ゴロゴロ、ゴロゴロ




シフトのお知らせに続きまして二本立て。


ますます秋めいて参りました、11月下旬の東京地方。


そんな中で、まだ丸い氷と格闘しております。



「ロックのお酒を丸い氷で出したい!」のスローガンの元、大量の丸い氷を用意すべく毎日早めに出勤してはガシガシ削っております。


精神統一というか、瞑想になります。かねてからの問題、遅刻防止にもいい。うん、とてもいいです。




でも、数が間に合わないのです!!




このケース一杯に削っても、忙しいと1日でなくなっちゃいます。毎日1時間たっぷり氷と向き合うのですが、流石に二日酔いなんかだと嫌になります(笑)



不思議なもので、一度丸い氷で提供すると、角ばった氷でロック商品を出すのが物凄く気持ち悪くなる。氷の角が早く溶けて水っぽくなるじゃないか。そんなの飲んで欲しくないのです。



で、前から狙っていたあるアイテムを買うことにしました、、、。



「アイスモールド」というと


銅の塊なんですけど、熱伝導で氷を丸く整形出来るんです。電気も動力も必要ない、自然な佇まい。ただの金属の塊のくせに、お値段は恐ろしく高いのです。10万近いんです(汗)



でもですよ、1日1時間氷を削るのを年間300日営業、それを20年続けたとすると6000時間。そんなに瞑想したくないのです。


んなわけで、使ってみます。



セットして



ズブブブ、、



はい、到達しました



桃太郎のようでもあります。




手で削ったのより若干小さめに仕上がりな直径70ミリ。



慣れれば1時間で40個ほど出来ます!



僕は、手で削る時にはわざとボコボコに削ってるんです。「手作りなんですねー!」って言われたいから(笑)


丸い氷って、大型スーパーで売ってるんですよ。15個で1000円くらいだったかな。買ってきたって見られたくないんです。


しかし、これからはそう思われるかもしれない。そこで、比較的余裕のある時間帯には目の前でこのマシンを稼働させます!


機械の特性上、カウンターがビチャビチャになるので排水受け皿を作成中。もう少しお待ちくださいね。

そして、ストックを入れるために冷凍庫も買いました。ベランダの奇跡的なスペースに押し込みます。


、、、なんでこんなにお金が掛かるんだろう、、。って、お客さんにより満足度して欲しいから。設備投資は満足度そのものだと思ってます。




この一週間、頭の中には常に丸い氷がゴロゴロ、ゴロゴロって転がっています。




氷にまつわる作業を終えて家に帰ると、宅配便が届いていました。



きゃ!!!




大量の柚子です。お客様が新潟から送って下さいました。

氷の次は柚子です。ゴロゴロ、ゴロゴロ。



伝票には「柚子 108個」とあります。108って(笑)


煩悩の数の柚子。謎かけか、、一休さんかよ!と突っ込みたくなる。


普通のお返しでは面白くないので灰身滅智とばかりに青唐辛子を1キロ用意。






将軍様、柚子胡椒にしてお返しいたします!どうぞご賞味くださいませ!






しかし青唐辛子。大量に刻むと目が痛い。失明しそうだよ!地獄かよ!!



嘆くのもつかの間、今度は柚子皮の香り天国。部屋中が柚子の香りに包まれます。はぁ〜いい香り。





柚子の主、しばしお待ちください。年内にはお送りいたします。





そして、柚子の液体は柚子胡椒には使わないので、お店にてカクテルでお出しします。お楽しみに。








12月のシフト



さー、早いもので12月。坊主も先生も走り出すこの季節、キヌギヌも年間で一番忙しくなります。

毎度クリスマス過ぎに熱が出るので、オーバーヒートしないようケアして頑張ります。


今月はこのメンバーにて。宜しくお願い致します。

月曜日が定休日となります。

1(土 タケ
7(金 タケ
8(土 タケ
14(金 R太郎(新人)
15(土 いの
16(日 貸切にて休業となります
17 (お休み
18 (お休み
19 (水 一人営業
20 (木 一人営業
21(金 あも
22(土 あも
23 (日 あも
24(月 営業します 24:00頃まで
25(火 一人営業
26 (水 一人営業
27(木 ケンジ
28(金 ケンジ
29(土 いの*年内最終営業日
30(日 お休み
31(月 お休み




2019年1月
1 (火 25:00より(紅白歌合戦後より28時までダラダラと
2(水 お休み
3(木 お休み
4(金)通常営業再開




とさせて頂きます。


新人、、と言っても一番古い関係者でして、2005年のオープンの時に三日間入ってくれてます。13年ぶりに夫婦で営業となります(笑)

そんな猫の手も借りたい師走でございます、乗り切って穏やかなお正月を迎えましょう!




佐賀〜柳川 2日目



満喫しております、九州北西部。



佐賀での目覚めは有明海苔と共に。





木の箱に炭が入っていて、海苔を乾燥、温めてくれる箱入り。いつかどこかの高級旅館でも見たな。


何と贅沢な、って三枚だけかいな(笑)




卵かけご飯を三杯も頂き、食べ過ぎを堪えつつ、食後のデザートに再びみほちゃんのご実家へ。





レトロ好きとしては、こんなご実家だなんて本当に羨ましい。



正しいショーウィンドウ。





そして、粟ぜんざいとみつ豆を注文!



ついでに、ミルクセーキも!!




トドメに抹茶ソーダ!!






あ、これ二人分です。流石に一人ではこんなに食べられません。




割と東京でも粟(あわ)ぜんざいを頂くのですが、ホカホカの炊きたては始めて。黒柳徹子さんもお取り寄せなさってるという、一平の粟ぜんざい。



いやいや!!


炊きたてホカホカの粟がこんなに美味しいのか!!と驚愕。搗き立てのお餅のような澱粉の香ばしさ、独特の滑らかさに、食べた事ない濃厚な滋味、、。




時代小説なんかで、粟や稗、コウリャンしか食べられない程の貧しさ、、なんてよく書いてるのでどんなに貧しい味かと思いきや、こりゃ旨い。


すごくリッチなクスクスのよう、と言うのか。


粟ファンになってしまいました!粟食いたい。東京帰ったら色々調べて探そうっと。






次なる目的地、福岡県柳川に向かいます。


水郷、の名に恥じない水路だらけの街。11キロ四方に、何と全長960キロの水路が巡らされているとの事。どの家も水路に面していて、交通の手段であり、生活用水までもここから賄っていた、とのこと。


生活に密着しているのはもちろん、晴れの日も水路から嫁ぐ。






しかし昭和中期に環境汚染により悪臭が問題視され埋め立ての意見も出る。凄い臭かったんですって。そんな中、行政と住民の努力により水質改善が成功したんですって。


倉敷や小樽を超える数の水路。ヴェネツィアよりも近い柳川。昔から一度行ってみたかった。




佐賀駅からバスにて50分。柳川市へと入ります。西鉄柳川駅が終着駅。


コインロッカーに荷物を預け、徒歩3分、船着場に向かいます。





川下りは柳川駅からスタートし、柳川藩の立花伯爵家までのコース。およそ一時間です。


今回はその立花伯爵家をリニューアルしたホテルに泊まるので、せっかくなら川下りでホテルに向かうことに。


バブルっぽいコースですけど、ホテル一泊一万円、船代1500円なので、大したことはない。


船頭さんがガイドをしながら、1時間のコース。



途中、子供と挨拶したり、




木漏れ日の揺れる下を進みゆく。




こんな細い橋を通ったりしながら





立花伯爵家に着きました!!





歩いて20秒で、旅館の敷地に到着です。伯爵家に限らず、各家には船着場がちゃんとあります。




柳川市観光、勝手におすすめさせて下さい。舟下りをして、この御花というホテルに泊まるコース、最強です。



ただ、あまり良くなかったのはここの船頭さん。



タメ語で延々とうるさい。観光地でお疲れなのか強気でいたいの知らないけど、年上のご夫婦なんかにも早口のタメ語で無礼な受け答えをする。とても見てられなかった。


「もうウナギ食った?」とか、「なんか質問ある?」とかそんな調子。


それが1時間、自慢げにガイドするもんだから堪らない。ちゃんと教育しましょう。





それに引きかえ、旅館は大人な感じです。戦後の華族廃止令にて莫大な財産税を課せられた華族。立花伯爵家は自宅を料亭にする事を選ぶ。



真ん中のストライプの置物で踊るのは元伯爵夫人。





いやいやー、華族ファンで旅館マニアの僕としては有名すぎる存在でした。



敷地は広大で、しかも日本庭園を中心に和館と洋館、資料館にレストラン棟、宿泊棟と別れている。




まずはお楽しみの洋館見学。








続いて和館。









広すぎてキリがないので、部屋に戻る。最上階の特別室が空いてますとのことで、、なんだか最近アップグレード運が強いらしい。


今回、一泊朝食のみ9900円プランなのに、ごめんなさい、と謝りたくなる。


窓辺にソファがあるので一休み。





うとうとしながら、柳川の歴史に想いを馳せる。有明の恵み、イグサの養殖で栄え、妻夫木くんを生んだ柳川市。


タメ語の船頭は観光客をもてなしたいのか尊敬されたいのか、一体何がしたいのか。


夜のご飯はうなぎのせいろ蒸しが有名なんだけど、なんで一人前が5000円もするのか。




考え事をしていると、腹が減ってきた。



旅館の中にあるうなぎのせいろ蒸しを食らう事に。



一番安くて小さい3000円のせいろ蒸し。うなぎが三枚しか入ってない。これって高くないか?!





当然足りないので「くつぞこ」とかいう名物の舌平目を注文する。


これがまあ、美味しいこと。





瓶ビールを飲みながら、明太子を摘んで。美味少量コースだな。







、、、って、全然足りないよ、、。ただ今朝の六時前、腹が減って目が覚めた!




朝ごはんが待ち遠しい。あと1時間で朝ごはんです。山盛りの卵かけご飯食べたい。






佐賀旅行 1日目




本日火曜日のキヌギヌは予告通りお休みとなります。どうぞよろしくお願いします。





またまた国内旅行です。


マイルを使いつつ、ちょこちょこ行ける余裕が出てきて、早2年余り。

僕はとても九州に憧れがありまして、特に北側から順に攻めておりました。長崎、福岡、熊本と来まして来年からは大分、宮崎、鹿児島と行きたいものです。



といっても佐賀県には行く機会がありませんでした。ほら、なんか位置的にも中途半端でしょ。本当に失礼な話なんですけど。

京都から見た滋賀県、のようなサブ的位置付けになってしまう。

ところが今回、友人のシンガー、みほちゃん(周年でいつも歌って下さってます)が実家でお産をなさり、まだ佐賀にいる間に顔を見に行こう!なんて話になり、やって参りました。


旅には理由がないと、です。






またまたANAにてビューンとやってきました。

毎度しつこく書いていますが、どうして飛行機ってこんなにワクワクするんでしょうか。今では月に一回は乗るようになりましたが、それでも、未だにワクワクが止まらない。



混雑のため佐賀の上空で旋回します、という嬉しいニュース。幾らでもして下さい。


と、雲が晴れてきたので下を見下ろすと、






有明海苔だらけ!!






ノリノリじゃないすか!!ノリ食いたい!!





地方空港なんて都市部から離れた山を切り開いて作ってるでしょ、同じような景色ばっかりで全然面白くないんだけど、有明海は今までのベスト3に入りました。


久々のご当地感!


リムジンバスにて一路、宿へと向かいます。あけぼの旅館という130年くらい営業なさっている、これまたレトロ旅館です。





写真では見切れましたが、謎の看板が(笑)





おめでたい感じの看板です。僕基準ですが、これは期待が持てます(笑)


みほちゃんらが結婚式をしたのもこちら。何でも、こちらのお嬢さんと同級生だそうで、子供の頃からの遊び仲間。

商店の子供同士の付き合いが大人になっても続いてて、素敵だなぁ。


レトロでセンスの良い、僕好みの小規模旅館です。



隅々までセンスがよろし。






さて、みほちゃんのご実家がこれまた凄いのです。全国的にとても有名な甘味処のお店なんですが。



こーんな感じの創業80数年、レトロ全開なお店で、赤ちゃんとご対面!!




友人をブログに登場させるのはいつぶりだろう。固有名詞が殆ど出てこないキヌブログ 、きちんと友達はおりますのでご安心ください。

(ブログにて、特定の友人の話題は避けております。誰と飯食ったとか聞かされても面白くないでしょ、という事で)



ところが、とても面白いみほちゃん。というかこの一族はとても興味深いのです。

ほっとけません。


お祖父様が戦前の映画の活弁士で、副業として甘味処をお始めになる。そのご縁で店内に田中絹代や栗島すみ子やらのサインがあります。




そしてお父様は元トランペッター。64年の東京オリンピックの開会式で、ファンファーレを吹いたっていうレジェンド。

会場には日本古来の香木を焚き染めていて、とてもいい香りがした、との思い出があるそうです。へー、知らんかった。


そして、みほちゃんはミュージカルに舞台にライブに、とこれまた華やかな経歴。


甘味処を舞台に、華やかに紡がれる親子の物語。

あー、素敵だなぁ、などとぼんやり浸りながら四代目を抱く喜び。(僕の子じゃないのに)


明日、粟ぜんざい頂きに参ります。




この後、晩御飯まで佐賀をウロウロ。レトロな醤油屋さんを覗いたり





デパ地下にていかシウマイを摘んだり、イカの塩辛を食べたりイカの沖漬けを食べたり、気ままに散策。

ご飯前なのに、日本酒も三合くらい流し込む。


そして、お待ちかねの晩御飯。お魚をリクエストしていたので、巨大な生簀付きの鮮魚料理屋さん。



イカの活け造り。今日はイカばっかり食べてます。

醤油をかけると暴れるという極めて残酷な食べ方で、美味しく頂きました。

僕がイカなら、どんなに不満だろう。





晩御飯もそこそこに、ご近所のピアノバーに連れて行って貰いました。





アンティークな店内、 カウンターの中にピアノがあって、中のスタッフが急に弾き出すんです(笑)

リズムのでる機械があり、マスターはスイッチを楽しそうに押してます、、。

あれ、こんな店どこかで見たな、、。







12曲くらいリクエストを頂いて弾かせていただき、みほちゃんも歌を歌う。お会計は隣のお客様が払ってくれる、というオチに気を良くして、歩いて旅館に戻ります。


外の並木が気持ちいいです。ピリッと寒くていい季節ですね。






2日目のこの後は福岡の柳川市に移動します。

今夜の宿は10年くらい行きたいと思っていた名旅館。柳川藩主立花家の本邸を旅館にした「御花」さんです。




このとんでもなく広い庭付きの旅館、朝食付きで9800円なんですよ。これまたワクワクです。

しばし、羽を伸ばさせて頂きます。





祖母、逝く



以前こちらにも書きましたが、危篤が続いていました祖母が昨夜亡くなりました。102歳でした。





会いに行ってひと月半ほど頑張ってくれました。点滴もうまく刺さらないまでになっていたのに、長く保ってくれました。

明日お通夜なのですが、、、帰省するかまだ迷っております。僕的にはあまり式には拘らない方なのと、生前会えたしというのもあり、、。まだ今夜一杯悩ませてください。


さすがにおばあちゃん亡くなると、ザワザワします。

そんな日は早朝より店に出てきてキッチンの模様替えなどして時間を潰しておりました。


モヤモヤした時は掃除か工事か模様替え、です。



ここに元々あった製氷機を別の場所に。もちろん給水と排水なんかもやり直して、、





ベースをキッチンの水回りから一番遠い奥のスペースに置けるようにしました!即演奏できるし、万が一のイタズラの心配もなし!^_^






ここにはビールサーバーやら棚やらありました。もう覚えてない(汗)





途中でこんなの買いに行ったり。





なんせ、狭いので1つ動かすと全部ズラさないといけない。棚からなにから測っては動かしての11時間。気を紛らせるお陰で、ずっと避けていた一番面倒なのが片付きました。

ばあちゃん、ありがとう(何のこっちゃ)


今夜は最後の生ビールという事で、一杯500円でお出しします。そうでもしないと出ない気温ですしね(笑)



ともあれ、平常運転にて参りまーす。



ベースとビールとチョーさん




今まで使っていましたコントラバス君。

2007年に伴侶のお父上からお借りしたものだったのですが、どうにも弾きづらかったのです。

ジャズを弾くようになって一年半くらいなんだけど、慣れというのは怖いもので、まあこんなもんだよね、位に思っておりました。





楽器屋さんに相談したところ、この子の楽器の元々の特性上、弦高が異常に高かったのでどうしてもピチカートが変なフォームになってしまうという事。

弦を弾くたびに手のひらがヒラヒラ前に動くのです。直そうとしても、弦高のせいでどうも上手くいかない。

じゃ、駒を下げれば良いんじゃないの?と思うのですが、そう簡単でもないらひく。今度は指板(黒いところ)が弦に触れて邪魔になり、取り替えるか削る必要があるんですって。全体の兼ね合いを調整するにはまたすごいお金がかかってしまいます。


で、貯金をしつつ、物色する事一年半。















やっと出会えました!!





ドイツの東部、マルクノウキルヘンとかいう街の(聞いたことない)コンラッドオーガストゲッツジュニアという工房で作られた、60年ほど前の楽器。

前のより一回り大きい4/4サイズ。前のは3/4というサイズでした。


楽器が大きくなると運搬や取り回しが気になるところだけど、響とボリューム優先で選んでみました。カウンターの中も広くしたし、まあいいか。


しかしこの色!ニスが経年変化でいい具合に枯れております。





全体的によく乾燥していて、しっかり鳴る!!


少ない力で弾いてもボリューム自体がかなりアップしてまして、生音で弾いていてもグラスの棚がビリビリ振動しています。前の楽器だとアンプ通しても一度もビリついた事はなかったのに。

ネック含めて全体が心地よく共鳴する、とってもいい楽器に出会えました。余韻が長いので、ポジションチェンジしても音が途切れない。倍音も多くてフラジオレットも澄んだ音がする。ピチカートのフォームも2時間で治ってしまった!

書き出すとキリがないのですが、全てが格段に違います。前の子は11年使ってましたが、今までかなり無理をして鳴らしてた事に気づかされ、愕然とします。楽器って本当に怖い。

で、前の楽器は鎌倉へとお返しする事にしました。今日レンタカーにて伴侶おひとっ走りしてきます。


最後の夜の記念撮影。二人並んで頂きましてバトンタッチです。





こうなると、なんか寂しいですね。この数年ガシガシ弾いていたので、手放したく無いんだけど、なんせ場所取りますから、、。



しばらくはミスターベースマンです。ショパンはお預け。(というか、ベースの気分転換にピアノという具合で行こうかね)





さてさて。話は変わりますが、今回生ビールをやめちゃおうかと思案しております。

数字的な内訳はあまり話せないのですが、今使っている生ビールの樽、一本が10リットル入りですから、正味量から行くとグラスで28杯くらい取れる計算となります。


ただし、これは連続注出の場合のみなんです。つまり日をまたぐとそうはいかない。

初めて注ぐ時の泡のロスや閉店後の洗浄、毎日二杯ほどロスが出ます。泡の調整が悪いとまたロスが増える。

うちはバーなので他のお酒の種類も多く、冬場なんてビールが一杯しか出ない日もありますが、やはり洗浄して帰るので、きっちりロスが出ます。

今回ロスを改めて計算してみると、ひどい月だと樽の1/3くらいを捨てている計算になりました。

うーん、、。3リットル捨ててまで生ビールに拘る必要あるのかな、、。ウチではビールは多くのドリンクチョイスのうちの1つでしかないのが弱点。大型店や居酒屋さんなら「取り敢えずビールね!」となるんだろうけど。




すみませんが生ビール辞めさせて貰いまして、瓶に切り替えます!




そして代替え商品。モルツの瓶かと思いきや、サッポロの黒ラベルの小瓶334mlか、




キリンのハートランド330mlで検討しております。





地ビールやらエール系で種類を増やして、、なんてのは考えておりません。僕があまり好きではないのでよくわからないのです、、。ドライなのを一種類のみ、キリッと冷やしてステキなグラスと共にお出しします。





新しいのを検討しつつも冷蔵庫やタンク周りのセッティングを変えないといけない。


夜中にあーでもない、こーでも、、とやっていたら。



樽をどけたらその場所にベースが置けてしまう!危険なのでハードケース入りが前提だけど。







常にここに置けたら良いなぁ。階段に置くの怖いし、運ぶのも毎度ご迷惑かけてるし。


本当に偶然なんだけど、世の中良くできてます。



そういや、いかりや長介さん、キリンラガービールのCMでベース弾いてたな。

僕が吹奏楽部に入部した時に、男子という理由だけでクラリネットを剥奪され、コントラバスを充てがわれた時に、チョーさんのCMに救われた記憶があります。






うん、目指すはチョーさんだ。竹野内くんでも渡辺謙さんでもない。お笑い出身なのに渋くてベースを軽やかに弾けるチョーさんがいい。(笑)


奇しくも楽器が届いた11/11はベースの日だそうで、、。(ピアニスト氏から教えて頂きました)


お休みの朝ですが、ビールとベースとチョーさんが頭の中をグルグル回っております。







私は騙されない!




男43歳、アイコスも吸えば酒も飲むわたくし。

多分ガンになると思うのです。(笑)

死ぬのは仕方ないとしても、治療始めた途中で医療費が足りなくなる、なんてのはガンより怖い。聞くと入院や手術、再発なんてするととんでもないお金がかかるそう。
高額医療請求しても、やはり緊急時、持つべきものはお金、なのです。



そこで。この度、14年ほど加入してる外資生命保険のプラン見直しを進めておりました。安心してガンになれるよう、特に三大疾病への手厚い保証プランの追加加入です。

ここ一ヶ月くらい、このやりとりしてました。


見直しポイントは主に3つ。今までのに加えてガン特約を付けて、高度先進医療に手厚いプランと、入院の一時金を引き上げるやつ。

その3つを担当の方にお願いして、追加オプションとして加えてもらうよう進めておりました。

今まで加入しているのは掛け捨ての医療保険と生命保険でした。ベーシックなやつで、これでも充分なんだけど。


ただ、三年前に胆嚢ポリープの全摘出をしたので断られないか気になっていたのですが、担当さん曰く「腹腔鏡手術なのでまあ大丈夫ですよ」との事。開腹手術と比較して軽いのだそう。

そして、ついでにドル建ての積立介護保険も如何でしょう?というご提案。受取時に運用によってものすごく増えるとかって話で、、。そういうの苦手なんだけど、そちらもシュミレーションだけという約束でお願いしました。


つまりは、

*ベースの医療保険と死亡保険
*ガンなどオプション3つ追加
*ドル建てのやつを見積もりのみ


という訳で、今日も近所のカフェでお会いしていたのです。



開始3分。


「今回、手術の前歴から胆嚢近辺が担保されないとの事で、更にいいプランをお作りしました。では前回のおさらいから、、、」



と、もの凄い早口で説明され、ドル建ての介護保険の説明に入る。





あれれ、今何か大切なの飛ばしたぞ!





意味がわからない用語で、これは怪しい。何か隠してる臭いがする。

僕は意地悪に出来ているので、何言ってるかがまるで分からなくてもこーいう所だけはやけに気付く。


「あのー、ちょっと待ってください。担保されないとかって辺り、もっと詳しくお願いします」

「えっ?!」




嫌な空気が流れる。ははーん。





詳しく聞くとですね、僕は今回、ガン特約には入れないらしいとの事でした。三年前の手術が引っかかったらしい。



「担保されないっていう意味は、特約に入れないという意味ですか?」


はいそうです、って。



「なぜ担保とかって解りにくい言葉を使うのですか??」






「榎本さんはガン保険には加入出来なかったんです」となぜシンプルに言わないのか。

しかも、ドル建て商品についてはかなり熱心ではないですか?


だんだん腹が立ってきた。


ネットで事前に調べて知ってたけど、保険外交員さんは、このドル建ての変額保険をゲット出来るとかなり実入りがいいらしいのです。あんまり疑いたくないんだけど。



頭に血が上ったのを抑えながら、


「がん保険に入れなかったのは今回一番大切なポイントなのに、ケムに巻いたように聞こえます。そういうの良くないと思いますが」


と、ゆっくり申し上げた。続けて


「僕でも理解できないのに、お年寄りだと分からないまま契約されたりする方多いんじゃないんですか?」

と、言わなくてもいい意地悪な事も言ってしまった。(笑)




見直しはそこで終了。上着を着る。





今回はベースのプランに戻します。オプション諸々は白紙に戻して下さい、と伝えて立ち去りました。凄い謝られましたが、悪いけど今回、この方に誠意は感じなかった。

会社の分厚いマニュアルがありそうな、そんな印象。やだやだ。






やっぱ別口で国民共済か全労済入ろう。とにかく僕みたいなバカには分かりやすい保険のがいい。

ドル建てとか、メリットばっかでリスク1つも教えてくんないんですよ。

なんだか気味が悪いので今後も絶対やらない。今まで通りコツコツ貯金を続けよう。

運用も今までしたこと無いけど、今後もしやるなら自分の好きな会社の株を買って、成長をゆっくり楽しみながらやりたい。


株を買うなら、、かに道楽一択でしょ。


株主総会とか出てみたい。ズワイ有利子負債、毛ガニ解任決議、とか、づぼらや総会屋が乱入!とか楽しそう(笑)





以上、忘備録でした。失礼しました。







全国わがままな店大賞




僕はYouTube大好きであります。僕だけでなく、最早テレビよりも見るよ!なんて方も多いんではないでしょうか。

現在、2億時間くらいの動画がアップロードされているとかって話で、、、。とはいえ、同じようなのばかりおすすめに出てきますし、どないやねん、って話ですけど。


なるべく見たことのない変なやつを見たくなるのが人情でして、死ぬ気で探しておりましたら、また古いバカな番組を見つけましたので勝手におススメ致します。


「全国わがままな店大賞」


こだわりが強く、お客をお客とも思わないような身勝手な、しかし人気のあるお店を特集しております。


これは面白いですww


エントリーナンバー1
青森の歌舞伎汁粉の店


リンクはこちらより冒頭






青森にあるお汁粉屋さん。ここの店主は、注文の品を出す際に歌舞伎の口上を言いながら出すんだとか。


どう見ても愛想が悪そうなこのかた。




メニューもこの通り。




例えば田舎汁粉を注文すると、、

「三人吉左 田舎汁粉 豆沢山に一文の銭と違った金包み コイツぁ春から縁起がいいや」


と思い切り棒読みで言いながら出されます、、。

お子様もこの通りのゲンナリ感。





その他にも灰皿をお願いすると、マッチを擦りながら「お若いの、おマッチなせぇ〜」と、これまたやる気なさそうに言うらしい。

ああ、何て気味が悪いんだろうか。一度行ってみたい。と思ったら、かなり前に閉店しているとの情報。


僕は、お客さんから同じく歌舞伎口上を読み上げるお店が新橋にもあったと聞いています。そちらは大変なオネエさん(男性)で、とても上手に役者さんのモノマネをしていらしたとのこと。

モノマネも素敵だけど、何となくこのシュールなやる気のなさも愛おしかったりします。青森かは分からないけど北国で陽気なお汁粉屋さんなんて似合わない気がする。






エントリーナンバー2 若旦那のお三味線が流れる変な店


リンクはこちら22:23辺りより


杉並区にあります「ちんとんしゃん」さん。




こちらのマスター、居酒屋なのに働かない。真ん中に座って三味線を弾くのみ。



こちらの方も独特の雰囲気というか世界観の表情。(´-`).。oO(絶対オネエだな)




目の前がカウンター、混雑するにも関わらず、この若旦那、絶対にここから動かないのだそう。



そして、目の前の食器が溜まってくると世にも柔らかいオネエな言い方で「誰か片付けてぇ〜 機嫌悪いなぁ」と言い放つと、お客が片付け出す。(笑)


働くのは若旦那のお母さん。お料理にお運びにと、とても働き者です。



働き過ぎが祟ったのか、営業中に寝てしまいます。




出される味は懐かしい家庭の味、といったところか。





若旦那がいない日の方が売り上げ良いんだとか。
キツいなぁ。狂ってるなぁ。なんかいいぞ(笑)




このお店は今も現役で営業中。

書いていて思い出したんですが、10年くらい前にこちらで働いている綺麗なお姐さんがキヌギヌにも来店された事がありました。芸者さんみたいな綺麗な女性でした。


現在、若旦那は、そして寝ちゃってたお母さんはお元気なんだろか。しかし、何て素敵なんだろ。


ここも他人事とは思えない(笑)








エントリーナンバー3

どう見てもイラついているオカマの喫茶店

リンクはこちらより45:50辺り




兵庫県加古川市より喫茶ベベール。おどろおどろしいフォントが秀逸。




この店のマスターは、オネエ丸出しなんですね。この場合のオネエは話し方の形容であり、セクシャリティはまた別の話です(知らんし)





もー、懐かしい!古い昭和のインテリオネエ。こんな人酒場でよく見かけたなぁ。



ここのマスター、機嫌が悪いと看板下げちゃいます。





そして、常にオネエ全開でお客さんに怒る。

来店した人にも、 「何やのその喋り方!!」



厳しいこの表情。



「ガチャガチャ触らんといて!」
「何ちゅう屁理屈!」
「黙って言う通りしといたらええの!」


もうね、申し訳無いけど一番苦手なタイプです(笑)


だからこそ見ていて楽しい(笑)


コーヒーを頼むとやたらケーキやらが付いてきて、しかも最後に煎茶だかが出てくるらしい。



その沢山の工程を一人でこなしていて、ペースを乱されると機嫌が悪くなるらしいのです。何だそれ(笑)


早口なインテリオネエ。ネット情報ではショパンがお好きらしく、店内では常に流れてるそう。


番組は続きます。マスターは完璧主義だそうで、カップはどれも一脚10万円以上する。




添えるケーキもこだわりの手作り。





閉店後にはコーヒー豆を撒いて毎日拭き掃除。木の床に香りづけをするのだそう。





そして店主は語る。「この店は自分の分身、とにかく可愛い。(壁を指差して)出来たらそこでミイラにでもなりたい」だって。







ギャー!!僕とそっくりやんけ!!


あー、そうか。気持ち悪いって思ってたのは、自分と似ているからか。近親憎悪、、。


まさかね、やだやだ。困ったなぁ(汗)



しかし息子さんいらっしゃるのね、、。やたら強調されているように見えるのも裏に色々ありそうです。オネエだから人生ややこしいのかな。まあ、オネエだって既婚者沢山いますし。

ってか他人の人生です、下衆の勘ぐり、大変余計なお世話でした。





このお店も現在はやっていらっしゃらないとのこと。マスター、随分前にご病気をなさってという情報がネットにありました。

お元気であれば良いのだけれど。






どんなに個性的とはいえ、お客さんが了承さえすればどんなスタイルだってお店として成立するじゃないですか。飲食店って万人に向けてやってないですし、ドアの内側のモラルは無限のパターンがあっていいと思う。


いつのまにか浸透してる「お店はこうあるべき」という退屈な概念。いらっしゃいませ、少々お待ちください。みたいなの。


安心感はいいんだけど、最近のは個性とか、美意識とかに欠けるお店が多すぎる気がする。
おしぼりも要らないし、灰皿替えなくてもいいから、頼むからハッとさせられるようなお店に行って、翻弄され、少しくらい不条理でも、夢みさせてもらって、そのままほろ酔いで家に帰りたいな、なんて思うのです。

退屈より多少ぶっ壊れてるほうが全然いい。


つまりは非日常。束の間の夢を見たいからだからこそ、飲食店は仕事と家の中間に存在できてる訳で、、。

ウチもそうなれれば嬉しいんだけど。このYouTube見る限り、あと200年くらいかかりそう、、、。


しかし、こーいう既成概念をブッ壊したお店、行きたいなぁ。


どこかありましたらお教えください。






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南の島に雪が降る (知恵の森文庫)
南の島に雪が降る (知恵の森文庫) (JUGEMレビュー »)
加東 大介
太平洋戦争末期、赤道直下の戦地ニューギニアで慰問団を結成し、7000人の兵士を楽しませた元歌舞伎役者の実話。ジャングルの中に歌舞伎座を建て、馬の尻尾や棕櫚の繊維で結いあげた鬘、パラシュートの打ち掛けや緞帳、ガーゼの糸を間引いた紗幕、そして紙吹雪を用いての雪景色に、遠い故郷を思い出し、兵隊たちは声を上げて泣く。究極の状況下での知恵と優しさの詰まった人々の心の触れ合いを描いた温かい作品。

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伽羅の香 (中公文庫)
伽羅の香 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
宮尾 登美子
何不自由なく育った主人公は、何気なく始めた香道の奥深さに知らぬ間に溺れてしまう。免許皆伝の暁には、と始めた会合。気がつけば彼女の自宅は時のサロンに変貌し、有力者が訪ねて来るまでになる。しかし少数の仲間はそれをよく思わず、時を同じくして太平洋戦争の足音が忍び寄る、・・・・。
蘭奢待を始めとする平安から連なる奥深くも豪華な数多くのエピソードが、読み人を香りの世界へと誘う。
安いもので構いません、お好みの香木を焚き締めながらの拝読をお勧め致します。グッと気分が出ます。

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グロテスク〈上〉 (文春文庫)
グロテスク〈上〉 (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
桐野 夏生
悪気もなく、ただ人の不幸を喜びに生きる「私」と、類い稀な美貌を持ち、出会う人々を皆驚嘆させてしまう実の「妹」、人に勝利する事でしか自分の存在意義を見いだせない、容姿に恵まれない和恵。その三人を中心に描かれるQ女子高(私立慶應女子高校がモデルになっている)の超閉鎖的階級社会を舞台に、途中入学組に対しての、富裕層からなる内部進学者からの壮絶ないじめを軸とした数々のエピソードは圧巻。物語全体は東電OL事件を主軸にして描かれており、後半は生生しい売春婦の日常が詳細に描かれている。店主がここ最近の著書で、久々に気骨を感じた作品。

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一の糸 (新潮文庫)
一の糸 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
何不自由ない造り酒屋の娘茜は幼き日に目を患い、その時連れられて聞いた文楽、露澤清太郎が奏でる三味線の音に恋をしてしまう。大正から太平洋戦争後にかけた女の一大抒情詩。乗馬を好む娘、宝石や宿屋を惜しげもなく買い与えるおおらかな母、その後の茜の命を賭けた壮絶な苛めとの戦い、本物の芸に賭ける壮絶なエンディングと、読みどころが随所に散りばめられた文句なしの女流文芸娯楽作品。

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悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
公子という一人の貧しい女が中華屋の仲居からスタートして何百、何千という嘘を重ねて戦後の混乱期にのし上がる様を描いた作品。嘘を重ねると言っても、無論、それだけでは決して成功はしない。夜学に通って簿記の試験をパスし、自らの美貌を磨いて出会う男を翻弄し、汗まみれになり生き抜くさまは寧ろ潔い。とある事件後の週刊誌記者による聞き取り調査と云う一風変わった文体で綴られる全編は、時を忘れ、あっという間に読めてしまう。中でも、登場スr数々の大粒の宝石の描写は秀逸。「取材魔」の異名を取る有吉文学の中でも比較的軽めな現代もの。特に初心者にお勧めの一品。

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女系家族〈上〉 (新潮文庫)
女系家族〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
山崎 豊子
船場に続く大商家の物語。入り婿の父が突然亡くなり、残された三姉妹が遺産相続を期に豹変を始める。狡猾な大番頭、突然現れる妾の存在に、三姉妹は関係を結んだ男の入れ知恵や様々な駆け引きを繰り返し、遺産を減らさぬよう奔走する。団結した三姉妹と叔母が妊娠したと思しき妾を抑えつけ、懇意の医師が器具を用いて検査を始める妾宅での描写は、昭和女流文芸史に残る陰惨な情景と云えるだろう。

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 (JUGEMレビュー »)

昭和初期の船場に三代続く女系の老舗足袋屋に生まれた男の半生を描く。女親に反発するかのように愛人を4人も囲いながらも商売に精を出す主人公。迎え入れた新妻の妊娠を探るために肥溜めを棒で掻き回す姑と大姑の陰惨な嫌がらせ、襲名披露の配り物がたった足袋一足だと聞いてケチだと馬鹿にする参加者を尻目に、実は踵の留め金具が純金製で帰宅した一同を仰天させるエピソードなど、船場の粋と意地が詰まった珠玉の作品。

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針女 (新潮文庫)
針女 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
出征した帝大出の弘一が残した青春の遺書を胸に、パンパンや闇成金の持ち込む針仕事に打ち込む孤児の清子。彼女は過去に踏んだ針が体を周り運悪く跛(びっこ)になるというハンディキャップを持つ。復員した夫は戦争のせいで性格が豹変しており・・。パンパンや気違いといった現代では禁止用語の登場人物が行き交い、戦後の混乱期をそのまま原稿用紙の上に広げたような生々しい作品となっている。

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連舞 (集英社文庫)
連舞 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
昭和初期の日本舞踏の一大流派、梶川流の栄枯盛衰を描く。先代家元の妾の子に生まれながらも伸び悩む自分の踊りの才能、踊りの天才と謳われる性格の悪い妹、妹しか愛さない母に悩まされる青春時代。しかし、GHQ接収後のアーニーパイル劇場での歌舞伎ショーにてストリップを強要され、大逆転の末成功となり、家元夫人にまで上り詰めてしまう。忌わしい過去と出自に翻弄されつつも、過去をねじ伏せるかのように踊りに邁進し、遂に芸の道に境地を見出す主人公、月の直向な横顔が涙を誘う。

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明治のお嬢さま (角川選書)
明治のお嬢さま (角川選書) (JUGEMレビュー »)
黒岩 比佐子
明治期の令嬢の実態を探る。たしなみ、学力、美醜の葛藤、結婚生活まで多岐にわたる。面白いのは多くの令嬢は今と変わらず贅沢品に執着したらしく、友人の持ち物を嫉む生々しい手紙なども解説入りで紹介されている。その他、当時の流行の髪型や美人術、痩せる薬などの広告資料も収録。

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宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして (JUGEMレビュー »)
高谷 朝子,明石 伸子,太田 さとし
千代田の森の奥深く、宮中賢所に57年お住まいの神職の女性の半生を描いた作品。下界と分断された森の中で祈りを捧げる日々。厳格な穢れの区別(下界のものに触れると潔斎しなければいけない)、四足のものは食べてはならない、毎朝数時間かけて髪おすべらかしに結うなど驚愕の生活と共に、日本古来の自然に寄り添った質素な習慣を紹介する。

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朝香宮家に生まれて
朝香宮家に生まれて (JUGEMレビュー »)
北風 倚子
渋谷・松濤の鍋島公園一帯は戦前、広大な鍋島侯爵邸であり、著者の住まいであった。大空襲で火の海になった屋敷を逃れ、昭和という時代を生き抜いた、旧華族のお姫様の生涯。

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社長 島耕作(8) (モーニングKC)
社長 島耕作(8) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
弘兼 憲史
言わずと知れた島耕作シリーズ単行本。長い経緯はさておき、弊店が表紙になっております。店主もタキシードでモデルを致しました。
是非お買い求めくださいw

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梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)
梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫) (JUGEMレビュー »)
小田部 雄次
佐賀藩主鍋島家令嬢伊都子。彼女はのちに梨本宮に嫁ぐが、明治から昭和に渡って77年間日記を残していて、その様相は「書き魔」と言わんばかり。初の洋行先のパリで買い物の様子や婚礼、即位式などの華やかな思い出を経て、戦中戦後の倹約の様子や時代に対する落胆ぶりなど。往時の匂いが漂ってくるかのような生々しさ。著者、小田部雄次の解説が当時の世情をわかりやすく補ってくれる。

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写真集 酒井美意子 華族の肖像
写真集 酒井美意子 華族の肖像 (JUGEMレビュー »)
酒井 美意子
加賀藩前田家令嬢の酒井美意子。マナー講師として厚化粧キャラでメディアに登場した姿をご存じの方もいらっしゃるであろうが、彼女は戦前まで駒場の前田侯爵邸に居住していたことを知る人は少ない。莫大な財産と華麗な人脈を、膨大な写真とコメントで紐解く、いわば現代版歴史絵巻的な写真集。必読。

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極楽商売―聞き書き戦後性相史
極楽商売―聞き書き戦後性相史 (JUGEMレビュー »)
下川 耿史
戦後の性関連産業を裏側の視点から取材した戦後風俗史。進駐軍専門のパンパン宿や性具の販売店、愚連隊、ゲイバー、カストリ情報誌、個室喫茶・・・。戦後の性に携わった人々の汗や息遣いが聞こえそうな一冊。

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 (JUGEMレビュー »)

京セラ、auの創始者ににして仏門に入った稲森氏が、街の小さな碍子工場を一代にしていかに大企業へと成長させたかを描く。単なるサクセスストーリーに収まらない哲学や思想を散りばめた珠玉の一冊。

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芝桜〈上〉 (新潮文庫)
芝桜〈上〉 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
有吉 佐和子
我らが有吉佐和子先生の長編。戦前の花柳界を舞台に、二人の女が艶やかに力強く生き抜く。温厚で情緒的な梅弥、狡猾で気ままな蔦代。共に授かった類い稀な美貌を武器に、ただひたすら戦前、戦後の花柳界を生きる。花柳界独特のお茶屋の仕組みや旦那制度、一本や水揚げなど、判りにくい独自の世界がこの一冊でよくわかる。ストーリを彩る、旦那からの贈り物の三越謹製三百円の帯や、大粒の翡翠の簪、英国土産の巨大ダイヤモンドなど、随所に登場する豪華絢爛な衣裳拵えと、それを取り巻く年増女将との丁々発止のやりとりの描写は必見。店主のバイブルと同時に、不動の一位たる女流文芸作品。

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書いた記事数:1517 最後に更新した日:2024/03/25

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