3月のシフト



先に、本日ですが昨日から疲れが溜まってるのかやや風邪ぎみでして、大事をとってお休みさせて頂きます、、。

明日には防火管理者の資格取得、週末にはベースの出張演奏もありまして、両方抜けられないので今日はゆっくりさせて頂きます。




そして3月のシフト。ご確認お願いします!イノくんは4月にまた登板予定です。イノくんファンの皆様、申し訳ありません。


2(金)あも
3(土)ケン
9(金)ケン
10(土)タケ
16(金)あも
17(土)タケ
20(火)タケ
23(金)あも
24(土)タケ
30(金)ケン
31(土)タケ



3/3金曜はジャズ出前演奏の為(ベースデビュー 笑)22:00より開店となります。

3/12の定休日の翌日、3/13(火曜)はお休みとさせて頂きます。小旅行に行って来ます。


段々と寒さが緩んで参りました。春ももうすぐそこまで来ていますね。

3月は祝前日が11回もありますし、飲むには最適ですね。

どうぞ宜しくお願い致します!




Requiescat in Pace




昨日の土曜は朝の7時半まで営業して、ソファに倒れこむ。今日はまたピアニストとベースのリハーサルが有ったので、一度帰るより居た方がいいと、寝たり起きたりグズグズしていました。


そんな中、夕方の6時半頃に、ある友人からLineが届く。携帯のたった二行の表示に、目を疑った。


**くんが亡くなったそうです。どうしていいか分からなくて、、



慌てて電話をかける。頭が全然働かない。


その方は、本当に仲の良い人でした。

頭が良くてピアノがめちゃくちゃ上手い、何にしろ知性に溢れてて、謙虚で、バカな事ばっかり言っているような、絵に描いたように素晴らしいキャラの心から愛すべき人でした。


最初に会ったのはお店の開店前、13年前の今頃。冬でした。


工事中の息抜きにとあるバーに行ったところ、YMOの高橋幸宏似の渋いイケメンがお連れの方とフランス近代音楽の話をしていた。場末なバーに、なんと素敵な雰囲気なんだろうかと。


僕もクラシック好きなんです、と割って入り、そのままお店のオープンから、今まで良く来てくれた。毎回、ラヴェルやラフマニノフや、バッハのブランデンブルグを楽しそうに弾いてくれた。

ほんの2週間前の土曜日にも、シューマンのコンチェルトを素晴らしく美しく弾いてくれました。


飲むお酒は必ず決まっていて、リカールのソーダ割りやシャルトリューズを好んで飲んでくれた。彼もまた、フランス好みだった。

店以外でも2人で飲みに行った事も数知れず。新宿で知らない店に突撃しては飲んで、そこで六本木に変な店があると聞いたら2人でタクシー乗ってキャアキャア言いながらハシゴしたり、2人でご飯もよく食べました。

室内楽の練習をしたり、ASKAさんが愛人を作った某企業のバブルな迎賓館にピアノを弾くバイトに行ったり、海老彰子さんのピアノリサイタルにも行ったなぁ。


店以外で人と会うと異常に緊張する癖のある僕が、外で会っても緊張しない、珍しいタイプ。つまりは同じ波長を持つ、稀有な男でした。


彼は誰もが唸るような立派な大学で高等数学を学び、その後さらに羨ましい大学で建築を学び、その良さを僕に分かるようにいつも教えてくれました。

フィナボッチ数列、F分の1の揺らぎやブラウン運動、放物線のそれぞれの美しさを、無学な僕の分かる範囲の喩えを駆使して、ひたすら謙虚に優しくしかし熱っぽく、まるで山を知り尽くした老ガイドのように、楽しそうに話してくれました。


とにかく優しい人で、いつか、僕が大きなパーティーをして借金を作ってしまった頃、永福町のラーメン屋でご馳走してくれて、力一杯励ましてくれたのなんて、昨日の事のようです。



僕が無理をしてグランドハープを買った時も、僕より喜んでくれて、ラヴェルのダフニスとクロエの全員の踊りの難解なパートの楽譜を見ながら、彼はピアノで僕はハープを搔き鳴らして、まるで子供みたいに夜が明けても遊んでいました。


彼は朝日が差す中、グラスを傾けながら楽譜をめくり、この曲線って何て美しいんだろう、と何度も繰り返していました。

横顔の、形のいい鼻を今でも覚えています。








彼は美しいものに敏感で、彼の愛するものは建築や音楽、複雑な数式など、機械時計の機構や古い手編みのレースのようにどれも緻密で儚いものばかりでした。



とても繊細な、繊細すぎる人でもありました。




人が亡くなるのは本当にあっけない。つい全員が変わらず永遠に生きているような錯覚に囚われるけど、人はいつか亡くなる。つい忘れてしまうけど、純然たる事実なのです。



そして僕は不思議なことに涙が出ない。悲しすぎてよく分からなくなっているのだろうか。その事を考えると頭の中に霞がかかって、動きが鈍くなる。きっと僕の頭が、考える事をさせないのだろう。


グルグルっと回転しだすと勝手にブレーキが掛かる繰り返し。強制起動と強制終了を何百回と繰り返して、熱っぽくなる。

お店は今夜も満席、飛び入りのジャズピアノとボーカルで、僕の出来る限りの、最高の営業ができたと思う。きっも誰もそんなこと気づかないくらい元気に働けた。本当はワンワン泣きたかったんだけどさ。


今夜の営業は、居合わせたお客さんにはもちろんだけど、特に君の事を思いながら頑張りました。色んな思い出を反芻しながら、味わうように。






君のこと、絶対に忘れない。ずっとずっと変わらず友達だから。

そっちに行ったらまたみんなで合奏しようね。少しの間待っててな。









テレビがつまんない!




お家にテレビがないという方が最近増えているような気がします。あっても見ないという話も沢山聞きます。(バー的にはテレビは敵なので助かりますが 笑)



僕はテレビっ子なので、家ではずーっと付けっ放しです。とはいえ、ケーブルテレビが殆ど。歴史や旅番組やらドキュメンタリーを流しっぱなしにして、チラッと見るくらい。


テレビは絵の映る行燈(あんどん)みたいな存在でしょうか。賑やかしと照明、的な。




今のテレビ番組は、基本的にアホに合わせて作られていると思ってます。


アホ、と言うと語弊があるのですが、絶対そうなのです。食い物とか旅とか日本人の良いところとか、誰でも快感を感じるようなもの中心に繰り返しCMを跨ぎ、字幕が出て、効果音が「おぉー」とか「えぇー!!」とか入る。



完全にアホ向けです。情緒もなければ美意識もない。


大した内容がないのに、それを薄めて反復して誇張して。ああ、本当に詰まらん。







今から50年ほど前に、日本テレビ系列でシャボン玉ホリデー、という番組がありました。毎週日曜日放映で、生録音でほぼ一発撮りの30分間。





出演はザ ピーナッツ、ハナ肇とクレイジーキャッツ、ダークダックス、、、。ナベプロ黄金期の幕開けです。



当時、フィルムが大変高価だったらしく、591回の放送回数に対して、現存フィルムはたったの10本。


一発撮りにもなりますよね。




youtubeから引っ張って来ました。おヒマな方はどーぞ。


1964年のシャボン玉ホリデー




30分間にこれでもかと畳み掛ける、珠玉の小ネタの洪水。どんだけリハしたんだろうってのと、皆さんの技量が半端ない。楽器にダンスにお笑いにコントに、中身がとても濃い。



特に、10:22からのクレイジーキャッツの演奏に、ダークダックスとピーナッツが入る辺り。今見ると確かに面白くないギャグも沢山あるけど、今見ても楽しめる内容だと思います。



確かな技術と、全体に流れる上品なセンス。



見てる人に「これ、解る人にはかな?」的なアプローチ。そう、それが良いんです。


全員に解って貰おうとすると、どうしても平坦でクドいアプローチになりがち。少し上から位のオシャレさが、大人向けな品を感じさせます。



今のテレビにも見習ってほしい。メッセージ性とか、ものつくりの意地やこだわり。


少なくとも食べ物やクイズよりは、せめて人の個性を引き出すような番組もやってほしいな。


ボリューム上げて見るのは最近マツコさん位です。彼女は素人でも芸人でも、発言を引き出すのがとても上手い。


パーソナリティに加えて、芸事。芸人は芸事じゃないですか。リアクションなんてのは芸事ではないと思うのです。


今だって芸事に拘る若手は沢山いるし、バナナマン日村のタップダンスなんかはクレイジーキャッツに通じる香りがします。


テレビっ子だからこそ、テレビの中の登場人物は今も非日常であって欲しいと願います。





ここからは妄想コーナーです。

もし、百万が一うちの店で撮影となり、キャスティングまでやらせて貰えるとしたら、、、。



お店の天井にカメラ付けて、日テレの深夜枠で45分間。字幕や効果音は一切無し。


司会はママ役のマツコ。ゲストは宮沢りえ、大竹しのぶ、加藤登紀子、藤山直美、漫画家の美内すずえ。


お酒が入っての好き勝手なトーク。


藤山直美が割烹着を着て得意の和食を振る舞う。その間に美内すずえ先生はラフな絵を描く。


宴たけなわで、宮沢りえと大竹しのぶの即興紙芝居。紙芝居の途中には加藤登紀子が挿入歌を鼻歌で、、、。




そんな事が叶ったら、もう死んでしまいそうです。ま、そんな事有るはずないけど。



妄想って楽しいなぁ。(´-`).。oO





たまにはテレビ、それもバラエティ番組にドキドキさせられたいです。









キャバレーを巡る物語




春に毎年上野界隈で催されています、東京春音楽祭、というイベントがあります。今年で14回目の開催、150を超える演奏会が催されます(うち100箇所は無料!)


元は「オペラの森」という企画名で、小澤征爾さんなんかが中心となりなさっていました。


今回、その中の1つ、ソプラノ歌手の中嶋彰子さんの呼びかけにて、キャバレーナイトを開催されるのですが、そのバーをウチが出張で開くことになりました。



鶯谷駅そばのキネマ倶楽部、という元映画館のライブハウスがその場所となります。





パリ、ベルリン、上海、東京と各都市を音楽で旅する内容となっております。



4/6(金曜日)夜に第1部、第2部と続けて行われます。




Cabaret(キャバレー)を巡る物語 〜1920年代の華やかなりし上海から、パリ、ベルリン、そして上野へ ヒトラー率いるナチスが政権につき狂気の時代へ突入する直前の享楽と退廃の都ベルリン・パリ。

危うげな香りを漂わせた社会の中で人々は政治、芸術、性の表現自由を求め華やかなキャバレーショーに熱狂した。この独特な芸術文化が花開いた黄金の時代と呼ばれる20世紀初頭の世界を、歌唱力・演技力ともに定評のある中嶋彰子が、ジャンルを超えた音楽仲間たちと再現する、魅惑の一夜。


ヴァイルの三文オペラからピアフの歌ったシャンソンまでCabaretの世界をお楽しみ下さい。そして、第1部(21:30 〜 23:00)終了後は、朝まで繰り広げられる第2部「東京春祭LATE NIGHT SHOW」が ??。スペシャルな内容は当日のお楽しみ。





僕もインタビューに参加させて頂きました。後半にチョロっと映っております






この日はキヌギヌはお休みとなります。申し訳ありません。金曜日休むなんてどのくらい振りだろうか、、。



ご興味のある方は是非とも鶯谷までお運びください!






記憶に残るもの



羽生くん、ショートプログラムで一位通過。おめでとうございます!

11月の怪我からリハビリを経て、四回転を飛んだのがつい最近。なのにこんなに危なげのないパフォーマンスを見せる彼は、超人なのかも知れない。

彼の敵はもはや自分らしい。四年前の金メダルを取った時に少しミスをしたらしく、雪辱を果たしたいのだそう。中々こんなこと言えないよ。






精神的にも肉体的にも強くて、見た目もスリムで涼しげで素晴らしいんだけど、、。僕の記憶に残るのは泥沼でモガキまくった数々の選手達。


ちょっと危なっかしい方が感情移入するのは、誰しも同じじゃないかね。






最近の記憶に残るのは浅田真央さん。ボロボロのショートプログラムを経て、臨んだフリーの演技は、緊張とかプレッシャーが伝わって来て、心臓をバクバクさせて見た記憶があります。








そして、僕の永遠の女王。伊藤みどり。


ひと束500円の向日葵のブーケように輝く笑顔!!




彼女もいつかの決勝のフリープログラムの前半でトリプルアクセルに失敗し、後半で予定外にねじ込んで、見事成功させ銀メダルを獲得。



フィギュアスケートは、4000メートル全力疾走に等しい疲労を伴うらしく、プログラム最後に大技を入れるのは死ぬより辛い事です、と渡部絵美さんが語っていましたが、それをやってしまうみどり。

僕は当時、テレビの前でワンワン泣いてしまいました(笑)


そんなみどりの快進撃に金メダリストの西ドイツ、カタリナビットは「観客はね、ゴムまりが跳ねるのを見に来てるんじゃないのよ」とにべもない発言。

そりゃ、アンタみたいな美人ならね、、。





僕はビットのスケート、今では全く覚えていません。でもみどりのは、昨日のことのように覚えています。



同時期に活躍した佐藤有香さま。世界一美しいストレートラインステップと謳われた、素晴らしい技を持つ彼女もまた、努力の人であります。






NHKドラマ「おしん」に出てくる農村の娘役のような、庶民的で可憐な容姿。

地味な彼女から繰り出される空を飛ぶようなストレートラインステップは、今でもよく覚えています。会場からは「ウォーッ」という歓声が上がっていました。


海外勢では失格確定のバク転を披露したり、いつかの世界選手権で二位が納得できずに表彰台に登らなかったフランスのボナリー。負けん気満々過ぎて、抗議の泣き顔とかかなりやばいです。







何て人間らしいのでしょう!!



懐かしいついでに、アメリカ出場枠を巡ってライバルのケリガンを襲い、結局共に出場しながらも紐がどうのと、まるで開き直った当たり屋のように振る舞うハーディング。その後はお決まりの女子プロ転向。

何をしてでも、後ろ指刺されても、それでも勝ちたい。何て強い女だ。







ああ、フィギュア本来のストーリー以外に、盛りだくさんのニュースを提供してくれる、人間臭い綺羅星の如しスケーター達!!



羽生くん、本当に完璧で素晴らしいんだけど、人間性丸出しの選手に比べて、どうしても感情移入出来ないのです。

常に学年トップの成績の秀才が、苦悩ははあれどポーカーフェイスで東大をパスするように見えてしまいす。

荒川静香さんにも同じ印象が。優等生タイプの容姿に恵まれた、危なげない印象。2006年のイナバウアーブームは記憶にあるけど、それ以外に特に記憶もなく。(僕だけかなぁ)




僕の好みは、割と容姿に恵まれないのにそれを跳ね返すテクニックを身につけ、勝利へと向かう人間味溢れる様を見ると心が踊ってしまいます。





とはいえ、羽生くん。心から応援しています!、頑張って!!!

(どっちやねん)



羽生くんの試合の後の、プーさんの墓場みたいになるのが楽しみなんだけど。しかし持って帰って置くところあるのかな(汗)







春を先取り!




久しぶりの園芸関連。



リョウメンシダ、というシダの一種があります。山の、特に杉林の下によく生えている、あれ。




薄暗い中でもよく育つので、植木のグラウンドカバーに良いかな、と思い立ってネットで購入しました。


うちのベランダ、南に口の開いた西向きなのですが、流石に樹木が茂ると地表まで日が入らず、ハーブやら植えても枯れてしまいます。


地表を覆ってくれて、尚且つ冬にも色の変わらないシダが最適、かと思いきや、、。



背が高いのです。想像だと15センチくらいかな、なんて思ってたら、50センチはある、、。その上に大量に届きました(汗)



チャリだと恥ずかしいので、仕方なくタクシーで移動する。ジャングルタクシー。




前に枯れたイチヂクの後にバラを植えてありました。





ここに先ずはふた株。





一株は赤い鉢に植えて、ラックにオン。




奥にも一株ずつ、軽四株を植え付け。





鉢の中では真冬にも関わらず、次の芽が出てました。





真冬なのに、なんでこんなに元気なんだろうか、、。 爆発的に増えたら、という嫌な予感。



増えたら増えたでお通しかなんかお出しして、飾りに使おう!





大理石のテーブル、少し奥に引っ込めてみました。せっかく植えたシダに日が当たるよう。





店内からはカーテンで少し死角になってます。内緒話もよし、愛を語るもよし。





にしてもベランダ、なかなかいい感じに仕上がりました。かなりワシャワシャして来たものの、春にはまだ遠い。もう少し緑が欲しいので豆苗も持って来ました。







食べ終わった後の豆苗に水をあげて、生えたところ。銀のソーサーに活け直して、なんて可愛いんでしょうか。



バラなんかの切り花を買うお金で、何十パックも買えてしまう恐ろしい安さを維持する豆苗。頭が下がりますわ。


パーティーなんかで、お店中豆苗が活けてあっても可愛いかな。マヨネーズ沢山置いて(笑)



早く春が来ないかなー。











最近、若いお客さんの中に、4人マックスの人数制限を無視してお友達をどんどん呼んで集まるチームが居ます。


お一人、お二人位で来る方同士のライトな交流を大切に長く続けて来ました。一チーム辺りの人数が多くなると、どうしてもボリュームで負けてしまい、やる側としては非常に困るのです。



しかも、あまり長い関係ではないのにそういう事をされると困惑します。


たまに例外もありますが、そういうケースは店をよくご理解頂いた方のみで、長い信頼関係がある上で、随時僕が判断しています。



そういう面倒臭い僕がやりやすいよう、そもそも会員制にしております。(笑)


口でも直接伝えましたが、勝手にルールを拡大解釈されるのは困りますので、やめてください。広い店は沢山あるのでどうぞそちらに、、。




前にも書きましたが、ご理解頂ける方とのみ、のんびりやっていこうと思っております。どうぞ宜しくお願いいたします。





2月のシフト



遅くなりましたが2月のシフトです!


2(金)けんじ 3(土)あも 9(金)けんじ 10(土)タケ 11(日)タケ 16(金)あも 17(土)タケ 23(金)いの 24(土)けんじ



それぞれのファンの日を目掛けていらして下さい。たまに僕にも構って貰えたら嬉しいです。


2/12は祝日のため営業致しまして、翌火曜がお休みになります。

今月は連休は取らないことにしました。3月に少しまた頂きます。


当日にお休みする場合はこのブログに19:50までにはアップしますので、行く前に嫌な予感がした場合はポチッと開いてやって下さい。





僕は今日お休みなのですが、ウェスアンダーソンの映画を何本か見るつもりです。おとぎ話のような色彩の中にシュールで少し意地悪で下ネタも。


グランドプダペストホテルのメイキング


今朝はメロンを食べながら、ロイヤルテネンバウムズを寝っ転がりながら見ました。


構図や色彩にまでも異常なこだわりを持つ彼の世界。ああ、なんて素敵なんだろか。


それでは、どうそ宜しくお願い致します!




ついに天井配線へ!



工事熱、冷める気配がありません。この際どんどん弄って、飛行機のコックピットみたいにしてしまおう。




今日取り掛かったのは歌や踊りに当てるスポットライト。今はカウンターの中にあり、カウンターの中での歌には横から当たる構造になっています。


右から左に向かって、斜めにあたります。



これを、正面から当てたい。横からだと影ができて表情がよく見えないのです。


ということはソファーの上あたりからカウンターの中に狙って、スイッチはピアノの上からか。



とにかく、天井配線は避けられない。コードが見えるところに這ってる所で働く位なら、死んだ方がマシだ。


天井配線は今まで避けていました。暗い中にケーブルを通すのがとにかく面倒臭い。天井の中には沢山のケーブルや、エアコンの機械に照明の底上げをする為のタライが飛び出してたり、断熱材とか、とにかくアマゾンの密林みたいになってます。



とにかく開けてみよう。





ここから先ず巻尺(メジャー)を使って、あたりを付ける事にする。思いつく道具と言えば、金属で出来た巻き取り式のメジャーくらいしかない。





プロはこういうケーブルキャッチャーというのを使うらしいんだけど、僕は人生で数回しか使わないと思うので、元を取れる気がしないので買わない。





ゴールのピアノの上辺りには先に穴を開けて、目印として照明を灯しておく。これに目掛けて巻尺を送り込む。





まー、これが中々上手くいかない。モノは多いし巻尺は折れ曲がるし。





段々、変な気分になってくる。





生命の神秘を感じつつ、ゴソゴソやる事1時間。遂に受精の瞬間が!!!


ピアノの上の穴からすかさずキャッチ。



そこに、本命のケーブルを縛り付け、今度は巻尺を引っ張って戻す。(自己流)





そんでもって、スポットライト取り付け。天井裏の金属フレームに穴を開けて、ボルトでねじ込む。落ちたらシャレになりません。フレームに留めるたので、少なくとも10キロ位は耐えられるかな。





今度はスイッチの配線。扇風機とか星の電源(誰も分かんないと思います、すみません)から分岐して取る。



まあ、そんなこんなでピアノを弾きながらスポットライトがコントロール出来るようになりました。





この辺りに当たります。人がいないと分かりにくいかな。





後は真紅のビロードのカーテンをオーダーして、ピアノ周りに2つ目のブザーも付ける。




何かの出し物をするとして。


開演のブザーが鳴り、ポツポツとベースのソロ。甘ったるいピアノがなだれ込むと同時にスポットライトがオン、電動カーテンが開いたら中にはマイクにボーカルとピアノ、ベース。サックスも付けちゃおう。


切ないヴォーカルの後、間奏では月や星や気球が飛んで、曲が終わるとまた幕が閉まる。



1910年代のパリの洒落たボロ小劇場みたいな、何が始まるんだろうっていう、ワクワクする感じ。


決して奇抜でなく、必要なものが最低限揃ってて、しかま懐かしいような新しいような。


それを、演奏以外は僕が1人で操作出来るようにしないといけない。



そして、苦手なお客さんがいても、こんなアプローチで包んでしまえばいい(笑)


イメージしてから2年、道具類は後少しで完成します!!



ジャズでも良いし、シャンソン、タンゴにボサノバ。紙芝居も良いね。


ハードが出来れば、後はソフトに何が来ても楽しんで貰えると思います。本題と同じくらいアプローチも大切。歌舞伎座の緞帳とか、宝塚のトップさんのアナウンスなんかも勉強になります。


この際、出来ることは何でも取り入れてやろう。工事をするたびに、29歳の貪欲な自分に戻れます。工事ってのはある種のおまじないみたいなモノかも。









さてさて、そんな妄想劇場のお供に、アイリッシュコーヒーは如何でしょうか。






濃く出したエスプレッソに生クリームが載っています。別添えのアイリッシュウイスキー、ジェムソンをお好きなタイミングで入れて頂き、お砂糖もお好みで。


シナモンスティックで混ぜると、香ばしくも柔らかな香りが立ちます。


口休めのクッキーも付きます。



ホットワインは火加減の都合で忙しい時には付きっきりになれないので出来ませんが、このアイリッシュウイスキーは割とご対応出来ますので、是非ご利用下さいませ。



暖かくなっても通年でご用意しようかと予定しております。



っていうのも、ウィーンのカフェのスタイルが大好きで、ウィーンカフェごっこなんです、僕にとって。



銀のお盆に載って色々出てきます。




いつか銀のお盆をビシッと揃えて色んなメニューを出せたらいいなー。日本には銀のお盆、売ってないんです。散々探しましたが。



いっそのことウィーンの骨董市行ってこようかな。。売ってると聞いたことがあります。



話がどんどん変わりますが、少ししたら久しぶりにヨーロッパでも行こうかと思います。もう5年くらい行ってません。


お店だけの人生、悪くないんですけど、気がついたらこのまま爺さんになってそうで、少し怖いのです。とはいえ、休むのもかなり怖い。いつからこんな勤勉な人間になったんだろう、、。昔は遅刻してサボりまくってたのに。



楽しい労働環境だからこそ、少し勉強や刺激も欲しいなと思っています。特にヨーロッパのスタイルでやってる以上、たまに空気を吸わないと何だかよく分からなくなります。


もしも行くとしたらきちんと告知しますので、どうぞよろしくお願いします。



そろそろ工事以外のネタも書きますね。工事ネタばっかりだとお店に来てない人は退屈でしょうから(笑)




それでは、月曜日。また一週間頑張ってください!






ベース愛が止まらない



最近、4人くらいいらっしゃるお客さんのジャズピアノに合わせてウッドベースを弾かせて貰ってるのですが、、、




平日は問題ないんだけど、僕の技術が足りないので、週末の混雑した状態なんかだとイマイチ音が聞こえない。


僕は生派なので何でもかんでも電気を通すことはしたくないんだけど、3月にレストランであるパーティーのお仕事を頂いてしまい、その本番にどうしてもマイクが必要になるので、その為にも必要になってしまいました。



パーティーで弾かせて頂くなんていつぶりだろか。


思えば昔に取り組んでいた新宿ロマン座(アコーディオンの移動型デュオ)は、結成間も無い6か月で43本もお仕事を頂いた、異常ともいえるブレーク期がありました。酷い時には週に5本の営業をして、お店も閉めず、、みたいな。



青春そのものだったなー。



店のお客さんが次々にオーダー下さったんですが、本当にご縁に感謝です。その後も輪が広がり、じゃんじゃかオーダーを頂きました。電源もマイクも無しで動ける音楽ってのは需要が有るんですね。パーティーや開店イベント、百貨店に結婚式、、、、沢山やらせて頂きました。



休止してからもうすぐ2年、急に思い出したけど2年も経ってるなんて。時間がたつのは早いですな。(笑)



さて、過ぎたことはさておき、今はベース。



マイクで拾うとハウリングだとかが起こりやすいので、直接振動を拾う方式を採用しようかと。ピックアップという形のものなんだけど、種類が多すぎて拉致があかないのでお店に行くことに。





大久保にある某楽器店。




並んでる様は、まるで墓場みたいです。





大久保のホテル街の辺り、元々は超高級住宅地だったんですって。首相の私邸とか、資産家の大きなお屋敷が並んでいたそう。そこの良家の子女が楽器に触れる機会が増え、大久保駅近くには楽器店が増えたと聞きました。


空襲の後に、移住した資産家の跡地にホテル街が形成されて外国の方が集まり、今のコリアンタウンが形成されたとか。あまりに変わりすぎで、未だに信じられないんですけど(笑)



話を元に戻しますとピックアップ。



一番自然な音がするものを!との問いに、のび太君似のお兄さんが、これが良いですよ!と。




この、銅の板切れを駒に挟むんですって。それをケーブルで拾うらしい。




挟んでみた。こんなもので本当に音が出るのか、、。




ケーブルを装着して、と。





音が鳴らない!!(笑)



楽器店に2度ほど通って判明したのは、僕の使ってるミキサーアンプと相性が悪いかもね、という理由でした。(汗)


カラオケボックスみたく、ケーブルを挿したらすぐ音が出るんじゃないの?!相性とか、そんな情緒的な話をされても、、。




機械って、これだから苦手です。




仕方ないので家からボロいアンプを持ってくる。20歳位の青春時代に買ったのが押入れの奥に眠っていたのだ。





位置はハープの下。ピアニストの真後ろです。



これを繋ぐと、、、まー、爆音で鳴ってくれます!!


ボンボン、というかズンズン、という音かな。上手くなった気がする。


練習し過ぎて指先に水膨れが出来ては潰れて、Iphonが反応しないので親指でブログを書いてます。



沢山弾いてもっと上手くなりたい。早くいかりや長介になりたい。





長さん、追いかけます。





とはいえ、ベースゴリ押し感が強いかもと伴侶から指摘がありました。どの曲でもベース弾きたさに入って行くのは良くないよ、ピアノソロだけの魅力もあるから抑えて、と。



うーん、確かに。


僕はどうしても盛りグセがあるので、人数やアレンジが豪華な方が好きなのですが、引き算の良さもあります。ベースはスピーカーが付いたにもかかわらず、少し抑えめの登場としますね。








さて、大理石のテーブルに合わせて、イタリア製の大きな灰皿を手に入れました。フィレンツェにて手作りらしいっす。



生意気なんですが、手に触れる長く使うものは少しでも良いものを使いたい。酒屋がくれるガラスの灰皿とか嫌だな。


良いものって誰しも気持ちが上がるじゃないですか。


20年も持てばタダ同然だし、少しでもいい気分になって貰いたいのです。


とはいえ、テーブルの3倍もした超高級灰皿!持って帰らないでね(笑)







その後もお店の修繕ばかりしております。



この一週間はかつてない連日工事フェア。



ドアの油圧ストッパー

鹿角羊歯の金具取り替え

カウンター下の荷物フック増設

ピアノ上の配線やり直し

サンプラーケース収納取り付け

金魚の酸素ポンプの振動防止機能追加

エスプレッソマシン移設

動く気球のレール延伸(入り口側へ)

「拍手!」ライトの修正(暗くしたよ)





とまあ、細かな作業ばかりやっております。一々書くとキリがないのですが、昼間から店に入ってゴリゴリやる。閉店後もまた続きをやる。



今、かつてないくらいにお店と距離が近づいています。気持ち悪いんだけど、恋人みたいに未だに近くなったり遠くなったりするんですよね。


近くなった時には、集中してナデナデしてあげる。そうすると答えてくれるのです!!静かな営業では密度が高くなって、混み合った時には広く感じるんですよ。


本当に不思議なんだけど、空間が語らずも語りかけてくれる。前の店舗もそうでしたが、本当にそんな気がします。(わかる方には解るはず 笑)



感覚が研ぎ澄まされている時には、下を向いて作業していてもお店の中が手に取るように分かります。ソファに当たるエアコンの温風の流れから見えない位置のドリンクの残量まで(笑)


つまりは、ノッているという事なんでしょうけど、爽快な働き心地です。定点観測ならではの快感。


今日もこれからソファ収納に修正を加えます。荷物カゴが踵に少し当たるので、カゴの位置を下げる為に落下防止板をカットするって内容なんだけど、多分誰も気づかないと思います。





裏側のこの出っ張りのせいでカゴが足に当たる。僕は気になりました。






そんな小さな修正なんだけれど、そんな修繕が100箇所くらい集まったら、きっと居心地の良さに繋がるんじゃないかな、と。



キャプテン翼くんが(読んだ事ないけど)ボールは友達、怖くないよ!みたいな事を言ってて、当時はこいつアホちゃうか?となんて思っていましたが、今ならわかる。



お店は友達!コワクナイヨ!!








さて、またお店にてリフティングしてきます

♪(´ε` )







今夜より雪の予報です、皆様通勤にはくれぐれもお気をつけ下さいね!









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桐野 夏生
悪気もなく、ただ人の不幸を喜びに生きる「私」と、類い稀な美貌を持ち、出会う人々を皆驚嘆させてしまう実の「妹」、人に勝利する事でしか自分の存在意義を見いだせない、容姿に恵まれない和恵。その三人を中心に描かれるQ女子高(私立慶應女子高校がモデルになっている)の超閉鎖的階級社会を舞台に、途中入学組に対しての、富裕層からなる内部進学者からの壮絶ないじめを軸とした数々のエピソードは圧巻。物語全体は東電OL事件を主軸にして描かれており、後半は生生しい売春婦の日常が詳細に描かれている。店主がここ最近の著書で、久々に気骨を感じた作品。

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一の糸 (新潮文庫)
一の糸 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
何不自由ない造り酒屋の娘茜は幼き日に目を患い、その時連れられて聞いた文楽、露澤清太郎が奏でる三味線の音に恋をしてしまう。大正から太平洋戦争後にかけた女の一大抒情詩。乗馬を好む娘、宝石や宿屋を惜しげもなく買い与えるおおらかな母、その後の茜の命を賭けた壮絶な苛めとの戦い、本物の芸に賭ける壮絶なエンディングと、読みどころが随所に散りばめられた文句なしの女流文芸娯楽作品。

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悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
公子という一人の貧しい女が中華屋の仲居からスタートして何百、何千という嘘を重ねて戦後の混乱期にのし上がる様を描いた作品。嘘を重ねると言っても、無論、それだけでは決して成功はしない。夜学に通って簿記の試験をパスし、自らの美貌を磨いて出会う男を翻弄し、汗まみれになり生き抜くさまは寧ろ潔い。とある事件後の週刊誌記者による聞き取り調査と云う一風変わった文体で綴られる全編は、時を忘れ、あっという間に読めてしまう。中でも、登場スr数々の大粒の宝石の描写は秀逸。「取材魔」の異名を取る有吉文学の中でも比較的軽めな現代もの。特に初心者にお勧めの一品。

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女系家族〈上〉 (新潮文庫)
女系家族〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
山崎 豊子
船場に続く大商家の物語。入り婿の父が突然亡くなり、残された三姉妹が遺産相続を期に豹変を始める。狡猾な大番頭、突然現れる妾の存在に、三姉妹は関係を結んだ男の入れ知恵や様々な駆け引きを繰り返し、遺産を減らさぬよう奔走する。団結した三姉妹と叔母が妊娠したと思しき妾を抑えつけ、懇意の医師が器具を用いて検査を始める妾宅での描写は、昭和女流文芸史に残る陰惨な情景と云えるだろう。

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昭和初期の船場に三代続く女系の老舗足袋屋に生まれた男の半生を描く。女親に反発するかのように愛人を4人も囲いながらも商売に精を出す主人公。迎え入れた新妻の妊娠を探るために肥溜めを棒で掻き回す姑と大姑の陰惨な嫌がらせ、襲名披露の配り物がたった足袋一足だと聞いてケチだと馬鹿にする参加者を尻目に、実は踵の留め金具が純金製で帰宅した一同を仰天させるエピソードなど、船場の粋と意地が詰まった珠玉の作品。

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針女 (新潮文庫)
針女 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
出征した帝大出の弘一が残した青春の遺書を胸に、パンパンや闇成金の持ち込む針仕事に打ち込む孤児の清子。彼女は過去に踏んだ針が体を周り運悪く跛(びっこ)になるというハンディキャップを持つ。復員した夫は戦争のせいで性格が豹変しており・・。パンパンや気違いといった現代では禁止用語の登場人物が行き交い、戦後の混乱期をそのまま原稿用紙の上に広げたような生々しい作品となっている。

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連舞 (集英社文庫)
連舞 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

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明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

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宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

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朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

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社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

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梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

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写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

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極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

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 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

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芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

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書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

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