下がっておりました。




場所がないからです(´・_・`)

紐を垂らしてクリップを付け、お菓子を吊るしたりもしました。

懐かしい思い出は閉まっておきましょう。もう今年からはベランダに置けます。


そこで、直立用の大きいツリーを買いました。こういう什器は10年使うと仮定して、良いのを買うようにしています。過去にセコイのを買ったことがあるんだけど、何かと壊れやすかったりする。

ヨーロッパ向けの大型高級ツリー。ヒー。(汗)



で、置いてみたのです。



全景はアップしません。どうしてかというと、、。


LEDイルミネーションを買ったのですが、気に入らないのです(´・_・`)

元々LEDは冷たい感じがして大嫌いでして、スノーボールキャップって、カバーを被せたやつにしたんだけど、それでもダメだった。



青い光が冷たく、紫にに近い無味無臭な光。

所謂デンキ的な雰囲気に見えます。電気で光っててデンキ的ってのも変な話だけど。




もー、凄い気になる。イライラする。

毎年使っていたデッドストックの、古い電球が引越しで紛れたのか見つからない。だからLEDを買ったのだけど。


んー、んー。どうしようか。

デッドストックを買った岐阜県の会社に問い合わせると、まだ少しだけあるらしい。

これこれ。ああ、可愛い。





しかも、5メートル入りが6箱、これで最後らしいんです。恐らく日本で最後の在庫。

箱が古いので15%引きで良いですよ、との優しいお言葉。



天井から吊って提灯を下げてもいいし、、電球の予備として買っておいてもいいかな。

迷ったけど全て頂きました。


電球なのに、LEDとこの電球では全く雰囲気が違うんですよね。まるで、お菓子の家とか魔女の家みたいな落ち着く、少し懐かしい色合いに光るんです。

省電力よりも、今後もこういうイルミネーションを作って欲しいと思います。

市販でLEDではない電飾といえば、ペッパーライト。




これなら2.5メートル750円と安価で流通していますが、残念ながら屋内用なのと電球が小さい。もう少しボッテリ大振りな電球が好きなのです。


家庭用ならこちらでも良いかもですね。


金曜日には取り付けです。

満を持して取り付けましたらまたアップしまーす。絶対可愛い筈。







羨ましいっ!!



変な時間に寝てしまい、今頃眼が覚めてしまった。

眼が覚めたら携帯をいじってしまう、いつもの悪い癖。

YouTubeなんかを流し見しながら、どう辿り着いたのか、ストリートビューを見る。五丁目のご近所さんを探索したりして。


ウチの店の前の商店街の先に進んだ左側に、ケヤキが一本植わっている雑居ビルがあります。


実は、新宿5丁目には3年くらい住んでいた事がありまして、既にその頃から気になっていたビル。

オモチャのビルみたいで何だか可愛いでしょ。




5階建位のビルを大木が覆っています。冬はこんな感じ。





なんせ、「都会の真ん中で窓からケヤキが見える物件」ってのは僕のフェティシズムランキング上位3位に入る、かなり激しく惹かれる要素であります。

田舎じゃダメなんです。都会のど真ん中で独り占め出来るグリーン。

願わくば窓から見えるだけでなく、触れられるくらい近いテラスがあったらなぁ、なんていつも空想してしまいます。


街中にそんなビルはそうそうはなく、だから三丁目の前の物件を心から愛していたのでありましたが。

こちらはお馴染み、三丁目の景色。






さて。


毎日通るこの自称「5丁目ケヤキビル」。中はどうなってるのかな、なんて思い、調べ上げて検索をかけましたら、、、


ギャッ!!








ヒー!!羨ましいっ!!


ハァ、こんなベランダ素敵だなぁ、、。ウチの植え込みはまだまだ寂しい。まるで薄毛の親父のハゲ頭だ。

後ろにケヤキがこれだけあれば、森の中みたいなテラスになるんだけど、、、。





こんなビルあったら、お店やらずとも住みたいですわ。ベランダにソファーを置いて、小さなキッチン作って、お昼にパスタなんて茹でながらビールを飲む。

窓に近い所にグランドピアノを置いて、、(今の店と同じじゃん 汗)

こればっかりはお金で買えないのです。ご縁や運しかない。

羨ましい。ああ、羨ましい。ずっと言います。羨ましい。


(´・_・`)



明日店に行ったら肥料でもやろう。早くウチのベランダの草木も伸びますように。

とはいえ、ウチのテラスもちゃんと考えています。道路側から店内にかけて蔦モノ、樹木、草花と3段階にしていまして、蔦モノは蔓バラやアケビ、アイビー、キウイなど。

春になりましたら木材でフレームを付けましてそこに絡める。

蔦をバックに樹木が伸びて、その手前に果樹が来るという計画。


3年くらい経って緑が濃くなればいいなぁ。


最終的にこうなれば嬉しいんだけど。そりゃ無理か。





悔しい悔しい。ああ、悔しい。


そうね、ここのブログはこうでないと。悔しさとか曲がった向上心を写真とともにぶつける、久しぶりの暑苦しいブログ。

移転が終わった最近は、唯の結果報告のようなつまらない記事が多いのです。自分でもわかっています。

あー、道路の真ん中に内緒でにケヤキ植えようかなぁ、、。


悔しいよぉ、、、。




今日からミッドタウンのビルボード東京出演、2DAYSです。お店も通常運転です。


( ´ ▽ ` )ノ





寝よっと。











第1回キヌギヌ芋煮会!



雨も上がり、冬の直前の日差しが心地よい日曜日、如何お過ごしでしょうか。

こんな日はお昼に部屋にいるのが勿体無いですね。といいつつ僕はゴロゴロしてますけど、、。夜型だから仕方ない。

お店も同じ。バーなので夜しか稼動していないんだけど、なんせ昼間が気持ちいいんです。勿体無い話。


西向きのテラスには頂いたバーベキューコンロもある。誰かに見せたい。自分も昼間をここで過ごしたい!


それに、苦情で夜間ベランダを使う企画を出来なくなった分も取り返したい。






そこで、、、、。



第1回キヌギヌ芋煮会開催!


12/13(日)14:00-20:00

※チャージ無し
※20時でお店はクローズとなります
※ドリンクはプラカップでの提供となります


しょうじくんによる仙台伝統の芋煮を500円にて販売。チャージ無料となります。

コートを着たまま、ベランダを開け放って芋煮を食べる企画です。お酒もいつも通りあります。もちろん音楽付きです。

満員の場合は入れない場合がありますので、お電話にて混み具合をご確認下さいませ。

里芋をつつきながら、昼からダラダラ飲みましょ。


うまくいけば順次、青森、岩手、秋田、山形、福島各県のお客さんにお願いして東北6県の芋煮を制覇したいと思います。


因みに年が明けてすぐの1/1の営業では、京都の白味噌のお雑煮を振る舞う予定です。
京都名物、綺麗な景色と汚い心、上品でいけずな白味噌のお雑煮をご賞味ください。



そして、、、!


第2弾として、1/24(日)には本格バーベキュー営業も企画しています。

料理自慢のお客様お二人に、出店をして貰う形で、僕らはドリンクと音楽に専念致します(飲みたいだけ)


(こんなイメージ)

キヌギヌでは今後、毎月一度の日曜日にバーベキュー営業を企画して参ります。

プロを含む馴染みのお客様に出店してもらい、独立採算制で仕入れと調理をお任せし、売り上げも全て取って頂くシンプルなスタイルです。

メラミンのプレートを48枚注文しました!



あと、鍋も。





これなら長く続くもんね!( ´ ▽ ` )ノ


我々スタッフもお互い40過ぎ、そう朝まで飲むのは厳しい年齢に差し掛かって来ました。営業時間を少しずつ前倒しにする計画なのです。

早い時間から飲めば翌日は1日動けますしね。


芋煮会はその試運転的な試みでした。ガーン!!

何か企画してないと退屈で死んでしまう。




昼間なら、小物専門のフリーマーケットやLIVEなんかも出来ますわな。

流し素麺、餅つきなんかもいつかやりたい。

なら、和楽器でお囃子演奏しながら、、。また芸者かなぁ(汗)

夢が広がります。



そして、180センチのクリスマスツリーも到着。かなり見応えがあります。お楽しみに。


ロマン座も年末にかけて大きいのを含む8本あります。阪急百貨店、ビルボード東京、パークハイアットなど。

まだまだ気が抜けません。体調を整えて頑張ります!



そして、三丁目の物件は完全に契約解除をし、鍵もお渡しして来ました。

寂しさは言い表せないほど。まるで娘を嫁に出す気分でした。

幸せになれよ!





こんなに狭かったのね、、、。






続く。








亀の手と向き合う



亀の手、ってご存知ですか?




岩場に張り付いてるアレです。海沿いにお住いの方は茹でて食べたり味噌汁の出汁に使うらしいのです。

漁業関係の方のお話しによると、「雑貝」といってそこまで流通しないらしく、場所によっては相談の上、採ってもいい民宿なんかもあります。

毎年行く南伊豆の民宿でも、いつも採らせてもらい、味噌汁なんかにして貰いました。夏が懐かしい。


でも、気持ち悪いですよね、、。僕、どういうわけか、これが大好きなんですよ。

ヤドカリの近縁なんです。どういうわけかこの人たちは歩くのを止めて岩場に張り付く道を選んだらしいのですが。なのでタラバ蟹の味を濃くした感じの味。

お昼に家の近くの鷹丸水産という鮮魚屋さんにランチに行きましたら、たまたま売ってました。




美味しい!!っとお替りして、更にテイクアウトで持って帰る。食い過ぎです。




中にはカニをワイルドにしたようなピンクの筒状の味が。磯の香りと、何故か焦がしたバターの香りがする。濃厚。むせる。


殻は潰してネギを投入後、潮汁に。

その後味噌汁にします。お好みで岩海苔なんか散らして。





ああ、部屋が磯の香りに包まれます。幸せ。



( ´ ▽ ` )ノ



今夜は店内メンテナンスのためにお休み頂きます。どうぞよろしくお願いします。




みずほグループのCM


最近流れているみずほフィナンシャルグループのCM。


出演は玉山鉄二さん、鈴木亮平さん、福士蒼汰さん。

NHK朝のドラマの男子3人を集めたこのCM。鈴木亮平のドラマ(花子とアン?)はあんまり見ていない僕でも、グッと来ます。




そして、そのCMがこちら。


何が言いたいか、といいますと。


後ろで流れる歌声、聞き覚えないですか?(笑)


そうです、キヌギヌお馴染みのあの人が歌っております。


JAZZシンガー、牧野竜太郎さんです。



1年間かなりの回数、放送されるそうです、応援よろしくお願いします!!


ONEみずほ!




ピアノくん、お疲れ様でした


三丁目物件最後の大仕事。ピアノ搬出が残っておりました。

狭小ビルの階段は人力では通らないので、どうしてもクレーン車を使わないといけない。となると、人の少ない日曜の朝に限られます。

僕は土曜深夜、明け方まで働くのでそのタイムテーブルだとキツイのですが、まあ仕方ない。立会い原則ですので寝袋で眠ってから三丁目に向かう。


ピアノ、一度は処分しようかと思ったりもしたのですよ。なんせお酒は掛かってるし部品はトコトンすり減っている。運賃は高額だしね、、。

けど、土壇場で家に持って帰ることに決めました、、。捨てるなんて可哀想だ!





金魚鉢の乗っていた冷蔵庫を出して、縦(横?)にして運びます。



少しずつ、、。

ここまで来たよ!





フックに引っかけて








人が補助しながらクレーンが斜めに引き上げる。どういう力の作用かわかるないけど、ぬるっと斜めに動くのです。作業員の方はそんなに力を入れる雰囲気でもなく、何だかよくわからない。



動画は毎度のインスタグラムにて


見ていて不思議だったのが、たすき掛けのベルト一本でスイスイ動かされる事。僕なんて10センチ動かすのにも大騒ぎするのに、プロって凄いなぁと。

お話を聞いたら、持てるのは技術だけども、どうしても負荷がかかって背中の椎間板が潰れてしまう、つまりヘルニアになるんだと。





ギャー!!痛い。ワシは無理。



作業員さんのご苦労をしのびつつ、ピアノくんは静かについの場所へと運ばれました。





少し弾いてみる。




あー、いつもの音だ。キヌギヌの音。


僕にとって未だにキヌギヌの主成分はこのピアノの音なんですね。刷り込まれている。

五丁目新店舗のピアノは、これに比べると随分本物のピアノの音なので(中古の中古にしては 怒)まだ慣れない。


グランドピアノに慣れるためにも暫くは弾かないことにしましょう。手の癖も戻ってしまうのです。


ウチの窓の下は、桜の時期にはお散歩の方で溢れるんです。その時に窓を全開にして桜にまつわる曲を弾いたりして遊んでます。

たまに拍手されたりして(笑)






よく働いてくれました、ピアノくん。

我が家でゆっくり余生をお過ごしください。









地獄鍋2015



毎年寒くなるとアップしています、地獄鍋のブログ。

あまり品のいい食べ物方ではないし、こんな所で恥を晒すのはよくないんだけど、、、。

数パーセントの賛同者がネットの向こうににいて、「あるある!」と膝を打ってると思うとワクワクする。


そう、これこれ。




煮込みラーメンをスープを継ぎ足しながら毎日食べるやつ。

私はこの商品が大好きであります。好きというよりも、もはや信仰に近いくらいの精神的拠り所として、寄り添っています。

辛い事があっても、「まあ、家に帰ったら煮込みラーメンあるし」と思うと、前向きになれます。

煮込みラーメンを食べ終わると、少し悲しくなります。

「また、明日ね。」








ただ普通につくっても、ここまでの麻薬性は出ません。やはり一手間かけないと後を引かない。

材料は少しの豚肉、ニラ、ネギ、玉ねぎ、白菜かキャベツ。エノキも。

ってか、少しの豚肉とネギさえあれば良いのです。後は要は残り物。

少量の豚肉からの脂により、スープはこっくりと乳化します。ネギは全体を引き締め、爽快感を与えます。


特にネギは外せないので切って常にストックしておきます。ザクザク雑に切ります。





昨日食べ残した煮込みラーメンのスープに野菜を入れ、麺を入れて煮込んで食べるだけ。

初回はというと、鍋の〆のラーメンなんですね。鍋というビックバンにより、地獄の連鎖が始まります。

(´・_・`)



まあ、火も通してるし、鍋から食べるわけではないので、不潔ではないのです。

創業以来継ぎ足しのビーフシチューや鰻のタレは尊ばれて、何故煮込みラーメンは汚いのか。そんなバカな話はない。

麺を煮込むと、麺から染み出す鹹水のお陰で独特の風味が立ちます。溶け出すでんぷん質はとろみを作り出す。そこに豚肉からの脂が乳化し、なんとも言えない滋味溢れるスープが生まれます。


硬めの縮れ麺が、濃厚スープによく絡む。流行りの家系ラーメンスープのような、脂と魚粉で強制的に作り出したコッテリとは違い、溶け出した野菜とでんぷん質と脂質による、優しいコク。



これが麻薬成分ではないかと睨んでいます。


これで一週間目。多少水で薄めてもコクは失われません。





過去に数度、伴侶に捨てられました。

これはとても美味しいから捨てるな、一口食べたらわかる、と告げるも、さっとダイニングから居なくなってしまいます。


ああ、どこかに賛同者が居ないもんかね、、。この気持ちを分かち合いたい。


とはいえ、誰かの鍋をご馳走すると言われても食べたくない。自分一人でやるのがいい(笑)



万年床に潜り込む雨の日曜の昼下がり、とでも言いますか。


さて、頂きまーす。

( ´ ▽ ` )ノ










calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< November 2015 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

recommend

南の島に雪が降る (知恵の森文庫)
南の島に雪が降る (知恵の森文庫) (JUGEMレビュー »)
加東 大介
太平洋戦争末期、赤道直下の戦地ニューギニアで慰問団を結成し、7000人の兵士を楽しませた元歌舞伎役者の実話。ジャングルの中に歌舞伎座を建て、馬の尻尾や棕櫚の繊維で結いあげた鬘、パラシュートの打ち掛けや緞帳、ガーゼの糸を間引いた紗幕、そして紙吹雪を用いての雪景色に、遠い故郷を思い出し、兵隊たちは声を上げて泣く。究極の状況下での知恵と優しさの詰まった人々の心の触れ合いを描いた温かい作品。

recommend

伽羅の香 (中公文庫)
伽羅の香 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
宮尾 登美子
何不自由なく育った主人公は、何気なく始めた香道の奥深さに知らぬ間に溺れてしまう。免許皆伝の暁には、と始めた会合。気がつけば彼女の自宅は時のサロンに変貌し、有力者が訪ねて来るまでになる。しかし少数の仲間はそれをよく思わず、時を同じくして太平洋戦争の足音が忍び寄る、・・・・。
蘭奢待を始めとする平安から連なる奥深くも豪華な数多くのエピソードが、読み人を香りの世界へと誘う。
安いもので構いません、お好みの香木を焚き締めながらの拝読をお勧め致します。グッと気分が出ます。

recommend

グロテスク〈上〉 (文春文庫)
グロテスク〈上〉 (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
桐野 夏生
悪気もなく、ただ人の不幸を喜びに生きる「私」と、類い稀な美貌を持ち、出会う人々を皆驚嘆させてしまう実の「妹」、人に勝利する事でしか自分の存在意義を見いだせない、容姿に恵まれない和恵。その三人を中心に描かれるQ女子高(私立慶應女子高校がモデルになっている)の超閉鎖的階級社会を舞台に、途中入学組に対しての、富裕層からなる内部進学者からの壮絶ないじめを軸とした数々のエピソードは圧巻。物語全体は東電OL事件を主軸にして描かれており、後半は生生しい売春婦の日常が詳細に描かれている。店主がここ最近の著書で、久々に気骨を感じた作品。

recommend

一の糸 (新潮文庫)
一の糸 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
何不自由ない造り酒屋の娘茜は幼き日に目を患い、その時連れられて聞いた文楽、露澤清太郎が奏でる三味線の音に恋をしてしまう。大正から太平洋戦争後にかけた女の一大抒情詩。乗馬を好む娘、宝石や宿屋を惜しげもなく買い与えるおおらかな母、その後の茜の命を賭けた壮絶な苛めとの戦い、本物の芸に賭ける壮絶なエンディングと、読みどころが随所に散りばめられた文句なしの女流文芸娯楽作品。

recommend

悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
公子という一人の貧しい女が中華屋の仲居からスタートして何百、何千という嘘を重ねて戦後の混乱期にのし上がる様を描いた作品。嘘を重ねると言っても、無論、それだけでは決して成功はしない。夜学に通って簿記の試験をパスし、自らの美貌を磨いて出会う男を翻弄し、汗まみれになり生き抜くさまは寧ろ潔い。とある事件後の週刊誌記者による聞き取り調査と云う一風変わった文体で綴られる全編は、時を忘れ、あっという間に読めてしまう。中でも、登場スr数々の大粒の宝石の描写は秀逸。「取材魔」の異名を取る有吉文学の中でも比較的軽めな現代もの。特に初心者にお勧めの一品。

recommend

女系家族〈上〉 (新潮文庫)
女系家族〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
山崎 豊子
船場に続く大商家の物語。入り婿の父が突然亡くなり、残された三姉妹が遺産相続を期に豹変を始める。狡猾な大番頭、突然現れる妾の存在に、三姉妹は関係を結んだ男の入れ知恵や様々な駆け引きを繰り返し、遺産を減らさぬよう奔走する。団結した三姉妹と叔母が妊娠したと思しき妾を抑えつけ、懇意の医師が器具を用いて検査を始める妾宅での描写は、昭和女流文芸史に残る陰惨な情景と云えるだろう。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

昭和初期の船場に三代続く女系の老舗足袋屋に生まれた男の半生を描く。女親に反発するかのように愛人を4人も囲いながらも商売に精を出す主人公。迎え入れた新妻の妊娠を探るために肥溜めを棒で掻き回す姑と大姑の陰惨な嫌がらせ、襲名披露の配り物がたった足袋一足だと聞いてケチだと馬鹿にする参加者を尻目に、実は踵の留め金具が純金製で帰宅した一同を仰天させるエピソードなど、船場の粋と意地が詰まった珠玉の作品。

recommend

針女 (新潮文庫)
針女 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
出征した帝大出の弘一が残した青春の遺書を胸に、パンパンや闇成金の持ち込む針仕事に打ち込む孤児の清子。彼女は過去に踏んだ針が体を周り運悪く跛(びっこ)になるというハンディキャップを持つ。復員した夫は戦争のせいで性格が豹変しており・・。パンパンや気違いといった現代では禁止用語の登場人物が行き交い、戦後の混乱期をそのまま原稿用紙の上に広げたような生々しい作品となっている。

recommend

連舞 (集英社文庫)
連舞 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

recommend

明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

recommend

宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

recommend

朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

recommend

社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

recommend

梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

recommend

写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

recommend

極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

recommend

 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

recommend

芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

links

profile

書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM