ガラスケースを戻す



4月のスケジュールでお伝えしました通り、明日火曜はお休みとさせて頂きます。久しぶりに伴侶のライブに行って参ります。




大昔、2006年頃に数年使っていたガラスケース。香川県のタバコ屋さんが廃業なさって出て来たものだとか。





狭い店のカウンターに置いて、ナッツやら入れて売っていたような気がします。

まあまあ大きいのですぐ飽きて、家に下げてからはCDを置く棚として10年以上使ってました。使うというより、忘れてた感じ。


今回、なんとなく思い出して、復活させることに。


ガラス戸が入っているのですが、何故か片方だけ模様のやつで、、。気に入らないので今回変えちゃおうかと。





ネットで見たサイトに電話して、その場で切り出してやってくれるとの事で、せっかちな僕にぴったり。早速マンションの駐車場でカット&セッティング。





素敵になったのはいいけど、、、、


スゲー高いよ!


奥さん、この手のサイトはよっぽどな場合、例えば冬場に窓ガラス割れたとか、そんなじゃないとオススメしません。


で、店に持って来てみたものの、まあ大きいのです。





つべこべ言わずに置いてみる。昭和レトロのテイストが強めだけど、まあ有りかな。





シャンパングラスやらを入れて、そうすると電気も欲しくなって、配線してみた。





ええやん!(´-`)


そんなことしてると横の壁面の空白が気になる。ショーケースの棚板のガラスが余ってるのでそれで棚を作る。


もー、仕方ないけど工事モード。またお休みが潰れるのか、、、。



出来た!





なんやかんやでバックバー1箇所にグラス類を100個ほど固めて置けるようになりました。前はキッチンに取りに行ってたので、これは助かる。




ゴチャゴチャの中に静寂が見えて参りました。







ついでにレジを底上げして、キャッシュトレー入れを作り、





こっちは写真撮影禁止看板。





ちょっと前に作ったドリンクを冷やす装置と合わせて、内側もほぼ完成です。


協力保冷剤を入れてセットすると、、





恐ろしく省スペース。最新の保冷剤は超強力で、水に漬けると氷が張ります。






基本のジントニックなどカクテルは、必ずキンキンに冷えたトニックウォーターを使わないといけないのです。ぬるいと氷が溶けて、どんどん不味くなりますが、意外と多くの店で冷えてなかったり、最悪は常温のを使ってたりする。飲めたもんじゃありません。




次の手直し。天井にへばりついてた謎の木を1/6くらいに減らして、鳥かごも付け直す。


今までのは全然気に入ってなかった。





枝一本にしてみた。





余ったやつは入り口ドアの上に、、、。





こちらもかなり修正が必要そう。森の小屋の入り口みたいにしたいんだけど、お金使いたくないし、何か吊るして雰囲気出たらいいな。




今回の工事はゼロ円!と言いたい所なんだけど、ガラス戸の交換がありましたので、そちらのみ有償でした。

あー、お金掛けずにワクワクするような造作をしたい。



温室は少し脇に置いておき、、、




後はこちら、天井なんだけど。










穴を開けてナッツの入ったバスケットが降りてくるようにしたいのです。


バスケットには紐と滑車をつけて、開店前にナッツを仕込んで置く。ホコリがかからないように趣味のいいナプキン被せて、効果音と共にスルスルっと降りてくるような。

それを外して客席にて、セルフサービスで取ってもらう。バスケットにはお皿とかレードルとか入ってて、可愛い!みたいな。


実はもうバスケット、用意してあるんです。ナプキンもナッツ入れるのも。(汗)







蓋を取ると





ホラッ!素敵!


と言いたい所なんだけど、メチャクチャ重い。頭の上でひっくり返ったらインスタ映えどころじゃなくなる。

もうちょっと検討しようかなぁ、、。


ナッツのセルフお代わりシステムは早速水曜からやってみます。


平日1人の時にナッツのお代わりをサーヴするまで中々手が回らないのですが、食べたいだけ食べられた方がいいですよね?


(週末は更に回らないので早い時間しか出してません)


胸が切なくなるくらい、使いやすい店を目指して。




アイディアを頂きに舞浜へ




ディズニーリゾート、言わずと知れたエンタメ界の巨人です。割と好きなのですが、ディズニーシーをメインに4回くらいしか行ったことないのです。


今回、伴侶と共に5回目のお邪魔をさせていただく事にしました。ランドは15年ぶりとなります。



初めてお邪魔したのが中学生の頃の修学旅行。まだシーなどある筈もなく、このランドだけでしたが入り口からして圧倒されたのを覚えています。

ガラスのアーケードに可愛らしい建物に、初めてヨーロッパの夢を見ました。






この大先生とキヌギヌとを比較するのは格が違い過ぎて悲しくなりますが、勝手に憧れを抱き、共感などしております。(笑)


*古き良き欧米をベースに

*特定の言語や文化に偏らない

*音や照明を多用したエンタメ

*短期的な流行に左右されない世界観



あー、巨人よ。今日も学ばせて頂きます。しかも生意気にキヌギヌ目線でお届けします。



入ってすぐ、ピアノを乗せた台車を漕いでるオッさん登場。ピアノ弾きながら漕いで移動なんて、、、。誕生日の子供に近寄り、軽くバースデーメドレーなど。ピアノが動いて客に近づくなんて、ズルい。





移動の難しさを1番のウィークポイントに抱えるピアノの欠点を易々と乗り越える、ディズニーリゾートの強大なパワー。





温室ガラス壁のリサーチも兼ねて参りましたが、呆気なく素敵なガラス壁を発見。





そうそう、こーいうヴィクトリアンなさりげないやつ。輸入建材なんだろうな。帰宅後調べたところ、たった一面だけで軽く100万超えます。ああ、恐ろしい。


小さなスナックの店舗一つとっても可愛い。電球に縞のテント、ウッドの支柱。





ショーケースには蒸気機関を模したポップコーン。どんだけお金掛けてるのか。





こちらは移動型店舗。これも可愛いなぁ。





ジャングルクルーズというのを初体験。緑のテントが新緑によく映えておりました。というか、本当に海外に来たみたいな開放感と雄大さに驚く。








鹿もいます。うちのよりかなり大きい。





今度は魅惑のチキルーム。内容は鳥が合唱するという子供向けなものなんだけど、嘴が動いてシンクロしてます。






またサンルーム風なガラス壁を発見。こちらの方が少し優雅な感じ。




お次はスモールワールド。こちらも子供向けのアトラクション。荒唐無稽な平和で包まれた世界を船で進むというものなんだけど、月や星や気球がワイヤーで動いてて、めくるめくワンダーランドが繰り広げられます。








こんな風に書いているとまるで僕がディズニーを参考にお店を作ったみたいになるけど、違うのですよ!!


結局、言語や文化を超えてハッピーなものを、と考えると、鳥とか動物、月や星や気球、ピアノなんかの普遍ネタに辿り着く。


エンタメ界の巨人に向かって失礼だけど、、ほうじ茶でも飲みながら「お互いネタ似るよねぇ」と語り合いたいところ。


アーリーアメリカンのエリアでは、ポップコーンの屋台もそれ風。この緑のペンキの雰囲気、好きだな。それに乾燥トウモロコシをぶら下げるのはパクらせてもらおう。





少しスペーシーなエリアも。床が動いて画面が飛び出すやつ(名前忘れた)にギャーギャー叫ぶ。僕はこの手の怖くて苦手です。というか、ジェットコースター系は10年くらい前から完全にアウト。





こういう、何気ない建物とか堪りません。誰も見てないかも知れないけど、しっかりストーリーを盛り込んで作る。素晴らしいです。








ハウス食品が出してるカレー屋さん。食事をする広場の中に水飲み場風の小屋がありますが、、、





お冷やが樽の蛇口から出ました!うーん、こういう組み合わせも好きです。もはや唸るしかない。そして、いつかこういうの考える仕事したい。





近くにお土産屋さんがあり、その中に今まで思いつかなかった被り物が売っていた。


僕は被り物が好きで、今までも古代ローマの兜とかボルサリーノとかシルクハット、文金高島田とか、変な被り物をちょこちょこ買い集めていたんだけど、これは本当に思いつかなかった。





ヒー!!欲しいっ!!


この人のように勇敢になりたい、、。




ということで試着。まあ、アジア人でも似合う気がする。





まあまあのお値段だけど、今後何かに使えるかも、ということで、店の経費にて計上。




いやいや、それにしてもこの遊園地は大したものです。最初は羞恥心があるんだけど、段々とどーでもよくなってしまう。


僕らのような男二人連れの肩身の狭さですら忘れてしまう。つまりは建物やアトラクションに必死で、みんな自分のことをどう見られてるかの辺りが希薄になるのではないか。

それを証拠に、相当な馬鹿っぽいペアルックの夫婦とか、巨大なハットを被ったオジさまとか、普段なら気になるはずの彼らに、どんどん見慣れてしまう自分がいる。

耳を付けた小娘に至っては、当たり前すぎて無い方が不自然に思えてくる。



というわけで、夢と魔法の王国に飛び込んでみました。





思いの外、平気な自分と、そもそもこの遊園地のハイテンションさに改めて呆れる。こんな羽根が付いてるのに、誰も気にしてないのだ。

会釈や、すれ違い様に「お、スゲー」位は言われたかもだけも、凝視する人など皆無。



これは気持ちいいかも、、、。(汗)






ずっと歩いて腹が減ったので明治乳業がスポンサーのクリスタルパレスと言う名の温室レストランへ。1人3,000円のビュッフェレストランです。





40分位は並んだかな。今回1番の混雑だったかもです。


中を覗くネイティヴアメリカン。





この羽根のキャスケットは、後ろがかなり間抜けな事になっています。

夢と魔法のお陰で気にならないけど、冷めてから写真で見るとかなり恥ずかしい。


中は素晴らしい英国風温室になっていまして、柱と鉄骨、ガラスで組み上げられています。








ああ、やはり温室って素敵だなぁ。この遊園地には素敵なものが山のようにあります。


僕の店でも、この数万分の一でも夢を見てもらえると嬉しいんだけどな、、。


飯を食っているとエレクトリカルパレードが始まった。





初めて見たけど、こちらは映像なんかで見た昔の方が好きかも。LEDは色がキツくて好きじゃないです。


電球だけの、大昔のラスベガスみたいな情緒がある方が良いと思うんだけどなぁ、、。ここは好みかな。







35周年の直後だったので混んでるかと思いきや、行列は長くて20分とか。スペース何とかは5分待ち、ホーンテッドマンションも10分以内でした。ニュースを見て敬遠した人もいるのか、割と狙い目かもです。



ともあれ、色々勉強させて頂きました!新宿ディズニーランドに戻ったらまた色々ネタを仕込もうと思います。


薄汚いネズミがご来店をお待ちしております。



芳しき薫りに酔いし春の宵




三度の飯よりレトロな建物。


レトロな建物に共通する、床の油の匂いは特に僕の五感を擽ります。


古くなった油とホコリと、木の匂いに少しのカビ、それらがねっとりと飴色に変色して芳香を放ちます。





古い建物特有のあの匂い。あれは何なんだろう。


ベニスで泊まったホテルの廊下も渋谷の名曲喫茶ライオンも、箱根の富士屋ホテルも、倉敷のカフェエルグレコも明治村にある建物も、ほとんどの洋館建築にこの匂いがあります。


逆に、社寺仏閣では匂った事がないです。あくまで西洋風、土足用の床の保護剤なんでしょうか。


このオイルの匂いに出逢うと、必ずお店の方に質問させてもらっていました。どんなメーカーのなのか、どこで買えるのか。

しかし、たいていがアルバイトの方だったり、大きな建物だと業者さんが入ってたりしてで「さあ、、ちょっと分かりません、、」という回答がほとんどでした。まあ、そりゃそうだわな。


そんな訳でもう10年以上、探していたのですが。







東中野の少し外れにある、年季の入った金物屋さん。ちょくちょくお邪魔しては色々買わせて貰っています。





昨日もまた、分厚いガラスの醤油差しとか、仕入れて30年は経ってそうなガラスケースの奥の重箱など眺めては悦に入っておりました。ここは時間が止まっているのです。





ふと、床から立ち込める油の匂いに気づきました。


これ、探してたヤツやんけ!!


最近引いたっぽい油。まだ乾ききっていない。

割とクールなオバさまにすかさず聞く。ここはバイトさんでもパートさんでもなく、個人経営丸出しの店舗なのできっとご存知の筈!


オバさま、「ああ、床の油ね、これよ」と奥から出して来て下さったのが、18リットル入りの巨大な油の缶。





へぇー、こんなのあるの知らなかった。リンレイは床のオイル界のトップブランドだけど、また何ともシンプルな、、しかも大きな缶だこと。


僕としては、お店の床面積が広くないのでこんなに要らない。昔勤めていた店舗でも油をひいていたけど(そこのは現代的な乳化したワックスだった)今の僕の店ならコップ半分もあれば充分足りる。

その後の重ね塗りになるとほんの少しで足りちゃう。ケアも一年おきくらいなのだ。


一回で90mlとして、それが一年毎だと、18リットル缶なら200年分もある(笑)



うーん、ここはモジモジ作戦でいこう、、。


とりあえず、欲しかったレトロな茶托をまとめ買いし(今度昼間営業のカフェで使います)それとなく聞き出す。


こんなに大きいの、随分持つでしょう、、こんなに要らないしなぁ、、いい匂いだなぁ、、。


オバさま、ついに痺れを切らしたのか「少し分けてあげるわよ」と。


「えー、でも悪いですよ!そんなの!!」(笑顔が止まらない)



慌てて向かいのコンビニに行き、ペットボトルのお水を買い、中身を植木にあげて差し出す。2リットルのボトルって所が我ながら図々しい。


いやー、助かりました。デカい缶を200年も置く場所ないし、小分けしてくれるところなんて皆無です。少し多めにお金を置いて、一目散に家に帰って匂いを嗅ぐ。

うん、石油系の溶剤の奥に、かすかにあの好きな匂いがする。










日曜日らしい、温かで密な営業で少し酔ってしまったのですが閉店後、憧れの作業に取り掛かる。





引っ越しの前に蜜蝋を塗り込んだのがもう三年近く前の9月。流石にほとんど擦れて木の表面がむき出しになっていたので、よく吸うこと。


残念ながらまだまだコクのない爽やかな香り。あの芳香には程遠い。



あくまで予想ですけど、このオイルが少しずつ酸化して、重なり、ホコリやらと混ぜ合わされてやっと例の匂いになるのではないかな。

ミシンとか工作機械、例えば旋盤なんかの機械油の匂いも、似た系統の好きな匂いがしますが、あれも最初はサラサラで無臭に近いのがだんだん酸化したのではないか。

レトロ臭は1日にしてる成らず、か。


三回重ね塗りをして、定休日を利用した乾燥タイム。しっかり揮発させないと喉が痛くなります。僕も少し喉やられています。


いつかの大宮の鉄道博物館の古い車両もこの匂いだった。

要するに、高度成長期まで位はフローリングワックスって、ほとんどこの石油系のだったんですよね。








こうやって細かくお店に手を入れて、自分の納得のいく空間を作る。前の店も5年目くらいからやっと手に馴染んできたし、そのくらい経るとまたやり易く感じるのかもしれない。


時間をかけて成熟させる。馴染むよう細かく手を掛ける。楽しみが増えました。


あー、早く熟成していい香りになって、誰かお客さんに「あれ、何だか懐かしい匂いがする」なんて言われたら嬉しいなぁ。






歳を重ねるということ



曇りの日曜日。昼前に起きて片付けなどしながら、再放送のドラマを見てました。

玉木宏と中谷美紀が夫婦役で、かなり冷めた関係という、あまりハッピーではない展開のドラマで。






ドラマの中で、中谷美紀は偶然再会した昔の職場の仲間から復職の誘いを受ける。中谷美紀は輝かしい10年前の若い日々、その職場でバリバリやっていたのだ。


働けばきっと昔の自分を取り戻せる、そう確信した彼女は職場復帰をする。

けれど、何故か昔のようにはいかず、調子が出ない。仕事のシステムも違えばスタッフも若い人だらけ。質問ばかりする中谷美紀を、若い社員は疎ましく思う。

そんな中、彼女はさらに致命的なミスを犯してしまう、、、、




落ち込む中谷美紀に、復職を誘った元同僚が告げる。


「あなた、復帰したらすぐにバリバリやれるとでも思った?あれから10年も経ってるし、もう若くもないのよ。あの頃は可愛がられて、ただ許されてただけ。」


(確かこんな内容だったと思う)




観ていて、全身の鳥肌が立った。ガーンという感じ(笑)


なんとなく避けていた一つの思いが、ドラマの中で(しかも脇役に)さらっと言ってのけられたのです。


キヌギヌちゃん、ガラスで温室を作るとか、狭くするとか、多少の効果はあるかもしれないけど、そんな事じゃない気がした。

僕が取り組まなきゃいけないのはもっと本質的な事なのだ。そもそもの自分のスタンスについて。





お店を始めた13年前、僕は29歳で、若くて興味に溢れて活発で(独立する誰もがそうであるように)きっと、毎晩許されて相当甘やかされてた。お店のスタイルも新しかったと思う。

たっぷり歳を重ねた今、まだその気分が抜けないのです。そりゃ居心地のいい甘い思い出だから当たり前か。



店を狭くして若き日の環境に近づけることは、若い頃の洋服を引っ張り出して街を歩く事と似ている気がする。


たまに、バブル期のスタイルのままのオバさんが街を歩いてたりするけど、きっと自分の一番輝いていた時代に自分を留めたいんだと思う。


そんな事をしてもみっともないと思う人の方が多いし、個性と年齢に合ったファッションこそが、洒落者でありセルフプロデュースだと思う。


昔は僕も酔っ払って服脱いだり、怒鳴り散らしたりしても、みんな笑って楽しんでくれていた(はず)。もし今やったらかなり痛いだろうな。


気づかない間に、僕はしっかりオヤジなのですから。

僕はずっと変わらないと思い込んでるのをよそに、皆さんから求められるものが変化した、きっとそういう事なんだろうと思うのです。

昔に縋るより、今ある知恵や経験を使って、今の自分にしか出来ない事を考える方が有効なんだろうな、、と。




まあ、それが一番難しいんだけど。


大昔の第二次成長の頃、周りより先にヒゲが生えてきて、周りの子とのギャップに苦しんだ思い出が蘇ってきた。

僕の周りには比較的若く見える人が多いので、オヤジになる準備を始めるのは割と早いほうかもしれない。





自分らしく、ってどんなだろうか。



皆さんお店で僕に「好きなように」「自然体で」とアドバイスくださる。うんうん。

でも、最近の僕の中での好きなように、は「若い頃ウケた感じ」というバイアスが強めにかかるので、そろそろスタイルを変えないといけないのかもです。


つまりは、昔みたいに思い付きでアホな事を言っても、今では全然ウケなくなってるのです(笑)


考えすぎかもと言われればそれまでだけれど、根本的な悩みはその一つで、「昔のようにやっても前ほどウケない」事に尽きます。

長年立っている僕よりも真新しいスタッフに目がいくお客さん。それも同じことで、僕がそういう時期に来ているのだと。原因は店の内装でも距離感でもない気がするのです。


とはいえ、それを解ってなお温室作りたいなら、それはいいと思うんだけど。


売り上げは若い頃の当時より上がっているのに、内容的にイマイチ乗れない自分がいます。



まあ、贅沢な悩みなんですけど、、。これがまあまあデカかったりする。


ここを越えれば、しばらく安定期が続くと思うのだけれど、、中々しんどい。

こういうのって、皆さんもプライベートやお仕事上でたーくさんある話なんだと思いますけど、みんなどうしてるんだろう。年数が解決してくれる問題なのかしら。


僕は過去こうしたよ、なんてお話があればまた聞かせて下さい。







すっかり葉桜になりましたね。自分はさておき、儚い桜より落ち着いた葉桜の方が好きです。って、僕は葉桜でも後半の方かな。紅葉にゃまだ早いけど(笑)






長ったらしい文章、失礼しました。






温室BARという最終形



2日もお休み頂いたので頭も体もスッキリ!昨日は焼肉と、家で甘いものをだらだらと頂きました。




休まるとつい、妄想が膨らみます。元気になった証拠です。



室内にいて温室みたいなガラス窓越しに植物が見えるBAR、僕の最終理想です。


ベランダのグリーンも良いのだけれど、元々ガラスのショーケースに異常に執着がある僕にとって、温室は最高、最大のガラスケースであります。






いつかこんな家に住みたい。



あと、しつこいんですけど、、。まだお店が広く感じます。濃密な、ギュッと狭い店で働きたい。しかも収容人数はそのままで。







今回のは床面積、座席数、作って頂いたソファ収納をそのままで、店内の密度を上げる作戦です!




今のお店、距離感はとても良いです。



この背もたれ後ろのスペース。お客さんが入る訳でもなし、さっさと塞いでしまいたい。密着感は空気の容積量、会話の反響などで決まると読んだ。



そこで。






ドリンクホルダー付きの衝立を同じ形で二枚、作ります。下はくり抜かれたような形になっています。天井からと壁面、床から三点で固定。





上にはガラスがはまります。大きい一枚ガラスとかだと重そうなので格子のがベターですかね。アンティークのをそのままはめ込む。


フランスのアンティークの建材がそのままネットで売ってます。これ良いな。





今後、ゴールドのシールや落書き風のメニューを書き込んで、汚したりして、このくらい男らしい雰囲気もアリかと。






ガラス部分の下にはドリンクの置けるポケット、というか浅い箱型のスペースが来ます。手前面に充電のコンセント付けたり。



思い切ってソファの背もたれをカットしまして、衝立の真ん中にくっつけます。背もたれが曲線なので、パーテーションも曲線になるのか、、。大変だなこりゃ。




背もたれクッションはなくてもいいかも。ウッド仕上げならこちら。





衝立の下にて、自由にソファが前後移動出来るようにします。床に鬼目ナットかな。営業中にズレない強度で。




欲を言うと三段階に動かせると嬉しい。




左の通常モード(リラックスモード)では、ソファは現状の位置に来ます。



週末、比較的混み合った時のみ、半立ちモード。お尻を引っ掛ける程度の幅となります。


深く座る時よりもラフな雰囲気が作れそうです。



激混み週末やパーティーの時には立ち飲みモード。こちらは年に数回程度。



カウンターから見たガラス面のイメージです。中には観葉植物を入れて、既存のソケットにてダウンライトで照らします。シャンデリアもチェンバロもこの中。






周年パーティー、ここの窓を開けてパンとかスープ売れたら最高なんだけど。




上手くいけば、こんな感じになるかと、、、、。







(旧出雲大社前駅の切符売り場です)





衝立のメリットですが、いくつかあります。



*もちろん見た目


*ソファのお客さんがドリンクを置けるテーブルが出来る


*店の容積を減らして、密度の高い空間にする(前回の工事で位置はとても納得いってますが、まだ容積が多いです)


*僕の声が通るための反響版的な効果を狙ってます。今は混むと後ろに吸われて声が通りません。




イケメン大工さんにプランを送ってしまいました。こんなんじゃいつまでたってもお金が貯まらないけど、それでも幸せな気分(笑)








大工さま向け特集号





大工さま向けブログ。






***



いつもお世話になっております某大工さま。また妄想が膨らんできました。ごめんなさい。


どうぞよろしくお願いします。



前にチラッとお話ししましたソファ背面のガラス壁のアイディアです。実現可能かどうか、その辺りからご相談させて下さい。




先ずは僕のアイディアです。



床面積、座席数、作って頂いたソファ収納をそのままで、店内の密度を上げる作戦です。



ドリンクホルダー付きの衝立を同じ形で二枚、作ります。下はくり抜かれたような形になっています。





上にはガラスがはまります。大きい一枚ガラスとかだと重そうなので格子のがベターですかね。



カウンター付き出窓、のような雰囲気です。




これは可愛い過ぎるので、このくらい男らしいのもアリかと。






ガラス部分の下にはドリンクの置けるポケット、というか浅い箱型のスペースが来ます。手前面に充電のコンセントが付けられたらなお嬉しいです。



思い切ってソファの背もたれをカットしまして、衝立の真ん中にくっつけます。背もたれが曲線なので、その辺りの兼ね合いもあると思います。無理でしたら板のままで良いと思います。




衝立の下にて、自由にソファが前後移動出来るようにします。レールと書いていますがやめときます。床に鬼目ナットでどうでしょうか。





営業中に絶対にズレない強度が欲しいです。





左の通常モード(リラックスモード)では、ソファは現状の位置に来ます。



週末、比較的混み合った時のみ、半立ちモード。お尻を引っ掛ける程度の幅となります。


深く座る時よりもラフな雰囲気が作れそうです。



激混み週末やパーティーの時には立ち飲みモード。こちらは年に数回程度。




カウンターから見たガラス面のイメージです。中には観葉植物を入れて、既存のソケットにてダウンライトで照らします。


温室BAR、です。





上手くいけば、こんな感じになるかと、、、、。





中への出入りはベランダ側ソファを取り外して行うよう想定していますので、衝立の開閉の必要はありません。天井と床とから、完全に固定していいと思います。






衝立をつける理由ですが、いくつかあります。


*ソファのお客さんがドリンクを置けるところが欲しい


*店の容積を減らして、密度の高いアットホームな空間にする(前回の工事で位置はとても納得いってますが、まだ容積が多いです)


*壁は圧迫感が強いのでガラスが良いです。


*僕の声が通るための反響版的な効果を狙ってます。今は混むと後ろに吸われて声が通りません。






お忙しいとは思いますが、ぜひともお手すきの時にご連絡下さいませ。






失礼しました(汗)





今夜で14年目!





キヌギヌは丸13年、今夜から14年目に入ります。

こんなに長くお店をさせて頂き、ありがとうございます。こういう時って月並みな言葉しか思い浮かびません。本当に感謝してます(笑)


14歳って人間で例えたら中学三年生。スゲーな。


僕か14歳の頃。ピアノと吹奏楽のクラリネットに夢中で、真っ黒に日焼けして一日中楽器を吹き続け、図書館に通っては楽器に関連する情報を片っ端から調べ上げる、薄気味悪い少年でした。


奇しくも僕がお店をオープンしたのが29歳、母が僕を産んだのも29歳。

つまり、母と息子の年齢と、僕にとってのお店の年齢は同じという事になる。


人間とお店とを簡単には例えられないけど、なるほど少し感慨深いものがあります。母はどんな気持ちで爆音で楽器を吹きまくる少年を見守っていたんだろうか。


とはいえ、自分の生み出した子供(店)は可愛いもの。すくすくと育ってくれて、少しでも人を楽しませる機構として役に立てているのならば、父はとても嬉しいぞ。

(長ったらしいので後日カット 笑)


またさらに楽しい時間を紡ぎ出せるように考えてますので、どうぞいらして下さいませ。







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昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

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明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

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宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

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朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

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社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

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梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

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写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

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極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

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 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

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芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

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書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

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