以前、
ワクワクホテル選びという下らないブログを書きましたが、今回は更にくだらない旅館バージョンであります。
2月の18.19の連休は京都市の実家に帰り、両親に逢いに行ってこようと思っております。実家にも泊まれるのですが、気楽な方が良いので毎度ホテルなんかを利用しているんですが、流石に普通のホテルは飽きた。
だいたいどこも同じで、何の代わり映えもない。要するに詰まらんのですわ。
こんなんとか
少し気が利いてててもこんな程度。興味がない上に僕には予算オーバー。
僕は、美しくないホテルで寝るだけの予算なら安けりゃ安いほどいい。繁忙期でも最高に出せて12,000〜13000円。
京都でこのレベルだと駅前の近鉄、東急辺りになる。アパはかろうじてオッケー。新阪急や全日空なんかは値上がりしてて、もう手が出ません。
止まる価値があるなら、頑張って倍でも出すんだけど。
折角だから、レトロでキュンとするような宿に泊まりたい!!
和風旅館も、この予算だと外国人旅行者を騙すようなちゃちい所しかないのです。自ずとネーミングも辛め。「miyako別邸」とか「なごみ庵」とか「京舞妓」だいたい想像がつく。痛い。
ブッキングドットコムで流し読みしつつ、たまに古い外観そのままでいいじゃん!と思っても内装がヤバかったりする。
何で余計な手を加えたがるのか。
こんなところ、、泊まりたくないですよねえ。
もうね、数寄屋造で古くて渋いとこでいいの。老舗の。
地面師の問題で取り上げられてた五反田のボロ旅館みたいなのに泊まりたい。
耳の遠いばあさんが一人でやってて、柱時計がコチコチ鳴ってて、黒電話がジリリリって鳴って、煎茶は薄め、朝ごはんは柔らかめ。塩シャケは辛めがいい。
Wi-Fiなんて以ての外。ホテルサイトに載せてないような静かで古い、小さな坪庭が見えるところ。
あっ、、、、ホテルサイト載せてないか、、、そういう宿は。
なんで今まで気づかなかったんだろう。そこで作戦を変えて検索ワードに「ネット予約不可」と追加してみる。
そうしたら一瞬でまとめてどっさり載ってる某サイトを見つけました。今まで手の届かなかった渋い旅館の数々が雪崩の如く。ヨダレが止まりません。(まだ人に教えたくないです、ゴメンね)
こういう宿は京都中に沢山あり、その前を通り掛かるたび、一見さんお断りで一定の顧客だけが泊まってんだろうな、などと諦めてました。(祇園などには沢山あるんだろうけど)
そんな想いに反してこのサイト。とにかく大抵の宿が安い。二人で朝食付いて12,000円前後というリーズナブルさ。
しかし、部屋数が少ないのと必死で埋めようとしていらっしゃらない所が多いのと、固定のファンがいらっしゃるなどで大抵埋まっているらしい。(その後のネット調べ)
予約方法は全て電話。電話予約のみなので一般の外国人は殆どいないらしい。今時の京都でこんなの珍しいんじゃないかな。
中でも気に入ったのは、四条烏丸から徒歩7分の、100年前の呉服屋を旅館にしたという僕の好きなサイズの「某」旅館。絶対ここにする!!
ホームページは見つけたものの、書いてあるのは電話予約のみ。白地にシンプルなページには住所など最小限のことしか書いてない。
「気安う予約してもらわはってもウチら困りまっさかい」とでも言わんばかりの素っ気ない意匠。考えすぎか。
屋号から検索をかけ、段々と実態が明らかになってくる。内装は想像通り圧巻の、正しい町家建築。こりゃ大好物だ!!
壺庭に面してタイル張りの流し台がある。なんだこれ。琴線にビシビシ来るじゃんかよ。マジ惚れた。
今回もし予約できたら、むしろこの流し台を見に行く旅でも良いくらい。僕の店もベランダに流し台を付けたけど、グリーンと水回りが共存するというする絶対美。
これは好きな人にしか分からない。一方的にご縁を感じてます。
30分くらい悩んで、思い切って電話をしてみる。とても優しい口調の、懐かしい京都弁の男性の方がご対応下さって、あっさり「二泊ですね、はい空いてますよ」との事。
こちらの宿も中々予約が取れないらしく、本当にツイている私。(その後のネット調べ)
何とラッキーなのか。もう浮気しません。
お値段、一人だと割高になるから13,000円ですと。二人だと14,000円でお安いんですけど、、との事。
京都駅前アパと同じ値段!!
全然構いませんよ。クレジット決済出来るそうで、お庭を眺めながらの朝食付き。この満足度、アパに出来るか、、。
僕の部屋はこの写真の部屋だそう。部屋から流しが見える。ううう、、。
難を言えば門限は午後11:00というところから。まあええわ、オカンと会うのは夕方からだし、帰って本でも読もう。
もー、どうしましょう。憧れの老舗旅館の予約方法を手にしてしまった。しかも安い。再来週が楽しみで仕方ない。これからは東急なんとかとか新阪急なんちゃらはやめて、全てこのシリーズで行く。
初夏にお庭眺めながらクラシックをヘッドホンで聴いて本を読んだり、夜には馴染みのお店をご紹介頂いて少し、お酒を頂いたり。
空いていればいつか連泊して長逗留してもいいな。二人で5泊しても一人35,000円。海外行ったらこれじゃ済まない。
今回泊まった時に次の予約しちゃおうかしら。
心から日本人で良かった、そんな旅になりますよう。
追記
その後調べておりましたら全館でたった二部屋しか稼働してないとか、五社英雄監督の定宿だったとか、大女優が出たり入ったりしてたとか、とんでもない情報がワンサカ。
勢いで選んだものの、我ながら鼻が効くと呆気にとられております。