今年を振り返りまして、、



一年間、この下らないブログにお付き合い下さいまして、誠に有難うございます。

一方的にメッセージを垂れ流していて、たまには物申したい方もいらっしゃるのではと思います。

かなり前に、スパムのようなコメントに嫌気がさしましてコメント欄を使えないようにしてからというもの、1日のアクセス数だけがブログへの評価となっておりました。(お店で読んでますという方はごく少数なのです)

一方通行ではありますが、僕的には自分の忘備録兼、通勤電車の暇つぶしに読んでもらえた、くらいで考えてます。書くのは苦ではないし、また来年も沢山書こうと思います。



さて、僕の個人的視野のみで今年を振り返ります。年に最後のこのブログだけは謙虚さとか一切無視してそのまま書きます。(普段はかなり気を遣っていますの)

にしても、1日に3回もブログ書くなんて初めて。書く事に飢えているんだと思います。文書上手くない癖になんですけどね、どうぞお付き合い下さいませ。





さて、2015年。

もし年老いた頃、誰かに「生きてて一番の年はいつ?」って聞かれたら、間違えなく2015年って答えると思います。

その位今年は濃かった。クノールのコンソメ固形スープみたいな濃縮された一年間でした。



一番の出来事はお店の移転。

根っこが生えまくっていた僕の三丁目の店は、正直動く気はゼロでした。

内見したところで、心の中で「いやー、ないない」って思ってたんです。今の店でさえ戻った後、しょうじくんとナシだね、なんて話していました。

でも、やっぱり直感なんですかね、翌日には移転する方向で話をしていました。

三丁目は場所の持つ雰囲気が最高でしたが五丁目はつくり込む楽しさがあるような気がします。比べちゃいけないんだと思うんですね。

バーベキューコンロやキッチン、大型楽器なんかも入りまして可能性も拡がっています。僕の妄想はブログにあります通り、後はお客同士の密着感を課題にしていきます。必ずうまくいく筈。


そしてベランダの騒音は今のところあの一度きりです。ご安心ください(笑)




新宿ロマン座。


もはや音楽ユニットなんかではなく、新しい体験を得られる為のパスポートのような存在です。

結成自体は2014年の9月なんですけど、アコーディオン二台で始めたのはその後のクリスマスイブからなんですよね。実質今年が実質の活動でした。

一年で伊勢丹、阪急百貨店を始め各ホテルやレストラン、バーベキュー場、鎌倉の神社からプールの中まで弾きました(笑)

そこにいらっしゃる人がくださる笑顔。子供の真っ直ぐな目、お年寄りが手を振って下さったりして、もう、たまりません。

色んなミュージシャンともお知り合いになれました。

野宮真貴さん、MISIAさんに清水ミチコさんともお仕事が出来ました。小学校の頃から憧れの加藤登紀子さんからも「ステキね」なんてお声を掛けて下さり。あー、幸せなんてもんじゃないです。

ミーハーな所だけでなく、来年は老人ホームや各種学校、施設にも視野を広げて活動していこうと話しております。

何というか、普遍的で素直な音楽やりたいですね。人をニコッとさせるような。


つくづく、アコーディオン始めようなんて、我ながら良いことを思いついたもんだとほくそ笑んでいます。歳食ってもまだまだチャンスはあるもんだなと。


ただ、通常営業とロマン座と移転が3つ重なると、ジジイにはキツかった。何度か本当に死ぬんじゃないかと思ったり。

今年の7月頭の一週間の予定です。夜は営業ありなのが辛いところ。

7/7 MISIAツアー演奏後店
7/8 MISIAツアー演奏後店
7/9 融資審査、打ち合わせ2件後店
7/10 物件本契約、現場引き渡し後店
7/11 伊勢丹盆踊りバンド演奏後店
7/12 主催の屋形船 途中背中がつる
7/13 ダウン


来年は絶対にこんな事がありませんよう、、。



まあ、忙しい自慢はこれくらいにして。





プライベート。旅行はあまり行けませんでした。2月にサイパン行きましたが後は国内をチラホラ。

でもいいんです。今は目の前の仕事をしろってことなんでしょうかね。むしろ旅行なんて楽しめないかも。

来年はロマン座で海外とか行きたいですね。パリに修行とか。いいな。

家にいるときは眠るか、植木に水をあげながら、お地蔵さんのようにように座っていました。というか何もしません。携帯いじっているただのバカです。

来年はその辺りも何とかしたい。


2016年。

毎日少しすつ歩こうかと思います。また年明けたら書きますけど。

後は流れに任せて例年通り。


お店の目標はですね、もう少し普段の営業にフォーカスしてやっていけたらと思います。やはり広くなって今までのノウハウが使えない部分が多いので、もっとお店の癖を見直して、居心地良い店にしたいと思います。


他は、、、ないです。


どうしてこんなにお店をよくしたいんだろうか、自分でもよく分かりません。経営も大切だけど、そんな事より大事なのが自分にとって気持ちいいと思えること。

たまーに、ふと居心地いいなぁって感じる時があります。懐かしいような、前世の扉が開くような。

そのときはとんでもない幸福感が僕を襲います。

いつかブログに書きましたけど、子供の頃に陽だまりで遊んでいた心地いい感じとか、夢で見た懐かしい街並みとか、そんなのに近いのです。どうしてもその景色を再現して幸福のシャワーを浴びたい。浴び続けたい。


それにはお店をいじるしかないんですよね。
お金も時間もかかりますけど苦にならないし、自分が気持ちよくいられることのほうが長続きする。結果的に喜ばれれば経営も付いてくる筈です。


というわけで、昨日ガラスを透明に替えました。また気持ちよくなってます。






最後に、ムラのある僕の店に懲りずにいつも来てくださるお客様に心から感謝します。

これからも共感なさる方と季節を感じながら楽しく遊べればと思います。どうかよろしくお願いします。

それとここを読んで下さっているのに会員制で入れない方へ。よくお問い合わせ頂きますが、とても心苦しく思っております。

まだ僕のスキルでは皆さん全員を迎え入れる事はできません。パンクするでしょうし、常連さんが入れなくなってしまいます。生意気ですが、どうかうちのお客さんを捕まえて連れてきて貰ってください。

そのうち、年に数回会員さんではない方への日を作りましょうか、、。(そこまで感心ないですよって言われそうだけど、、笑)

そして、素晴らしいお店を作ってくださった設計の河原さん、施工の山口さんを始め職人の皆さん。

スイッチを押すたびに、ピアノから客席に出るたびに思います。店は僕の宝物です。有難うございました。


いつも支えてくれるしょうじくん、けんちゃんも有難う。気分屋で思いつきだけでやってるのにいつも楽しそうに付いてきてくれて感謝しています。改めて有難うを言います。


多分ここ読んでないけど僕のパートナー。家事が疎かになっていますがそのうち取り返します。


何だかグチャグチャになってしまいましたが、とても楽しく濃い2015年が終わってしまいます。2015年、愛おしささえあります。


まあ、また来年ありますもんね。




何して遊びましょうか?






それでは皆様、良いお年を。( ´ ▽ ` )ノ



関西風白雑煮の仕込み



恒例、1/1の午前1時がキヌギヌ初開け。

今年からキッチンがあるので、好きな事全部したいと思います。思いつくまま、季節を感じられるようなものを。


ど頭は縁起良くお雑煮の振る舞いです。もちろん無料。

40人前を仕込もうと予定してたところ、キリ良く50人前に変更。

だって、お椀がこんな小さいんですもの。(使い捨てでゴメンなさいね。来年はせめてプラスチックのを、、)





この寸胴に8.5リットル、仕込みまーす!







【来年の忘備録として】

180CC椀に50人前

出し汁 8400CC
白味噌 2キロ(500グラム4個)
里芋 1キロ(50個)
餅 1キロ(角餅30個を三等分60個)
金時人参、大根 各50
糸削りの鰹節 適量

里芋は塩茹でしてアク抜き、岡上げ。
人参と大根は型抜きしておいて、八方だしで下茹で、浸しておく。








餅は丸餅の小さいのがないので角餅をカット。変な形だなぁ。



うどん茹で笊を買ったので、これで餅を温めて柔らかくする。関西では餅は焼かないのです!



餅と里芋とを出汁で温めてから他の椀種と合わせて盛り、吸い地を張って鰹節を飾る。


これで提供時間、各組につき3分を切れたら、まあ合格かな。


年が明けたらお待ちしております!初詣の前後にどうぞ。

(遅い時間ならお替りアリ!)

あと、これもやれたらやります。






ゆで卵と向き合う



僕はゆで卵が大好きです。

それも固茹でではなく、とろけるような超半熟卵。慌ててかぶり付くと中から黄身が飛び出しアゴを伝い、服が汚れるくらいのやつ。

固茹でも大好きですし、しっとり固まった半熟卵も好きですけど、ご馳走はやはり柔らかめの半熟卵なのです。


ふと、地球を喰らうような錯覚に陥ります。

大地に歯を立てる。海の塩の味が食欲を刺激する。地殻を割って沸き立つマントルを吸い取る。

小惑星をどんどん飲み込むブラックホールのような僕の胃袋。





とはいえ、普段から食べるわけでなはく、思いつくと凝り始め、最終的には連続8個くらい食べてしまいます。今回のブーム再燃は一年ぶりかも。


一昨日、ロマン座の取引先さまから「大空真弓のこだわり卵」というのを60個頂いたのです。

大空真弓が産んだわけではなさそうな、高級卵。

調べましたら女優、大空真弓さんは大の卵好き。毎週大阪から取り寄せては1日に10個以上召し上がるそうで、「お葬式の時も卵にして欲しい!」と訳のわからないセリフを徹子の部屋で仰るくらいの卵好き。これでは板東英二さんも真っ青であります。


徹子さんも美味しいと大絶賛の卵を大量に頂くなんて。これはもっとも美味しく頂ける超半熟卵を作らなければ。



失敗しない定番半熟ゆで卵の茹で方です。





卵を室温に戻す

卵は常温でも痛まないので、前の日くらいから室温に戻しておきます。というかこんなに沢山、歳末の冷蔵庫に入るわけない(汗)





お湯を沸かす

沢山でなくてもいいので、お湯を沸かします。卵が並々と踊る深さのお湯があればいいでしょう。





沸騰した所に卵を入れます

お玉を使ってそっと入れます。赤ちゃんをお風呂に入れるように、そっと。




時間は7分!


タイマーをセットして、ジャスト7分です。火加減はコトコトより少し強いくらい。




すくって流水で冷ます

温度の上昇を止めます。余熱で火が入ったら黄身がどんどん固まりますので。



粗熱が取れた状態の卵。僕は熱々のゆで卵は味が分かりにくいのでイマイチ。人肌くらいまで冷まして、出来上がり。





剥いてみました




そっと押すと、中の黄身が柔らかいので凹みます。ツヤツヤのたまご肌にゴムボールのような柔らかい反発。



食べましょう





中の黄身が半分固まって、半分は液体の理想的な状態。味は淡白なウニやカラスミのようでもあります。





粗塩を少しつけて中を吸う。吸うのが嫌な人はスプーンで掬っても良い。


味付けは塩が一番美味しいですね。ただ、3つ目くらいから変化が欲しくなる。



ウニソースという恐ろしい調味材料が売っていまして、これを少しかけてもよい。




マヨネーズや味噌も合いますが、やはり塩が一番でしょうか。

そして何よりの調味料は、空腹の時に2個くらい頂く事でしょうか。僕みたいに8個も食べないで下さいね。



そして、半熟ゆで卵なら高級な取り寄せ系の卵が一番です。ブロイラーのでは、白身に少しだけ匂いがあるような気がします。

ナマ食同然の半熟卵ですもの、美味しく頂きたいです。日本酒の利き酒をなさる方もゆで卵を食べながらするんですって。




Xmasから忘年会、そしておせち料理。飽食にに飽きつつも腹が減る刹那。

空腹なのに口が寂しい、食傷気味。そんな時は是非こちらを。






年内最後の営業終わりまして。




Xmas前からの連勤が終わりまして、ちょっと疲れております。眠くて長くは書けないので手短に。


最終営業日のその前に、大きめの工事を入れました。何やってんだろ。



完全に自己満足系の追加工事。


前のテナントさんの残していったサッシとその網入りガラス。

あんまり好きじゃないのです。前にも書きました。




この通り、透明になりました!








お金さえ払えば何でも出来るんですね、、。あはは。



ワイヤーが入ってないので、万が一割れた時に飛び散ります。なので、なるべくもたれないで下さいませ。

トイレの鍵も替えました。そして、カウンター内部、壁面の暗かった二箇所に電源を引き込んで間接照明を付けました。

誰も気付かないような地味な所ですが大事ですよ。



こんな可愛いベークライト製の。




またアップします。いい感じなの。


年内の営業は無事終えました。ありがとうございます。

1/1の紅白歌合戦が終わった後の午前1時からは特別営業。お雑煮を振舞います。

(申し訳ありませんが、数に余裕ないのでお替り出来ません)

通常営業は1/4からとなります。




2016年もキヌギヌらしい、暖かいお店にしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!


年内、もう一回書けるな、こりゃ。





2016年はすぐそこに。





若尾文子さんの映画のチケット



先日、お客様から若尾文子さんの舞台挨拶付きチケットを頂きました。

しかし、僕の不注意で立合わねばならない用件があり、チケットをふいにしてしましました。


下さったお兄さん、大変申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。


またルームシェアのお話やエルテの絵の話をお聞かせてくださいね。












Xmasも終わりまして、、。



不定期更新、キヌブログです。

Xmasも終わり、ようやく年の瀬の落ち着いた雰囲気になって参りました。

Xmasライブは大成功!満員のお客様の手拍子と大合唱に包まれて異様な熱気で終えることが出来ました。本当にありがとうございます。

出演者の皆さんとワシ。



お店の移転前から小さなライブはやっていたのですが、流石に狭い所に15人くらい詰め込んで棒立ちで聴いてもらうのは辛いものがありました。曲が始まるとトイレも行けず、ドリンクも置けない。

今回は割とゆったり過ごしていただけたんではないでしょうか。

よしよし。




今後は昼のバーベキューとライブの合わせ技もアリかな、なんて話しております。そして4月に迎える11周年もこのスタイルでもいいかも、なんて。


その時はまた階段を使わせてもらい、似顔絵の絵描きさんやアクセサリー販売、マッサージ、占い、理髪店(あくまで妄想)なんかも出店してもらって、村祭りみたいに出来たらな、なんて思っております。


屋台のある広場で歌って飲んで食う、みたいな原始的で直感的なパーティーがやはり好きですね。気取らなくて打ち解けやすくて。


そしてXmasイブの夜。店内に初めてチェンバロを出しました。




因みに、ガラスの網、気になりません?僕は大嫌いなんですけど。





思い切って日曜日に全交換します。自分へのXmasプレゼント。




さて、チェンバロ。これではソファにお客さんが座れないので、足を外してカウンターに置きます。



小室哲哉も真っ青の二段鍵盤。



ちょっと遊んでみました。


エレクトリカルパレード


Instagramに上げたところ、まさかのオススメ画像に選ばれまして、見たことのない人から大量の「いいね」を頂いております。こういうのは嬉しい反面少し怖いですよね(汗)

まあ、引き続き言語に頼らない出し物を考えるとします。

言語もですけど、常連さんの内輪ネタとかテレビで流行りのギャグやっても詰まらないですよね。普遍的な面白いもの(音楽もだし、チャップリンのような動きですとか)をもっと研究したいです。

海外の方が訪れても誰でも楽しめるお店にしたいですね。会員制なのでご紹介の場合だけになりますが、、。


ついでに、ヒマだとかここに書いておりましたが、読まれた方が沢山いらして下さいました(汗)それと同時にお仕事や忘年会で忙しくされていたお客さんが一斉に押し寄せる。逆に凄く忙しくなってしまいました。というか僕は13勤で忙殺されています。

1月、2月は静かになりますのでゆっくり飲みに来て下さい。

キッチンを使いましてのんびりと、おでんやシチュー、ポトフでもやろうかと思います。


年内は29日まで、1/1午前1時(つまり大晦日深夜の紅白歌合戦終了後より)特別営業を挟みまして、1/4より通常営業となります。



今年も残り僅か、変わらず宜しくお願い致します。



ブログ、もう一回くらい書けるかな。



12/22はJAZZライブ!


Xmasライブinキヌギヌ


12/22
時間 20:00オープン、21:00スタート
料金 チャージ通常500円のみ


Xmas恒例のJAZZライブを行います。

素晴らしいピアニスト、ベーシスト、そしてツインヴォーカルをお迎えしてお送り致します。

料金は出血大サービスの通常料金となっていますが、途中、チップボックスを持って廻ります。余裕のある方はどうぞ宜しくお願いします!

Xmasに因んだ曲も、そうでない曲もお送り致します。

そして深夜にはしょうじくんのバースデー。一緒にお祝いしましょう!


JAZZといっても気楽なLIVEです。緊張しないでくださいね。

ご都合の合う方がいらっしゃいましたら、どうそお越しください!












ホットワイン始めました。



毎年恒例、ホットワイン。

ウチのホットワインは、昔パリに行った時に鍋で煮て売っていた屋台のおばさんのレシピを盗み見した本格派です。

間違っても温めただけのワインではありません。


スパイスにシナモンスティックとクローブ、ナツメグ、レモンピール。

そしてオレンジジュースにグランマニエと少しのカシス。


レモンピールにはクローブを刺して乾燥させておきます。





客席側にはガスを引いていないので(危険防止)今回、ビジネスホテルなんかにある小さなIHサーバーを買いました。

うちなんかの規模ですとこれで充分。自分のお茶なんかもこれで沸かして飲んでます。




これがですね、馬鹿にしていた割に使い勝手が良いんですよ。吹きこぼれない機能付きですし、少量でもしっかり温まる熱効率の良さ。


あんまりIHとかLEDとか好きではないんですけど、時代の流れでしょうか。ほんの少しだけ増えてきています。






お好みで蜂蜜を入れて。どうぞお召し上がりくださいませ。


12/22クリスマスライブもよろしくお願いします!通常料金にての大サービスです。(笑)


平日は相変わらず暇ですけど、更に巣作りするとしましょう、、、。




昭和レトロ探訪 小田原「だるま料理店」



久しぶりのレトロ探訪。


所用で神奈川県小田原市に参りました。


偶然通りがかった、とんでもなく迫力のある建物。入ってみる事にしました。





なんだ!この飲食店なのに人を威圧する佇まいは!




達磨という食事処でして、小田原の網元(漁師の取りまとめ役)が大正初め頃創業なさり、西洋と和食のお店として開業なさったそうです。その後、鮨と磯料理、丼料理に落ち着かれたとのこと。


唐破風のファサードはまるで吉原の大楼閣。大好物っ!!

御殿風建築は主に当時の劇場、銭湯、そして遊郭など、人の集まる所に主に使われた様式のようです。

なるほど、後で調べましたら関東大震災で倒壊したところを網元さんがブリの大漁で蓄えた資材をもってして再建なさったとのこと。気合いが違います。

破風はこの通り。緑青が葺いていいアクセントになっております。



唐破風の下から。千本格子が粋に、涼しげに光を通しております。



そして中に入ってみます。




彫り物の衝立。鏡も入ってかなりの迫力です。

鳳凰でしょうか。向かい合っています。好き。




天井は折り上げ格天井。格子がはまっていて、淵より一段上がっています。

二条城や明治宮殿の主たる部屋に使われる、日本建築でもっとも格式の高い天井の様式です。






今では照明が蛍光灯らしきものにかわっていますが、入り口に飾られている写真によりますと、昔は陽刻吹きガラスのシェードが下がっていたようです。

キヌギヌにも3つ下げています、明治末期からの流行のスタイルで、和にも洋にも合うということで広く普及したそうです。

今でも普及型の洋館(いわゆる文化住宅)の応接室や古い病院なんかに行くとたまに下がっています。






座敷も素敵!!

こちらは船底天井で大きな木材がふんだんに使われており、意匠を凝らした跡を感じます。

書院風な窓にオレンジのステンドグラスがあしらわれていたりして、これは正に遊郭のスタイル。少しアールデコ入ってます。


こちらのお店がが遊郭のスタイルなのではなく、大正頃の豪奢なスタイルが大抵このテイストだったんだろうと思われます。




こちらの衝立は今のものかな。残念。




床は焼き物らしきタイル。美しい。




お手洗いもこの通り、少なくとも昭和以降大きく変えていないであろうサイン。




さっそく、天丼を注文します。僕のレトロ探訪の物差し的メニューはカレーライスと決まっているんですが、そんなものはない。なんせ鮮魚が売りなのだそうで、後は寿司や懐石となってしまう。


待つこと数分。





派手な有田焼の丼の蓋から海老の尻尾がはみ出しています!

これぞ正しい天丼の図。






小田原らしい真薯の入った吸い物は鰹の効いた出汁。

糠の香りのする漬物と、海老の乗った天丼。


これは過ぎ去った昭和の頃、サザエさんなんかに出てくるあの味ではないか。


突然上司が磯野家に尋ねてきて、何の食事の用意もしていなかったサザエがフネと相談して店屋モノを取り寄せる。


サザエ「毋さん、やつぱり特上がいゝかしら」

フネ「並で良いんじやないの?あまり高いのだと却ってお氣を遣わせるし」

サザエ「そうね。モシモシ、天丼一つ、並でゐゝわ。急いでね、、、」

来客が申し訳なさそうにモジモジ立つている。手洗いを探しているうちにうっかり立ち聞きしてしまう。

うつむくサザエとフネ、みたいなオチの話のやつ。


あゝ、昭和は遠くなりにけり、、、。





胡麻油の効いた天ぷらには巨大な海老とイカ、きす、茄子と獅子唐。食べ応えはあるのにあまり甘くなく、僕の好みの味。


お冷を頼むとカウンターのショーケースから、グラスが出てきます。あー、こういうの好きだわ。清潔で機能的で僕の店にも取り入れたい。






東京の老舗は大震災と戦火で、神田の一部などを除く殆どの店が建て替わってしまっています。さすが城下町小田原。新幹線停車駅のある豊かな街。



参った。また行かなきゃ。( ´ ▽ ` )ノ





久々のレトロ探訪でした。




芋煮会、ありがとうございました!



初の試み、キヌギヌ芋煮会。ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。


昼間にベランダを使いたかっただけの企画。思ったよりもスムーズで、これはクセになりそうです。






林さんから頂いた高級バーベキューコンロ。これが事の発端。








火を起こしまして、、







こちらが食材。40食用意しました。







仙台次郎さんもキッチンにて仕込み。








ベランダの電球も明るいのに取り替え、ライトアップ!








室内ではほうじ茶を沸かします。コンロはこの日のために用意した東芝の電熱器、1300円。
僕のお気に入りコーナーです。






ベランダを解放して、持ち込みのさつまいもやソーセージなんかも焼いたりしながら、、




アコーディオンやピアノも弾かせて貰いました。こりゃ弾いてて楽しい。



湯気と炭の焼ける匂いはどこか懐かしく、会話を弾ませる大きな要素なんでしょうか。常に火の周りに人が集まり、話に花が咲きました。


ふと、山の中にいるような気分になりました。そして、冬嫌いの僕が久しぶりに冬っていいなと思ってしまう。

東北の人々の知恵って凄いね!


またやりますね。料理番が決まり次第、どんどんやりたいと思います。

月一回にこだわると疲れるので、不定期開催って事にします。




そして、昨日は夜の営業をお休みしましたが次回からは開ける予定。

片付け中に数組断ってしまい、心にしこりが残りました。そもそも12時までですし、何とかなると思います。


次回開催は1/24、14時から!!

メゾンドヒヨコさんによるバーベキュー営業となります。




楽しい事をどんどん実現出来るだけのお店の広さとスペックと収納力。やはり移転して良かったなと心から感じた夕暮れでありました。





ほぼ完売、ご馳走さまでした( ´ ▽ ` )ノ



















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渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

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社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

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梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

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写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

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極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

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京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

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芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

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書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

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