体調がすこぶる悪いんです。




今日もお休み頂戴します。申し訳ありません。

2月の真ん中に風邪ひいてからずっと、1ヶ月くらい連続して体調が良くないのです。


昨日は確かに二日酔いだったのですが、夕方から39.5度くらいの熱がでて、丸一日下がりませんでした。あとで考えれば二日酔いと発熱、地獄の苦しみでした。

このところ、少しなんかあると熱が出てしまいます。今のところ花粉症はないのだけれど、鼻や喉にも症状が出やすい。ズルズル、コンコン。

そして普段から船酔いみたいな気持ち悪さがあって、調子いい時と悪い時の割合は半々くらい。そのうち治ると思っていたのに、全然治る気配がありません。

前にもこういうことがあり、病院に行ったら疲れがたまってますね、と言われた。そんな事知ってますよー。

というか、皆さん働いて、シンドイのは皆同じだという頭があるので、中々まとめて休みを取れない自分がいます。休んでも休まなくても同じ、的な。

飲まなくてもいいお酒を手酌で飲み、その量もどんどん増えつつあります。アルコール依存の毛はないにしろ、癖で飲んでしまう。年間300日くらいは店にいるので良いはずないんですよね。




でも、お店に行くとなぜか元気になってしまうのです。お客さんと、お店が好きだからパッと元気になる。で、家に戻ると累積の疲労がまた溜まってしまい、ずーっと寝てます。休みの日なんて火曜の出勤の直前まで、断続的に30時間くらい寝てしまいます。旅先でも実はそうなんです(笑)

どこかでしっかり立て直さないと、と思ってもう何年も騙し騙しやって来たけど、この2ヶ月で確実にボロボロになってしまいました(汗)



今も熱がまだあって、調子が良くありません。



バシッと治して早く元気になります!ちょっと待っててね。



ユーミンご来店!



とは言っても、キヌギヌではありません。(釣ったみたいですみません)


2016年に内装をさせて頂いた都立大のさつま料理屋さん。



ある方から、ユーミンが誕生日の貸切してたよ、との情報。





ああ、有難い。美味しいさつま料理を召し上がったのかな。




こんな感じでやらせて貰いました





明治の遊郭風とのご依頼で、全国から色んなものを取り寄せました。

映画「吉原炎上」を20回くらい見た僕は、明治の舶来折衷文化が大好きです。ガラスにギヤマン、格子に紅殻の紅。

金沢のステンドグラスの丸窓とか、イギリスのガラスの衝立、照明も京都に買い付けに行きました。

僕のアンティークのストックもふんだんに使わせて頂きました。

ちょっとした仕掛けも作り(音がなる壁掛け電話とか)中々こじんまりと仕上がりました。

急遽、思い付いて壁を赤にして下さい!とお願いしたら翌日には真っ赤に。ちょっと感動しました。デザイナーって指揮者みたいだなと(笑)









そして、店舗のプロデュースがまた舞い込みそうです。ワクワク。


内装大好きです。色んなテーマで買い付けして配置して、色を決めて、、楽しいなぁ。


決まりましたらまたご報告いたしますが、もしも大掛かりな場合は、しばらく月火曜日をお休みするとか少し考えないといけません。

前回、フラフラになった記憶しかないので、、、。



どうぞよろしくお願いします。






13周年パーティーのお知らせ



キヌギヌちゃん、早いもので今年で丸13年となります!!


4月はお引越し営業などありましてバタバしますのと、暖かい時期にベランダを使ってやりたいというのがありまして、今回は何と2ヶ月遅れの5/27(日曜日)に開催したいと思います。

地域最安値の料金設定にて、普段のご愛顧に感謝したいと思います。(よくある、祝ってもらって更に巻き上げるなんて僕は好かんです)


なんせ、お礼の1日ですから!





キヌギヌ13周年パーティー(普段の会員様向けとなり、一見さんはごめんなさい)

日程

5/27(日)15:00〜23:00

料金

1,500円 ワンドリンク付き



出し物

新宿5丁目弦楽四重奏団with新宿5丁目JAZZ研究会

ジャズボーカル多数、飛び入りや紙芝居もあるかも?!

メニュー


赤白ワイン、生ビール、缶チューハイ、ソフトドリンクなどクイックメニューのみ。シャンパンももちろん(煽ったりしませんよ)。

フード

鎌倉キビヤベーカリーの特製パン、恒例フランクフルトにベランダのハーブを使った特製ミネストローネなど、いつも同じパターン。




あゝ、偉大なるマンネリ!!




去年はドリンクが600杯以上出まして、足りなくなって二回買いに行きました(笑)

今年はがっつり用意しようと思います。春の日曜日、陽気に寄って下さい。

低価格ゆえ、お客様にも片付けなどお手伝いいただく事もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。グラスはプラカップとなります。

とにかく、安くで楽しんでいただければと思うのみです。


ご注意とお願い



新たな試みとして、今回は入り口受付を設けません。入場料はドリンクカウンターにて1,500円をお支払い頂き、ワンドリンクをお選び頂きます。善意でのシステムとなります、どうぞご協力お願いします。
2杯目以降はキャッシュオンデリバリーにて。

階下のお店にご迷惑にならないよう、混雑時に並ぶことはお控え頂くよう頂きます。電話にて混雑状況をご確認ください。

お手荷物は最低限の量にてお願いします。お預かりするスペースがございません。

ベランダにての会話は小さな声にてお願いいたします。尚、ベランダが人気となりますので、皆様にご利用いただけるよう席取りなどは禁止とさせて頂きます。




諸々まだ固まっていませんが、またアップしまーす。5/27空けておいてくださあね!






倉敷二日目




二日目は早起きして、散歩しながら策を練る。大原美術館はどこかいなーと、探しながら裏道を歩く。

すると、難なく小道の先にどーんとある。「ランドマーク的な」という言い回しはこの建物にこそ相応しい。




最初は変だなと思ったこの建物、段々可愛く見えてきます。国会議事堂とパルテノン神殿を足して割ったようなこの建物は昭和五年のもの。




中は撮影禁止なので写真はありませんが、この建物より高かったというエルグレコの受胎告知がコレクションの目玉だそうで。


中々迫力のある絵でした。30分くらい凝視してきました。





次はお隣の悪魔の館、、じゃなかった、カフェ、エルグレコさんへ。





僕の好きなレトロ臭が充満してる!!






雰囲気ではなく、匂いの話です。古いカビの匂いと床材の保護用のコールタールの匂い、塗料とか色んなものが劣化してこなれた匂い。


これが大好きなのですが、現在では中々ありません。戦前の公会堂系とか教会、よほど古い喫茶店や古い床屋に僅かにありますが、最近は減る一方です。


この匂いが好きな人、実は多いのではないかと。

僕のお店もこの匂いに早くならないかな。♪( ´▽`)




カウンターでは、おばさま(婆さんでもおばちゃんでもない)がコーヒーを淹れてらっしゃる。何とも優雅な、懐かしくて落ち着いた日常のシーン。


店内は静かな空気に満ちておりました。





ボウルであわ立てて作ってくださるミルクセーキが美味いこと。甘すぎず、何ともクリーミーなんだけどサッパリして。この店にまた来られたら、僕のチョイスは永遠にこれ一種類でいい。これが良い。




この店は窓が多いのですが、春以降はこうなって





外はこうなる訳ですよね





唸るほど素晴らしい場所。静謐で謙虚で懐が深くて何故か新しい。

必ず、もう一度来よう。この目で確かめないと納得できない。蔦に絡まれた屋敷フェチ、昭和のカビ臭フェチ、使い込まれた飲食店の什器フェチと、3つの欲求を叶えてくれる場所はそうそうないのです。



何度再訪してもいいじゃんね。旅先って、つい新しい所行かないと罪悪感を感じるのは何故だろう。


そうならゃ今日もリピートスケジュールと行こう!


昨日の割烹に再訪。メニューを変えてくださって、また9品。





そして、またも大橋家住宅。入り口のお姉さんが、「二日目ですよね!無料でいいですよ!」と仰ってくださったんだけど、そうも行かない。なんせ維持管理が大変なのだ。




僕の好きな坪庭の手前の六畳間。






思わずトローンとなる。(恍惚)





台所の天井の虫籠窓のレンブラント光線。時が止まったようでした。





リピート三連発の後は爆睡。今朝のチェックアウトまで寝てしまいました。良いのいいの。これが一人旅の醍醐味です。好きな事しかしない。




倉敷、好きな街でした。またいつか来よう。神戸から明石に抜けるのもいいし、倉敷から尾道、広島コースもいいなぁ。瀬戸内も必ずいつか。




そうして今日、お店に戻ったら蕾だった百合が咲き、ミモザも半分くらい咲いとりました。今日の気温は20度。








そして、ミモザの先にはミノムシ君が(笑)





もう春ですよー、そろそろ起きなさい!




これからはベランダの成長が楽しみな季節になりました。秋以降の苦労が報われる、恐ろしいくらいのペースで花と新芽が現れます。


今から胸が膨らみます。






春の休暇は倉敷へ



本日と明日火曜日はお休みとさせて頂きます。申し訳ないですが宜しくお願いします。


ここ一年で福岡、長崎、小樽など、レトロを探してウロウロして参りました。かつて繁栄した街の残像。あんまり活気があるよりも少しくたびれた位が僕の好みです。


ふと、岡山県の倉敷に行ってみたい、と思ったのが先週の木曜日。休みは取ったものの、行き先未定でしたの。



徹夜で飛行機に乗り、いつものように窓にへばり付く。眼下には富士山の噴火口なんて見えちゃいました。こんなの初めて!








羽田から岡山空港まではジャスト1時間なのに、倉敷市街まではシャトルバスで45分という地方空港によくあるパターン。



かつては幕府直轄の天領として米の集積地で、そして明治以降は木綿栽培と紡績にて巨万の富を築いた倉敷の街。





そして現在。政治機能は岡山市に移り、今は旧市街として観光の街に移り変わりました。





裏路地を入っても、かなり凝った作りの個人宅が見られます。

相当潤っていたんでしょうか、かつての小樽の開拓景気やニシン漁バブル、そして長崎の開運や炭鉱の隆盛と構図が似ています。

昔のバブルは桁が違うのだ!



特に富の集中した美観地区と大原美術館の辺りを攻めようと思っとります。



美観地区は倉敷紡績の創業者、大原孫三郎が企業メセナの為に建てた日本初の施設西洋美術館を中心に、運河沿いに江戸から明治にかけての街並みが独特の景観を作っている、らしい。




と、期待して来た割には、、、(`_´)ゞ


まだ並木が芽吹いてないのでこんなもんだろうけど、明らかにネットの写真と違うよね、、。どうしてこんなに薄暗いのか。しかも工事中なのか塀に囲まれてるし(涙)





気を取り直して大原美術館隣の老舗カフェ、エルグレコ。





こちらも蔦が散り果てて、まるで呪いの館のような恐ろしさ。しかも休館日っていう。



こちらはネットで見た写真。





モサモサの「こえだちゃん木のおうち」みたいなの見るつもりだったのに、、。あー、しくじった。まだ早かった。





中から見ても、緑に覆われていい感じなのです。異常なまでの緑に乗っ取られた館、大好物です。







近くのアイビースクエアも、この通り。悪魔の城みたいになってます、、。





倉敷は春から秋に来ないとダメですよ!!!







蔦はさっさと諦めて大本命の大原美術館。しかし月曜は休館日。





あー、ガッカリ三連発。明日にかけよう。んで、訪問予定の「えびす湯」さんに行ってひとっ風呂浴びてスッキリしようか。

こんなボロい銭湯なのです。一部マニアには有名らしい、ボロ銭湯。



おー、あったあった。



きゃっ!可愛い電球!!






ん、張り紙が、、、。



閉まってる!長期休暇!!




もー、これはもしや、廃業の予感、、。一人ぼっちの旅先での四連敗は流石に泣きそうになります。倉敷、、嫌いかも。


こうなったらヤケ食いと酒に頼るしかない。


予算度外視で、庭のある割と立派な懐石料理のお店に入る。

普段ならビビる所だけど、こうなったら瀬戸内の肴と地酒でも煽らないと鉾が収まらん。

、、、電話も予約もしてないけど、頑張ってお金使いますから入れてください。僕、ここにフラれたら倉敷の悪口を言いふらしますよ、、、と心の中で呟く。



キャー!大当たり!!






先付けから始まり、写真の八寸、造り、焼き物、煮物に蒸し物、揚げ物に碗、フルーツとシャーベットが付いて3,400円。一体どーなってんのかしら。





日本酒かなり飲んだのでお支払いは6,000円ちょっと。まあええわ。

気分を良くした所で少し先の大橋家住宅。


1796年に建てられた豪商の家で、上記の大原美術館の大原さんと共に倉敷紡績(クラボウ)を創業した方の家です。

1796年ってナポレオンが奥さんと結婚した年らしい。恐るべし日本の木造家屋。



門を入ると、素晴らしい台所があります。その奥に連なる座敷の数々。













いわゆる商家の町家なんですけど、ネットで見たときからここの坪庭が見たかったのです。





僕は坪庭フェチでして、家の真ん中に庭がある様に異常に興奮します。

縁側とか、日本庭園にはそこまで萌えない。坪庭っていう制約とかミニチュア感とな、無理やりな感じが好きなのね、きっと。


京都の坪庭は必ず二箇所、対になります。二個あることで室内に風が通るのですが、こちらも2箇所。同じスタイルですかね。





寛ぐ空間のすぐ側にある、明るい緑。トンネルの先にあるグリーンの明るさは堪りません。

キヌギヌちゃんも、作る際に入り口から見える坪庭的なものを意識しました。前にも書いたかな。






気がつくと2時間も居てしまいました。ずっと貸切(笑)



馴れ馴れしく受付のお姐さんに話しかけ、維持管理の大変さを聞くことが出来ました。

例えば坪庭ひとつ取っても、雨が降るとすぐに雨戸を閉めないと床がびしょ濡れになるらしい。ゲリラ豪雨の時は畳のところまで水浸しになるとか。


個人で維持なさっている広い屋敷は戦後、莫大な相続税で半分になり、御子息は神戸にお引越し。隣にはドーミーインというホテルが建っています。維持管理の為に門の上の部屋にオジさんに住んでもらい、毎日障子や雨戸の開け閉めを何十年もやってもらってたとか。


門の上の部屋とか、何十年も開け閉めだけとか、一々大袈裟でアガる。

なるほど、今日も庭師さんが入ってら黙々と作業していっしゃいました。こりゃ大変だ。何と贅沢な、金のかかる住まいなんだろか。


でも、いつかこんな雰囲気の、もっと小さな家に住みたいです。木造の町家、純和風がいいな。

東京にそんなのあるのかな。




なーんて、景色ゼロの最悪にボロいビジネスホテルでブログを打っています。近年稀に見るボロさ。オバケも近寄らなそう。(ヤバ過ぎて写真は自粛)

あー、大橋家に泊めてくれないかな。僕も雨戸の開け閉め手伝いますから、、。


そういや、大橋家住宅の隣に変な名前の居酒屋があったな。




鬼のくりや、、、あー、怖い怖い。カウンター叩くなとか静かにしろとかネチネチ怒られたりすんのかね。

何だったらここのしんすけと朝まで呑んで語りたいわ。このビジネスホテルよりゃマシかも。






それは置いておいて、考えれば考えるほど僕はレトロでボロくて、鮮やかな緑が溢れた小じんまりした建物が好きで仕方がないんです。寧ろ、それだけでかなり幸せかも。

人生も折り返しの42歳、これからは更に好きなものだけに触れて生きていきたい。特に旅行先なんかは。


明日は大原美術館と隣のカフェにリベンジ!





新宿5丁目の歴史を紐解く


久しぶりの紐解く、シリーズ。



僕の働く街、新宿5丁目界隈。今回はこの辺りの土地の歴史を探って参ろうと思います。





5丁目の、特に毎日通る三番街。申し訳ないくらいに歴史を感じません。(笑)

お向かいには古くからの遊郭(赤線)で、お寺もあって、寧ろ歴史の宝庫だけれど。

その北側になると特に特徴もない。僕のブロックにはお寺や神社すらもない。


この通りは元は活気のある商店街らしいのですが、バブル後に潰れた商店の跡地にマンションが建ち、住宅と商業地が入り混じった何とも言えない落ちぶれた雰囲気が漂っています、、。
とはいえ、なんとなく区画整理されており、土地も四角形で、整然とした感じはあります。






では調べてまいりましょう!


前は新宿歴史博物館とか図書館に行って、新宿年表や古地図を見て調べていましたが、最近はこの古地図ぶらり、というアプリを使ってます。





この中の一枚、改正番地入り最近東京市街明細図(1930)

昭和五年編纂のこの地図、手書きの割にかなり精密です。




このアプリの良いところは、現在の地図の現在地のマーカーが古地図上に現れるところです。今のと昔の地図を交互に見られたりもして、ちょったタイムスリップ気分が味わえます!



真ん中の赤の丸いマークがキヌギヌの場所ですが、、。浜野邸とあります。

というか、このジュゲムブログは本当に画像の解像度が低い。見辛くてすんません。僕はもう何年も頭に来ています。


更に拡大してみる。





番衆町と呼ばれたこの町内全域、どうやら、キヌギヌちゃんのある通りから6ブロック丸ごとが浜野さんのお宅だったようです。


浜野さん、、誰だそれ。さらに調べてみると、、、。


浜野茂 はまの-しげる

1852−1914 明治時代の投機家。 嘉永(かえい)5年4月生まれ。材木商,酒商などを転々とし,博徒(ばくと)となる。維新後,伊藤博文の知遇をえて太政官(だじょうかん)につとめる。

のち投機で財産をつくり,明治27年衆議院議員。東京新宿に広大な土地をもち,新宿将軍とよばれた。大正3年9月28日死去。63歳。摂津西宮(兵庫県)出身。



浜野茂、という明治の相場師が住んでいたようです。しかし、元々バクチ打ちだった彼、伊藤博文と知り合って太政官から代議士になるなんて、ドサクサにも程があります。

維新前後ってのはそのくらい混沌としてたんでしょうか。ドラマ「西郷どん」もいよいよ維新ですが、そんな人沢山出てきますよね(笑)



そんなドサクサ浜野氏。相場で当てたお金を元手に32000坪を購入し、金に糸目をつけず庭を整備し、敷地の中では狩ができたらしい(笑)


僕の調べですが、邸宅の南端の長さはキヌギヌに入る3番街の角から東に歩いて水炊き「玄海」さんを過ぎ、東京電力の支社の先までが邸宅の区画だったようです。




この敷地、ざっとタテ300メートル、横350メートルとして、105,000平方メートル、坪でいうと31,800坪、大体ピッタリですね。ああ、気持ちいい。

元博徒、浜野氏の晩年の写真が一枚だけありました。





栄枯盛衰、、ですな。あなたのお宅の庭の端っこを借りて、商売させて頂いてます。ありがとうございます。



とはいえ、同じ頃、目と鼻の先には東京監獄と言われる巨大な監獄がありました。場所は東京医大から富久町、曙橋の坂道にかけて。





しかも、南側は巨大赤線遊郭でした。監獄と遊郭に挟まれて、気にならなかったのかね。


衆議院議員程の人のお屋敷なら、高輪とか上大崎とか、他にも場所があったんではないか、と、。 東京監獄は1903年に鍛治橋から新宿富久町に移転しており、すぐ向かいの東京医大は監獄付属の農地跡とのこと。多分ですけど浜野氏が引っ越してくる前から有るはずです。

(監獄は1937年、巣鴨に移転、巣鴨プリズンを経てサンシャインビルとなります)


まあ、敷地がかなり広いのでそこまで気にならないんでしょう。下衆の勘ぐりでした(笑)





さて、元博徒の浜野氏が住む前は一体何だったのか。となると幕末期になり、これだけまとまった土地があるというと大抵は召し上げられた武家屋敷の何かしらとなる。


やはり調べると、出雲母里藩松平家の下屋敷でした。島根県の東部、安来市を納めた藩だそうです。





ドジョウすくいの安来節〜なんかもここの唄だそうです。


時代が行ったり来たりしてしまいますが、元博徒、浜野氏の後のこの土地はどうなったのでしょうか。


これがとても面白いのです。


西武グループが遊園地を経営していました!


西武グループの創始者、堤康次郎(1889-1964)





彼は西武グループの基礎となる箱根土地、という不動産会社の名義で1920年辺りににこの土地のうち一万坪を購入しています。そこに新宿大遊園地を作るという構想を立てます。


そして、1924年にオープン。





庭園を活かした敷地には孔雀館、白鳥座という映画館や劇場、庭園劇場(野外劇場?)などを建て、専属の少女歌劇団も居たそうです。



白鳥館



白鳥館の内部




ロシアのバレエも上演。



孔雀館(映画館)





ちょっと、千と千尋の、、の廃屋っぽい建物ですね、昭和モダニズムというか、、、。






阪急電鉄の小林一三氏が宝塚歌劇団を結成したのが新宿園開業より11年遡っての1913年。新宿園の開業同年には宝塚大劇場が落成。


西の鉄道ターミナル型遊園地のロールモデルを参考に、堤氏もこれに続けと参入したと見るのが自然でしょう。


新聞広告もありました。



ロシヤからバレエ団を招いたり、曾我廼家五蝶一座、活動写真に舞踏と、遊園地の割には凝った演目にこだわったのが仇となったのか、2年後の1926年(昭和元年)には経営破綻してしまいます。


後に堤氏は「演目が教育的すぎたこと、入園料が高かったこと、新宿がまだ発展途上だったこと」と話していたそうです。



入場料が高いってどの位の話か。当時20銭だった新宿園の入場料。ちょうど破綻した年の物価表がありましたので引用します。


・米10kg 3円20銭
・コーヒー1杯 10銭
・ガソリン1リットル 18銭
・映画館入場料 30銭
・ビール大瓶1本 42銭
・公務員初任給 75円


20銭だと、、コーヒーで言うと今の700円位ですかね。高いか安いかはよく分かりません。

ともかく、その翌年である1927年に、練馬にて豊島園を開園しています。新宿園の失敗ノウハウを活かした豊島園は後に大成功します。さすがは西武グループ。



そして同年、新宿園の跡地を利用して、東京高等音楽学院(後の国立音楽大学)が仮校舎としてこの地で開校します。半年ほどで国立市に移転。




調べるに連れ、色んなことがわかって来ました。新宿園の西の端の境界線はキヌギヌの前の道である三番街の道路だったこと、入り口は靖国通り沿いに面していた事など。


うむむ、遊園地があったとは聞いていたが、まさか西武グループの、ホールや歌劇団も擁した立派なもので、跡地利用に国立音大まで絡んでいたとは、、。


新宿園は豊島園へと受け継がれ、堤氏は戦後にかけて旧華族や富豪の邸宅を買い続け、後のプリンスホテルグループ、全国のリゾート開発へと続きます。

国立音大も在籍数1800人を擁する巨大音楽大学へ。

そして博徒、浜野氏の息子もまた父の死後、日本初となるターミナルデパート、現在のルミネエストの創業者。闇市のヤクザ利権渦巻く新宿駅を「民衆駅」にしようと駅ビル事業がスタート。

混乱した利権争いに終止符を打つべく、浜野氏のご子息が新宿を唯一纏められる人物だと社長に推され、伊勢丹、三越の社長らが副社長に就任。


ツワモノ共の夢は現在も確実に受け継がれています。



5丁目に移転してきて早2年半、新宿の外れの薄暗い場所くらいにしか思っていなかったけど、中々文化的で、面白い街ではないですか。

またこの街が好きになりました。歴史を知ると不思議と愛着が湧きます!♪( ´▽`)



太平洋戦争から高度成長期、バブル期に至る5丁目の歴史後編はまた後日。




追記



1つ疑問が残ります。浜野邸は1924年に売却され、新宿園へと変わっているのですが、この地図は1930年完成のもの。

6年も前のデータが掲載されるもんなんでしょうか。とすると、当時の地図の情報収集方法やタイムラグなど、とても気になります。

詳しい方、お教えください。




今夜は12:30クローズとなります




またまた変則的な営業時間のお知らせです。本日ですが、24:30にて閉めさせて頂きます、、。


そして、明後日の土曜、お店は20時オープンとなりますが、僕は22時前後の戻りとなります。その2時間は限定メニューにてお楽しみ下さいませ。





虎ノ門のレストランで演奏してから、急いで戻ります。急ぎます。


一昨日から風邪が治らない上に、背中が攣ってしまい、それを治してるうちに頭痛と、胃痙攣が同時に起こったりと、まるで持病の大パレードです。

防火責任者の講習もキャンセルしてしまいました。朝から9時間も授業を受けられる余裕なんてないですよ。

あんまりにもボロボロな様に、だんだん笑えてきました。あはは。(笑)


歳のせいにはしたくないんだけど、一度風邪をひくと毎度長引き、しかも他のトラブルに飛び火する事が多くなってきました。




それと、例の亡くなった友人のこと。あんまり心配される事を書くのは良くないので控えてはいるんだけど。

未だに涙が出ないのですが、その代わりに夢によく出てきます。僕は夢から覚めるとボーッとして、寝転んだままその辺りの事をぼんやり考えては止め、の繰り返し。

今までにないパターンです。悲しみよりも虚脱感が先に来る、一番辛い展開。


何人かでバーッと泣ければスッキリするんだろうけど、不完全燃焼(不謹慎?)なお別れは、やはり変な感じです。


風邪をひきながら茫然と過ごすこの何日間は、それこそ死者の世界にいるようです。夢に見る彼はリアルで、あの世とこの世の線引きって何だろう、なんて余計な事を考えたりしています。(笑)


まとめてお休みを取ればいいのだけど、ヒマは体と心に良くない。働くと自分で決めたので。。。


多少変則的ですが、なるべく長く、休まずお店を続けたいと思っております。ちょっと時間が前後することもありますが、どうぞお付き合いのほどよろしくお願いします。



3月のシフト



先に、本日ですが昨日から疲れが溜まってるのかやや風邪ぎみでして、大事をとってお休みさせて頂きます、、。

明日には防火管理者の資格取得、週末にはベースの出張演奏もありまして、両方抜けられないので今日はゆっくりさせて頂きます。




そして3月のシフト。ご確認お願いします!イノくんは4月にまた登板予定です。イノくんファンの皆様、申し訳ありません。


2(金)あも
3(土)ケン
9(金)ケン
10(土)タケ
16(金)あも
17(土)タケ
20(火)タケ
23(金)あも
24(土)タケ
30(金)ケン
31(土)タケ



3/3金曜はジャズ出前演奏の為(ベースデビュー 笑)22:00より開店となります。

3/12の定休日の翌日、3/13(火曜)はお休みとさせて頂きます。小旅行に行って来ます。


段々と寒さが緩んで参りました。春ももうすぐそこまで来ていますね。

3月は祝前日が11回もありますし、飲むには最適ですね。

どうぞ宜しくお願い致します!




Requiescat in Pace




昨日の土曜は朝の7時半まで営業して、ソファに倒れこむ。今日はまたピアニストとベースのリハーサルが有ったので、一度帰るより居た方がいいと、寝たり起きたりグズグズしていました。


そんな中、夕方の6時半頃に、ある友人からLineが届く。携帯のたった二行の表示に、目を疑った。


**くんが亡くなったそうです。どうしていいか分からなくて、、



慌てて電話をかける。頭が全然働かない。


その方は、本当に仲の良い人でした。

頭が良くてピアノがめちゃくちゃ上手い、何にしろ知性に溢れてて、謙虚で、バカな事ばっかり言っているような、絵に描いたように素晴らしいキャラの心から愛すべき人でした。


最初に会ったのはお店の開店前、13年前の今頃。冬でした。


工事中の息抜きにとあるバーに行ったところ、YMOの高橋幸宏似の渋いイケメンがお連れの方とフランス近代音楽の話をしていた。場末なバーに、なんと素敵な雰囲気なんだろうかと。


僕もクラシック好きなんです、と割って入り、そのままお店のオープンから、今まで良く来てくれた。毎回、ラヴェルやラフマニノフや、バッハのブランデンブルグを楽しそうに弾いてくれた。

ほんの2週間前の土曜日にも、シューマンのコンチェルトを素晴らしく美しく弾いてくれました。


飲むお酒は必ず決まっていて、リカールのソーダ割りやシャルトリューズを好んで飲んでくれた。彼もまた、フランス好みだった。

店以外でも2人で飲みに行った事も数知れず。新宿で知らない店に突撃しては飲んで、そこで六本木に変な店があると聞いたら2人でタクシー乗ってキャアキャア言いながらハシゴしたり、2人でご飯もよく食べました。

室内楽の練習をしたり、ASKAさんが愛人を作った某企業のバブルな迎賓館にピアノを弾くバイトに行ったり、海老彰子さんのピアノリサイタルにも行ったなぁ。


店以外で人と会うと異常に緊張する癖のある僕が、外で会っても緊張しない、珍しいタイプ。つまりは同じ波長を持つ、稀有な男でした。


彼は誰もが唸るような立派な大学で高等数学を学び、その後さらに羨ましい大学で建築を学び、その良さを僕に分かるようにいつも教えてくれました。

フィナボッチ数列、F分の1の揺らぎやブラウン運動、放物線のそれぞれの美しさを、無学な僕の分かる範囲の喩えを駆使して、ひたすら謙虚に優しくしかし熱っぽく、まるで山を知り尽くした老ガイドのように、楽しそうに話してくれました。


とにかく優しい人で、いつか、僕が大きなパーティーをして借金を作ってしまった頃、永福町のラーメン屋でご馳走してくれて、力一杯励ましてくれたのなんて、昨日の事のようです。



僕が無理をしてグランドハープを買った時も、僕より喜んでくれて、ラヴェルのダフニスとクロエの全員の踊りの難解なパートの楽譜を見ながら、彼はピアノで僕はハープを搔き鳴らして、まるで子供みたいに夜が明けても遊んでいました。


彼は朝日が差す中、グラスを傾けながら楽譜をめくり、この曲線って何て美しいんだろう、と何度も繰り返していました。

横顔の、形のいい鼻を今でも覚えています。








彼は美しいものに敏感で、彼の愛するものは建築や音楽、複雑な数式など、機械時計の機構や古い手編みのレースのようにどれも緻密で儚いものばかりでした。



とても繊細な、繊細すぎる人でもありました。




人が亡くなるのは本当にあっけない。つい全員が変わらず永遠に生きているような錯覚に囚われるけど、人はいつか亡くなる。つい忘れてしまうけど、純然たる事実なのです。



そして僕は不思議なことに涙が出ない。悲しすぎてよく分からなくなっているのだろうか。その事を考えると頭の中に霞がかかって、動きが鈍くなる。きっと僕の頭が、考える事をさせないのだろう。


グルグルっと回転しだすと勝手にブレーキが掛かる繰り返し。強制起動と強制終了を何百回と繰り返して、熱っぽくなる。

お店は今夜も満席、飛び入りのジャズピアノとボーカルで、僕の出来る限りの、最高の営業ができたと思う。きっも誰もそんなこと気づかないくらい元気に働けた。本当はワンワン泣きたかったんだけどさ。


今夜の営業は、居合わせたお客さんにはもちろんだけど、特に君の事を思いながら頑張りました。色んな思い出を反芻しながら、味わうように。






君のこと、絶対に忘れない。ずっとずっと変わらず友達だから。

そっちに行ったらまたみんなで合奏しようね。少しの間待っててな。









テレビがつまんない!




お家にテレビがないという方が最近増えているような気がします。あっても見ないという話も沢山聞きます。(バー的にはテレビは敵なので助かりますが 笑)


僕はテレビっ子なので、家ではずーっと付けっ放しです。とはいえ、ケーブルテレビが殆ど。歴史や旅番組やらドキュメンタリーを流しっぱなしにして、チラッと見るくらい。

テレビは絵の映る行燈(あんどん)みたいな存在でしょうか。賑やかしと照明、的な。





今のテレビ番組は、基本的にアホに合わせて作られていると思ってます。

アホ、と言うと語弊があるのですが、絶対そうなのです。食い物とか旅とか日本人の良いところとか、誰でも快感を感じるようなもの中心に繰り返しCMを跨ぎ、字幕が出て、効果音が「おぉー」とか「えぇー!!」とか入る。


完全にアホ向けです。情緒もなければ美意識もない。

大した内容がないのに、それを薄めて反復して誇張して。ああ、本当に詰まらん。






今から50年ほど前に、日本テレビ系列でシャボン玉ホリデー、という番組がありました。毎週日曜日放映で、生録音でほぼ一発撮りの30分間。





出演はザ ピーナッツ、ハナ肇とクレイジーキャッツ、ダークダックス、、、。ナベプロ黄金期の幕開けです。


当時、フィルムが大変高価だったらしく、591回の放送回数に対して、現存フィルムはたったの10本。

一発撮りにもなりますよね。



youtubeから引っ張って来ました。おヒマな方はどーぞ。

1964年のシャボン玉ホリデー



30分間にこれでもかと畳み掛ける、珠玉の小ネタの洪水。どんだけリハしたんだろうってのと、皆さんの技量が半端ない。楽器にダンスにお笑いにコントに、中身がとても濃い。


特に、10:22からのクレイジーキャッツの演奏に、ダークダックスとピーナッツが入る辺り。今見ると確かに面白くないギャグも沢山あるけど、今見ても楽しめる内容だと思います。


確かな技術と、全体に流れる上品なセンス。


見てる人に「これ、解る人にはかな?」的なアプローチ。そう、それが良いんです。

全員に解って貰おうとすると、どうしても平坦でクドいアプローチになりがち。少し上から位のオシャレさが、大人向けな品を感じさせます。


今のテレビにも見習ってほしい。メッセージ性とか、ものつくりの意地やこだわり。

少なくとも食べ物やクイズよりは、せめて人の個性を引き出すような番組もやってほしいな。

ボリューム上げて見るのは最近マツコさん位です。彼女は素人でも芸人でも、発言を引き出すのがとても上手い。

パーソナリティに加えて、芸事。芸人は芸事じゃないですか。リアクションなんてのは芸事ではないと思うのです。

今だって芸事に拘る若手は沢山いるし、バナナマン日村のタップダンスなんかはクレイジーキャッツに通じる香りがします。

テレビっ子だからこそ、テレビの中の登場人物は今も非日常であって欲しいと願います。




ここからは妄想コーナーです。
もし、百万が一うちの店で撮影となり、キャスティングまでやらせて貰えるとしたら、、、。


お店の天井にカメラ付けて、日テレの深夜枠で45分間。字幕や効果音は一切無し。

司会はママ役のマツコ。ゲストは宮沢りえ、大竹しのぶ、加藤登紀子、藤山直美、漫画家の美内すずえ。

お酒が入っての好き勝手なトーク。

藤山直美が割烹着を着て得意の和食を振る舞う。その間に美内すずえ先生はラフな絵を描く。

宴たけなわで、宮沢りえと大竹しのぶの即興紙芝居。紙芝居の途中には加藤登紀子が挿入歌を鼻歌で、、、。



そんな事が叶ったら、もう死んでしまいそうです。ま、そんな事有るはずないけど。


妄想って楽しいなぁ。(´-`).。oO




たまにはテレビ、それもバラエティ番組にドキドキさせられたいです。









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