更新が滞っておりますw



せっかく筆が乗ってきました所にまた一難、、。

9月に入り、ちょっとスタッフヤスの調子が悪く、1人でお店を開ける日が増えました。今週も1人でお店を開けております、、。平日はどうにでもなるのですが。

毎日、どうサバイブするかばかり考えています。秋でお客様がグワッと戻って来て、なんせ忙しいのです。本当に有難いことですが、どうにも人手が足りません。

今夜金曜はけんちゃんと、もう1人同じ名前のケンさんに繋いで頂けます。明日はいつきくん、頑張ってくれます!


ヤスが早く復帰してくれればと祈るばかりですが、来週の週末は一体どうなるのか、、僕が持つかも含めて色々せめぎ合っておりますw

もしかしたら今週、日曜日辺りに1日だけお休みをいただくかも知れません。(その場合は告知します)
なるべくバトンを途切れさせたくないのですが、ちょっと体力的に限界が近づいております。営業中、前ほどピアノも弾けておりませんがそちらもゴメンなさい。


モヒートも本日までで一旦お休みとさせて頂きます、ご了承下さい。

前に僕が入院した時に集まってくれたサテライトスタッフの皆さん、とても忙しい人ばかりでして中々スケジュールが難しそうなのです。うち4名位の方以外は実質難しそうですので、また洗い物スタッフさんを募集致します。

週末金土曜日、単発で22:00から25:00位まで入れて、グラスの上げ下げと洗い物程度で働いてくださる方、いらっしゃいましたらどうぞよろしくお願い申し上げます。飲み放題付き。


という訳で、ブログ更新はまたも緩やかになります。下らない事などをいきなり長々と書くかも知れませんが、基本的に沢山更新は出来ませんのでどうぞよろしくお願いします。


僕はというと、毎日とにかく睡眠。お店で眠くならないように一切の予定を入れずに寝まくっております。

もはや、店のことしか考えていません。

どうか、洗い物スタッフなぞやりたい!という方がいらっしゃいましたら重ねてよろしくお願いします。



あー、負けたくないです!なるべくきちんと毎日オープンしたいっ!今回も乗り越えます!

あの手この手で頑張ります。




シンスケ




温泉に行きたい




シルバーウィーク後半戦のキヌギヌちゃん、今夜は床屋の営業日です。振るってお越し下さいませ!!



さて、僕は温泉が大好きであります。いつも心の底で「ひと段落したら温泉にでも行こう」を合言葉に、騙し騙しやって来ました。

水商売というのは大型連休などと言うものは皆無なので(寧ろ書き入れ時)お休みは決まった日だけとなる。ならば、目先を定休日の一泊旅行に向けるのが一番の気晴らしなのです。



過去に、関東一円の温泉地には散々行きました。多分40回は行っていると思います。

夏の伊豆はここ15年くらい欠かしていませんし(去年は3回)、その他にも箱根、熱海、鬼怒川、伊香保、草津、、、何度行ったか分かりません。

最近は鬼怒川の渓流沿いにある、ほてる湯の蔵という旅館。この数年で一番お邪魔しております。

古い高度成長期のホテルを全面改装したこちら。古さはありますがとても清潔であります。

渓流沿いには掘りごたつがあり、せせらぎの音が聞こえます。料理は生湯葉やらしゃぶしゃぶなどが食べ切れないほど出てきて何故か一泊13500円!東武特急に乗って、行きのお弁当にビールを付けても全行程20,000円くらいで賄えてしまいます。





お風呂もプールのような大きなのがあり、これ以外にも露天風呂や貸し切り風呂など。



いつか書きました熱海、来宮の数寄屋の旅館、蓮月荘よりもまだ安い。
僕は経済感覚がかなり入り組んでいまして、宿泊にお金を使うのがどうしても惜しいくなるのです。眠るだけなのにどうして数万も払うのか、もったいないと思ってしまいます、、。

それが料理は別で、別注料理で刺身の舟盛りとか伊勢海老頼んで、結果的に金額は上がってしまうのだけれど。


いつも民宿だとか、こういうベースの金額が安くて穴場的な宿をリピートしてしまいます。



この鬼怒川の宿、もう軽く15回は行ってます。僕の心の奥座敷。


でも、、どうしても飽きるんですよねぇ。

今回、行ったことのない温泉地を探してみることに。


僕の理想は、大正時代の木造三階建てのようなドッシリとした建物で、ご飯は豪華でなくていいので手作りで(業務用の山菜の和え物とかピンク色の漬物が苦手なの)、とにかくボロくて雰囲気と歴史があったらいいな、と。


検索ワードは「木造 レトロ 旅館」です。


まー、出るわ出るわ。かなりありました。

こんなのとか。残念ながら山形県の銀山温泉。遠いので却下。



こんなのも






ん、、見たことあるな、、?とよく調べましたら昔行った熊本の日奈久温泉でした!

ここは僕の中で過去最高の温泉旅館でした。中は使い込まれてピカピカ、年老いた文豪が小説を書いてそうな客室の窓からは手摺越しに瓦屋根の街並みが見えて、、。





確かここは一泊30,000円以上した記憶が。(結婚式のピアノ伴奏で行ったので僕は払ってないけど)

何せ、レトロ旅館は遠いところが多いのです。そして、高い。僕の予算1万円では皆無なのでした。やはりここは曲げずに穴場オンボロ旅館を探したい。


と、粘っていると那須温泉郷に「北温泉」という旅館を発見!


一泊8,000円とのこと。







田舎の豪農の屋敷みたいな建物は160年かけて建増しされ、江戸、大正、昭和の三棟からなるそう。これはちょっと当たりの予感。もうちょい調べてみよう。


建物と同じくらい大切なのが食事。画像検索してみたところ、、少しイマイチかなぁ。唐揚げとか、トマトとかキャベツの刻んだのとか、、。それじゃ普段食ってるのと変わらないじゃんか。



もっとね、田舎の食事でいいんですよ、、。煮物とかはいいとして、生湯葉とか舞茸の天麩羅とか、年寄り臭いやつ。もちろん山菜の鍋でもいいし。どーしょーかなー。


って、8,000円でガタガタ文句言える身分では無いのだけれど(笑)。

旅は準備が楽しいのです。ガタガタ言わせてよ。


ならば海の近くに、という事で。伊豆は毎夏に飽きるほど行ってるので初めての千葉の宿も視野に探す。

まー、木造はおろかなんの風情もないコンクリートの建物が並びます。低予算で高風情ってのは中々難しい。



どなたか情報お願いします。


やはりいつもの鬼怒川の湯の蔵かなぁ、、。ふと渓流沿いの景色が恋しくなる。






鬼怒川温泉は高度成長期頃に都内の社用族、家族旅行の増加で絶頂期を迎え、その後バブル景気の後に急激に衰退したそうです。一因として、飛行機の低価格化や時代の流行について行けなかったらしい。

昔はきっと社員旅行は熱海か鬼怒川で、って相場が決まってたんでしょうね。そりゃ鬼怒川なんて、少し古びたレジャーですもの。街全体に活気がないのは見てすぐ分かります。まあ、静かで僕はそこが気に入ってるんだけど。



そういえば僕のお気に入りの向かいの某巨大ホテル、いつも全く人の気配がない。よく潰れないな、という疑問が。

僕が滞在するのが平日のみだから、週末稼いでらっしゃるのかもだけど、それにしては余りにも部屋に電気が付いていない。



大きいホテルは趣味ではないので泊まる予定はないものの、かなり心配になってしまう。震災直後にもお邪魔したけど、その頃なんて前にも増して壊滅的だったらしい。

元々景気の良くない上に震災で売り上げの落ちた鬼怒川の話をしてくれる、逞しい中居さんなんかと触れ合ううちに、頑張って欲しいと事ある毎に湯の蔵へ通いだしたのがキッカケでもありました。
で、少し検索してみると、、、。




スーパーコンパニオン、という単語をご存知ですか?

恥ずかしながら僕は知っていました。ピンクコンパニオンとも言います。検索するとこういうサイトがザクザク出てきます。





(写真はイメージです)


料金を払って、お姉さんがお酌だけでなくゲームをしてくれます。ポッキーゲームや王様ゲームなど。



(写真はイメージです)


例の向かいのホテルでは、僕が調べる限りホテルイチオシの男性限定でのコンパニオンプランがあり、かなりの数がヒットしました。

僕が勝手に心配していた気持ちとは裏腹に、エロいプラン全開で荒稼ぎしていたとは!!


シースルーコンパニオン2名の場合、2時間コースを含む、一泊70,000円が相場らしい。延長は2名同時でしか不可で、なんと30分8100円。2名行動ってのはやはり犯罪防止なのか、、。




(写真はイメージです)


では、うっかり1時間延長すると自動的に2人とも延長されて、32,400円でしょ。大抵前半は緊張してしまい、かなりの確率で延長なさるとの情報も。全体で10万超え、こりゃ高いぜ!



しかも、お金を払えばもっと凄いサービスもあるらしい。普通の風俗嬢と変わらない行為が、公然と行われている。


利用客は個人もいればサラリーマン男性同士から、数十人単位の消防団やら地方の団体の懇親会やら。かなりエロエロで盛り上がるらしい。




なーるほど。ホテルや旅館ってこういう稼ぎ方もあったのね。



僕なら、ご馳走頂いてお酒飲んでお風呂はいって、浴衣のまま渓流沿いを散歩して、地元のラーメン屋でまたビール飲んで、全部で20,000円位で大満足なんだけどな。



僕の素朴な温泉ライフの向かいで、竜宮城の如き宴が催されていたとは、、。





心配して少し損した。(´・_・`)




台風の過ごし方



台風16号が来ております。向こう1週間は全て雨という、東京地方の予想。

わたくし、最近生活時間のコントロールが出来ていません(汗)夜眠る筈が翌日の夕方まで起きて、少し眠ってまた起きる、といったような。

お店の出勤時間に照準を合わせるのですが、それだけで精一杯。

もちろん、お休みの月曜日も予測が立ちません。約束も入れません。そりゃもう、飲むでしょ。


そして今回は台風が来ています。今時、台風くらいでは流通には何の問題もなさそうなんだけれど、一応事前にスーパーに行って、酒の肴や缶詰や保存の利くお惣菜を買います。


イワシの醤油煮、インスタントラーメン、つぶ貝の時雨煮、豆の煮たやつ、お刺身、ヒジキと豆の煮たの、そして日本酒。


缶詰は僕の台風ノスタルジーです。子供の頃台風だからと言って、特に缶詰を食べる習慣はなかったんだけれど、もう少し上の世代の話を読み聞くにつれ、缶詰が食べたくなる。(現代の2ちゃんねるなんかではコロッケだそう)



生憎、伴侶は家に居りません。こりや、参ったな(ニヤニヤする)

各種の缶詰をお皿に開けます。
そして、お米を柔らかめに炊きます。伴侶の一家はバリバリの硬めの米を炊くのですが、僕の家は少しネバっとした柔らかい米でした。一人の日の唯一の愉しみです。
テレビをNHKにセットして、台風関連のニュースに合わせます。



そして冷凍庫の整理。春頃にお客さんに貰ったあおさのり、母親が送ってくれたちりめん山椒、いつかの香典返しの明太子があったぞ!!




日本酒は大関の超辛口。これを熱々に燗を付けます。

台風ニュースを見ながら、本当に不謹慎なんだけど、色んな港の映像なんて波が高いのなんて見ているとワクワクします。

もちろん、怪我などご不幸は望んでません。ただ単に台風にワクワクするのと、こういう単一のニュースで日本列島が満たされる事に変な一体感を感じます。例えば年末の紅白歌合戦とか、その他大きな出来事の際の臨時ニュースなど。

睡眠不足の休日の朝から熱燗を煽る罪悪感。台風の映像を見ながら感じるこれまた罪悪感。

柔らかく炊けたご飯、しかも炊飯器の一番上の、米が半透明の柔らかいところだけを集めて辛子明太子を載せる。何て悪い事をするんだ。お袋が、炊き上がったら必ずそこから混ぜるようにいつも言ってたのに。そんな事を無視して、ハフハフ食べる。

明太子が終わらないのに贅沢にちりめん山椒も載せ、ご飯も足す。いけない事づくしだ。そして、また熱燗を一口、二口。

米のご飯を食べながら熱燗なんて、、何という罪悪感でしょうか。

酒を飲みながら肴と米をつまみにするなんて、、僕には許されません。絶対にしません。焼肉でどんなにビールを飲んだとしても、ご飯を食べる頃にはお酒はきちんと飲み終えています。僕の中で食事(炭水化物)は食事、飲酒は飲酒で分かれているべきなのです。



更に酒の燗を付ける。もう面倒なので2合づつ付けちゃおう。そして、ご飯には角切りバターと醤油を垂らしてモリモリ食べる。もう何膳食べたかな、、。

お腹が膨れてきた頃合いを見て、お風呂を沸かす。これまた熱々なのです。
缶詰のつまみも疎かにしない。ちゃんと頂きながら、熱燗を一口、口に含む。

今度はスルメを炙って、マヨネーズに七味を振り掛け、事前に細く割いておく。また熱燗。もう、フラフラで台風ニュースなんて誰も見ていない。

お風呂が沸いたので、そのままドボンと浸かる。

あー、極楽!!

こんなに雨が降っていて、みんな大変な中、満員電車で出勤しているのに僕は酒飲みながらお風呂に入っている、この幸せ。(只今朝の8時半)


お風呂から上がったら全裸でベランダに出て、タバコを吸う。
ベランダから入ってきた霧雨が気持ちいい。


んー、幸せなんだけど、このひと月、お休みの日にどこにも行ってないなぁ。ほぼ家にいてお酒を飲んでいます。


最近、全く酒場に飲みに行かなくなった。そして、家でお酒を滅多に飲まなかったのに、飲むようになってきている。


家で飲む方が安くて気楽なんですよね、、なんて酒場の僕が言っちゃいけないんだけど。


僕は週に6回、酒場に居るのでそう思うのも当たり前か。お休みの日は誰にも会わず、誰の会話もきかず、ましては相槌も打たず、気ままにフラフラ過ごしております。


そうするとね、火曜日の出勤日には無性にお店に行きたくなるんですよね。



不思議なんだけど。





カネボウさんのパネル描かせて頂いたの巻



フェイスブックを始めて半年、バースデーも今回が始めて。LINEやら何やかんやで200件近くもメールを頂戴しました。毎年はパラパラ、位なんだけど。

本当にありがとうございます。ってか、凄いな、フェイスブックって。こんな数だとは。


一瞬お返事の数にクラッとしたものの、あまり沢山の方とやり取りする事もないので、このままにしてきちんとお一人ずつ返信することにしました。今書き終わりまして、凄い爽快感!

このままの勢いでブログも書きます(笑)


さて、実は5月末頃の入院前に、新宿のパークハイアットさんの季節のディスプレイの面接を受けてみないか?というお話を頂きまして、内緒でスケッチをゴリゴリ描いていました。

こんなのを25枚位。





上のがカウントダウンで、下のがイースター(復活祭)です。



言語を超えた洗練されたディスプレイを、との課題を。そんなの難しいわ(汗)

何とか総料理長面接まで行きましたが、少し違うよね、との事で見事に落選(笑)


でも、この頃にスケッチをとある会社の社長さんにお見せしており、それが今頃になってお話を頂きまして、、。

人生、種を蒔いたらどこで目が出るか分からない、、。σ(^_^;)

カネボウさんの化粧品の新作発表会のディスプレイという事で、テーマは「時間美容」。

時計のイラストがお気に入りだという事で、そこも膨らませてみました。



ただ、金曜の夜にオーダー頂いて、提出が月曜の朝10時。土曜の営業が終わったらそのまま流し素麺の準備があり、日曜日も24時まで営業。まともに描けるのは3日で8時間くらいしかなく、、。


ええい!っと引き受ける。
テーマは自由で、時間軸を表すようにとのことでしたので、先ずは下書き。



こんな感じかね、、。





世界堂で買って来たケント紙に書き写す。書くたびに全然違う(笑)




実は恥ずかしいんですよ、こーいうのアップするの。



他にも時計のやつ。積み上げてみました。






で、部分的に水彩で色を乗せて完成は昨夜。

こうなりました!












お受けしておいてこんな事書くのは何だけれど、やはり絵なんて素人が軽々しく手を出すもんじゃない。

構図とか全体のバランスが全然なっていないし、、、。本当はもっと時間をかけてしっかり描きたかったのですが、言い訳しても仕方ない。


いつもは何かの説明にイラストを好き勝手に描いて、「企画書にしては味があるね〜」なんて褒められていい気になっていたけど、実際お仕事となると白紙に線を入れる事がどれ程重い事なのか、重々思い知らされました(汗)


僕はいつもそうなんです。バーやってる中では割と器用に弾くピアノもそこそこ、チェンバロもイラストもそう、何でも片手間だから好き勝手にやれて、褒められる。自分の陣地から出ずに、卒なくズルいやり方でやって来てました。お得意の抱き合わせ商法です。もしかしたらブログもそうかもしれない、、w

(別に自己批判して落ち込んでる訳ではないのですよ)

本業の方の集中力とか、準備を思うと頭が下がります。


とはいえ、、、またチャンスがあったら描きたいw


自分の頭の中にある事を何かを通して外に出す作業は、本当に素晴らしい行為です。


とはいえ、お金を戴くにはまだまだ早いよな。

時間が出来たら店のための紙芝居を描いてみたいのです。シュールでホロっと泣けて、各所に笑いがあるようなやつ。

それに自分でストーリー考えて、ネームを入れて、弦楽四重奏で音楽付けて、照明と演出もして。(かなり欲張りですね 汗)



春くらいに間に合えば、12周年でお目にかけたいと存じます。


1つ終わったらまた1つ。次は森ビルさん関連のピアノのお話が来ております。

なんか最近、割と大手から引き合いが来ますが、何かこう、1つの形に落とし込めないかしら。

とはいえ、41歳(本厄)の抱負は


お店に軸足を置いた毎日

でございます。さっきも書きましたが僕の抱き合わせ商法、お店があって初めてのモノ。有難く務めさせて頂きます。


今週も変わらず週6日入っております。かなり慣れて来ましたが疲れもピーク。睡眠時間がグチャグチャで顔もむくんでいますが、それでもまだまだ行けそうです。

10月になったらプラス1日を頂いて実家の京都に帰ろうかと思いますが、なるべくお店はクローズしない方向で考えていますので、、。

引き続き宜しくお願い致します!

41歳になりました。



本日、41歳の誕生日を迎えました。


たくさんのメッセージ、本当にありがとうございます。

もうオヤジなのですが、全く自覚がありません。悲しいくらい、41年も歳をとった感覚がないのです。

自分の行動とか発想とか、そういった情緒の部分は中学2年くらいで止まっております。

とないえ、若々しいかといえばそうでもなく、、。

子供でもいればまた違ったのかな。まあ、いいや。





伴侶にかに道楽に連れて行って貰い、何といつものコースではなく、更に上級のコースをご馳走になりました!!


しかも、別で2つもカニ味噌付き。ウシシ。



熱燗は2合徳利、お風呂に浸かっております。予想通り5合頂きました。




店内では琴が流れる中、、、。(自分が音楽付き飲食やってる癖に、飲食している横で演奏が始まると嬉しくて仕方ない 笑)



タラバガニなどを頬張っておりました。




いやいや、ここは極楽か。
そして、素敵なネイビーのニットキャップを頂きました。

ああ、こういう予期しない、でも自分が好きそうなモノを頂けるのが嬉しい。


ありがとう、ずっと大切にします。




さて、子供の頃の僕も今と変わらず物欲の塊でした。コレクション癖というか、何だかんだ手に入れて並べたい欲が非常に強かった。

僕が生まれた1975年辺りの子供達の心を虜にしたファミコン、は結局画面上でしかないので僕はあまり興味は起きず、ゴチャゴチャしたディティールやキャラクターのモノに非常に惹かれる傾向がありました。


というか、貧しかったのと親の教育方針により、買ってもらえなかったんだけど。

懐かしのおもちゃを思い出してみました。

男子向け編


ドライビングマシーン



あー、懐かしい。頼み込んで小学校の誕生日に買ってもらいました。同じ絵がクルクル回るだけですが、何でか熱中しました。



変速機付き自転車





こちらも欲しくて欲しくて、大暴れして買って貰った記憶があります。でも今思えば、皆んな乗ってたから仲間に入りたくて欲しかっただけかも。
とはいえ仲間と変速ギアを駆使して、風を切って走っておりました。カゴには確か偽物ブランドのエナメルの白いスポーツバッグなど入れてた。無理してたな、僕。


スライム




どうしてこんな物が楽しかったのか思い出せない。ひたすら近所の高堂くんとコネコネして遊んでたな。飽きてきてフライパンで焼いて、変質するか実験して余りの異臭に怒られた思い出が。




キン肉マン消しゴム





大好きでした。銭湯に持って行ってひとしきり鏡の前に並べて遊んでました。肩車させたり、マティスの絵みたいに輪にしたり、色んな情景を切り取っては眺めていました。

そう、近所の子はキン肉マン消しゴムを手にするとすぐに闘いたがるのです。何かと粗野で暴力的だったので馴染めず、どちらかと言うと一人で遊んでました。

本来なら格闘技をする選手のおもちゃ、僕にとってはリカちゃんやバービーの変わりでしかありませんでした。



ピストルのおもちゃ




こちらも暴力系玩具。皆んなこれで銀玉を撃ち合っていました。お前らはギャングかと。

僕的にはこれで撃ち合うなどというのは恐ろしくて、これまた腰に付けてカウボーイの真似のコスプレアイテムとして使用。母のスカーフなぞを首に巻いて美しく取り出して構える、いわば様式美の為のツールでありました。



なんか走るやつ




二軒お隣の同じ年の山内さん(女)のを借りて走っていました。

山内さんは既に飽きていた模様。

僕も走るだけだとすぐに飽きてしまい、車体を裏返して糸車にして余った麻ヒモなんかを手繰るという気味の悪い遊びを発明して、山内さんと二人で遊んでました。(山内さんの家業が大きな梱包資材屋さんだったのでヒモが沢山あった)


山内さんのお家はとてもお金持ちで、白い外車に乗ったお父さんがかなりのアメリカ趣味でいらして、毛並みのいいコリーを買われていて、リビングには革張りのソファーと大きなテレビ、更に巨大な木目の冷蔵庫にはいつもファンタやスプライト、コーラが冷えていました。

彼女の部屋には恐ろしい量のおもちゃが置かれ、幼い僕は入り浸ってはほぼ毎日、山内さんとままごとをしていました。

なんというか、山内さんとままごとをしているとどんどんのめり込み、次第に二人の気持ちがシンクロするような錯覚に陥りました。それはお互い感じていたらしく、ひどい時は夕御飯を抜いて、二人でいろんな遊びを考えながら熱中した時間を過ごしておりました。
山内さんは僕に「結婚しようね!」と逆プロポーズをし、僕もこんなに気があうんだから、絶対に結婚しようと考えておりました。そして、二人で永遠にままごとをするつもりでいました。

僕の双子の姉と、この山内さんの影響で、この後、少女向け玩具にハマりまくります。


おり姫さま



姉の飽きてしまった誕生日プレゼントを奪い、母親に毛糸を貰って奇怪な綴れ織を製作していました。今でも思い出しますが、菱形と四角の組み合わさった見事な幾何学模様でした。



ママレンジ





近所の少し上の井上さんのお姉さん(山下達郎似)が段ボールでドドンと下さった要らなくなったおもちゃの中に、定番のこちら。

家にあるだけの小麦粉を使い、ホットケーキを何十枚も焼いて、家族を困らせました。余りの使用頻度にて伝熱部を焼き切り、故障させてしまったような記憶が、、。



こえだちゃん木のおうち




これもその段ボールの中に。もう、夢中で遊びました。スイッチを押すと木の蓋がボゴッ!と飛び出してお家になります。人形が付属してなかったので、あり合わせのキン肉マン消しゴムを入れてまた情景を作り、森のマッチョの館みたいになってました。




僕は、本当は山内さんと二人で女の子向けのキラキラしたおもちゃで思い切り心ゆくまで、ままごと遊びをしたかったのです。そこには理解されにくいかもだけど、自分らしい男らしさもミックスさせて。


山内さんの家でままごと三昧な日々を送れたのは確か小学校2年生位まで。

成長するにつれクラスの男社会に入らなければならず、段々と周りの目が気になり、山内さんを避ける事となりました。ゴメンなさい、山内さん。


子供とは残酷な生き物です。異物を見つけるとすぐに茶化して遠ざけ、虐める。

ままごとの何が悪いのか。



もしも願いが叶うなら、、。1日だけあの日に戻って山内さんの広い部屋でバービー人形やキキララ、こえだちゃんのお家にママレンジからあるだけ全てを床にひっくり返して、寝そべっておままごとをしたい。人の目も気にせず、ひたすらままごとをしたいのです。




BGMには何かの本の付録のソノシートから「白鳥の湖」のワルツを流しながら、、




熱中した状態で、指にはジュエルリングを装着して、、、





一度も食べることが叶わなかったアイス、宝石箱を味わって食べてみたいのです。






ああ、どうやったら叶うんだろーか。山内さん、、。


って、よく考えたら今の僕の店がそーいう感じだった(汗)




内輪ネタってどうよ?!



週末の営業が終わり、今日は定休日。

この週末はお陰様で死ぬほど人が来てくださいまして、文字通り冷蔵庫が空になるほど忙しくさせて頂きました。飛び入り歌合戦になり、聴く人も初めて同士なのに指差し合ってゲラゲラ笑ったり。

閉店後、紙吹雪を掃除しながら、ずっと思い出してニヤニヤしていました。

こんな事書くのは恥ずかしいんだけど、営業を終えて家に戻るも、嬉しくて中々眠れませんでした(笑)

こんな新人のような気分、お店を開けた頃以来です。この気持ちが大切なんだよなぁ。いつも、つい忘れてしまうんだけど。


あまり耳障りの良い話ばかり書きたくないんですが、感謝の一言に尽きます。

そして、時間はかかるかもしれないんだけれど、変わらず今の会員制でやって行こうと思いました。

明らかに、キヌギヌの客層は他店より良いのだ。皆さん大人だし話題も豊富で、それにコミュニケーション能力が高い方ばかり。(それを発揮するかは別としてね)



いや、先日の閉店後、あるお店にお邪魔したんだけれど、正直申して、クソ詰まらんかったのです。

悪い店ではないんだろうけれど、全ての会話が思い切り内輪なんですね。話題、、という以前に常連であろう個人名の連続で、お店にまつわる事ばっかりを取り留めなく。まるでオタクの子がファミレスで夜中に話しているような内容だった。


あたしゃ透明人間かよ!?
つまりは、共通項を繰り返し唱えて、1つの輪に所属している安心感を味わうタイプの会話。僕はこんなもの会話とは呼ばない。


常連さんが、自分たちの通うお店という小さなブランドにぶら下がって、お互いに常連の順位を競い合ってるのが気味が悪かった。帰属意識というか、心から楽なんだろうけど、外様としてはちょっとねぇ。(´・_・`)

僕は、元々内輪話が好きではないし、(ウチは毎回客層がバラバラ過ぎて内輪ネタが成立しない)万が一そういう話になっていても、見慣れないお客さんがいらしたら、即座にみんなで話せる話題にすぐに変えます。

白々しくても気にしません。最近の天気だとか今日は何食べましたか?とか、最近どこか面白い所ありますか、とか。それが発展してきて、枝葉が分かれて色んな話になる。その隙間を上手く繋ぐのが、共通にある昔からの芸術や文化の話だっり、音楽であったり。


少なくともですね、見た事もない常連であろう□△ちゃんの最近の動向とか、行ってもない去年の周年パーティーのチーママのカツラの色の話が延々続くよりはずっと面白いし、発見がある。

ってか、そんなクソみたいな話されても、わたくし、時間がもったいない。世の中にはこんなにも沢山の美しいモノや、好奇心に溢れているのに!!





知り合いとはいえ、バーって名乗ってやってるのなら、金を取るなら少なくとも楽しませようって思わないのかな。常連さん以外来てほしくないのなら会員制にすりゃいいのに。
逆にキヌギヌはですね、構造が全く逆なのです。会員制で閉じた営業をして、ある程度コミュニケーション能力のある(生意気は重々承知です)大人を集める。

その人たちはそれぞれの世界や昼間の仕事で充分満足してるから、バーで小さな村社会を作る必要がない。そういう独立した人達を沢山集めて、一人で来ても好きな時に入れて、好きに帰れる風通しの良い空間を作りたいのです。

それが毎回違う組み合わせで万華鏡のように花開き、閉じればいい。同じ話題を毎日なんて、安心どころか退屈過ぎて死んでしまう。

人によっては「そんなのって難しそう」と思われるかも知れないけど、結果的に一人で来ても気楽なんじゃないかな。そもそもバーってそういう所じゃないの?群れるのが苦手だからバーに来て都合よく自分の時間を過ごす。見知らぬ人と盛り上がれば尚良し。

そして、それは全て僕の技量で采配を賄えるよう、日々頑張っております。



もちろん、全員が合うとは思いませんよ。バーは所詮、最小公倍数でしかないのです。店主もお客さんも、合わない場合は多々あります。

でも、合うか合わないかをお互いに見極める為にも、ウチは内輪ネタはしません。一回目から参加できないなんて、ゲームにもならないじゃん。

つい、会員制だから閉鎖的な話題に終始してると思われがちですが、実際は全く逆ですのよ。
そう、やっぱこのスタイルで行こう。



お手数ですが初めての方は、ご紹介者さまとお越し下さいませ。
話に入れて貰えなかった文句はこの辺りにして。(笑)



さてさて、週末より新メニューの巨峰のカクテルもお出ししております。サントリーの巨峰のリキュールにグレープフルーツジュースと赤ワイン、ソーダで調整しております。またこれが旨い。しっかりブドウの味が効いており、清涼感もあってゴクゴク行けます。




秋は定期的にカクテルを入れ替えようかと思っております。他に柿や抹茶、栗のリキュールもあります。モヒートも9月いっぱい位まで引っ張ります。


さて、何から始めようかなっと。取り敢えず巨峰推しです。よろしくです。




そして、今夜は僕の誕生日に、伴侶が「かに道楽」に連れて行ってくれます。僕の最も贅沢な時間、それはかに道楽にあります。ディズニーランドよりも、オシャレなホテルのディナーでもなく、かに道楽。


かに道楽に行く日、朝から水分を絶ちます。そして、銭湯に行って沐浴潔斎をし、腹を空かせます。(笑)

到着して最初はビール。アサヒのスーパードライのジョッキです。


普段は黒ラベルの中瓶しか飲まないのだけれど、ここは生ビールで。 そして、先ずはかに酢です。辛めの黒酢に生姜を少し。

そしてかにの刺身。熱燗を冷めにくいように2合徳利にて頼みます。
会話に花を咲かせながら身を殻から外す。濃厚なかにの身を口に頬張り、味わい尽くした後に熱燗で口を潤します。
そして、焼きガニ、かにの天ぷら。この時点で熱燗は五合くらい。合間にかに味噌で箸を休めながら、、。








締めはかに釜飯。


あー、あと5時間もある。今すぐカニ食べたい。どうせなら歳の数だけ足を食べたい。ってか、来世はカニになりたい。



お風呂入ってきます。





新メニューなど



久しぶりの、ドリンク新メニューです!

ドーバー社の葡萄のリキュールを使ったカクテルです。赤ワインやグレープフルーツジュースが入っておりまして、トップには巨峰が一粒乗ります。




久々の新作、、。ってか本業がこちらだったのですよね。他のバーだと、常にメニュー開発されておりますが、ウチは特に新メニューという訳ではなく、毎日リクエストにお答えして色々は作っているのですが、、。

ブログやってるんだったら、たまに載せてもよさそうなモノなのに、、。

その間に七夕やら床屋や紙芝居、流し素麺の事ばかり、、。どっかの張り切ってる小学校のクラスみたいです。



そうか、改めて思うとですね、うちのバーってのは子供の頃にやったクラスの年中行事をやってたアレと同じ機能があるんだな、と。

独身男性はまさか家で七夕やら流し素麺をやらない(筈)けど、それを引き受けてる意義が大きいですね。 飛び切り懐かしいやつを何かやってやろう、的な感じで毎回。

かく言う自分も東京に住んでいて、季節の行事なんて触れること最近では少ないですし。ちょっとした事でも、季節に触れるのは誰しも悪い気はしませんもの。会話のネタにもなります。

秋はまた何かとやれることが多そうです。ベランダがあるのでお月見とか、焼き芋とか、何でも出来ちゃいます。

そして、冬にはどうしてもおでんの屋台をやりたいんです。3席くらいのドリフのセットみたいなのを作って、熱燗もやって。
白いの着て「冷えますねぇ、、」とかつぶやいたり。劇中劇ならぬバーの中の屋台。ちょっと具体的に考えてます。そこだけ人生相談出来たり。


暖簾と提灯だけあれば、後は木のテーブルなんかで出来ちゃうんじゃないの?



あ、床屋さんは寒くなると閉店となります。手がかじかむと切れなくなりますので、、。悪しからずご了承下さいませ。



さてさて、週を開けますと僕も歳をとります。41歳になります。


毎年お花を下さるT君が、今年も立派な薔薇の花束を下さいました。香りも素晴らしい。お店のクーラー付けっぱなしで暫く持たせます。

ありがとうございます!




(思い切り顔が浮腫んでおります)

さて、近々ある雑誌掲載されるのを考慮しまして、直近のぶっちゃけ記事を一時的に表示させなくしました。

知らない人が読んだらちょっと、アレですからねぇ。(´・_・`)

ほとぼりが冷めたら読めるようにしときまーす。ズルいでしょ。(笑)



そりゃ、毎日コツコツやるのが特効薬な訳で。マラソンと同じく、少し勝ったからと驕らず、負けたからと一々嘆かず、焦らず。



何だかまた、当たり前の結果に導かれてしまいました。同じことの繰り返し。

にしても、今夜も沢山の方にいらして頂けました。数人の方とはそんな内容のお話もさせて頂けまして、心からありがとうございます。

でもあまり心配させるのもどーかと。ね。


週明けには、徹夜で素麺茹でながらイラストを描かせて頂いた化粧品会社さんのお話など、ご縁で頂いた副業の事を書かせて頂きます。


忙しいのか、暇なのか、、。



秋を好きになろう



気がつけば9月も5日も過ぎてしまいました。本当に早いですねぇ、、。


実は、秋が大嫌いなのです。冬になれば腹は括れるのだけれど、その過程が耐えられません。


夏は生命がギラギラ輝いて、春から始まったピークが絶頂に達する。秋になると、実りの秋の筈が、僕的にはとたんに全てが色褪せてくる。

風情、なんてものを優雅に味わう前に、加齢の事実を猛スピードの早送りで見せ付けられているみたいで、どうも悲しいんです。

日差しが弱くなって、季節の色がどんどんブラウンがかってくる。樹木の葉もシワシワっぽくなってきて、自分の誕生日がくるのでそこで歳を食う。あー、今年も4ヶ月ですねぇ、となる。だから余計に秋が嫌いになる。


30代から40代になる去年の衝撃とは全く違い、今年は一つ持ち上がるだけなので、正直気は楽です。そこで、今年は秋を楽しもうと思っております。



最近はというと、体調もバッチリ、体重も安定してまして、なんだかんだで月曜定休日の制定から1ヶ月、生活サイクルも体に馴染んできております。

火曜日に一人で働くことになり、お休みが減りましたが、割と有意義に使えております。元々週一日の休日で長く生きてきたので、体はキツくとも性に合ってるのかも知れません。

今日もお休みなのに7時前に起きてますが、実は今、ある化粧品会社のイラストを描かせて頂いておりまして、2日ほど徹夜でして、今からその入稿があるので準備しがてらブログを書いています。


夕方からは、また別の方よりあるお酒のブランドのPR企画の依頼が有りまして、そのミーティングがあります。

ブログの更新もままなりませんが、(考え過ぎてうまく書けないのはまだ変わらず)実は、何かと忙しくしております。

僕はお店に6日間ガッツリ向き合い、その合間にも好きな事をやらせて頂ける。

ヤスはまる4ヶ月が過ぎて日に日に慣れ、今では物凄く頼れる存在になりました。隔週金曜のbarberも安定して来ましたし、昨日の流し素麺も大盛況で、春以降、入院からのバタバタを少しずつ取り戻しつつあります。


今年の秋は、毎年より少しだけ季節の移ろいを味わいながら過ごせそうです。



今年は、伴侶ときのこ狩りにでも行ってみたいですねぇ。観光バスで缶ビール飲みながら、隣の奥さんとくっちゃべりつつ、椎茸狩りしてからきのこのバーベキュー、お土産には大量の椎茸、、。


しばらくそんなのしてなかったな、、、。
まあ、欲張らず、着実に!




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